JPH0591358A - スイツチ駆動回路 - Google Patents

スイツチ駆動回路

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Publication number
JPH0591358A
JPH0591358A JP27653191A JP27653191A JPH0591358A JP H0591358 A JPH0591358 A JP H0591358A JP 27653191 A JP27653191 A JP 27653191A JP 27653191 A JP27653191 A JP 27653191A JP H0591358 A JPH0591358 A JP H0591358A
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JP
Japan
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circuit
capacitor
voltage
switch
sawtooth wave
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Application number
JP27653191A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Suzuki
仁 鈴木
Masami Matsugaseko
雅己 松ケ迫
Toshiyuki Ogura
敏之 小倉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ズーミング補正に伴ってピン歪の補正量が変
化するのを防止する。 【構成】 波形整形回路120で水平偏向周期に対応し
たフライバックパルスを波形整形する。微分回路121
で水平駆動パルスを微分する。波形整形回路120と微
分回路121の出力から、充放電制御信号生成回路12
2(比較器91)で充放電制御信号を生成する。この充
放電制御信号で充放電回路123の充放電を制御する。
充放電回路123で生成された鋸歯状波はクランプ回路
127でクランプされた後、台形鋸歯状波信号生成回路
128に供給される。この台形鋸歯状波信号は傾き調整
回路129でABL電圧に対応してその傾きが調整され
た後、比較回路124に入力され、垂直偏向周期で変化
する基準信号レベルと比較され、スイッチ駆動信号とし
てのPWM信号が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばテレビジョン受
像機、モニタ装置などにおける偏向電流発生回路のスイ
ッチング素子を駆動する場合に用いて好適なスイッチ駆
動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図20は、テレビジョン受像機における
水平偏向回路とその近傍の回路の従来の構成例を示して
いる。水平偏向回路1には、電源3がフライバックトラ
ンス2の1次コイル2aを介して接続されている。トラ
ンス2の2次巻線2bには、ダイオード4とコンデンサ
5よりなる整流平滑回路が接続されている。水平偏向回
路1が出力する水平偏向電流は、画面6aを有するCR
T6の偏向ヨーク7に供給されるようになされている。
【0003】図21は、水平偏向回路1の内部の構成を
示している。この例においては、水平偏向回路1は、N
PNトランジスタ22と、ダイオード23と、コンデン
サ24よりなる並列回路に、偏向ヨーク7とコンデンサ
25の直列回路が並列に接続された構成となされてい
る。またこの例においては、トランス2に2次コイル2
cが設けられ、その出力がダイオード21により整流さ
れて出力されるようになされている。
【0004】次に、その動作について説明する。電源3
より出力された直流電圧がトランス2の1次コイル2a
を介してNPNトランジスタ22のコレクタに供給され
ている。このNPNトランジスタ22は、そのベースに
水平偏向周期に対応する信号が供給されてオンオフされ
る。その結果、NPNトランジスタ22のコレクタに
は、図22(b)に示すようなフライバックパルス(リ
トレースパルス)Vcpが発生される。
【0005】コンデンサ24と25および偏向ヨーク7
は共振回路を構成しており、NPNトランジスタ22の
スイッチング動作に対応して共振動作する。これによ
り、偏向ヨーク7には図22(a)に示すように、トレ
ース区間において直線的に増加し、リトレース区間にお
いて直線的に減少する、所謂鋸歯状波の偏向電流I7
流れる。これにより、CRT6の画面6a上において電
子ビームが水平方向に走査(偏向)されることになる。
【0006】また、フライバックパルス電圧Vcpは、
フライバックトランス2の2次コイル2cにより昇圧さ
れ、ダイオード21により整流されて高電圧Hvが発生
される。この高電圧HvはCRT6のアノードに供給さ
れる。また、2次コイル2bより出力された電圧がダイ
オード4により整流され、コンデンサ5により平滑され
て直流電圧Vcとされる。この電圧Vcは、CRT6の
フォーカス電圧、ヒーター電圧などとして用いられる。
【0007】ところで、図23(b)に示すように、電
子銃6bから画面6aまでの距離は、画面6aの中央に
おいて最も短く、画面6aの上端部あるいは下端部にお
いて最も長くなる。その結果、図23(a)に示すよう
に、いわゆる水平ピン(PIN)が発生する。この水平
ピンをそのままにしておくと、表示画像が歪むことにな
る。そこで、通常、水平偏向回路にはこの水平ピンを補
正する回路が付加されている。
【0008】図24は、特公昭57−39102号公報
に開示されている水平偏向回路の原理を示している。即
ち、この例においては、電源31より出力された直流電
圧がコイル32を介して、スイッチ33、コンデンサ2
4および水平偏向コイル7とコンデンサ25よりなる直
列回路からなる並列回路に供給されている。電源31と
コイル32は、図21における電源3とフライバックト
ランス2の1次巻線2aに対応している。また、スイッ
