JPH0590144U - 温水暖房機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】内蔵する二燃焼機が相互に影響しあわない温水
暖房機を得る。 【構成】本体１内に燃焼機３の上部を燃焼室４として同
燃焼室４内に熱交換器５を設けた熱交換装置２を左右に
配設する。夫々に温水を貯留するシスターンと循環ポン
プ１７を設け、熱交換器５からシスターン１６、循環ポ
ンプ１７、図示していない負荷を経て熱交換器５に連な
る閉管路を形成する。本体１の天板下面に給気室６と煙
道７を形成し、煙道７を隔壁７ａを設けて左右煙道７
ｂ、７ｃに区画する。煙道７の中央上面に排気筒１０を
立設し、隔壁１０ａを隔壁７ａに連設させて左右排気路
１０ｃ、１０ｄに区画する。一方、燃焼室４の上部に煙
道管１２を立設して煙道７に接続し、ファン１３を配設
して出口側を送風管１４により燃焼器３の下部に接続
し、入口側を給気管１５により給気室６に接続する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は温水暖房機に関し、詳しくは燃焼機の排気経路の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

屋外から燃焼用空気を取入れて燃焼廃ガスを屋外に放出する強制給排気式燃焼 機二台を用いた温水暖房機としては図３の構成図に示したものがある。図示され ているように、本体１内に燃焼機３の上部を燃焼室４として同燃焼室４内に熱交 換器５を設けた熱交換装置２が左右に配設されている。各熱交換器５の一端は本 体１の外部に臨んで温水の入口端をなり、他端は加熱された温水を貯留するシス ターン１６の上部に開口している。シスターン１６の下部は循環ポンプ１７の吸 込み側に接続され、同ポンプ１７の吐出側は本体１の外部に臨んで温水の出口端 となり、熱交換器５からシスターン１６、循環ポンプ１７、図示していない負荷 を経て熱交換器５に連なる閉管路を形成している。本体１の上部には天板下面に 長円形で蓋状の仕切壁を上向きに取付けて形成した給気室６と、給気室６より小 さい長円形で蓋状の仕切壁を給気室６の底面に向けて下向きに取付けて形成した 煙道７を設け、煙道７の中央上面に排気筒１０を立設して屋外に連通させ、同筒 １０と同心状に給気室６より給気筒１１を立設して給排気筒９を形成している。 一方、燃焼室４の上部に煙道管１２を立設して煙道７に接続し、本体１の底部に ファン１３を配設して出口側を送風管１４により燃焼機３の下部に接続し、入口 側を給気管１５により給気室６に接続している。このように構成された燃焼装置 は、図示していない燃料タンク、或いは配管から液体、或いは気体燃料が燃焼機 ３に供給され、燃焼用空気はファン１３により給気筒１１から取入れられて給気 室６、給気管１５、送風管１４を経て供給されて燃焼室４内で燃焼し、燃焼廃ガ スは煙道管１２、煙道７、排気筒１０を通って屋外に放出される。 しかしながら、二組ある温水発生装置の一方のみ、例えば右側のみを運転する と、ファン１３の動作及び燃焼によるドラフトにより給気室６は減圧され、煙道 ７は加圧される。従って、左方の煙道管１２、燃焼室４、ファン１３、給気管１ ５を経由して右方の燃焼廃ガスが給気側に逆流し、燃焼不良を発生すると共に左 方の燃焼室等を汚染、腐食させる欠点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来例の問題点に鑑みてなされたもので、片側運転の際、相互に 影響しあわない温水暖房機を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、この考案においては、燃焼機とその上部に設けた燃 焼室内に熱交換器を配設した熱交換装置、加熱された温水を貯留するシスターン 、及び循環ポンプを本体内に二組収容し、本体上部に上記燃焼機の給排気筒を具 えて燃焼用空気の給気と燃焼廃ガスの排気を行う温水暖房機において、上記二燃 焼機による燃焼廃ガスの排気を、隔壁を設けて分離する手段を具えてなり、同分 離手段が上記二燃焼室に連通する煙道と同煙道に立設する排気筒を設け、上記煙 道と排気筒を夫々左右に区画する隔壁を設けると共に、両隔壁を連続させてなる ことを特徴としている。

