JPH0589997A - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置

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JPH0589997A
JPH0589997A JP3251580A JP25158091A JPH0589997A JP H0589997 A JPH0589997 A JP H0589997A JP 3251580 A JP3251580 A JP 3251580A JP 25158091 A JP25158091 A JP 25158091A JP H0589997 A JPH0589997 A JP H0589997A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 整合点近傍における制御性を向上させ、高速
整合及び高制度の収束計を実現する。 【構成】 負荷10に直列な可変コンデンサ32及び電
源20に並列な可変コンデンサ31を含む整合回路の入
口に、両可変コンデンサを制御する際の従属性を軽減す
るための同軸ケーブル34を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ成膜装置等の
成膜手段に高周波電源から高周波電力を効率良く供給す
るための整合装置を有する成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばプラズマCVD装置において
は、チャンバ内に1対の電極が対向して配置されてい
る。そして、これらの電極間に高周波電力を供給し、チ
ャンバ内に反応ガスを導入することにより、対向する電
極間にプラズマ放電が生じ、一方の電極上に載置された
基板に薄膜が形成される。
【0003】このようなプラズマCVD装置において
は、高周波電源から高周波電力を迅速にかつ効率良く投
入するために成膜装置が設けられる。従来の成膜装置を
図6に示す。この図に示すように、プラズマ発生装置1
と高周波電源2との間には整合回路3が設けられてい
る。整合回路3は、可変コンデンサ3a,3bと、コイ
ル3cとから構成されている。整合回路3の入口におい
て、電流検出素子4aにより高周波電流IINが検出さ
れ、また電圧検出素子4bにより電圧VINが検出され
る。これらの電流検出素子4a及び電圧検出素子4bの
各出力は、位相差検出器5aとインピーダンス検出器5
bに入力される。各検出器5a,5bでは、整合回路3
の入口におけるインピーダンスの位相argZIN及び絶対
値|ZIN|が検出される。これらの値は、制御回路6に
入力される。制御回路6は、所定の論理に従って、駆動
回路7a,7bを介して可変コンデンサ3a,3bの容
量を調整する。
【0004】たとえば、インピーダンスZINの位相が正
の場合には可変コンデンサ3bの容量を増やし、逆に負
の場合には減らすような制御が行われる。また高周波電
源2の出力インピーダンスを50Ωとしたとき、整合回
路3入口のインピーダンスの絶対値|ZIN|が50Ωを
超えていれば可変コンデンサ3aの容量を増やし、逆に
|ZIN|が50Ωよりも小さい場合には減らすような制
御が行われる。このようにして、整合回路3入口のイン
ピーダンスZINの位相が0°に、かつ絶対値が50Ωに
なるように自動整合が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来装置では、各
検出器5a,5bの検出結果によって対応する可変コン
デンサ3a,3bの容量を調整している。ここで、整合
を実施している期間において、基板に膜が成長を開始す
る初期の期間は、特に重要な期間である。シャッタ無し
のプラズマ成膜装置では、整合開始と放電開始とが同時
期であるので、放電開始時の投入高周波電力(進行波電
力−反射波電力)の大きな変動が長時間続くと、膜質に
多大な影響を及ぼす。したがって、自動整合装置には、
整合点へ早く収束させる高速性が要求される。
【0006】また、生産用成膜装置では、膜厚、膜質の
再現性が求められる。良好な再現性を得るには、ガス
圧、ガス流量、基板温度、投入高周波電力等の整合条件