チ33はNPNトランジスタ22とダイオード23より
なる並列回路に対応している。
【0009】この例においては、このスイッチ33、コ
ンデンサ24、水平偏向コイル7とコンデンサ25の直
列回路よりなる並列回路(第1の並列回路)に、スイッ
チ34、コンデンサ35、およびコイル36とコンデン
サ37よりなる直列回路の並列回路(第2の並列回路)
が接続されている。そして、この第2の並列回路にコイ
ル38と電源39よりなる直列回路が並列に接続されて
いる。
【0010】即ち、この水平偏向回路は、第1の並列回
路に、それと同様に構成された第2の並列回路が接続さ
れた構成となされている。
【0011】水平ピンを補正するには、図25(a)に
示すように、垂直偏向周期に対応して、水平偏向コイル
7に印加されるリトレースパルス(コンデンサ24の端
子電圧V24)を、その略中央部(画面上においても中央
部)におけるレベルがその左右端部(画面上における上
下の端部)のレベルに較べて大きくなるように調整する
必要がある。この電圧V24とコンデンサ35の端子電圧
35を加算したリトレースパルスのレベルは、電源31
とリトレースパルスの幅により規定されているので、図
25(c)に示すように、一定となる。そこで、電圧V
35の値を、図25(b)に示すように、垂直偏向周期に
対応してその中央部(画面上の中央部)において値が小
さくなり、左右端部(画面上の上下端部)において大き
くなるように変化させることにより、端子電圧V24を、
その略中央部(画面上においても中央部)におけるレベ
ルがその左右端部(画面上における上下の端部)のレベ
ルに較べて大きくなるように調整することができる。
【0012】そこでこの例においては、スイッチ34を
スイッチ33と同一のタイミングでスイッチングさせる
ことにより、コンデンサ35とコイル38の接続点にリ
トレースパルスを発生させるとともに、電源39より出
力される電圧を図25(b)に示すように、垂直偏向周
期に対応してその中央部(画面上の中央部)において値
が小さくなり、左右端部(画面上の上下端部)において
大きくなるように変化させる。その結果、電圧V24が、
図25(a)に示すように、その略中央部(画面上にお
いても中央部)におけるレベルがその左右端部(画面上
における上下の端部)のレベルに較べて大きくなるよう
に変化し、水平ピンが補正されることになる。
【0013】この他、水平ピンを補正する方式として、
電源変調方式とPCT方式が知られている。電源変調方
式は、例えば図21において、電源3の電圧を垂直偏向
周期で変調するものである。また、PCT方式は、図2
1において、水平偏向コイル7に直列にトランスの2次
巻線を接続し、その1次巻線に垂直偏向電流を流すもの
である。
【0014】しかしながら、これらのいずれの方式も、
電圧Vcpが垂直偏向周期で変調を受けるので、トラン
ス2より取り出す各種の電圧も垂直偏向周期で変調を受
けることとなり、水平偏向回路と高圧発生回路を別個に
設けた、いわゆるセパレートタイプの回路においては応
用が可能であるが、両者を一体とした、いわゆるコンベ
ンショナルタイプの回路には用いることができない課題
を有している。その点、図24に示す方式は、コイル3
2をトランスの1次巻線として構成した場合において
も、その2次巻線より取り出す各種の電圧が垂直偏向周
期で変調を受けることがなく、セパレートタイプはもと
より、コンベンショナルタイプの水平偏向回路にも用い
ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図24に
示す構成の回路は、スイッチ34、コンデンサ35、並
びにコイル36とコンデンサ37の直列回路よりなる第
2の並列回路に電流を供給する他、コイル38と電源3
9の直列回路にも電流を供給する必要があるため、消費
電力が大きくなる課題があった。
【0016】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、偏向電流発生回路において消費電力をより
少なくすることができるように、そのスイッチング素子
を駆動して偏向電流を発生させる場合において、ピン歪
の補正量が変化するのを防止するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のスイッチ駆動回
路は、水平偏向周期と垂直偏向周期に対応してスイッチ
ングするスイッチング素子を駆動するスイッチ駆動回路
において、水平偏向周期に対応したフライバックパルス
を波形整形する波形整形回路120と、水平偏向周期に
対応した水平駆動パルスを微分する微分回路121と、
波形整形回路120と微分回路121の出力より充放電
制御信号を生成する充放電制御信号生成回路122と、
充放電制御信号に対応して充放電する充放電回路123
と、充放電回路の出力を所定のレベルにクランプするク
ランプ回路127と、クランプ回路127の出力から台
形鋸歯状波信号を生成する台形鋸歯状波信号生成回路1
28と、台形鋸歯状波信号生成回路128により生成さ
れる台形鋸歯状波信号の傾きを負荷変動に対応して調整
する傾き調整回路129と、傾き調整回路129により
傾きが調整された台形鋸歯状波信号と垂直偏向周期に対
応した基準レベルとを比較する比較回路124とを備え
ることを特徴とする。
【0018】
【作用】上記構成のスイッチ駆動回路においては、波形
整形回路120によりフライバックパルスが波形整形さ
れ、微分回路121により水平駆動パルスが微分され
る。充放電制御信号生成回路122は波形整形回路12
0と微分回路121の出力から充放電制御信号を生成
し、充放電回路123の充放電動作を制御する。充放電
回路123の出力はクランプ回路127により所定のレ
ベルにクランプされる。台形鋸歯状波信号生成回路12
8はクランプ回路127の出力から台形鋸歯状波信号を
生成する。この台形鋸歯状波信号はその傾きが負荷変動
に対応して傾き調整回路129により調整された後、比
較回路124に入力され、基準レベルと比較される。フ
ライバックパルスは水平偏向周期に対応しており、基準
レベルは垂直偏向周期に対応している。従って、ズーミ