【０００５】

【作用】

二つの燃焼機の燃焼廃ガスが別々に排気されるので、燃焼機間で影響しあうこ とがない。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案による温水暖房機の実施例を図１及び図２に基づいて説明する。 図１は温水暖房機の構成図、図２はその上面図である。図示するように本体１内 に燃焼機３の上部を燃焼室４として同燃焼室４内に熱交換器５を設けた熱交換装 置２が左右に配設されている。各熱交換器５の一端は本体１の外部に臨んで温水 の入口端をなり、他端は加熱された温水を貯留するシスターン１６の上部に開口 している。シスターン１６の下部は循環ポンプ１７の吸込み側に接続され、同ポ ンプ１７の吐出側は本体１の外部に臨んで温水の出口端となり、熱交換器５から シスターン１６、循環ポンプ１７、図示していない負荷を経て熱交換器５に連な る閉管路を形成している。本体１の上部には天板下面に長円形で蓋状の仕切壁を 上向きに取付けて形成した給気室６と、給気室６より小さい長円形で蓋状の仕切 壁を給気室６の底面に向けて下向きに取付けて形成した煙道７を設け、煙道７の 中央上面に排気筒１０を立設して屋外に連通させ、同管１０と同心状に給気室６ より給気筒１１を立設して給排気筒９を形成している。一方、燃焼室４の上部に 煙道管１２を立設して煙道７に接続し、本体１の底部にファン１３を配設して出 口側を送風管１４により燃焼器３の下部に接続し、入口側を給気管１５により給 気室６に接続している。 上記煙道７には隔壁７ａを設けて左右煙道７ｂ、７ｃに区画し、煙道７の中央 に立設する排気筒１０にも隔壁１０ａを設けて左右排気路１０ｃ、１０ｄに区画 すると共に、これら隔壁７ａと隔壁１０ａを連設し、排気筒１０の開放端は隔離 板１０ｂを隔てて左右排気路１０ｃ、１０ｄが別々に開口している。なお、説明 を省略するが、給気筒１１の開放端を含めて、これら開放端には防風及び雨水に 対してなされる通常の保護がなされている。

【０００７】 従って、例えば、右側のみが運転されると、燃焼機３、ファン１３及び循環ポ ンプ１７が動作し、熱交換器５で熱交換して高温になった温水は、循環ポンプ１ ７によりシスターン１６、図示していない負荷を経て熱交換器５に戻る循環をし て暖房し、燃焼用空気はファン１３により給気筒１１から取入れられて給気室６ 、給気管１５、送風管１４を経て燃焼機３に供給されて燃焼室４内で燃焼し、燃 焼廃ガスは煙道管１２、右煙道７ｃ、排気筒１０の右排気路１０ｄを通って屋外 に放出される。その際、右煙道７ｃは加圧されるが、これからは隔壁７ａにより 隔離されている左煙道７ｂは左排気路１０ｃを介して屋外に連通しているので常 圧を保ち、給気室６が減圧されるので左側の燃焼室４には煙道管１２よりの流入 があるが、上述の屋外空気が流入するだけなので、汚染、腐食等のおそれがない 。勿論右側の燃焼室４に供給されるものは給気筒１１からの屋外空気と、左排気 路１０ｃから左側燃焼室４を経て給気室６に流入する極少量の屋外空気で、燃焼 廃ガスを含まないので良好な燃焼が維持される。

【０００８】

【考案の効果】

煙道と排気筒を左右に区画して二つの燃焼機の排気経路を分離したので、片側 運転の際に相互に影響しあって生じる燃焼不良、汚染、腐食等を防止するという 効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による温水暖房機の構成図である。

【図２】本考案による温水暖房機の平面図である。

【図３】従来例による温水暖房機の構成図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 熱交換装置 ３ 燃焼機 ４ 燃焼室 ５ 熱交換器 ７ 煙道 ７ａ 隔壁 ７ｂ 左煙道 ７ｃ 右煙道 ９ 給排気筒 １０ 排気筒 １０ａ 隔壁 １０ｂ 隔離板 １０ｃ 左排気路 １０ｄ 右排気路 １１ 給気筒

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃焼機とその上部に設けた燃焼室内に熱
   交換器を配設した熱交換装置、加熱された温水を貯留す
   るシスターン、及び循環ポンプを本体内に二組収容し、
   本体上部に上記燃焼機の給排気筒を具えて燃焼用空気の
   給気と燃焼廃ガスの排気を行う温水暖房機において、上
   記二燃焼機による燃焼廃ガスの排気を、隔壁を設けて分
   離する手段を具えてなることを特徴とする温水暖房機。
2. 【請求項２】 上記分離手段が、上記二燃焼室に連通す
   る煙道と同煙道に立設する排気筒を設け、上記煙道と排
   気筒を夫々左右に区画する隔壁を設けると共に、両隔壁
   を連続させてなることを特徴とする請求項１記載の温水
   暖房機。