の良好な再現性が必要である。進行波電力は高周波電源
で一定制御されており、再現性は充分に得られるので、
投入高周波電力の再現性を得るには、反射波電力を再現
性よく0ワットに近づける必要がある。つまり、自動整
合装置には、整合点への高収束精度が要求される。
【0007】しかし、特に整合点近傍では、 argZ
INは、一方の可変コンデンサ3bの容量だけではなく、
両可変コンデンサ3a,3bの増分により変化し、さら
に|ZIN|は対応する可変コンデンサ3aでは変化せ
ず、可変コンデンサ3bの増分によって変化する。すな
わち、従来の成膜装置では、制御回路6の論理が整合点
近傍では適当でない。このために、整合点近傍での不感
帯のしきい値を大きくする必要があり、充分な高速性及
び収束精度を得ることができない。
【0008】本発明の目的は、整合点近傍における制御
性を向上させ、高速整合及び高精度の収束性を実現でき
る成膜装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る成膜装
置は、成膜手段と、高周波電源と、整合装置とを備えて
いる。前記成膜手段は、高周波電力が供給され、内部で
成膜を行う。前記高周波電源は、成膜手段に高周波電源
を供給する。前記整合装置は、成膜手段と高周波電源と
の間に配置され、両者の整合をとるための装置である。
そして、整合装置は、整合回路と、位相差検出器と、イ
ンピーダンス検出器と、制御回路と、分離手段とを備え
ている。
【0010】前記整合回路は、負荷に直列な第1可変容
量素子及び電源に並列な第2可変容量素子を有してい
る。前記位相差検出器は、整合回路入口におけるインピ
ーダンスの位相を検出する。前記インピーダンス検出器
は、整合回路入口におけるインピーダンスの値を検出す
る。前記制御回路は、位相差検出器の検出結果により第
1可変容量素子の容量を制御し、かつインピーダンス検
出器の検出結果により第2可変容量素子の容量を制御す
る。前記分離手段は、両可変容量素子の一方が制御回路
によって制御されたときの他方の素子に対応するインピ
ーダンスの位相あるいは絶対値が影響を受けるのを軽減
する。
【0011】第2の発明に係る成膜装置は、成膜手段
と、高周波電源と、整合装置とを備えており、整合装置
は、整合回路と、位相差検出器及びインピーダンス検出
器と、整合状態検出手段と、制御回路とを備えている。
前記整合回路は、負荷に直列な第1可変容量素子及び電
源に並列な第2可変容量素子を有している。前記位相差
検出器及びインピーダンス検出器は、整合回路入口にお
けるインピーダンスの位相及び絶対値を検出する。前記
整合状態検出手段は、整合回路が整合点近傍に達したこ
とを検出する。前記制御回路は、整合回路が整合点近傍
に達していない場合に、位相差検出器及びインピーダン
ス検出器の検出結果により第1の論理にしたがって第1
及び第2可変容量素子の容量を制御し、整合回路が整合
点近傍に達した場合に、両検出器の検出結果により第2
の論理にしたがって第1及び第2可変容量素子の容量を
制御する。
【0012】
【作用】第1の発明に係る成膜装置では、整合回路入口
におけるインピーダンスの位相及びインピーダンスの値
が検出される。これらの検出結果は制御回路に入力さ
れ、所定の論理にしたがって第1及び第2可変容量素子
の容量が制御される。このとき、整合点近傍では、一方
の可変容量素子の制御が他方の可変容量素子に影響を与
えるが、分離手段により両可変容量素子の従属性が軽減
される。
【0013】このため、整合点近傍での不感帯の幅を小
さくでき、高速整合及び高精度の収束性を実現できる。
第2の発明に係る成膜装置では、整合回路入口における
インピーダンスの位相及び絶対値が検出される。そし
て、これらの検出結果により、整合回路が整合点近傍に
達していない場合には、第1の論理にしたがって第1及
び第2可変容量素子の容量が制御される。また整合点近
傍に達した場合には、制御動作のための論理が変更さ
れ、第2の論理にしたがって第1及び第2可変容量素子
の容量が制御される。
【0014】このため、整合点近傍において迅速に整合
させることができるとともに、高精度の収束性を実現で
きる。
【0015】
