JPH059290U - 脱塩機能を有する食品洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄と脱塩を連続して行なうことができる脱
塩機能を有する食品洗浄装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 内部に洗浄水Ｗを収容し、一端に被洗浄物ａ
の投入口６を設け、かつ他端に取出口７を設けた洗浄槽
１と；該洗浄槽１内に配置した多数の噴気口３と；前記
洗浄槽１の上部に配置され、投入口６から投入された被
洗浄物ａを脱塩に要する時間をかけて投入口６側から取
出口７側まで移送する移送手段４と；からなる脱塩機能
を有する食品洗浄装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、野菜，海産物，魚介類等の脱塩および洗浄に使用する食品洗浄装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、野菜，海産物，魚介類等の脱塩および洗浄は、ネットに入れた野菜等を 曝気槽内に入れ、これを所定時間曝気させることによって行なっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の脱塩・洗浄方法では、連続作業ができないし 、又、脱塩はできても洗浄が十分ではないという問題があった。

【０００４】 本考案は、上述のような事情に鑑みて考案したものであり、その目的とすると ころは、脱塩および洗浄作業を連続的に行なうことができる脱塩機能を有する食 品洗浄装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、本考案の脱塩機能を有する食品洗浄装置では、内部 に洗浄水を収容し、一端に被洗浄物の投入口を設け、かつ他端に取出口を設けた 洗浄槽と；該洗浄槽内に配置した多数の噴気口と；前記洗浄槽の上部に配置され 、投入口から投入された被洗浄物を脱塩に要する時間をかけて投入口側から取出 口側まで移送する移送手段と；からなる構成とした。

【０００６】 又、本考案の脱塩機能を有する食品洗浄装置では、前記移送手段を洗浄水から 出し入れができるように構成した。

【０００７】

【作用】 本考案の脱塩機能を有する食品洗浄装置では、前記のように構成したので、投 入口から投入された被洗浄物は噴気口から噴出される気泡により洗浄されながら 移送手段により脱塩が終了する時間を掛けてゆっくりと取出口方向に移送され、 脱塩が終了したのち取出口より取出される。 洗浄槽を洗浄するときは、移送手段を洗浄水から出して行なうことができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】 図１は、本実施例の脱塩機能を有する食品洗浄装置を正面から見た断面図、図 ２は、同上の食品洗浄装置を側面から見た断面図、図３は、同上の食品洗浄装置 を側面から見た拡大断面図である。

【００１０】 本実施例の脱塩機能を有する食品洗浄装置Ａは、洗浄槽１と、仕切板２と、噴 気口３と、移送手段４と、取出しコンベア５と、を主要な構成としている。

【００１１】 洗浄槽１は、一定量の洗浄水Ｗを貯水するための上面開口状の水槽であり、こ の実施例では、水面を一定に保つためのオーバーフロー穴と排出バルブ１０と移 動キャスタ１１を備えている。尚、１２は前記オーバーフロー穴の開口に取付け た濾過網である。１３は噴水ノズルであり、投入口６から投入された被洗浄物ａ を洗浄路２０内にスムーズに送り込むためのものである。１４はポンプであり、 洗浄槽１内の洗浄水Ｗを濾過器１５を介して吸引して前記噴水ノズル１３から噴 出させるためのものである。

【００１２】 仕切板２は、前記洗浄槽１内を上下に仕切ることによって、該洗浄槽１内に洗 浄水Ｗの循環流路を形成するもので、上部に洗浄路２０、下部に戻り流路２１が 区画形成され、かつ両者間が洗浄槽１の両端部において連通されている。この仕 切板２には、その長手方向に沿って噴気口３を備えたノズル管３０を挿通するた めの多数のノズル挿通穴２２が５列開設されている。

【００１３】 前記洗浄路２０は、気泡を集中的に浴びさせることにより被洗浄物ａを効率よ く洗浄すると共に脱塩するためのものである。

【００１４】 前記戻り流路２１は、洗浄路２０を流れた洗浄水Ｗを取出口７側から投入口６ 側へ戻して循環させると共に、洗浄路２０で分離された砂等のごみ溜め部として の役目を果たすものである。

【００１５】 前記噴気口３は、洗浄路２０内の被洗浄物ａに集中的に気泡を浴びせることに よって、洗浄と脱塩を行なうと共に、被洗浄物ａを取出口７側へ移行させるため の空気噴出口であり、この実施例では、先端に噴気口３を備えたノズル管３０が 戻り流路２１の長手方向に沿って配管された５本の空気配送管８の上面側にそれ ぞれ多数本立設されると共に、各ノズル管３０の先端を洗浄路２０の底部を構成 する仕切板２に開設されたノズル挿通用穴２２に挿入させることにより各噴気口 ３を洗浄路２０の内底部のその長さ方向に沿って多数列設させた状態で開口させ ている。尚、前記ノズル管３０の内、左右端および中央のノズル管３０は、取出 口７側へ傾斜させて設けられ、噴気口３が洗浄路２０の取出口７側に向けて傾斜 状に開口するように形成されて洗浄水Ｗに取出口７方向への流れが生じるように している。残りの２本のノズル管３０は、垂直に配置されている。尚、前記ノズ ル挿通用穴２２はノズル管３０の外径より大径に形成され、ノズル管３０の外周 に砂等の落下口を形成している。又、前記各空気配送管８はブロア９の吐出側に 接続されている。

