JPH059160Y2 - - Google Patents

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JPH059160Y2
JPH059160Y2 JP10404788U JP10404788U JPH059160Y2 JP H059160 Y2 JPH059160 Y2 JP H059160Y2 JP 10404788 U JP10404788 U JP 10404788U JP 10404788 U JP10404788 U JP 10404788U JP H059160 Y2 JPH059160 Y2 JP H059160Y2
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smoking
resin
meat
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【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本考案はスライスハムの製造に用いられる燻煙
処理用包装材に関する。 [従来の技術] 近年の家庭生活における核家族化、単身生活者
の増加などに伴つて食品流通面においても消費者
が適当量づつ購買できる便利な小口包装による販
売が百貨店、スーパー、コンビニエンスストア等
の店頭で行われるようになつてきている。ハム、
ソーセージについても従来の糸により巻締めした
ハムまたは円筒形のソーセージのほかに切断、即
ちスライスしたものをプラスチツクフイルムで包
装して販売されている。 スライスハムの製造はケーシングに原料肉を加
圧下に充填した後、乾燥及び燻煙処理を行い、ケ
ーシングを剥しながらスライスしている。 スライスハムのケーシング材としては、麻100
%の和紙、テイツシユなどにビスコースを含浸さ
せたいわゆるセルロースケーシングが、燻煙に対
する透過性を有するため、肉の着色、においの吸
着がよく、肉汁、塩水等の透過性もよく湿潤強度
もあるため、長年にわたり使用されてきた。 このほか紙への燻煙、水分の透過性の良い樹脂
の加工については、特公昭47−43198号公報に、
紙にポリビニルアルコール−ポリビニルエステル
共重合体を含浸させて架橋剤で硬化させた繊維強
化合成ケーシングが提案され、特開昭52−57347
号公報には紙とエチレン・ビニルアルコール共重
合体フイルムを積層するときに、低級アルコール
と可塑剤を用いる繊維性食品ケーシング用複合材
の製造方法が提案されている。 一方、プラスチツクフイルムのケーシング材へ
の利用についても検討されてきたが、燻煙、水分
に対する透過性がないため、使用されなかつた。 プラスチツクフイルム利用の一例としては、特
開昭59−117530号公報に熱可塑性コポリエステル
からなる煙成分透過性のフイルムの提案が見られ
る。 [考案が解決しようとする課題] しかしながら、スライスハムのケーシング材と
して唯一使用されてきたビスコースの含浸加工紙
は、ビスコースの環境問題が国内外で起り、その
製造が極度に制限されているため、極めて高価な
ものになり、その代替品の出現を要請されてい
た。 本考案者等は上記の問題点について検討の結
果、ビスコース含浸加工した和紙のもつ燻煙着
色、においの吸着などの適性を紙の開孔、特に電
気的な開孔により得られることに知見を得て本考
案をなすに至つた。 本考案の目的は、スライスハムの製造において
用いられる燻煙処理用包装材の従来の製造上の問
題点を解消し、燻煙処理用ケーシングとして適性
が現行品と遜色なく、しかも従来よりコストが安
い燻煙処理用包装材を提供することにある。 [課題を解決するための手段] 本考案は樹脂加工紙に通電による多数の開孔を
有するスライスハムの燻煙処理用包装材である。 本考案はスライスハムの製造において、肉を塩
漬けおよび味付け後ケーシングに充填し、乾燥、
燻煙処理した後、ケーシングをハム肉から剥離す
る工程で使用されるケーシング材としての燻煙処
理用包装材であるので、下記のような特性が必要
である。 (1) 燻煙処理時に燻煙が通過して肉の表面を着色
し、においを吸着すること (2) 肉の充填の際、肉汁、塩水が透過すること (3) 肉の充填の際、加圧に耐える強度を有するこ
と (4) 燻煙処理後、肉から良好に剥離できること 従つて、包装材の基材となる紙はできるだけ薄
くて、しかも強度のある紙が好ましく、例えばグ
ラシン紙質、和紙、化学繊維紙、スパンボンド合
成繊維不織布等の坪量20〜60g/m2程度のものが
適している。 次に基材の紙は肉を充填する圧力に耐え得るよ
うに樹脂加工を行う。樹脂加工紙は、食品包装用
に使用される樹脂のラミネート紙又は樹脂含浸紙
が用いられる。 食品包装用に用いられる樹脂としては、たとえ
ばアクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、セ
ルロース系、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
エチレン−酢酸ビニル等があげられる。 樹脂のラミネート紙の場合は上記の樹脂フイル
ムの薄層フイルム、例えば8〜30μm程度の薄層
フイルムを前記の紙にラミネートすればよい。樹
脂含浸紙の場合は、前記の紙に上記の樹脂を固形
分で10〜60g/m2程度含浸すればよい。 また、包装材の肉との接触面の剥離性が不十分
な場合、通常用いられるシリコーン等の剥離剤を
樹脂加工面に塗布する。 樹脂加工紙の開孔は通電方式による開孔が必要
であり、例えば特公昭57−34079号公報記載の紙
の開孔装置などを用いることが好ましい。これら
通電開孔装置によれば、孔径0.05〜0.5mmφのも
のが多数得られ、開孔率として10%以下が望まし
い。 また、開孔の目安は透気度(JAPAN TAPPI
試験法No.5の方法による)で15秒/100ml以下に
なるように管理することが望ましい。 [実施例] 本考案を実施例により具体的に説明する。 実施例 1 坪量40g/m2のグラシン紙にポリエチレンを厚
さ20μmラミネートした表面にシリコーンを固形
分で1g/m2塗工した後、公知の通電開孔機を通
して、孔径0.1〜0.2mmφの多数の開孔を行ない、
燻煙処理用包装材に供した。その結果を表に示
す。 実施例 2 坪量35g/m2の和紙にアクリル樹脂エマルジヨ
ンを固形分で25g/m2含浸し、更にシリコーンを
固形分で1g/m2塗工した後、通電開孔機を通し
て孔径0.3〜0.5mmφの孔を多数開孔した。 実施例 3 坪量42g/m2のレーヨン紙に剥離剤シリコーン
