JPH0593079A - 熱硬化性ノルボルネンポリマー成形品の前処理方法及び前処理剤 - Google Patents

熱硬化性ノルボルネンポリマー成形品の前処理方法及び前処理剤

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JPH0593079A
JPH0593079A JP27831591A JP27831591A JPH0593079A JP H0593079 A JPH0593079 A JP H0593079A JP 27831591 A JP27831591 A JP 27831591A JP 27831591 A JP27831591 A JP 27831591A JP H0593079 A JPH0593079 A JP H0593079A
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JP
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norbornene
pretreating
pretreatment
molded article
solvent
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JP27831591A
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Toru Ueno
亨 上野
Katsuo Suzuki
勝男 鈴木
Kinichi Okumura
欽一 奥村
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品の塗
装やメッキ時の剥離、外観不良を防ぐため、該成形品表
面を前処理する方法及び前処理剤を提供する。 【構成】 脂肪族低級アルコール10重量部と、溶解度
パラメータが7.0〜9.5で易揮発性溶剤1〜10重
量部との混合物を前処理剤として用いることを特徴とす
る熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品の表面を前処
理する方法とその方法で使用する前処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタセシス重合性環状オ
レフィン類をモノマーとしてメタセシス触媒系(メタセ
シス触媒と共触媒)の存在下、重合と成形を同時に行っ
て得られた熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品の表
面前処理方法およびそれに用いる表面前処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】反応射出成形(RIM)により、ジシク
ロペンタジエン(DCP)やメチルテトラシクロドデセ
ン(MTD)等のノルボルネン系モノマーを、金型内で
メタセシス触媒系の存在下に塊状重合することによりノ
ルボルネン系ポリマーを得ることは周知の技術である
(特開昭58−129013号、特開昭59−5191
1号、特開昭61−179214号、特開昭61−29
3208号等)。一般にこれらの塊状重合においては、
メタセシス触媒とノルボルネン系モノマーを含む反応原
液と、共触媒とノルボルネン系モノマーを含む反応原液
とをそれぞれ調製し、この両反応原液を混合後、メタセ
シス重合を開始し、未反応モノマーが実質的に残留しな
い程度まで反応させて、重合を完結させる。
【0003】従来、これらの塊状重合によって得られた
成形品に塗装、メッキ等を施す場合、表面に付着したゴ
ミ等異物を取り除くため溶剤等の前処理剤で表面をワイ
プしたり、溶剤蒸気雰囲気中にさらす等の処理方法が知
られている。一般的に使用される前処理剤は、熱可塑性
樹脂ならば低級のアルコールであり、熱硬化性の樹脂な
らばホワイトガソリン等の低沸点の炭化水素系の溶剤で
ある(特開昭63−278583号、特開昭63−16
2071号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタセ
シス触媒系を用いたノルボルネン系ポリマー成形品の表
面には、成形後の脱型操作や保管運搬時の成形品の接触
により、半硬化のゲルや成形設備に使用する油脂類を含
んだゲルが付着することがある。半硬化のゲルは低級ア
ルコールで固化させておとすことができるが、油脂類を
含んだゲルは低級アルコール単独では固化せず、成形品
の表面をワイプしてぬぐいおとそうとすると薄膜となっ
て成形品の表面に残る。このような状態で塗装やメッキ
を施すと、塗膜やメッキ面の剥離、リフティングを生じ
る。一方、このような油脂類に対する前処理効果の高い
ホワイトガソリンやトリクロロロエタン等の低沸点の炭
化水素系の溶剤は、ノルボルネン系ポリマーを膨潤さ
せ、成形品の表面に付着したゲルをワイプしてぬぐいお
とそうとすると成形品の表面に凹凸や傷を生じる問題が
ある。
【0005】本発明の目的は、メタセシス触媒系を用い
たノルボルネン系ポリマー成形品表面の前処理方法にお
いて、成形品の表面外観を損なわずに成形品の表面に付
着した異物を確実に取り除き、塗装やメッキを施した時
に塗膜やメッキ面の剥離を生じない前処理方法とその方
法で使用する前処理剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記従来
技術の有する問題点を克服するために鋭意研究した結
果、熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品の表面を前
処理する方法において、特定のアルコールと該アルコー
ルよりも溶解度パラメータの小さな非アルコール溶剤を
組み合わせて用いることにより熱硬化性ノルボルネン系
ポリマー成形品の表面を膨潤させることなく表面に付着
した異物を確実に取り除けることを見いだし、その知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】かくして本発明によれば、第1の発明とし
て、熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品の表面を脂
肪族低級アルコール10重量部と、溶解度パラメータが
7.0〜9.5で易揮発性溶剤1〜10重量部との混合
物を前処理剤として前処理することを特徴とする前処理
方法が提供され、第2の発明として熱硬化性ノルボルネ