【実施例】整合点近傍の高速性、高収束精度について ここで、従来の整合装置の高速性、高収束精度について
の問題点をより詳細に検討する。図6における可変コン
デンサ3aの容量をC1、可変コンデンサ3bの容量を
C2、コイル3cのインダクタンスをL、プラズマ発生
装置1の抵抗をR、容量をCとすると、図6は図2の一
点鎖線内で示すように等価でき、整合回路3の入口にお
ける複素インピーダンスZINは次式で示される。
【0016】
【数1】
【0017】式(1)より、インピーダンスの絶対値|
IN|及び位相 argZINは、それぞれ
【0018】
【数2】
【0019】で表される。整合点(ReZIN=0,Im
IN=0)における各値を次のように表す。 C1=C1M ,C2=C2M ,Xs=XsM ,X1=X1M …(4) 式(1),(4)より整合条件(ReZIN=50,Im
IN=0)は次式で与えられる。
【0020】
【数3】
【0021】|ZIN|, argZINを整合点近傍において
1次近似する。但し、 zIN=ZIN/50 …(7) と無次元化する。
【0022】
【数4】
【0023】式(8),(9)について、
【0024】
【数5】
【0025】等を考慮して各項を偏微分して式(4),
(5),(6),(7)を代入すると、次式が得られ
る。
【0026】
【数6】
【0027】式(10)よりベクトルA1はC1を単位
容量増分したとき、またベクトルA2はC2を単位容量
増分したときの整合点における(|zIN|−1)−( a
rgZIN)平面上の変化を表す。図7に示す(|zIN|−
1)−( argZIN)平面内のベクトル方向をθ1,θ2
で表示すると、以下のようになる。
【0028】
【数7】
【0029】図6、図2(一点鎖線内)示す従来の整合
装置では、X0=0Ωであるから、式(11),(1
2)より、
【0030】
【数8】
【0031】一般のプラズマ成膜装置では、Rは数Ω程
度であるので、 0°<θ1従来<90° である。これを図8に示す。ここで、従来の整合装置に
おける整合点近傍の自動整合の論理は、以下に示す通り
である。
【0032】従来の整合装置の制御論理(1) (i)| argZIN|<Δθ →可変コンデンサ3bの容量を変えない。 (ii)| argZIN|>Δθかつ (a) argZIN<0 →可変コンデンサ3bの容量を小さくする。
【0033】(b) argZIN>0 →可変コンデンサ3bの容量を大きくする。 (iii)||ZIN|/50−1|<ΔZ →可変コンデンサ3aの容量を変えない。 (iv) ||ZIN|/50−1|>ΔZかつ (a)|ZIN|/50−1<0 →可変コンデンサ3aの容量を小さくする。
【0034】(b)|ZIN|/50−1>0 →可変コンデンサ3aの容量を大きくする。 但し、Δθ,ΔZ:制御時のハンチングを防止するため
の不感帯のしきい値。このような制御論理(1)を適応
して、整合点近傍において最も安定に制御ができる仮想
的な制御対象は、ベクトルA1,A2の方向が、図9に
示す場合であることは明らかである。すなわち、整合点
近傍では、C1容量を増減したとき、インピーダンスの
絶対値|ZIN|のみ減増し、C2容量を増減したときイ
ンピーダンスの位相 argZINのみ減増するような制御対
象である。この場合には、前記論理の不感帯しきい値Δ
θ,ΔZは、可変コンデンサ3a,3bを構成するいわ
ゆるバリコンの駆動系で生じるバックラッシュ等の機械
的性能のみによって決まる。したがって、極めて小さい
値とすることができる。
【0035】しかし、従来の整合装置においては、図8
に示すように、整合点近傍では、 argZINはC1,C2
の両者の増分により変化し、さらに|ZIN|はC1によ
っては変化せず、C2の増分によって変化する。すなわ
ち、前記論理(1)が整合点近傍では適当でない。した
がって従来装置では、前記不感帯のしきい値Δθ,ΔZ
を大きい値に設定し、整合点近傍のハンチングを防止し
ていた。このため、特に整合点近傍において、充分な高
速性及び収束精度を得ることができない。
【0036】第1実施例 図1は本発明の一実施例による成膜装置の概略構成を示
したものである。プラズマ発生装置10と高周波電源2