の目止め剤としてアクリル樹脂エマルジヨンを固
形分で20g/m2塗布した後、シリコーンを固形分
で1g/m2塗工した。この塗工紙を通電開孔機を
通して孔径0.3〜0.5mmの孔を多数開孔した。 実施例 4 坪量36g/m2のレーヨン紙にアクリル樹脂エマ
ルジヨンを固形分で50g/m2含浸し、更にシリコ
ーンを固形分で1g/m2塗工した後、通電開孔機
を通して孔径0.3〜0.5mmの孔を多数開孔した。 実施例 5 坪量35g/m2の和紙にポリエチレンを厚さ
20μmラミネートした表面にシリコーンを固形分
で1g/m2塗工した後、公知の通電開孔機を通し
て孔径0.3〜0.5mmφの孔を多数開孔した。 比較例 1 坪量40g/m2のグラシン紙にシリコーンを固形
分で1g/m2塗工した後、縫い針で孔径0.3mmφ
の孔を多数開孔した。 比較例 2 坪量40g/m2のグラシン紙にシリコーンを固形
分で1g/m2塗工した後、釘で孔径1.2mmφの孔
を多数開孔した。 比較例 3 坪量40g/m2のグラシン紙にポリエチレンを厚
さ20μmラミネートした後、釘で孔径1.2mmφの孔
を多数開孔した。 比較例 4 坪量36g/m2のレーヨン紙にアクリル樹脂エマ
ルジヨンを固形分で50g/m2含浸し、更にシリコ
ーンを固形分で1g/m2塗工した後、釘で孔径
1.2mmφの孔を多数開孔した。 比較例 5 厚さ30μmのポリプロピレンフイルムを通電開
孔機で開孔を試みたが、フイルムの絶縁抵抗が紙
より高いため、紙の開孔エネルギーでは開孔でき
ず、開孔エネルギーを高くした所、フイルムが溶
解してしまつた。 実施例1〜5、比較例1〜5で得た試料につい
て燻煙処理用包装材の評価(ハムの充填、包装、
燻煙処理)を行い、その結果を表に示す。 参考例 和紙にビスコース含浸した現在使用品の燻煙処
理用包装材としての評価結果を表に示す。
【表】
【表】 評価基準
◎:すぐれている ○:良好
△:劣る ×:不良
表に示す結果によれば、グラシン紙、和紙、レ
ーヨン紙にポリエチレンをラミネート或いはアク
リル樹脂を含浸又は剥離剤の目止め剤を塗布して
通電開孔した各実施例は、縫い針(比較例1)又
は釘(比較例2,3,4)で開孔した比較例に比
べて燻煙着色、肉充填における通気、破裂の適性
が全般的にすぐれている。これは特に開孔部の状
態が通電開孔は完全に抜けているのに対し、針、
釘では紙が物理的に押し破られ、孔の周囲に亀裂
および返りが残り、肉充填の際、孔の再閉或いは
破裂が起りやすくなるためである。 通電開孔と機械的開孔の違いを図面により概念
的に説明する。第1図は紙1に通電開孔機で多数
の孔2を設けたことを示す平面図で、第2図は第
1図のA−A線の部分拡大断面の概念図である。
紙1に樹脂層3が加工された樹脂加工紙に、通電
開孔した孔2が設けられ、樹脂層3から紙1を通
して完全に抜けている。これに対し、第3図は機
械的に開孔した場合の孔の状態を示す部分拡大断
面の概念図であり、押し破られた返り4が孔2の
下端周囲に残つている。 また、フイルムは通電開孔を行うことがむずか
しい(比較例5)。 [考案の効果] 本考案は上述の構成とすることにより、従来使
用されてきたスライスハムの燻煙処理用包装材で
問題となつていた環境悪化とコスト高の問題を解
消し、しかも燻煙処理用ケーシングとしての燻煙
着色などの適性が現行品と遜色ないスライスハム
の燻煙処理用包装材を得ることができたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す平面図、第2図
は第1図のA−A線部分拡大断面の概念図、第3
図は従来の機械的開孔を説明する部分拡大断面の
概念図である。 1……紙、2……孔、3……樹脂層、4……返
り。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 樹脂加工紙に通電による多数の開孔を有するス
    ライスハムの燻煙処理用包装材。
JP10404788U 1988-08-08 1988-08-08 Expired - Lifetime JPH059160Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10404788U JPH059160Y2 (ja) 1988-08-08 1988-08-08

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10404788U JPH059160Y2 (ja) 1988-08-08 1988-08-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0227333U JPH0227333U (ja) 1990-02-22
JPH059160Y2 true JPH059160Y2 (ja) 1993-03-08

Family

ID=31335420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10404788U Expired - Lifetime JPH059160Y2 (ja) 1988-08-08 1988-08-08

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JP (1) JPH059160Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9486924B2 (en) 2004-06-24 2016-11-08 Irobot Corporation Remote control scheduler and method for autonomous robotic device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9486924B2 (en) 2004-06-24 2016-11-08 Irobot Corporation Remote control scheduler and method for autonomous robotic device

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Publication number Publication date
JPH0227333U (ja) 1990-02-22

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