JPH0588977U - バインダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バインダー本体１を厚紙で形成するにも拘ら
ず、バインダー本体１における底部全体の損傷を少なく
して、耐久性を高めれるようにする。 【構成】 厚紙製バインダー本体１の表，裏表紙１１，
１２と、これら各表、裏表紙１１，１２に連設され、か
つ、その内面に重合する第１，第２重合片１５，１６と
の間における重合部の少なくとも下端側に、補強板３
を、その下縁を重合部下縁に沿わせて介装させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、書類やカタログや病院でのカルテなどを綴じ込むために使用される バインダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種バインダーは、表表紙と裏表紙と背表紙とを連設したバインダ ー本体を備え、前記背表紙の内面側に綴り具を装着して構成されている。また、 前記バインダー本体は、感触や外観が良好でコストが低廉なことと、特に病院や 研究室などでは静電気の発生を防止することを目的として、厚紙製のものが使用 されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、以上のように、前記バインダー本体を厚紙で形成する場合、前記バ インダーを出し入れするようなときに、前記バインダー本体の下縁部が机や書類 棚の角部などに当接するため、該下縁が損傷し易く、全体としての耐久性が悪い という問題があった。また、前記バインダー本体における表表紙と裏表紙との前 端下縁部に、それぞれ金属製の隅金を取付けることも行われているが、この隅金 を取付けるときには、前記表，裏表紙の前端下縁部を補強することは可能である が、これら表，裏表紙の下縁全体を補強することはできなかったのであり、しか も、前記隅金を設ける場合、該隅金で机や書類棚などを傷付けたりする問題もあ った。

【０００４】 本考案は以上のような問題に鑑みてなしたもので、その目的は、バインダー本 体の全体を厚紙で形成して、感触や外観を良好とし、また、コストを低廉とし、 しかも静電気の発生を防止するにも拘らず、前記バインダー本体における下縁部 全体の損傷を少なくして、耐久性を高めることができるバインダーを提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するため、本考案は、表表紙１１と裏表紙１２と背表紙１３ とを連設した厚紙製バインダー本体１と、前記背表紙１３の内面側に装着する綴 り具２とを備えたバインダーにおいて、前記表表紙１１に、該表表紙１１の内面 に重合する第１重合片１５を連設し、また、前記裏表紙１２に、該裏表紙１２の 内面に重合する第２重合片１６を連設して、これら第１及び第２重合片１５，１ ６を前記表表紙１１及び裏表紙１２に結合する一方、前記表表紙１１と第１重合 片１５との間及び前記裏表紙１２と第２重合片１６との間の重合部における少な くとも下端側に、補強板３を、その下縁を前記重合部下縁に沿わせて介装させた ものである。

【０００６】 また、前記表表紙１１と第１重合片１５及び前記裏表紙１２と第２重合片１６ の重合周縁を縫製により結合すると共に、この縫製時、前記補強板３を一体に縫 製して固定するようにしてもよい。

【０００７】 さらに、前記表表紙１１と第１重合片１５との間に介装する第１補強板３１と 、前記裏表紙１２と第２重合片１６との間に介装する第２補強板３２とに、前記 背表紙１３の内面に重合する第３補強板３３をヒンジ３４，３４を介して一体に 結合させるようにしてもよい。

【０００８】

【作用】

以上のバインダーによれば、前記バインダー本体１の表表紙１１に第１重合片 １５が、また、前記裏表紙１２に第２重合片１６がそれぞれ連設され、これら第 １，第２重合片１５，１６が前記表，裏表紙１１，１２の内面側に重合状に結合 されると共に、この表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１６との間 の重合部における少なくとも下端側には、前記補強板３が、その下縁を前記重合 部下縁に沿わせて介装されているため、前記バインダー本体１の全体を厚紙で形 成するにも拘らず、前記補強板３で前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合 片１５，１６との下縁側全体を補強できて、前記バインダーの耐久性を高めるこ とができる。また、前記補強板３は、前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重 合片１５，１６との間の重合部に介装されているため、前記補強板３が外部に露 出したりすることなく、前記バインダーの外観も良好にできる。

