JPH0592529A - 艶消し性アクリル樹脂積層シ−ト - Google Patents

艶消し性アクリル樹脂積層シ−ト

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JPH0592529A
JPH0592529A JP3126523A JP12652391A JPH0592529A JP H0592529 A JPH0592529 A JP H0592529A JP 3126523 A JP3126523 A JP 3126523A JP 12652391 A JP12652391 A JP 12652391A JP H0592529 A JPH0592529 A JP H0592529A
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sheet
laminated sheet
acrylic resin
talc
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忠 亀井
Kunihiko Otaki
邦彦 大滝
Rikio Tamatsukuri
力雄 玉造
Kazuhiro Hosoya
和弘 細谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱成形しても艶消しシートの表面の凹凸面の
消失がなく、さらに添加物を多量に用いることによる欠
点を防止した艶消し性に優れたアクリル樹脂シートを提
供すること。 【構成】 アクリル樹脂層の表面に厚さ10〜200μmでタ
ルク微粉体含量 7〜30重量%のアクリル樹脂層を有する
熱成形で艶戻りしない艶消し性に優れたアクリル樹脂積
層シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱成形でも艶もどりしな
い艶消し性に優れたアクリル樹脂積層シートに関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂シートは優れた透明性、耐
光性、成形加工性、機械的強度特性等多くの特長があ
り、これを生かして照明カバー、OA機器銘板、自販機
前面板、各種ディスプレイ、表示板等広い範囲の用途で
使用されている。この中で照明カバー分野では、シート
表面の光沢度を下げた艶消しシートが外観風合いが良い
ということで和風照明を中心に広く使用されている。こ
の艶消しシートはシートの表面に微細な凹凸模様が形成
されており、この凹凸面で光線が乱反射するために光沢
度の低下となり、外観が柔らかい感じのものが得られ
る。シート表面に凹凸を付ける方法は一般に押出シー
ト生産時にポリッシングロールにマットロール(表面に
微細な凹凸面を有するロール)を用いてシート面にロー
ルのマット面を転写させる方法とシリカ等の無機微粉
体又は架橋されたポリマー微粒子を添加することでシー
ト表面に微細な凹凸を形成させる方法とがある。しかし
ながら、前者のマットロールの転写で得られたシートは
熱成形を行うと凹凸面が消失し、その結果光沢が出ても
との艶消し状が失われる。又、後者の添加物を用いる方
法では所望の艶消し状を得るためには多量の添加剤を加
える必要があり、その場合、全光線透過率の低下や透明
感が損なわれ不利となる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の課題は熱成
形しても艶消しシートの表面の凹凸面の消失がなく、更
に添加物を多量に用いる事による欠点を防止した艶消し
性に優れたアクリル樹脂シートを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決する為、鋭意研究の結果アクリル樹脂の表層部にタ
ルク微粉体を一定量含有してアクリル樹脂層を設けるこ
とによって目的を達成することを見出し本発明の完成に
至った。すなわち本発明はアクリル樹脂層の表面に厚さ
10〜200μmでタルク微粉体含量7〜30重量%のアクリル
樹脂層を有する熱成形で艶もどりしない艶消し性に優れ
たアクリル樹脂積層シートに関するものである。本発明
の特長は高濃度のタルク微粉体を含んだアクリル樹脂層
を極く薄い層で基材のアクリル樹脂シートに積層させる
ことでシート表面に微細な凹凸面を形成させ、しかもこ
の凹凸面は熱成形でも消失することなく、むしろ増加し
表面光沢度を低下させることになった。本発明で用いる
タルク微粉体とは、天然に産する硅酸マグネシウムを主
成分とする板状結晶タルク原石(滑石)を機械粉砕して
得られる偏平形状した微粉体であり、その粒径は 1〜20
μのものが一般にあるが、本発明では好ましくは10〜20
μである。粒径がこれより小さいと表面のマット形成効
果が小さく、一方、粒径がこれより大きいときは表面の
マット面が粗くなりザラ目状となる。表層部を形成する
樹脂中のタルク微粉体の含量は 5〜30重量%である必要
があり、好ましくは10〜20重量%である。これよりタル
ク微粉体含量が小さいと表面のマット形成効果が小さ
く、一方、タルク微粉体含量が大きい場合には樹脂との
混合不良がおこり、均質な表面層を形成することができ
ない。タルク微粉体を含有するアクリル樹脂はメチルメ
タクリレート単独重合体及びメチルメタクリレートとC
1〜C4のアルキル基からなるアルキルアクリレート、フ
ェニル、シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル等
のメタアクリレートとの共重合体、アクリル系ゴム及び
ブタジエン系ゴムを含有した耐衝撃性アクリル樹脂、ス
チレン、α−メチルスチレン、アクリル酸とメチルメタ
クリレートの共重合体及び該共重合体の脱水による六員
環構造体をポリマー中に含有する耐熱性アクリル樹脂及
びイミド系耐熱アクリル樹脂などをいい、基材部のアク
リル樹脂も同様である。ここで表層部と基材部のアクリ
ル樹脂は必ずしも同一である必要はなく、いずれの組合
わせでも界面の密着性は十分なものである。本発明で表
層部の厚みは10〜200μmであり、好ましくは20〜100μm
である。表層部の厚みがこれより薄いと熱成形すると良