0との間には整合回路30が設けられている。整合回路
30は、プラズマ発生装置10に直列に接続された可変
コンデンサ32(容量C2)及びインピーダンス33
(L)と、高周波電源20に並列に接続された可変コン
デンサ31(容量C1)とを有している。また、整合回
路30の入口には同軸ケーブル34が接続されている。
同軸ケーブル34は、両可変コンデンサ31,32の接
続点と高周波電源20との間に接続されており、高周波
電源20の出力インピーダンスと同じ値の特性インピー
ダンスで、ケーブル長が0.014〜0.068波長と
なっている。
【0037】整合回路30の入口には、整合回路30入
口の電流IINを検出するための電流検出素子41と、電
圧VINを検出するための電圧検出素子42とが接続され
ている。電流検出素子41及び電圧検出素子42の出力
は、整合回路30入口のインピーダンスZINの位相 arg
INを検出するための位相差検出器51と、絶対値|Z
IN|を検出するインピーダンス検出器52とに入力され
ている。各検出器51,52の出力は制御回路60に接
続されている。制御回路60は、これらの各検出器5
1,52の値に応じて駆動回路71,72を制御し、可
変コンデンサ31,32の容量を制御する。なお、この
場合の制御論理は、前記論理(1)と同様である。
【0038】この第1実施例において、整合点近傍にお
ける可変コンデンサ31,32の容量の増分に対する a
rgZIN、(|zIN|−1)の変化を検討する。図1に示
す整合回路30の等価回路を図2に示す。以下、高周波
電源20の出力インピーダンスは50Ωとする。また、
INk は、ZINをケーブル長k波長の50Ωの特性イン
ピーダンスを通して見たインピーダンスである。
【0039】このとき、ZINk とZINの関係は次式で表
される。
【0040】
【数9】
【0041】式(15)より、|ZINk |, argZINk
表示は、次のように得られる。
【0042】
【数10】
【0043】|ZINk |, argZINk を整合点近傍にお
いて1次近似する。 但し、zINk =ZINk /50 …(18) と無次元化する。ここで、「zINk が整合状態である」
ということと、「zINが整合状態である」ということと
は同軸線路の性質より同値であるので、次のように誘導
される。
【0044】
【数11】
【0045】さらに式(19)の行列を計算すると、次
式を得る。
【0046】
【数12】
【0047】式(20)より同軸ケーブルk波長を通し
て見た(|zINk|−1), argz INk は、(|zIN
−1), argzINを4πkだけ時計回りに回転した位置
に変換されたものである。したがって、式(10)に示
すベクトルA1,A2は、k波長の同軸ケーブルを通し
て見た場合、図10に示すように、ベクトルA1k,A
2kに変換される。
【0048】ここで、本実施例では、k=0.014〜
0.068程度であり、プラズマ装置10の抵抗Rが数
Ω程度であるので、式(13),(14)に示される従
来装置の場合のθ1,θ2及び本実施例の場合のθ1,
θ2は、次の関係にある。 90°>θ1(従来)=θ1(本実施例)>0° 90°=θ2(従来)>θ2(本実施例)=θ2(従
来)−4πk>0° (θ1+θ2)が90°付近になるような長さの同軸ケ
ーブルを接続すると、ベクトルA1,A2は図11のよ
うな向きとなる。
【0049】この図11から明らかなように、従来の整
合装置と比較して、外乱成分である|ベクトルA1|・
sinθ2,|ベクトルA2|・cos(θ1+θ2)
が減少し、制御に必要な成分である|ベクトルA1|・
cosθ2,|ベクトルA2|sin(θ1+θ2)が
増加する。つまり、整合点近傍において制御性が向上す
る。
【0050】第2実施例 図3に本発明の第2実施例を示す。この第2実施例で
は、整合回路30入口に、前記第1実施例の同軸ケーブ
ル34に代わってリアクタンス(X0)が+5〜+20
Ω程度のコイル35が接続されている。他の構成は前記
第1実施例と同様である。この場合の等価回路を図4に
示す。
【0051】式(11),(12)に示すθ1,θ2
は、プラズマ装置10の抵抗Rが数Ω程度であり、また