【０００９】 また、前記表表紙１１と第１重合片１５及び前記裏表紙１２と第２重合片１６ の重合周縁を縫製により結合し、この縫製時に、前記補強板３を前記表，裏表紙 １１，１２と第１，第２重合片１５，１６との重合部間に一体に縫製して固定す るときには、前記バインダー本体１の縫製と前記補強板３の固定作業とが同時に できて、外観良好なバインダーを簡単に製作できる。

【００１０】 さらに、前記表表紙１１と第１重合片１５との間に介装させる第１補強板３１ と、前記裏表紙１２と第２重合片１６との間に介装させる第２補強板３２とに、 前記背表紙１３の内面に重合する第３補強板３３をヒンジ３４，３４を介して一 体に結合させるときには、前記第１及び第２補強板３１，３２で前記表，裏表紙 １１，１２側の補強ができるばかりか、前記第３補強板３３で前記背表紙１３側 を補強することもでき、しかも、前記各ヒンジ３４で前記表，裏表紙１１，１２ と背表紙１３との間に形成されるヒンジの下部側を強化することもできて、前記 バインダー全体の耐久性を一層高めることができる。また、前記第１，第２補強 板３１，３２と第３補強板３３との間には、それぞれヒンジ３４が設けられてい るため、この各ヒンジ３４により前記第３補強板３３に対する第１，第２補強板 ３１，３２の揺動を容易に行うことができ、つまり、前記第１，第２補強板３１ ，３２間に第３補強板３３を設けたにも拘らず、前記背表紙１３に対する前記表 ，裏表紙１１，１２の開閉操作を良好に行うことができる。

【００１１】

【実施例】

図１に示したバインダーは、表表紙１１と裏表紙１２及び背表紙１３を連設し たバインダー本体１を備え、前記背表紙１３の内面側には書類やカタログなどを 綴じ込むための綴り具２を装着している。前記バインダー本体１は、感触や外観 を良好とし、また、コストを低廉とし、しかも静電気の発生を防止することを目 的として、厚紙製のものを使用している。また、前記表，裏表紙１１，１２と前 記背表紙１３との境界部位には、それぞれＶ溝状のヒンジ１４，１４を設けて、 この各ヒンジ１４で前記表，裏表紙１１，１２の開閉を良好に行えるようにして いる。

【００１２】 しかして以上のバインダーにおいて、図１及び図２で示したように、前記バイ ンダー本体１の表表紙１１に第１重合片１５を、また、前記裏表紙１２に第２重 合片１６をそれぞれ連設し、これら第１，第２重合片１５，１６を前記表，裏表 紙１１，１２の内面側に重合状に結合すると共に、前記表表紙１１と第１重合片 １５との間及び前記裏表紙１２と第２重合片１６との間の重合部における下端側 に、ナイロンやポリプロピレン樹脂などから成る薄板状の補強板３を、その下縁 が前記重合部の下縁に沿うように介装させたのである。

【００１３】 同各図においては、前記補強板３として、互いに分割された２つの第１及び第 ２補強板３１，３２を用い、この第１補強板３１を前記表表紙１１と第１重合片 １５との間に、また、前記第２補強板３２を前記裏表紙１２と第２重合片１６と の間にそれぞれ重合状に介装させている。

【００１４】 以上のように、前記表，裏表紙１１，１２と前記第１，第２重合片１５，１６ との間の重合部における下端側に、前記第１及び第２補強板３１，３２を、その 各下縁が前記重合部の下縁に沿うように介装させたことにより、前記バインダー 本体１の全体を厚紙で形成するにも拘らず、前記各補強板３１，３２で前記表， 裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１６との下縁側全体を補強できて、 前記バインダーの耐久性を高めることができる。しかも、前記各補強板３１，３ ２は、前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１６との間の重合部 に介装させているため、前記各補強板３１，３２はその下端面を除く残り全面が 外部に露出したりすることがなく、前記バインダーの全体外観も良好にできる。

【００１５】 また、以上のバインダー本体１は、図１で示したように、前記表表紙１１と第 １重合片１５及び前記裏表紙１２と第２重合片１６の重合周縁全体を、縫製糸１ ７で縫製加工することにより結合するのであって、この縫製時に、前記第１及び 第２補強板３１，３２を前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１ ６との重合部間に一体に結合させる。前記補強板３１，３２の結合は接着等によ って行なってもよいが、前記各重合片１５，１６の縫製時に結合させるようにす るときには、前記バインダー本体１の縫製と前記各補強板３１，３２の結合作業 とが同時にできて、外観良好なバインダーを簡単に製作することができる。