ン系ポリマー成形品の表面を脂肪族低級アルコール10
重量部と、溶解度パラメータが7.0〜9.5で易揮発
性溶剤1〜10重量部との混合物から成ることを特徴と
する前処理剤が提供される。
【0008】(ノルボルネン系ポリマー成形品)本発明
において用いる熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品
は、常法に従って、ノルボルネン系モノマーを塊状重合
して得たものである。成形品は、大型の成形品、肉厚の
成形品が容易に得られ、しかも耐熱性、耐衝撃性に優れ
ているので、例えば、フェンダー、バンパー等の自動車
用途、ポンプ等機械用途、建築用途等多岐に渡ってお
り、塗装、メッキ等の二次加工を必要とする用途も多
い。
【0009】(ノルボルネン系モノマー)本発明におい
て用いるノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を
もつものであればいずれでもよいが、三環体以上の多環
ノルボルネン系モノマーを用いると、熱変形温度の高い
重合体が得られる。また、生成する開環重合体を熱硬化
型とするために、全モノマー中の少なくとも10重量
%、好ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを使用
する必要がある。
【0010】ノルボルネン系モノマーの具体例として
は、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の二環体、ジシ
クロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエン等の
三環体、テトラシクロドデセン等の四環体、トリシクロ
ペンタジエン等の五環体、テトラシクロペンタジエン等
の七環体、これらのアルキル置換体(例えば、メチル、
エチル、プロピル、ブチル置換体など)、アルケニル置
換体(例えば、ビニル置換体など)、アルキリデン置換
体(例えば、エチリデン置換体など)、アリール置換体
(例えば、フェニル、トリル、ナフチル置換体など)、
エステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原子など
の極性基を有する置換体等が例示される。これらのモノ
マーは、1種以上を組合わせて用いてもよい。なかで
も、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地から、三環
体ないし五環体が賞用される。
【0011】架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。
ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同一物であ
る場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必要はな
い。なお、上記ノルボルネン系モノマーの1種以上と開
環共重合し得るシクロブテン、シクロペンテン、シクロ
ペンタジエン、シクロオクテン、シクロドデセンなどの
単環シクロオレフィンなどを、本発明の目的を損なわな
い範囲で併用することができる。
【0012】(メタセシス触媒系)本発明においては、
ノルボルネン系モノマーの開環重合用触媒として公知の
メタセシス触媒と活性剤とからなるメタセシス触媒系が
使用できる。メタセシス触媒の具体例としては、タング
ステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲン化物、オ
キシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウム塩などが
挙げられる。活性剤(共触媒)の具体例としては、アル
キルアルミニウムハライド、アルコキシアルキルアルミ
ニウムハライド、アリールオキシアルキルアルミニウム
ハライド、有機スズ化合物などが挙げられる。
【0013】メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマ
ーの1モルに対し、通常、約0.01〜50ミリモル、
好ましくは0.1〜20ミリモルの範囲で用いられる。
活性剤は、メタセシス触媒に対して、好ましくは1〜1
0(モル比)の範囲で用いられる。メタセシス触媒およ
び活性剤は、いずれもモノマーに溶解して用いる方が好
ましいが、生成物の性質を本質的に損なわない範囲であ
れば少量の溶剤に懸濁または溶解させて用いてもよい。
【0014】(充填剤他)ノルボルネン系ポリマーに
は、酸化防止剤、充填材、補強材、顔料、着色剤、エラ
ストマーなどの添加剤を配合することができる。これら
の添加剤は、反応液に溶解ないしは分散させて配合する
が、金型内に配設しておく場合もある。
【0015】反応液に添加するエラストマーとしては、
例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)および
これらの水素化物などが挙げられる。これらのエラスト
マーを反応液に添加すると、得られるポリマーに耐衝撃
性が付与されるだけではなく、反応液の粘度を調節する
ことができる。
【0016】(塊状重合)ノルボルネン系ポリマーの好
ましい製造法では、一般に、ノルボルネン系モノマーを
二液に分けて別の容器に入れ、一方にはメタセシス触媒
を、他方には活性剤を添加し、二種類の安定な反応原液
を調製する。この二種類の反応原液を混合し、次いで所
定形状の金型中に注入し、そこで塊状による開環重合を
行なう。
【0017】(前処理剤)本発明に係る前処理剤は、脂
肪族低級アルコール10重量部と、溶解度パラメータが
7.0〜9.5で易揮発性溶剤1〜10重量部との混合
物、好ましくは2〜8重量部との混合物から成る前処理
剤である。
【0018】脂肪族低級アルコールの具体例としては、
メタノール(14.5)(()内数値は溶解度パラメー
ター、以下同様))、エタノール(12.8)、プロパ
ノール(12.0)、イソプロピルアルコール(IP
A)(11.4)、ブタノール(11.6)等のアルコ
ール類があげられる。より好ましくはエタノール、プロ
パノール、イソプロピルアルコール等の炭素数2〜3の
脂肪族低級アルコールである。
【0019】溶解度パラメータが7.0〜9.5の易揮
発性溶剤は、前記脂肪族低級アルコールと同等程度以上
の揮発性を有するものであり、その具体例としてはトル
エン(8.9)、キシレン(8.9)、ベンゼン(9.