X02 <<502 であるので、次の関係にある。 90°>θ1(従来)≒θ1(本実施例)>0° 90°=θ2(従来)>θ2(本実施例)>0° (θ1+θ2)が90°付近になるようにコイル35を
接続すると、前記第1実施例と同様に、ベクトルA1,
A2は図11のような向きになる。
【0052】したがって前記同様に、従来装置と比較し
て、外乱成分である|ベクトルA1|・sinθ2,|
ベクトルA2|・cos(θ1+θ2)が減少し、制御
必要成分である|ベクトルA1|・cosθ2,|ベク
トルA2|・sin(θ1+θ2)が増加する。つま
り、整合点近傍において制御性が向上する。第3実施例 第3実施例による装置の回路図を図5に示す。この実施
例では、位相差検出器51及びインピーダンス検出器5
3の出力は、制御回路60に入力されるとともに、座標
変換回路90にも入力されている。座標変換回路90
は、前記各検出器51,53の出力信号の座標変換を行
う回路である。この座標変換回路90の出力は制御回路
60に入力されている。
【0053】また、電流検出素子41及び電圧検出素子
42の出力はそれぞれ電圧定在波比(|VSWR|)検
出器80に入力されている。電圧定在波比検出器80
は、整合点近傍か否かを検出するためのものである。こ
の第3実施例では、電圧定在波比検出器80によって整
合点近傍か否かを判断し、整合点近傍以外では、前記従
来装置の制御論理(1)にしたがって制御を行う。一
方、電圧定在波比検出器80の出力値がたとえば1.5
以下となった場合には、整合点近傍であると判断し、制
御論理(2)にしたがって制御を行う。
【0054】すなわち、 I.|VSWR|−1>ΔVSWRの場合 制御論理(1)にしたがって制御する。 II. |VSWR|−1<ΔVSWRの場合 制御論理(2)にしたがって制御する。
【0055】制御論理(2) (i)|( argZIN)’|<Δθ →可変コンデンサ32の容量を変えない。 (ii)|( argZIN)’|>Δθかつ (a)( argZIN)’<0 →可変コンデンサ32の容量を小さくする。
【0056】(b)( argZIN)’>0 →可変コンデンサ32の容量を大きくする。 (iii)|(|ZIN|/50−1)’|<ΔZ →可変コンデンサ31の容量を変えない。 (iv) |(|ZIN|/50−1)’|>ΔZかつ (a)(|ZIN|/50−1)’<0 →可変コンデンサ31の容量を小さくする。
【0057】(b)(|ZIN|/50−1)’>0 →可変コンデンサ31の容量を大きくする。 但し、ΔVSWR:整合点近傍を定めるしきい値(たと
えば0.5) Δθ,ΔZ:制御時のハンチングを防止するための不感
帯のしきい値。 また、( argZIN)’,(|ZIN|/50−1)’は、
【0058】
【数13】
【0059】のように、(|ZIN|/50−1), arg
IN座標系の値を座標変換した値である。前記制御論理
(2)について説明する。従来の整合装置では、図4の
等価回路において、X0=0Ωであるとして説明した
が、実際には、配線用銅板によってインダクタンスが形
成されるので、以下、X0=0Ωと限定せずに説明す
る。
【0060】整合点近傍におけるC1,C2の増分に対
する(|zIN|−1), argzINの変化量は、式(1
0)に示している。また、式(10)のベクトルA1,
A2の方向を表す角度θ1,θ2は、式(11),(1
2)に示している。ベクトルA1,A2はθ1,θ2を
用いると次式で表される。
【0061】
【数14】
【0062】ここで、図12に示すように、(|zIN
−1), argZIN座標系を(|zIN|−1)’,( arg
IN)’座標系に変換する。両座標系の関係は次式で与
えられる。
【0063】
【数15】
【0064】式(23),(24)より、(|zIN|−
1)’,(argZIN)’とΔC1,ΔC2の関係は、次
式で与えられる。
【0065】
【数16】
【0066】式(25)より、(|zIN|−1)’はΔ
C1のみに、( argZIN)’はΔC2のみに影響を受け
る。つまり、(|zIN|−1), argZIN信号の代わり
に(|zIN|−1)’,( argZIN)’信号を用いてΔ
