JPH059105A

JPH059105A - 育毛剤

Info

Publication number: JPH059105A
Application number: JP3161795A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Suzuki; 建一鈴木; Koji Imamura; 康二今村; Takako Okajima; 孝子岡島; Masami Nemoto; 正美根本
Original assignee: Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Current assignee: Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date: 1991-07-02
Filing date: 1991-07-02
Publication date: 1993-01-19

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明の目的は、育毛効果に優れ、かつ皮膚刺
激性のない育毛剤を提供することにある。【構成】センブリ抽出エキス、セファランチンおよびサ
フラン抽出エキスまたはサンシシ抽出エキスを併用する
ことにより相乗効果が生じ、センブリ抽出エキス、セフ
ァランチンおよびサフラン抽出エキスまたはサンシシ抽
出エキスを有効成分とする育毛剤を得た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はセンブリ抽出エキス、セ
ファランチン、およびサフラン抽出エキスまたはサンシ
シ抽出エキスを併用することにより育毛効果を増強した
育毛剤に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、様々な育毛剤が知られているが、
これらは育毛効果が十分でなかったり、皮膚刺激性があ
るなどの欠点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、育毛
効果に優れ、かつ皮膚刺激性のない育毛剤を提供するこ
とにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、センブリ抽出エキス、セファランチンおよびサフ
ラン抽出エキスまたはサンシシ抽出エキスを併用するこ
とにより相乗効果が生じ、育毛効果に優れた育毛剤が得
られることを発見し、本発明を完成した。

【０００５】すなわち、本発明は、センブリ抽出エキ
ス、セファランチン及び、サフラン抽出エキスまたはサ
ンシシ抽出エキスを有効成分とする育毛剤である。

【０００６】本発明において、センブリ抽出エキスは、
センブリの開花期の全草を、有機溶媒（例えばエチルア
ルコール）または含水有機溶媒（例えば３０〜７０％エ
チルアルコール水溶液など）で抽出して得ることができ
る。また、セファランチンとは、ステファニア属植物か
ら抽出されたアルカロイドである。

【０００７】サフラン抽出エキスは、サフランの柱頭及
び花柱上部を乾燥したものを、有機溶媒（例えばエチル
アルコール）または含水有機溶媒（例えば３０〜７０％
エチルアルコール水溶液など）で抽出して得ることがで
きる。サンシシ抽出エキスは、クチナシの果実を、有機
溶媒（例えばエチルアルコール）または含水有機溶媒
（例えば３０〜７０％エチルアルコール水溶液など）で
抽出して得ることができる。

【０００８】本発明においてセンブリ抽出エキスの配合
量は、製剤全量に対して０．０１〜５．０重量％、好ま
しくは０．１〜１．０重量％である。また、セファラン
チンの配合量は、製剤全量に対して０．００１〜０．５
重量％、好ましくは０．０１〜０．１重量％である。サ
フラン抽出エキスまたはサンシシ抽出エキスの配合量
は、製剤全量に対して０．１〜５重量％である。

【０００９】本発明の育毛剤においては、この他必要に
応じ抗炎症剤（グリチルレチン酸、グアイアズレンな
ど）、末梢血管拡張剤（酢酸トコフェロール、ニコチン
酸ベンジル、オタネニンジンエキス、トウガラシエキキ
スなど）、副腎皮質ホルモン（酢酸ハイドロコーチゾ
ン、吉草酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ハイドロコ
ーチゾンなど）、抗ヒスタミン剤（塩酸ジフェンヒドラ
ミン、塩酸イソチペンジルなど）、局所麻酔剤（塩酸ジ
ブカイン、塩酸リドカインなど）、角質溶解剤（尿素、
サリチル酸など）、ビタミン剤（ビタミンＥアセテー
ト、酢酸レチノール、レチナール、レチノイン酸な
ど）、卵胞ホルモン（１７β−エストラジオール、エス
トロンなど）、黄体ホルモン（プロゲステロン、１７α
−ヒドロキシプロゲステロンアセテート、４−アンドロ
ステン−３−オン−１７β−カルボシリックアシッドな
ど）、保湿剤（プロピレングリコール、グリセリン、ジ
グリセリンなど）、溶媒（エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、１，３−ブタンジオールなど）、保存
剤（パラベン類など）、油分（流動パラフィン、セチル
アルコール、スクワラン、オリーブ油など）、殺菌剤
（イオウ、グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピル
メチルフェノール、第４級アンモニウム塩、ヒノキチオ
ールなど）、界面活性剤（ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油誘導体など）、ゲル化剤（メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニ
ルポリマーなど）、ｐＨ調整剤（ジイソプロパノールア
ミンなど）、清涼化剤（ｌ−メントール、カンフルな
ど）、香料、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸
収剤、色素などを本発明の効果を損なわない範囲で配合
することができる。