ング補正により垂直偏向周期でピン補正量が変動するよ
うなことが防止される。
【0019】
【実施例】図11は、本発明のスイッチ駆動回路を適用
する偏向電流発生回路の一実施例の構成を示す回路図で
あり、図20、図21および図24における場合と対応
する部分には同一の符号を付してある。この実施例にお
いては、スイッチ33、コンデンサ24、水平偏向コイ
ル7とコンデンサ25の直列回路よりなる並列回路に、
スイッチ73とコンデンサ74の並列回路が直列に接続
されている。スイッチ33は、制御回路71により水平
偏向周期に対応してスイッチング制御されるようになさ
れており、スイッチ73は制御回路72により水平偏向
周期および垂直偏向周期に対応してスイッチング制御さ
れるようになされている。
【0020】次に、図12のタイミングチャートを参照
してその動作を説明する。スイッチ33は制御回路71
に制御され、水平偏向のトレース区間の間オンされ、リ
トレース区間の間オフされる(図12(b))。コイル
32を流れる鋸歯状波の電流I32(図12(a))は、
スイッチ33がオンしているときスイッチ33を流れ、
スイッチ33がオフしているときコンデンサ24を流れ
る。スイッチ73は制御回路72に制御され、スイッチ
33がオフしているリトレース区間内において所定の時
間オフされる(図12(e))。電流I32はスイッチ3
3と73がオンしているとき、このスイッチ33と73
を流れ、スイッチ33と73が共にオフしている場合に
おいては、コンデンサ24と74を流れる。そして、ス
イッチ33がオフし、スイッチ73がオンしている場合
においては、コンデンサ24とスイッチ73を流れるこ
とになる。スイッチ33がオフしている場合において、
水平偏向コイル7、コンデンサ25および24からなる
共振回路に鋸歯状波の電流I7が流 れる。
【0021】コンデンサ24の容量は、コンデンサ74
の容量より小さい値に設定されている。従って、リトレ
ース期間の長さ(時間)Trは実質的にコンデンサ24
と25の容量、および水平偏向コイル7のインダクタン
スにより定まり、コンデンサ74を接続したとしても、
接続しない場合とほとんど同一の時間となる。コイル3
2と水平偏向コイル7の接続点と接地電位との間の電圧
Vcpは次式で求められることが知られている。 Vcp=E(1+(π/2)(Tt/Tr))・・・・・(1)
【0022】この電圧Vcpは、コンデンサ24の端子
電圧V24とコンデンサ74の端子電圧V74との和に等し
い。即ち、次式が成立する。 Vcp=V24+V74・・・・・(2)
【0023】偏向のためのエネルギーは、コンデンサ7
4を接続しない場合、 (1/2)C24Vcp2 であったものが、図11に示すようにコンデンサ74を
接続した場合においては 、 (1/2)C2424 2 となる。V24はVcpより小さいから、コンデンサ74
を接続した場合においては、接続しない場合に較べ、偏
向電流I7が減少する。そこで、スイッチ73がオフし
ている期間(オンしている期間)を調整して電圧V74
調整すると、結果的に電圧V24を調整し、さらに偏向電
流I7を調整することができる。その結果、ラスタサイ
ズを調整することが可能となる。また、スイッチ73の
オフする期間を垂直偏向周期で調整することにより、左
右ピンを補正することができる。
【0024】このことを図12を参照してさらに説明す
ると、スイッチ33がオフであるリトース区間において
コンデンサ24には電流I32と電流I7の合成電流I24
(図12 (c))が流れる。電流I32とI7はいずれも
鋸歯状波の電流であるため電流I24は図12(c)に示
すようになる。例えば、スイッチ73をスイッチ33と
まっ たく同じタイミングでオン、オフすると、電流I
32はスイッチ73またはコンデンサ74を介してグラウ
ンドに流れるので、電流I74はスイッチ33(または7
3)がオフの区間においてコンデンサ24を流れる電流
と等しくなる。
【0025】図12(e)に示すように、スイッチ73
のオフのタイミングをスイッチ33のオフのタイミング
(図12(b))より遅らせるようにすると、スイッチ
33がオフでスイッチ73がオンの区間においては電流
32はスイッチ73を流れるが、スイッチ33と73が
共にオフの区間においてはコンデンサ24と74を流れ
る。従って、電流I74は図12(f)において実線で示
す波形(電流I32を切り出した波形)となる。即ち、ス
イッチ73のオフのタイミングを調整することにより、
電流I32を切り出す区間を変更、調整することができ、
電流I74は電流I32に対し、幅と高さが同じ割合で変化
する相似形の電流波形となる。従って、コンデンサ24
と74に発生する電圧V24とV74(図12(d)および
(g))は、共振周波数が異なるが、ほぼ相似の電圧波
形となる。その結果、スイッチ73のオフのタイミング
を垂直偏向周期に対応して調整するようにすると、コン
デンサ74に流れる電流I74、従って、そこに発生する
電圧V74が変化し、結果的にコンデンサ24に発生する
電圧V24が変化する(図12(d)乃至(g))。
【0026】この場合、図24に示したコイル38と電
源39が省略された構成とされているため、そこにコイ
ル32からエネルギーを供給する必要がなくなり、その
分だけ消費されるエネルギーを少なくすることができ
る。
【0027】図13は、本発明のスイッチ駆動回路を適
用する偏向電流発生回路の第2の実施例の構成を示して
いる。この実施例においては、図11の実施例における
スイッチ33がNPNトランジスタ22とダイオード2
3の並列回路により構成され、スイッチ73がFET4
1とダイオード42の並列回路により構成されている。
その他の構成は、図11における場合と同様である。
【0028】図14は、図13の実施例の動作を示すタ
イミングチャートである。図14(a)に示すように、
NPNトランジスタ22がオフしている期間において同
図(c)に示すようにFET41をオフすると、コンデ
ンサ74の端子電圧V74は同図(d)に示すようにな
る。コイル32と水平偏向ヨーク7の接続点のリトレー