2)等の芳香族炭化水素系の溶剤、n−ペンタン(7.
1)、n−ヘキサン(7.3)、n−ヘプタン(7.
4)、シクロヘキサン(8.2)等の脂肪族炭化水素系
及び脂環族炭化水素系の溶剤、メチルエチルケトン
(9.5)等のケトン系の溶剤、酢酸メチル(9.
7)、酢酸エチル(8.9)等のエステル系の溶剤等が
あげられる。より好ましくは、炭化水素系の溶剤、特に
芳香族系の溶剤である。
【0020】易揮発性とは、後述の実施例1に示した実
験条件において揮発量3mg以上のものであり、なかで
も5mg以上のものである。揮発量がこれより低い溶剤
を用いると、ポリマー表面がなかなか乾燥せず作業性が
悪くなる。また、溶解度パラメータが指定の範囲外では
前記ゲルに含まれる油脂との親和性が不足するために前
記ゲルの除去が充分でなくなる。更に混合比が範囲外に
なると、例えば、前記易揮発性溶剤が少ない場合は、前
処理作業中に該溶剤が揮発してしまい、異物が完全にお
とせない。また、前記アルコールが少ない場合は、成形
品表面が膨潤軟化し、成形品表面に凹凸や前処理作業の
ワイプ時の傷がついたりする。
【0021】これに対し本発明の前処理剤を用いると、
前処理作業中は成形品の表面を濡らして異物を落とし、
前処理作業後は室温で速やかに蒸発する。従って、前記
アルコールと前記易揮発性溶剤を規定量組み合わせるこ
とで、成形品の表面を不必要に膨潤させたり、前記ゲル
を落し残すことなく、作業性の良い前処理が行われる。
【0022】両者の混合は室温で軽く攪拌するだけで良
く、室温で長時間放置しても各成分に分離することはな
い。また、本発明においては、前記アルコールと前記易
揮発性溶剤の混合比率が重要であり、その要件を満たす
限り各溶剤中に2種類以上の溶剤を含んでいてもかまわ
ない。前処理の方法としては、前処理剤を含ませたブラ
シ、布、紙等で成形品を拭う方法あるいは溶剤蒸気雰囲
気中にさらす方法があるが、前処理剤を含ませたブラ
シ、布、紙等で成形品を拭う方法が、確実に異物を除去
できるので好ましい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、成形品の表面を前処理
すると、成形品の表面を溶剤で膨潤させたり、膨潤して
柔らかくなった表面を拭って成形品表面に傷をつけるこ
となく、外観を悪くすることなしに半硬化のゲルや成形
に使用する油脂類のまじったゲルによる異物を効果的に
落とすことができ、外観が良好で、塗装、メッキ等の密
着性の良い成形品を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明に
ついてさらに具体的に説明する。なお、以下の例におい
て、特に断りのない限り部および%は重量基準である。
【0025】[参考例1] (反応液の調製)フェノール系酸化防止剤(チバガイギ
ー社製、商品名イルガノックス259)を2%含有する
ジシクロペンタジエン(DCP)と非対称型トリシクロ
ペンタジエン(TCP)とのモノマー混合物(DCP/
TCP=85/15)を2つの容器に入れ、一方にはモ
ノマーに対して、ジエチルアルミニウムクロリド(DE
AC)を33ミリモル濃度、n−プロパノールを34.