【００１０】本発明の育毛剤は、通常用いられる方法
（例えば第１２改正日本薬局方に規定する方法）に従っ
てローション剤、乳液剤、クリーム、ゲル、エアゾール
剤などの剤形に調製することができる。

【００１１】本発明の育毛剤の投与方法及び投与量は、
頭皮に１回１〜２ｍｌ、１日２回塗布する。

【００１２】

【発明の効果】本発明により、育毛効果が優れ、かつ皮
膚刺激性の少ない育毛剤を提供することが可能となっ
た。

【００１３】

【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。（実施例１）エチルアルコール７０重量部、センブリ抽
出エキス［センブリの全草のチンキ（溶媒；３０％エチ
ルアルコール水溶液）をいう。第１２改正日本薬局に規
定するものをいう。以下実施例、試験例において同
じ。］０．５重量部、セファランチン０．０５重量部、
サフラン抽出エキス［サフランの柱頭および花柱上部の
チンキ（溶媒；３０％エチルアルコール水溶液）をい
う。以下、試験例において同じ。］０．５重量部、プロ
ピレングリコール５重量部及び精製水２３．９５重量部
を加えて攪拌溶解し、ローション剤タイプの育毛剤を調
製した。（実施例２）エチルアルコール４５重量部、センブリ抽
出エキス０．５重量部、セファランチン０．０２重量
部、サンシシ抽出エキス［クチナシの果実のチンキ（溶
媒；３０％エチルアルコール水溶液）をいう。以下実施
例３及び試験例において同じ。］１．０重量部、１，３
−ブタンジオール５重量部及び精製水４７．０８重量部
を加えて攪拌溶解し、これにカルボキシビニルポリマー
０．７重量部を分散させた後、ジイソプロパノールアミ
ン０．７重量部を添加し、攪拌混合してゲルタイプの育
毛剤を調製した。（実施例３）グリセリンモノステアレート５重量部、ソ
ルビタンモノステアレート２重量部、イソプロピルミリ
ステート２重量部、流動パラフィン１３重量部、ポリオ
キシエチレン（２０）ソルビタンモノオレエート４重量
部、プロピレングリコールモノイソステアレート４重量
部、セチルアルコール２重量部、ステアリルアルコール
２重量部、ビタミンＥアセテート０．２重量部、ヒノキ
チオール０．１重量部、グリチルレチン酸０．２重量
部、セファランチン０．０２重量部を加温しながら攪拌
して溶解した。

【００１４】あらかじめ、センブリ抽出エキス０．５重
量部、サンシシ抽出エキス０．５重量部、プロピレング
リコール７重量部、パラオキシ安息香酸メチル０．２重
量部及び精製水５７．２８重量部を加温しながら攪拌溶
解した液を、前記溶液に加え、攪拌混合してクリームタ
イプの育毛剤を調製した。（実施例４）セファランチン０．０５重量部、β−エス
トラジオール０．０００８重量部、ヒノキチオール０．
１重量部、グリチルレチン酸０．２重量部、ビタミンＥ
アセテート０．２重量部、ミノキシジル０．５重量部、
エチルアルコール５５重量部、プロピレングリコール５
重量部、グリセリンモノイソステアレート５重量部、ｌ
−メントール０．３重量部を攪拌溶解した。