スパルス電圧Vcpは、図14(b)に示すように、同
図(d)に示すコンデンサ74の端子電圧V74と同図
(e)に示すコンデンサ24の端子電圧V24の和となっ
ている。そこでFET41がオフとなるタイミングを垂
直偏向周期に対応して調整することにより、コンデンサ
74の両端に発生するパルス電圧V74の周波数(幅)と
高さを調整することができる。ここで、周波数を高くす
るということは、図14(d)に示すパルスの幅を狭く
することを意味し、周波数を低くするということは、こ
のパルスの幅を広くすることを意味する。そして、パル
スの幅が狭くなるとこのパルスの高さが低くなり、幅を
広くするとパルスの高さが高くなる。その結果、電圧V
cp(一定)から電圧V74を引いた電圧V24が図14
(e)に示すように変化することになる。
【0029】尚、図14においては、NPNトランジス
タ22とFET41のオフの期間のみを示しているが、
ダイオード23と42のオンするタイミングは、それぞ
れ電圧Vcpが0になったとき、または電圧V74が0に
なったときに一致するものである。従って、NPNトラ
ンジスタ22とダイオード23を1つのスイッチ33と
し、また、FET41とダイオード42を1つのスイッ
チ73としてみたときの動作は図12における場合と同
様となる。
【0030】図11および図13に示したコイル32
は、図15に示すようにフライバックトランス2の1次
コイルとして構成することができる。この場合、2次コ
イルとして51と54が設けられている。2次コイル5
1の出力はダイオード52により整流され、抵抗53に
より分圧されてフォーカス電圧として出力される。ま
た、2次コイル54の出力は相互に逆極性のパルスとし
て出力されている。
【0031】図16は、偏向電流発生回路の第3の実施
例を示している。この実施例においては、図13に示し
た実施例におけるNPNトランジスタ22のエミッタが
接地されている。その他の構成は、図13における場合
と同様である。このように構成した場合においても、図
13に示した場合と同様の動作を実行することができ
る。
【0032】ところで、図11、図13、図16に示し
た実施例においては、例えば図17(a)に示すよう
に、コイル32に流れる電流I32の直流成分が変動する
と、同図(b)に示すスイッチ73のスイッチング動作
に対応して同図(c)に示すように電流I74がコンデン
サ74に流れる。即ち、このとき直流成分が重畳された
状態(図17において右側に示した状態)においては、
電流I74が非線形に変化し、コンデンサ74の端子電圧
74が図17(d)に示すように変動する。このこと
は、コイル32に流れる電流I32が変動すると、ラスタ
サイズが変動することを意味する。従って、水平偏向回
路と高圧発生回路を別個に設けた、いわゆるセパレート
タイプの回路においては応用が可能であるが、両者を一
体とした、いわゆるコンベンショナルタイプの回路には
不向きとなる。
【0033】図18は、このような観点からコンベンシ
ョナルタイプの回路においても用いることができるよう
にした偏向電流発生回路の一実施例である。この実施例
においては、トランス2がコイル32よりなる1次コイ
ルと、2次コイル61とにより構成されている。そし
て、2次コイル61はコイル63とコンデンサ62の直
列回路を介して、コンデンサ74とコンデンサ25の接
続点に接続されている。その他の構成は、図11および
図13に示した実施例における場合と同様に構成されて
いる。即ち、この実施例においては、水平偏向コイル7
とコンデンサ25および24よりなるメイン共振回路に
対して、2次コイル61、コイル63、コンデンサ62
およびコンデンサ74よりなるサブ共振回路が接続され
た構成となっている。
【0034】このように構成した場合、リトレース区間
の前半においてコンデンサ74、コンデンサ62、コイ
ル63、トランス2の2次コイル61の経路で電流が流
れ、リトレース区間の後半においては、その逆の経路で
コイル63に電流I63が流れる。
【0035】メイン共振回路におけるトレース区間の周
波数は、水平偏向コイル7のインダクタンスL7とコン
デンサ25の静電容量C25により規定され、リトレース
区間においてはL7とC25、およびコンデンサ24の静
電容量C24とにより規定される。また、サブ共振回路に
おいては、トレース区間はコンデンサ62の静電容量C
62とコイル63のインダクタンスM63(後述する)とに
より規定され、リトレース区間においてはM63とC62
コンデンサ74の静電容量C74により規定される(表1
参照)。
【表1】
【0036】メイン共振回路およびサブ共振回路におい
て、トレース区間の周波数fTはリトレース区間の周波
数fRより充分小さい値に設定される必要がある。即
ち、トレース区間はリトレース区間に較べて充分長い時
間に設定させる必要がある。これを実現するため、C62
はC74に較べて充分大きい値になるように設定される。
【0037】即ち、周波数fTとfRは次式で示される。 fT=1/(2π(M63621/2)・・・・・(3) fR=1/(2π(M6301/2)・・・・・(4) ここで、C0はコンデンサ62と74の直列合成容量で
あり、次式で示される。 C0=C6274/(C62+C74)・・・・・(5) また、M63はコイル63の本来のインダクタンスL63
はなく、その両端に印加される電圧に対応して規定され
るインダクタンスである。
【0038】即ち、図19に示すようにコイル63の一
方と他方の端子には、コンデンサ74の端子電圧V74
トランス2の2次コイル61の出力電圧V61とが印加さ
れる。その結果、サブ共振回路の共振動作に寄与するイ
ンダクタンスM63は次式で示される。 M63=L6374/(V74+V61)・・・・・(6)
【0039】コイル63の仮想接地点が両端の電圧V74
とV61の電圧値に対応して移動することになる。
【0040】ところで、fTはfRより充分小さいため、
次式が成立する。 1/(2π(M63621/2)<<1/(2π(M6301/2)・・・(7) 上式より次式が得られる。 M6362>>M630・・・・・(8) 上式を整理すると、次のようになる。 C62>>C0・・・・・(9) ここで、C62>>C74とすれば、C0の値はほとんどC74