C1,ΔC2を制御すれば、相互干渉をなくすことがで
きる。したがって、制御論理(1)に示す不感帯のしき
い値Δθ,ΔZはバリコン駆動系で生じるバックラッシ
ュ等の機械的性能のみによって決まるので、極めて小さ
い値となる。
【0067】〔他の実施例〕前記第3実施例において、
整合点近傍を検出するための回路として電圧定在波比検
出器を設けたが、整合点近傍を検出するための手段はこ
れに限定されない。たとえば、方向性結合器を使用して
反射係数を求める等して、整合点近傍か否かを判断して
もよい。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、整合点
近傍における制御性が向上するので、高速整合及び整合
点への高精度の収束性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による成膜装置のブロッ
ク回路図。
【図2】前記装置の等価回路図。
【図3】本発明の第2実施例による成膜装置のブロック
回路図。
【図4】前記第2実施例の等価回路図。
【図5】本発明の第3実施例による成膜装置のブロック
回路図。
【図6】従来の成膜装置のブロック図。
【図7】従来装置における問題点を説明するための図。
【図8】従来装置における問題点を説明するための図。
【図9】従来装置における問題点を説明するための図。
【図10】第1実施例及び第2実施例装置の作用を説明
するための図。
【図11】第1実施例及び第2実施例装置の作用を説明
するための図。
【図12】第3実施例装置の作用を説明するための図。
【符号の説明】
10 プラズマ発生装置 20 高周波電源 30 整合回路 31,32 可変コンデンサ 41 電流検出素子 42 電圧検出素子 51 位相差検出器 52 インピーダンス検出器 60 制御回路 80 電圧定在波比検出器 90 座標変換回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波電力が供給され、内部で成膜を行う
    ための成膜手段と、 前記成膜手段に高周波電力を供給するための高周波電源
    と、 前記成膜手段と高周波電源との間に配置され、両者の整
    合をとるための整合装置とを備え、 前記整合装置は、 前記成膜手段に直列な第1可変容量素子及び電源に並列
    な第2可変容量素子を有する整合回路と、 前記整合回路入口におけるインピーダンスの位相を検出
    する位相差検出器と、 前記整合回路入口におけるインピーダンスの絶対値を検
    出するインピーダンス検出器と、 前記位相差検出器の検出結果により前記第1可変容量素
    子の容量を制御し、かつ前記インピーダンス検出器の検
    出結果により前記第2可変容量素子の容量を制御する制
    御回路と、 前記両可変容量素子の一方が前記制御回路によって制御
    されたときの他方の素子に対応するインピーダンスの位
    相あるいは絶対値が影響を受けるのを軽減するための分
    離手段と、 を備えている成膜装置。
  2. 【請求項2】高周波電力が供給され、内部で成膜を行う
    ための成膜手段と、 前記成膜手段に高周波電力を供給するための高周波電源
    と、 前記成膜手段と高周波電源との間に配置され、両者の整
    合をとるための整合装置とを備え、 前記整合装置は、 前記成膜手段に直列な第1可変容量素子及び電源に並列
    な第2可変容量素子を有する整合回路と、 前記整合回路入口におけるインピーダンスの位相及び絶
    対値を検出する位相差検出器及びインピーダンス検出器
    と、 前記整合回路が整合点近傍に達したことを検出するため
    の整合状態検出手段と、 前記両検出器及び整合状態検出手段の検出結果により、
    前記整合回路が整合点近傍に達していないとき第1の論
    理にしたがって前記第1及び第2可変容量素子の容量を
    制御し、前記整合回路が整合点近傍に達したとき第2の
    論理にしたがって前記第1及び第2可変容量素子の容量
    を制御する制御回路と、 を備えている成膜装置。
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