【００１６】 図１，図２の実施例においては、前記第１及び第２補強板３１，３２と分割さ れた上下方向に細長い第３補強板３３を用い、この第３補強板３３を前記背表紙 １３の内面側に一体状に結合させて、前記第３補強板３３で前記背表紙１３側の 補強を行って、前記バインダーの耐久性をさらに高めるようにしている。

【００１７】 さらに、前記補強板３は、前記表表紙１１と第１重合片１５との間に介装する 第１補強板３１と、前記裏表紙１２と第２重合片１６との間に介装する第２補強 板３２と、前記背表紙１３の内面に重合させる第３補強板３３とで一体状に形成 して、この第３補強板３３を前記第１及び第２補強板３１，３２の両側縁部に、 それぞれヒンジ３４，３４を介して結合させるようにしてもよい。

【００１８】 即ち、図３で示したように、前記補強板３の全体を横方向に細長い帯状に形成 して、この補強板３の長さ方向両側に前記第１，第２補強板３１，３２を設け、 また、これら各補強板３１，３２の長さ方向中間部に、前記背表紙１３よりもや や狭い幅とされた前記第３補強板３３を設けて、これら第１，第２補強板３１， ３２と第３補強板３３との境界部位に、前記ヒンジ３４，３４をそれぞれ形成す る。これら各ヒンジ３４は、前記表，裏表紙１１，１２と背表紙１３との境界部 位に設けるＶ溝状のヒンジ１４，１４と合致させて設け、これら各ヒンジ１４， ３４で前記表，裏表紙１１，１２の開閉操作を行い易くするのである。

【００１９】 そして、前記第１補強板３１を前記表表紙１１と第１重合片１５との間に、ま た、前記第２補強板３２を前記裏表紙１２と第２重合片１６との間に、それぞれ 下縁に沿って重合状に介装させると共に、前記第３補強板３３を前記背表紙１３ の内面に重合させるのである。

【００２０】 以上の構成とするときには、前記第１及び第２補強板３１，３２によって前記 表，裏表紙１１，１２の下縁側全体の補強ができるばかりか、前記第３補強板３ ３で前記背表紙１３の下縁側を補強することもでき、しかも、前記補強板３に設 ける各ヒンジ３４により前記表，裏表紙１１，１２と背表紙１３との間に形成し た前記各ヒンジ１４を強化することもできて、前記バインダー全体の耐久性を一 層高めることができる。また、前記第１，第２補強板３１，３２と第３補強板３ ３との間に、それぞれヒンジ３４を設けたことにより、この各ヒンジ３４を介し て前記第３補強板３３に対する第１，第２補強板３１，３２の揺動を容易に行う ことができ、つまり、前記表，裏表紙１１，１２及び背表紙１３の間に設けた前 記各ヒンジ１４と、該各ヒンジ１４と合致させて前記補強板３に設けた各ヒンジ ３４とで、前記背表紙１３に対する前記表，裏表紙１１，１２の開閉操作を良好 に行うことができる。

【００２１】 また、前記補強板３は、図４で示したように、その第３補強板３３を前記表， 裏表紙１１，１２の下縁側から上縁側に一体状に延出させ、前記第１，第２補強 板３１，３２と第３補強板３３とで全体を概略Ｔ形状に形成して、この第３補強 板３３を前記背表紙１３の内面に、その下縁から上縁側にかけて重合状に結合さ せるようにしてもよい。斯かる構成とするときには、前記第１及び第２補強板３ １，３２で前記表，裏表紙１１，１２の下縁側全体を補強できるばかりか、前記 第３補強板３３により前記背表紙１３の下縁から上縁側にかけての全体を補強す ることができると共に、前記第３補強板３３に設ける各ヒンジ３４により前記表 、裏表紙１１，１２と背表紙１３との間に形成した前記各ヒンジ１４全体を強化 することもできて、前記バインダー全体の耐久性を一層高めることができる。

【００２２】 さらに、前記補強板３は、図５で示したように、前記表，裏表紙１１，１２の 下縁側に重合状に介装される第１，第２補強板３１，３２と、前記表，裏表紙１ １，１２の上縁側に重合状に介装される第４，第５補強板３５，３６と、これら 第１，第２補強板３１，３２及び第３，第４補強板３５，３６を連結する上下方 向に延びる第３補強板３３とで、全体を概略Ｉ形状に一体形成してもよい。