で規定されるため、上式が満足される。
【0041】さらに、M63(L63)とC74の積に対応し
て周波数が決定されるため、M63(L63)はC74に対し
て充分な大きさに設定される必要がある。
【0042】また、コイル61はコイル63とコンデン
サ62を介してコンデンサ74に所定のバイアスを付与
するものであるから、コイル63からトランス2の2次
コイル61に流れる電流によりトランス2が大きな影響
を受けるようなことは防止する必要がある。そこで、2
次コイル61のインダクタンスL61は、コイル63のイ
ンダクタンスL63より充分大きい値に設定しておく必要
がある。
【0043】以上のように、トランス2の2次コイル6
1からコイル63、コンデンサ62を介してコンデンサ
74に電流I63をバイアスとして流しておくと、コンデ
ンサ74には定常状態において、I32とI63の合成電流
が流れることになる。そこで、電流I63を電流I32に較
べて充分大きい値に設定しておくと、電流I32がトラン
ス2の2次側の高圧付加の変動に対応して変化したとし
ても、コンデンサ74に流れる電流の変化量は相対的に
小さくて済む。従って、トランス2としてフライバック
トランスを用いることが可能となり、いわゆるコンベン
ショナルタイプの回路に適用することが可能になる。
【0044】なお、図18におけるコンデンサ62はコ
ンデンサ25とコンデンサ74の間に接続し、メイン共
振回路とサブ共振回路で共用するようにすることもでき
る。また、NPNトランジスタ22のエミッタは、図1
6における場合と同様に、接地することもできる。
【0045】また、以上の実施例においては、スイッチ
33をNPNトランジスタ22とダイオード23により
構成し、スイッチ73をFET41とダイオード42に
より構成するようにしたが、スイッチ33をFETとダ
イオードにより構成し、スイッチ73をトランジスタと
ダイオードにより構成することもできる。さらに、スイ
ッチ33と73の両方をトランジスタとダイオードによ
り構成したり、またはFETとダイオードにより構成す
ることもできる。また、FETを用いる場合は、その寄
生ダイオードを利用して、外付けのダイオードを省略す
ることもできる。一般的にFETを用いた方が、トラン
ジスタを用いた場合に較べ、ドライブを簡単にし、スイ
ッチング速度を速くすることができる。
【0046】上記した各実施例におけるスイッチ73
(FET41)を駆動するスイッチ駆動回路としての制
御回路72は、例えば図7に示すように構成することが
できる。この実施例は、トランス2により発生されるフ
ライバックパルスを波形整形する波形整形回路120、
図示せぬ水平駆動パルス生成回路により水平同期信号に
同期して生成される水平駆動(HD)パルスを微分する
微分回路121、波形整形回路120と微分回路121
の出力から充放電を制御する充放電制御信号を生成する
充放電制御信号生成回路122、充放電制御信号生成回
路122により生成された充放電制御信号により充放電
が制御される充放電回路123、充放電回路123の出
力を基準レベルと比較する比較回路124、コンデンサ
74の出力電圧をピーク整流し、基準レベルと合成して
比較回路124に帰還する帰還回路125、比較回路1
24の出力を図示せぬ回路に出力する出力回路126、
および比較回路126に供給される充放電回路123の
出力を所定のレベルにクランプするクランプ回路127
により構成されている。
【0047】波形整形回路120は、抵抗81、ツェナ
ーダイオード82により構成されている。微分回路12
1は、抵抗83,85,87,89,90、コンデンサ
84,88、NPNトランジスタ86により構成されて
いる。充放電制御信号生成回路122は、比較器91に
より構成されている。充放電回路123は、抵抗92,
94,95、PNPトランジスタ93、コンデンサ96
により構成されている。また、比較回路124は、コン
デンサ97、抵抗98,100、比較器99により構成
され、帰還回路125はダイオード101、コンデンサ
103、抵抗102により構成されている。出力回路1
26は、抵抗104,105、NPNトランジスタ10
6、PNPトランジスタ107により構成されている。
また、クランプ回路127はコンデンサ108、抵抗1
09、ダイオード110により構成されている。
【0048】次に、図8のタイミングチャートを参照し
てその動作について説明する。水平偏向周期に対応して
生成されるフライバックパルス(図8(a))のレベル
が所定の値以上になると、ツェナーダイオード82が導
通し、そのカソードは所定の電圧にクランプされる。従
って、ツェナーダイオード82のカソード電圧は図8
(b)に示すようになる。また、水平駆動パルス(図8
(c))はコンデンサ84と抵抗85よりなる微分素子
により微分され、NPNトランジスタ86によりその位
相が反転される(図8(d))。
【0049】比較器91はツェナーダイオード82の出
力(図8(b))とNPNトランジスタ86の出力(図
8(d))とを比較し、その出力は、前者が後者より大
きいとき論理H(または開放状態)に、小さいとき論理
Lに、それぞれ反転する(図8(e))。
【0050】PNPトランジスタ93はそのベースに抵
抗94と95により一定の電圧が印加されているため定
電流回路として機能し、比較器91が論理Hを出力した
とき、この定電流によりコンデンサ96が充電される。
また、比較器91が論理Lを出力したとき、コンデンサ
96の充電電荷は比較器91に吸収され、瞬時に放電さ
れる。その結果、コンデンサ96には、水平偏向周期で
鋸歯状波に変化する電圧(図8(f))が発生する。
【0051】ここで特筆すべきは、この鋸歯状波が同一
の水平偏向周期内のフライバックパルスを基準として生
成されていることである。すなわち、通常は、信号処理
の時間遅延のため、図9に示すように、1H(水平偏向
周期)前のフライバックパルスに同期して次の水平偏向
周期の鋸歯状波が生成されるのである。水平駆動パルス