【００１５】あらかじめ、ポリオキシエチレン（２０）
ポリオキシプロピレン（６）デシルテトラデシルエーテ
ル４重量部、センブリ抽出エキス［センブリの全草の流
エキス（溶媒；３０％エチルアルコール水溶液）をい
う。以下実施例５において同じ。流エキスは第１２改正
日本薬局方に規定するものをいう、以下に同じ。］０．
５重量部、サフラン抽出エキス０．５重量部、精製水２
８．６４９２重量部を攪拌して溶解した液を前記溶液に
加え、攪拌混合してローションタイプの育毛剤を調製し
た。（実施例５）ポリオキシエチレン（２０）ソルビタンモ
ノオレエート３重量部、プロピレングリコール５重量
部、エチルアルコール１５重量部、センブリ抽出エキス
０．５重量部、セファランチン０．０１重量部、サンシ
シ抽出エキス［サンシシの果実の流エキス（溶媒；３０
％エチルアルコール水溶液）をいう。］１．０重量部及
び精製水７１．４９重量部を混合し攪拌溶解した。これ
をエアゾール缶に入れ、これに液化石油ガス４重量部を
加圧充填し、エアゾールタイプの育毛剤を調製した。（試験例）被験試料の調製前記実施例１の調製方法に準じ、次に示す処方で試料１
〜７及び対照試料１〜３を調製した。成分配合量センブリ抽出エキス（表１―１、２参照）セファランチン（表１―１、２参照）サフラン抽出エキス（表１―１、２参照）サンシシ抽出エキス（表１―１、２参照）プロピレングリコール５．０重量部エチルアルコール６５．０重量部精製水適量 ────────── 全１００重量部

【００１６】

【００１７】供試動物Ｃ３Ｈ系マウス（雄性，７週齢）１０匹を１群とし、各
群の動物について、その背部の２ｃｍ×３ｃｍの範囲を
バリカンで除毛し試験に供した。試験方法試料１〜７及び対照試料１〜３の各々についてそれぞれ
別個の群の供試動物を割り当て、その除毛部に１日１
回、０．２ｍｌ塗布した。

【００１８】供試動物の毛の色は黒色で、除毛部の皮膚
の色は灰色であり、その毛の成長と共に灰色から黒色に
色調が変化することから、毛の色の黒さの程度を下記の
ように測定し、毛の成長を評価した。

【００１９】すなわち、分光色差計（高速分光色差計Ｃ
ＭＳ−１２００型，村上色彩技術研究所社製）を使用
し、

【００２０】

【００２１】また、試料塗布１０日後及び２０日後の被
験部の毛の成長の程度を肉眼により後記の６段階で評価
した。

【００２２】その結果を表２に示す。

【００２３】

【００２４】試料塗布２０日後、被験部の２ｃｍ×２ｃ
ｍの範囲の毛をバリカンで刈り取り、その重量を測定し
てその試料による毛の成長量とした。

【００２５】毛の成長量（ｍｇ）と前記外４で得た色差
の値の関係を図１に示す。この図から両者は明らかに比
例関係にあることがわかる。 ※肉眼評価における判断基準０：発毛が全く認められない１：発毛している２：硬毛が生え揃っている３：硬毛が正常の約５０％生えている４：硬毛が正常の約７５％生えている５：硬毛が正常の約１００％生えている

【図面の簡単な説明】

【図１】毛の成長量と色差の関係を示すグラフである。

フロントページの続き (72)発明者根本正美東京都豊島区高田３丁目24番１号大正製薬株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】【請求項１】センブリ抽出エキス、セファランチンお
よびサフラン抽出エキスまたはサンシシ抽出エキスを有
効成分とする育毛剤。