JPH0591550U - 清掃用クロス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一枚で油分又は水分の多い汚れのいずれにも
対応できる清掃用クロスを提供する。 【構成】 各種再生セルローズ繊維、綿、ウール等の天
然繊維、ナイロン、ポリビニルアルコール系繊維等の親
水性合成繊維を主体とする不織布層とポリプロピレン等
のポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維等の疎水性
繊維からなる不織布層とが一体化してなる清掃用クロ
ス。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はモップ等の清掃用クロスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、清掃用クロスとしては、不織布、織布等に清掃用油剤を含浸したものや エレクトレット加工を施したものが多く知られている。これらのものは油性の汚 れ、乾いた汚れを拭き取るのには適しているが、水系の汚れを拭き取るには適し ていない。油性及び水系の両方の汚れを拭き取ることが可能なものとしては、親 水性繊維と疎水性繊維とを混合した不織布、織布からなるクロスが多く提案され ているが、油分、水分の多い汚れに対しては吸収性が乏しく、クロスがべたつき 、一般の拭き取り用のクロスとしても必ずしも満足なものではなく、特に床清掃 用の吸液、集塵用モップクロスとしては適するものではない。したがって、モッ プ用クロスはドライあるいは油性の汚れ用戸、水系汚れ用とが別々に準備されて いるのが通常である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、一枚で油分又は水分の多い汚れのいずれにも対応できる清掃用クロ スを提供するもので、特に床清掃用のモップに適したクロスを提供するものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、吸水性繊維からなる不織布層と疎水性繊維からなる不織布層とが一 体化してなることを特徴とする清掃用クロスである。

【０００５】 吸水性繊維からなる不織布層は、各種再生セルローズ繊維、綿、ウール等の天 然繊維、さらには、ナイロン、ポリビニルアルコール系繊維等の親水性合成繊維 を主体として湿式または乾式法によって作られるもので、特に嵩高性を有し、さ らに厚手で目付の大きいものが好適である。中でも、吸水性繊維の混合割合の高 いものがよく、例えば、レーヨンに少量の熱接着性繊維を混合し、該熱接着性繊 維によって各繊維間を一体化したものあるいは吸水性繊維からのウエブをニード ルパンチあるいは流体処理によって絡合したものが有効である。この不織布層に はさらに高級水性樹脂の粉末あるいは繊維を混合あるいは付着させてもよい。こ の場合、清掃中に樹脂が脱落しないような接着あるいは混合条件を選ぶ必要があ る。

【０００６】 疎水性繊維からなる不織布層は、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、 ポリエステル繊維等を湿式または乾式法で、あるいはメルトブローン法等によっ て作られるものである。該不織布層は吸水性繊維不織布層に比べて薄手のもので もよい。特にメルトブローン法等による極細繊維不織布の場合には目付当たりの 繊維表面積が大きいため吸油能力や汚れ保持力が高くなり清掃効果の高いものが 得られる。

【０００７】 本考案のクロスは、これらの二種の不織布を積層し、接着あるいはニードルパ ンチ等によって絡合一体化したものである。後者の場合、層間での繊維の絡合状 態は一体化できる程度でよく、両層の繊維が均一に混合されると清掃効果が低下 する。また、クロスの厚さや目付は使用する対象や形態によって適宜決定すれば よく、両層合わせて５０〜１０００ｇ／m²の範囲が一般的である。

【０００８】 図１は本考案のクロスを使用したモップクロスの断面模式図であり、図中１は モップクロス、２は吸水性繊維不織布層、３は疎水性繊維不織布層、４はモップ の取り付け用の穴である。 本考案のクロスは円形や長方形等の適宜形状に裁断したものをそのままで、あ るいはモップの柄に取り付けて使用する。また、細幅にスリットしたものを多数 束ねたり、長方形の中央部を残して両側部をスリットしリボン状としたものを数 枚重ねて中央部で一体化したものをモップの柄に取り付けて使用することもでき る。

【０００９】 本考案のクロスは、疎水性繊維の層にエレクトレット加工を施したり、全体に 清浄用油剤などを軽く含浸することができる。 また、本考案のクロスの片面にフイルムを仮接着しておくことにより、作業者 の手を汚すことなくモップクロスを取り替えることができ、使用時には該フイル ムを剥離することができる。

【００１０】

【実施例】

レーヨン７０％及びポリエステル系熱接着性繊維３０％からなり、該ポリエス テル繊維により繊維間が接着した厚さ０．７mm、目付８０ｇ／m²の不織布と、ポ リプロピレン極細繊維からなる厚さ０．４mm、目付５０ｇ／m²のメルトブローン 不織布を積層して接着し、床清掃モップ用のクロスとする。

【００１１】

【考案の効果】

本考案のクロスは、油性の汚れと水系の汚れをそれぞれの汚れの吸収除去に適 した独立した層で吸収除去するため、親水性繊維と疎水性繊維がほぼ均一に混合 されたものに比べて汚れの除去効果と保持力が高く、同一重量のクロスでより多 くの汚れを除去することができる。

【００１２】 疎水性繊維不織布層の側を床等と接触する面として使用することによりドライ あるいは油性の汚れを十分に拭き取り、吸収するとともに、水系の汚れは該疎水 性繊維不織布層を通して吸水性繊維不織布層に吸収され、水分等を吸水性の層に 保持し表面に逆流させることが少ないため汚れの状態によってモップを取り替え る必要がない。また、特に水あるいは液等の汚れの多い部分に適用する場合には 吸水性の層を床等と接触する面として使用することができにより汚れの状態によ ってクロスそのものを別のものに取り替える必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のクロスを使用したモップクロスの１実
施態様の断面模式図である。

【符号の説明】

１ 本考案のクロスを使用したモップクロス ２ 吸水性不織布からなる不織布層 ３ 疎水性繊維からなる不織布層 ４ モップ取り付け用の穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸水性繊維からなる不織布層と疎水性繊
   維からなる不織布層とが一体化してなることを特徴とす
   る清掃用クロス。