(従って、それに同期して生成されるフライバックパル
ス)は、通常、その周波数を一定にするため、AFCの
サーボがかけられている。従って、1H前のフライバッ
クパルスと1H後のフライバックパルスとでは、時間軸
にずれがある。その結果、図9に示すように、1H前の
フライバックパルスに同期して次のHの鋸歯状波を生成
すると、このAFCによるノイズの影響を受けて、動作
が不安定になり易い。これに対して上記実施例のよう
に、同一のH内のフライバックパルスを基準として鋸歯
状波を生成すると、このAFCによる影響を軽減するこ
とができる。
【0052】コンデンサ96の電圧は直流阻止用のコン
デンサ97を介して比較器99の反転入力端子に供給さ
れる。この比較器99の非反転入力端子には抵抗100
を介して垂直偏向周期でパラボラ状にそのレベルが変化
する基準信号(図8g)が供給されている。図8におい
ては、その時間軸が水平偏向周期を基準としているた
め、図8gの基準信号は殆ど直線として表わされてい
る。
【0053】比較器99は反転入力端子の鋸歯状波信号
のレベルが、非反転入力端子の基準信号レベルより大き
いとき論理L、小さいとき論理Hを出力する(図8
(h))。基準レベル(図8g)は垂直偏向周期で変化
するため、この信号は、その論理Lのパルス幅が垂直偏
向周期で変化するPWM信号になる。このPWM信号は
NPNトランジスタ106とPNPトランジスタ107
を介して出力される。
【0054】また、スイッチ73のスイッチングに対応
してコンデンサ74に発生する電圧V74は、帰還回路1
25のダイオード101により整流され、コンデンサ1
03にそのピーク値が保持される。この保持電圧は抵抗
102を介して基準レベルと合成され、比較器99の非
反転入力端子に帰還される。従って、制御系に対して位
相遅れのないフィードバックをかけることができ、動作
を安定させることができる。
【0055】ところで、水平出力回路におけるトランジ
スタ(図示せず)のばらつき、温度特性、高圧負荷変動
などに起因して、図10(a),(b)に示すように、
水平駆動パルスの立上りエッジとフライバックパルスの
立上りエッジのタイミングの差で表わされるストレージ
タイムが変動すると、図10(c)に示すように、NP
Nトランジスタ86のコレクタより出力される反転微分
信号のエッジも変動する。これにより、クランプ回路1
27が設けられていない場合、コンデンサ96の出力す
る鋸歯状波電圧も図10(d)に示すように、その立ち
上がりのタイミングが変化する。その結果、図10eに
示す基準レベルが一定であったとしても、PWM信号の
パルス幅が変化することになる。
【0056】そこで、本実施例においては、充放電回路
123の抵抗94と95の接続点と比較器99の反転入
力端子との間に、クランプ回路127が接続されてい
る。抵抗94と95の接続点の電位は、所定の基準電位
を分圧した電位となっているため、一定の電位である。
その結果、比較器99の反転入力端子の最高電位は、こ
の一定の電位からダイオード110の電圧降下分だけ低
い電位にクランプされる。これにより、コンデンサ96
より比較器99の反転入力端子に供給される鋸歯状波電
圧は、図10(f)に示すように、ストレージタイムの
変化に対応して立ち上がりのタイミングはずれたとして
も、傾斜部の線の位置は一定となる。そこで、この傾斜
部の上方の範囲のみを使用するようにすれば、ストレー
ジタイムによる影響を受けないで済むことになる。
【0057】このようにして生成されるPWM信号によ
りFET41を駆動して、水平ピン歪を補正することが
できる。
【0058】しかしながら、図7に示した実施例におい
ては、鋸歯状波のピークをクランプしているので、その
立上り付近(傾斜部の開始部分)はばらつきが多く、用
いることができない。また、鋸歯状波の傾きは回路のゲ
インに関係するため、余り大きく設定することができな
い。電源電圧を大きくすれば、この傾きを大きくするこ
とが可能であるが、電源電圧を大きくするにも実際には
限度がある。このようなことから、図7の実施例におい
ては、鋸歯状波の立ち上がりのタイミングをフライバッ
クパルスの立ち上がりのタイミングより相当前に設定す
る必要が生じる。しかしながら、このように、鋸歯状波
の立ち上がりを早いタイミングに設定すると、スイッチ
73のスイッチングに対応してコンデンサ74の端子に
発生する電圧V74が必要以上に大きくなる。これを防止
するには、例えば図5に示すように構成することができ
る。
【0059】図5の実施例においては、図7の実施例に
おける場合に対して、波形整形回路120で、コンデン
サ151,152,154、抵抗153が付加されてい
る。また、出力回路126に、抵抗156,159、F
ET157、コンデンサ158が付加されている。さら
にクランプ回路127にはダイオード155が付加され
ている。本実施例においては、また、クランプ回路12
7の出力が台形鋸歯状波信号生成回路128を介して比
較回路124(比較器99)に供給されるようになされ
ている。台形鋸歯状波信号生成回路128は、抵抗16
1,162,166,171,172、コンデンサ16
3,165,168、ダイオード173、ツェナーダイ
オード167、PNPトランジスタ170、比較器16
4により構成されている。その他の構成は図7における
場合と同様である。
【0060】次にその動作について、図6のタイミング
チャートを参照して説明する。上述したように、水平駆
動パルスが微分回路121により微分され、充放電制御
信号生成回路122に供給される。また、図6(a)に
示すフライバックパルスが波形整形回路120において
波形整形され、充放電制御信号生成回路122に供給さ
れる。充放電制御信号生成回路122により生成された
充放電制御信号に対応して充放電回路123で鋸歯状波
が生成され、この鋸歯状波のピークがクランプ回路12
7でクランプされ、図6(b)に示すような鋸歯状波が
得られる。
【0061】クランプ回路127より出力された鋸歯状
波信号は比較器164の非反転入力端子に入力され、そ
の反転入力端子に抵抗161,162、コンデンサ16