【００１６】 前記移送手段４は、気泡を浴びている被洗浄物ａを脱塩に必要な時間だけ洗浄 水に付けた状態で投入口６側から取出口７まで移送させるためのものである。本 実施例では、移送手段４として、洗浄槽１の上部に設けられた一対のスプロケッ ト４０，４０間にバイピッチチェン４１を掛け渡し、該チェン４１に金網４２で 構成された移送板４３を進行方向と直交する方向に立設し、その下側移行部４４ の移送板４３が洗浄水Ｗの中に水没して投入口６側から取出口７側に移行するよ うに形成した移送装置４５を用いている。前記移送板４３は前記チェン４１に所 定間隔毎に取付けられている。該移送板４３の移行速度は約３メートルの長さの 洗浄槽１内を被洗浄物ａが約３０分間掛けて取出口７から取出されるように調整 されている。４６はスプロケット駆動用モータであり、インバータにより回転数 を変えて前記移送板４３の移送速度を調整できるように形成している。又、洗浄 槽１には、図示していないがウォームギャ減速機を設け、その入力軸にハンドル ４７を設け、出力軸を前記移送装置４５に設けた回転軸４８に連結し、前記ハン ドル４６を回転させることにより、前記移送装置４５を、図２に示すように、９ ０度回動させることができるように形成して、洗浄槽１の掃除の際、移送装置４ ５を洗浄水Ｗから引上げることができるようにしている。

【００１７】 前記取出口ネットコンベア５は、その下端部を洗浄路１の取出口７側における 洗浄槽１内に差込んだ状態で傾斜状に設けられている。

【００１８】 次に、実施例の作用を説明する。 この実施例では、上述のように構成されるので、投入口６から投入された被洗 浄物ａは、まず、噴水ノズル１３から取出口７方向に向けて噴射される洗浄水Ｗ の勢いおよび投入口６近くの噴気口３から噴射される気泡の勢いによって、洗浄 路２０内にスムーズに送り込まれることになる。 次に、洗浄路２０の内部では、噴気口３から噴射される空気によって気泡が発 生し、かつ、この気泡が傾斜状に開口された噴気口３から取出口７側に向けて噴 射されることから、洗浄路２０内の洗浄水Ｗに投入口６側から取出口７側に向か う流れが生じ、洗浄路２０内に送り込まれた被洗浄物ａは、洗浄水Ｗの流動に促 されながら取出口７側へ移送され、その移送時において気泡を浴びながら洗浄お よび脱塩されることになる。ところが、洗浄水Ｗの上部には、移送板４３がある ことから、被洗浄物ａはこれにより取出口７方向への移動が阻止され、移送板４ ３と共に取出口７側へ移送される。そして、洗浄水Ｗに浸漬されている間に洗浄 と脱塩がなされた被洗浄物ａは、左端の移送板４３が上側移行部側に移行するた め下端が洗浄水Ｗから離れたのち、気泡により取出口７側に移送されて取出しコ ンベア５により洗浄槽１外に取出される。 洗浄槽１を洗浄するときは、ハンドル４７を回して、図２のように移送装置４ ５を９０度回動させて洗浄水Ｗから上げることにより行なうことができる。

【００１９】 以上、本考案の実施例を図面に基づいて説明してきたが、本考案はこの実施例 に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっ ても本考案に含まれる。

【００２０】 例えば、実施例では、移送板４３としては金網板を使用したが、これ以外にパ ンチングプレート等を使用することもできる。 又、実施例では、移送装置４５を９０度回動可能に形成したが、これ以外にホ イストで持ち上げるように形成してもよい。又、ノズル管３０から高温蒸気を噴 出させて洗浄水を加熱すると同時に殺菌も行なうことができる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の脱塩機能を有する食品洗浄装置は、前記のように構成したので、食品 の洗浄と脱塩とを連続して行なうことができ、これにより作業効率を向上させる ことができるという顕著な効果がある。

【００２２】 又、本考案の脱塩機能を有する食品洗浄装置は、移送手段を洗浄水から持ち上 げることができるように形成しているから洗浄槽の洗浄が容易であるという効果 もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の脱塩機能を有する食品洗浄装置を正
面から見た断面図である。

【図２】本実施例の脱塩機能を有する食品洗浄装置を側
面から見た断面図である。

【図３】本実施例の脱塩機能を有する食品洗浄装置を側
面から見た拡大断面図である。

【符号の説明】

Ａ 食品洗浄装置 １ 洗浄槽 ２ 仕切板 ３ 噴気口 ４ 移送手段 ６ 投入口 ７ 取出口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に洗浄水を収容し、一端に被洗浄物
   の投入口を設け、かつ他端に取出口を設けた洗浄槽と；
   該洗浄槽内に配置した多数の噴気口と；前記洗浄槽の上
   部に配置され、投入口から投入された被洗浄物を脱塩に
   要する時間をかけて投入口側から取出口側まで移送する
   移送手段と；からなることを特徴とする脱塩機能を有す
   る食品洗浄装置。
2. 【請求項２】 前記移送手段を洗浄水から出し入れ自在
   に形成したことを特徴とする請求項１記載の脱塩機能を
   有する食品洗浄装置。