6ミリモル濃度、および四塩化ケイ素を20ミリモル濃
度になるようにそれぞれ添加した。他方には、モノマー
に対して、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデー
トを4ミリモル濃度になるように添加した。反応液のポ
ットライフは、25℃で1分であった。
【0026】(成形品の製造)反応液のゲート及び金型
内の空気の逃げ道(エアーベント)を設けた金型を用い
て成形品(幅約1m、高さ約50cm、奥行き約1m、
厚み3mm〜10mm、重量約5Kg)を金型を用いて
製造した。金型はキャビティー型は、ZAS(商品名)
製であり、コア型はアルミ製で、アルミ製の入れ子がつ
いていた。入れ子の部分は作業性をよくするためシリコ
ーンなどの油脂を塗布した。前記両反応原液をギヤーポ
ンプとパワーミキサーを用いて1:1の比率で混合し、
キャビティー型70℃、コア型50℃に加熱した金型内
へ、その注入口から注入した。塊状重合時間は約20秒
であった。
【0027】[実施例1]成形品から切り出した試験片
(4cm×4cm)の表面に脱脂綿をのせた濾紙(メン
ブランフィルターTM−100P(東洋濾紙製)、径2
5mm、以下同じ)を置き、溶剤を脱脂綿及び濾紙に染
み込ませた後、1分後脱脂綿及び濾紙を取り除き、表面
に残った溶剤を蒸発させてから、試験片の外観を目視で
観察して膨潤の有無を調べ、重量を測定し、テスト前の
試験片の重量から増加した重量を計算して膨潤量として
比較した。また、溶剤を充分染み込ませた濾紙を1分間
室温放置した後重量を測定し、テスト前の試験片の重量
から減少した重量を計算して溶剤の揮発量とし比較し
た。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】ソルベントナフサ1号(1−5)(()内
は実験番号、以下同じ)、トルエン(1−6)、トルエ
ンを主成分とするIPAとの混合溶剤(1−10、1−
11)のごとく膨潤量の大きいものは、成形品の外観を
凸凹にしたり、傷がついたりするので使用できなかっ
た。n−ヘキサン(1−2)、石油エーテル(1−
3)、シクロヘキサン(1−4)、メチルエチルケトン
(1−7)、酢酸エチル(1−8)のごとく揮発量の大
きなものは、よく拭き取る前に溶剤が蒸発してしまいゲ
ルがとれきらず前処理の効果が完全ではなかった。ミネ
ラルスピリット(1−1)のごとく揮発量の小さなもの
は、いつまでも溶剤が残るので作業性が悪く、好ましい
ものではなかった。これに対し本発明の前処理剤は、I
PAを主成分とするトルエンとの混合物(1−12、1
−13)、IPAを主成分とするn−ヘキサンとの混合
物(1−14)、IPAを主成分とする酢酸エチルとの
混合物(1−15)のごとく膨潤量が小さく、適度な揮
発量を有しているものは、作業性に優れていた。
【0030】[実施例2]成形品である外板の表面をI
PAで拭いて表面の異物を落した後、成形ラインから採
取した異物として成形機のエアーベントに残っていた未
硬化のゲル1、成形品の裏側に付着していたインサート
部に使用する油脂を含んだゲル2を塗り付けた。そのま
ま室温で二日間放置した後、前処理剤をつけた紙タオル
で表面を3回拭いた。5〜10分後に主剤8重量部に対
して、硬化剤1重量部、シンナー2重量部を混合攪拌し
たアミン硬化型の2液型ウレタン塗料をスプレー塗装し
た。塗装した外板を80℃で1時間強制乾燥させた後、
該外板の温度が室温まで冷却されてから、2mm幅で5
升目×5升目の碁盤目テストで塗装密着性を評価した。
その結果を表2に示す。表2中の記号は、○:25/2
5、△:23/25〜24/25、×:0/25〜22
/25の密着性を表す。塗装した外板の塗膜の厚みは3
0〜40ミクロンだった。
【0031】
【表2】
【0032】比較例にあげた前処理剤うち、ミネラルス
ピリット(2−1)(()内は実験番号、以下同じ)、
n-ヘキサン(2−2)、石油エーテル(2−3)、シク
ロヘキサン(2−4)、ソルベントナフサ1号(2−
5)、トルエン(2−6)、メチルエチルケトン(2−
7)、酢酸エチル(2−8)、トルエンを主成分とする
IPAとの混合溶剤(2−10、2−11)は未硬化の
ゲル1に対して前処理の効果が低く、塗膜の密着性が悪
い。IPA(2−9)は油脂混じりのゲル2に対して前
処理の効効果が低く、塗膜の密着性が悪い。IPAを主
成分とするトルエンとの混合溶剤(2−12〜2−1
4)、IPAを主成分とするn−ヘキサンとの混合溶剤
(2−15)、IPAを主成分とする酢酸エチルとの混
合溶剤(2−16)は未硬化のゲル1、油脂混じりのゲ
ル2に対して前処理の効果が高く、外観の不良もなく、
また、作業性もよかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形品
    の表面を前処理する方法において、脂肪族低級アルコー
    ル10重量部と、溶解度パラメータが7.0〜9.5の
    易揮発性溶剤1〜10重量部との混合物を前処理剤とし
    て用いることを特徴とする熱硬化性ノルボルネン系ポリ
    マー成形品の表面を前処理する方法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性ノルボルネン系ポリマー成形
    品の表面を前処理する前処理剤において、脂肪族低級ア
    ルコール10重量部と、溶解度パラメータが7.0〜
    9.5の易揮発性溶剤1〜10重量部との混合物から成
    ることを特徴とする前処理剤。
JP27831591A 1991-09-30 1991-09-30 熱硬化性ノルボルネンポリマー成形品の前処理方法及び前処理剤 Pending JPH0593079A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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