3よりなる回路から供給される基準電圧d(図6d)と
比較される。比較器164は鋸歯状波信号が基準電圧d
より大きいとき論理Hを出力し、小さいとき論理Lを出
力する。
【0062】エミッタが抵抗169を介して所定の電圧
源に接続されているPNPトランジスタ170のベース
には、抵抗171、ダイオード173、抵抗172より
なる直列回路から一定の電圧が供給されている。従って
PNPトランジスタ170は定電流源として動作する。
比較器164の出力が論理Hであるとき、PNPトラン
ジスタ170のコレクタより出力される定電流によりツ
ェナーダイオード167を介してコンデンサ168が定
電流により充電される。そして、比較器164の出力が
論理Lのとき、コンデンサ168の充電電荷は比較器1
64に吸収され、放電する。このようにしてコンデンサ
168には図6(c)に示すような台形鋸歯状波信号が
現われる。コンデンサ168の電圧がコンデンサ165
と抵抗166よりなる回路を介して比較器99の反転入
力端子に供給される。
【0063】台形鋸歯状波信号の台形部の高さhは、ツ
ェナーダイオード167により設定される。また、フラ
イバックパルス(図6(a))の立ち上がりと台形鋸歯
状波信号(図6(c))の立ち上がりのタイミングは、
基準電圧dを変更することにより調整することができ
る。基準電圧dを高くすれば2つのタイミングは近くな
り、低くすれば遠くなる。
【0064】ところで、CRTにおいては、そこに表示
される画像が明るくなると、輝度電流が増加し、高圧負
荷が増加する。その結果、実際に出力される高電圧が低
下する。高電圧が低下すると、画面上の画サイズが水平
方向に広がることになる。そこで、これを防止するた
め、通常、比較器99の非反転入力端子に供給される、
垂直偏向周期でパラボラ状に変化する電圧(図6(b)
における電圧d、図8(f)における電圧g)の直流成
分が例えば負の方向にシフトする(小さくなる)ように
サーボがかかるようになされている。このパラボラ電圧
を負の方向にシフトすると、コンデンサ74の端子電圧
が増加し、従って、帰還回路125からフィードバック
される電圧も増加し、ズーミング補正が行なわれて、画
サイズが水平方向に縮められる。これにより、基本的に
は一定の画サイズが保持されることになる。
【0065】しかしながら、このように、パラボラ電圧
の直流成分がシフトすると、ピン歪の補正量も変化して
しまうことになる。このことを、図2および図3を参照
してさらに説明する。いま、画面が、例えば暗い画面
(カットオフ)から明るい画面(ハイライト)に変化し
たとすると、図3(a)に示すように、パラボラ電圧の
レベルが低下される。パラボラ電圧は図3(a)に示す
ように、垂直偏向周期でその端部(始点と終点)におい
て小さいレベルとなり、中央部において大きいレベルと
なるが、いま、直流的にシフトしたので、その端部にお
けるシフト量ΔV1と、中央部におけるシフト量ΔV2
等しくなる。しかしながら、このようにパラボラ電圧を
直流的にシフトすると、図3(b)に示すように、帰還
回路125における垂直偏向周期の中央部におけるフィ
ードバックの変化量Δv2が、端部におけるフィードバ
ックの変化量Δv1より小さくなる。すなわち、フィー
ドバック電圧の変化量Δvが垂直偏向周期で変動する。
これは次の理由による。
【0066】すなわち、フライバックトランス2の1次
コイル32からコンデンサ74に流れ込む電流I74は、
図12(f)に示したように、スイッチ73のオフの期
間(図12(e))に対応して流れる。図2にはこの電
流I74を拡大して示してある。同図に示すように、明る
い画面の場合、暗い画面の場合に較べて、傾斜が大きく
なるとともに、立ち上がりのタイミングが早くなる。従
って、図3(a)に示すように、パラボラ電圧を直流的
に低下させると、図2に示すように、PWM信号の生成
に用いられる電流I74の領域が図中右側に移動すること
になる。明るい画面と暗い画面においてPWM信号生成
に使用する時間的範囲(図2における横方向の幅:図中
H/L(ハイライト)とC/O(カットオフ)で示す
幅)が等しいとすると、領域が右側に移動すると電流I
74のレベルが小さくなるので、そのエネルギーの変化量
(図中ハッチングを施した面積の変化量)も小さくな
る。
【0067】図2と図3を比較して明らかなように、電
流I74はパラボラ電圧が大きいとき(カットオフになる
程)小さくなり、パラボラ電圧が小さいとき(ハイライ
トになる程)大きくなる。従って、パラボラ電圧が大き
いときの電流I74(PWMのエネルギー)の変化率は、
パラボラ電圧が小さいときの変化率より小さくなる。電
流I74によるコンデンサ74への充電電圧に対応するレ
ベルが比較器99にフィードバックされるので、パラボ
ラ電圧が大きいときの(パラボラ電圧の中央部におけ
る)フィードバック量の変化率Δv2は、パラボラ電圧
が小さいときの(パラボラ電圧の端部における)変化率
Δv1より小さくなる。
【0068】その結果、図3(a)に示す成分と、図3
(b)に示すフィードバック量を加算して得られるピン
歪補正量(交流分)は、図3(c)に示すように、垂直
偏向周期の中央部において、画面が暗い場合に較べて明
るい場合の方が小さくなる。
【0069】このようなピン歪補正量の垂直偏向周期の
変化を防止するため、例えば図1に示すような構成にす
ることができる。この実施例においては、クランプ回路
128におけるPNPトランジスタ170のベースに、
傾き調整回路129が接続されている。この傾き調整回
路129は、交流成分調整回路129aと直流成分調整
回路129bの並列回路により構成され、図示せぬ回路
から供給される負荷変動に対応した信号(実施例の場合
ABL信号)を所定の特性に処理してPNPトランジス
タ170のベースに出力するようになっている。交流成
分調整回路129aは、ダイオード182と抵抗181
の並列回路と、この並列回路に直列に接続されたコンデ
ンサ183、抵抗184とにより構成されている。ま
た、直流成分調整回路129bは、抵抗185とコンデ
ンサ186よりなる積分回路と、これに直列に接続され