好なマット形状が得られず、一方、この範囲より大きい
場合には全光線透過率が低下し問題となる。表層部は片
面、両面いずれの積層シートであってもよい。本発明の
特徴の一つは、熱成形しても艶もどりがしない点にあ
り、むしろ熱成形した成形品の光沢度は低下する。該積
層シートの熱成形前後の表面粗さを粗さ計を用いて及び
表面状態を微分干渉顕微鏡により評価し、その結果を図
1〜4に示す。これからもわかるように熱成形により表
面の凹凸が増加しており、このためにむしろ艶消し性が
向上していることがわかる。この図1〜4に示すサンプ
ルは実施例1の方法により作成した。本発明の積層シー
トの厚みは、用途が照明カバーが主であることを考えれ
ば全体の厚みは0.8〜3mmであるが、特にこの範囲に限る
ものではない。本発明の積層シートを得る方法は、2
台以上の押出機を用いて表層部の樹脂と基材部の樹脂を
同時に押出して(共押出し)多層ダイを用いて積層シー
トを得る方法、予め表層部の樹脂で所望の薄いフィル
ムを作成し、これを基材部に押出機の出口でラミネート
させる方法、表層部の樹脂を溶剤に溶解分散させたも
のをコーティングする方法などがあるが、本発明の方法
は連続一貫生産性及び品質の点から共押出しによる積層
化が好ましい。共押出しによる方法では表層部の樹脂は
予め所望の粒径、量のタルクとアクリル樹脂とを均一混
合させた後、ペレタイズしておき、これを共押出しの原
料として用いる。又、表層部の厚み、及び積層シート全
体の厚みは2台以上の押出機の押出量、ダイのリップ開
度、シート幅、ロールクリアランスを調整することで任
意に得ることができる。本発明の表層部、基材部にはシ
ートの全光線透過率や、ヘーズ、透けを調整する為に無
機、有機の拡散剤を加えたり、染顔料の着色剤や、帯電
防止性能を付与するためにアニオン系、カチオン系、ノ
ニオン系の界面活性剤、その他各種の可塑剤、安定剤を
添加してもよい。
【0005】
【実施例】以下、実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。なお、各実施例、比較例で用いた評価及び試験
方法は次の通りである。 1)艶消し剤の粒径は重力沈降法で測定された平均粒径を
示す。 2)表層部の厚みは積層シート断面を光学顕微鏡で観察し
た。 3)全光線透過率及び光沢度(60°鏡面光沢度)はJIS
K−7105に準拠した。 4)熱成形は100mmφ、高さ50mmの帽子形真空成形用金型
を用い、シートの表面温度 160℃で真空成形を行った。
成形後の光沢度は、成形品の平面部を測定した。
【0006】実施例1 (表層部樹脂の作成)アクリル樹脂に旭化成工業(株)
製のデルペットRLP−1を用い、タルクは日本タルク
(株)製のタルクNT(平均粒径10μm)を13重量%に
なる様に配合し、これをタンブラーで混合させた後、30
φのペレタイザーを使ってペレット状にした。 (共押出し積層シートの作成)表層部用樹脂には前記で
ペレット化したサンプルを使って20φ押出機から、又、
基材部用樹脂には旭化成工業(株)デルペットLP−1
を使って40φ押出機から、それぞれ同時押出しを行い、
2種2層用ダイを用いて積層化し、その後3本ロールを
通してシート化した。積層シートの表層部の厚みは20φ
押出機と40φ押出機の吐出量を調整し、積層シートの全
体厚み 3mm、表層部の厚み30μmの艶消し状シートを得
た。 (評価)上記積層シートについて全光線透過率、光沢度
を測定し、それぞれ82%及び 7%を得た。更に該シート
について真空成形を行い、熱成形後の光沢度は 5%であ
り、良好な艶消し性を有する成形品を得ることができ
た。
【0007】実施例2−6、比較例1−4 表層部のタルク配合量を各種変えたもの及び表層部の厚
みを変えたもの、又、タルクの粒径を変えたものについ
て実施例1と同様にして積層シートをつくり評価した。
結果を表1に示す。
【0008】比較例5−6 表層部の添加剤をタルク以外に炭酸カルシウム、シリカ
を用いて表1に記載の組成で実施例1と同様にして積層
シートを作成し評価した。結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の艶消し性アクリル樹脂積層シート(実
施例1)の熱成形前の表面粗さを示す図。
【図2】同シートの熱成形後の表面粗さを示す図。
【図3】同シートの熱成形前の微分干渉顕微鏡写真。
【図4】同シートの熱成形後の微分干渉顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細谷 和弘 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル樹脂層の表面に厚さ10〜200μm
    でタルク微粉体含量7〜30重量%のアクリル樹脂層を有
    する熱成形で艶戻りしない艶消し性に優れたアクリル樹
    脂積層シート。
JP3126523A 1991-05-01 1991-05-01 艶消し性アクリル樹脂積層シ−ト Expired - Lifetime JP2934339B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998013980A1 (fr) * 1996-09-27 1998-04-02 Nissha Printing Co., Ltd. Element de fermeture superieur d'un boitier de telephone portatif et procede de production de cet element
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US6752946B2 (en) 1996-09-27 2004-06-22 Nissha Printing Co., Ltd. Cellular phone top cover and method of manufacturing the cellular phone top cover

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