た抵抗187とコンデンサ188の並列回路とにより構
成されている。その他の構成は図5における場合と同様
である。
【0070】ダイオード182はABL信号の交流成分
の遅れを補償する。ABL信号のうち直流成分は、コン
デンサ183により交流成分調整回路129aの通過を
阻止される。また、ABL信号は抵抗185とコンデン
サ186により積分され、その直流成分が検出される。
ABL信号の交流成分と直流成分は合成され、クランプ
回路128のPNPトランジスタ170のベースに供給
される。これにより、画面が明るいとき(ハイライト
時)、PNPトランジスタ170のベース電圧が低下さ
れ、上述した台形鋸歯状波信号の傾斜が大きくなるよう
に調整される。逆に、画面が暗いとき(カットオフ
時)、PNPトランジスタ170のベース電圧が上昇
し、上述した台形鋸歯状波信号の傾斜が小さくなるよう
に調整される。
【0071】図4は、台形鋸歯状波信号の傾斜がハイラ
イト時に大きくなり、カットオフ時に小さくなる様子を
示している。このように、台形鋸歯状波信号の傾斜が調
整されると、ハイライト時における場合と、カットオフ
時における場合とで、フィードバック量の変化率Δvを
一定にすることができる。従って、ズーミング補正に伴
ってピン歪の補正量が変化することが防止される。
【0072】
【発明の効果】以上の如く本発明のスイッチ駆動回路に
よれば、比較回路に供給される台形鋸歯状波信号の傾斜
の大きさを調整自在としたので、ズーミング補正の結果
ピン歪の補正量が変化するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチ駆動回路の一実施例の構成を
示す回路図である。
【図2】図11のコンデンサ74に流れる電流と図1の
台形鋸歯状波生成回路128により生成される台形鋸歯
状波の関係を説明する図である。
【図3】パラボラ波とピン歪補正量の関係を説明する図
である。
【図4】図1の実施例の動作を説明する図である。
【図5】図1の実施例の基礎となる回路の構成を示す回
路図である。
【図6】図5の実施例の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図7】図5の実施例の基礎となる回路の一実施例の構
成を示す回路図である。
【図8】図7の実施例の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図9】鋸歯状波が1H前のフライバックパルスを基準
として生成される様子を説明する図である。
【図10】図7の実施例におけるクランプ回路127の
動作を説明するタイミングチャートである。
【図11】本発明のスイッチ駆動回路を適用する偏向電
流発生回路の一実施例の構成を示す回路図である。
【図12】図11の実施例の動作を説明するタイミング
チャートである。
【図13】本発明のスイッチ駆動回路を適用する偏向電
流発生回路の第2の実施例の構成を示す回路図である。
【図14】図13の実施例の動作を説明するタイミング
チャートである。
【図15】図11および図13の実施例において適用可
能なトランスの構成例を示す回路図である。
【図16】本発明のスイッチ駆動回路を適用する偏向電
流発生回路の第3の実施例の構成を示す回路図である。
【図17】図11、図13および図16の実施例におい
て電流I32の直流成分が変動した場合の動作を説明する
タイミングチャートである。
【図18】本発明のスイッチ駆動回路を適用する偏向電
流発生回路の第4の実施例の構成を示す回路図である。
【図19】図18の実施例におけるコイル63の動作を
説明する図である。
【図20】従来の水平偏向回路の構成例を示すブロック
図である。
【図21】図20の例における水平偏向回路1の構成例
を示す回路図である。
【図22】図21の動作を説明するタイミングチャート
である。
【図23】図21の例における水平ピンの発生原理を説
明する図である。
【図24】水平ピンを補正する従来の偏向電流発生回路
の一例の構成を示す回路図である。
【図25】図24の例の動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
1 水平偏向回路 2 トランス 6 CRT 7 偏向ヨーク 22 NPNトランジスタ 23 ダイオード 24,25 コンデンサ 31 電源 32 コイル 33,34 スイッチ 35 コンデンサ 36 コイル 37 コンデンサ 38 コイル 39 電源 41 FET 71,72 制御回路 73 スイッチ 74 コンデンサ 61 2次コイル 62 コンデンサ 63 コイル 120 波形整形回路 121 微分回路 122 充放電制御信号生成回路 123 充放電回路 124 比較回路 125 帰還回路 126 出力回路 127 クランプ回路 128 台形鋸歯状波信号生成回路 129 傾き調整回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平偏向周期と垂直偏向周期に対応して
    スイッチングするスイッチング素子を駆動するスイッチ
    駆動回路において、 水平偏向周期に対応したフライバックパルスを波形整形
    する波形整形回路と、 水平偏向周期に対応した水平駆動パルスを微分する微分
    回路と、 前記波形整形回路と微分回路の出力より充放電制御信号
    を生成する充放電制御信号生成回路と、 前記充放電制御信号に対応して充放電する充放電回路
    と、 前記充放電回路の出力を所定のレベルにクランプするク
    ランプ回路と、 前記クランプ回路の出力から台形鋸歯状波信号を生成す
    る台形鋸歯状波信号生成回路と、 前記台形鋸歯状波信号生成回路により生成される台形鋸
    歯状波信号の傾きを負荷変動に対応して調整する傾き調
    整回路と、 前記傾き調整回路により傾きが調整された台形鋸歯状波
    信号と垂直偏向周期に対応した基準レベルとを比較する
    比較回路とを備えることを特徴とするスイッチ駆動回
    路。
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