【００２３】 そして、前記第１，第２補強板３１，３２を前記表，裏表紙１１，１２の下縁 側に重合状に介装させると共に、前記第４，第５補強板３５，３６を前記表，裏 表紙１１，１２の上縁側に重合状に介装させ、また、前記第３補強板３３を前記 背表紙１３の内面に、その下縁から上縁側にかけて一体状に結合させる。斯かる 構成とするときには、前記第１，第２補強板３１，３２で前記表，裏表紙１１， １２の下縁側全体を補強でき、また、前記第３補強板３３で前記背表紙１３の下 縁から上縁側にかけての全体を補強することができるばかりか、前記第４，第５ 補強板３５，３６により前記表，裏表紙１１，１２の上縁側全体をも補強するこ とができると共に、前記第３補強板３３に設ける各ヒンジ３４により前記表、裏 表紙１１，１２と背表紙１３との間に形成した前記各ヒンジ１４全体を強化する こともできて、前記バインダー全体の耐久性をさらに高めることができる。

【００２４】 また、以上のように、前記第３補強板３３の上下部に、それぞれ前記第１，第 ２補強板３１，３２と前記第４，第５補強板３５，３６とを設ける場合にも、こ れら第１，第２補強板３１，３２と第３補強板３３との境界部位、並びに、前記 第４，第５補強板３５，３６と第３補強板３３との境界部位に、それぞれ前述し た場合と同様なヒンジ３４を形成して、前記背表紙１３に対する前記表，裏表紙 １１，１２の開閉操作を良好に行えるようにするのである。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、表表紙１１と裏表紙１２と背表紙１３とを連 設した厚紙製バインダー本体１と、前記背表紙１３の内面側に装着する綴り具２ とを備えたバインダーにおいて、前記表表紙１１に、該表表紙１１の内面に重合 する第１重合片１５を連設し、また、前記裏表紙１２に、該裏表紙１２の内面に 重合する第２重合片１６を連設して、これら第１及び第２重合片１５，１６を前 記表表紙１１及び裏表紙１２に結合すると共に、前記表表紙１１と第１重合片１ ５との間及び前記裏表紙１２と第２重合片１６との間の重合部における少なくと も下端側に、補強板３を、その下縁が前記重合部下縁に沿うように介装させたか ら、前記バインダー本体１の全体を厚紙で形成するにも拘らず、前記補強板３で 前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１６との下縁側全体を補強 できて、前記バインダーの耐久性を高めることができ、また、前記補強板３は、 前記表，裏表紙１１，１２と第１，第２重合片１５，１６との間の重合部に介装 させているため、前記補強板３が外部に露出したりすることなく、前記バインダ ーの外観も良好にできる。

【００２６】 また、前記表表紙１１と第１重合片１５及び前記裏表紙１２と第２重合片１６ の重合周縁を縫製により結合し、この縫製時に、前記補強板３を前記表，裏表紙 １１，１２と第１，第２重合片１５，１６との重合部間に一体に縫製して固定す ることにより、前記バインダー本体１の縫製と前記補強板３の固定作業とが同時 にできて、外観良好なバインダーを簡単に製作できる。

【００２７】 さらに、前記表表紙１１と第１重合片１５との間に介装させる第１補強板３１ と、前記裏表紙１２と第２重合片１６との間に介装させる第２補強板３２とに、 前記背表紙１３の内面に重合する第３補強板３３をヒンジ３４，３４を介して一 体に結合させることにより、前記第１及び第２補強板３１，３２で前記表，裏表 紙１１，１２側の補強ができるばかりか、前記第３補強板３３で前記背表紙１３ 側の補強もでき、しかも、前記各ヒンジ３４で前記表，裏表紙１１，１２と背表 紙１３との間に形成されるヒンジを強化することもできて、前記バインダー全体 の耐久性を一層高めることができる。また、前記第１，第２補強板３１，３２と 第３補強板３３との間には、それぞれヒンジ３４が設けられているため、この各 ヒンジ３４により前記第３補強板３３に対する第１，第２補強板３１，３２の揺 動を容易に行うことができ、つまり、前記第１，第２補強板３１，３２間に第３ 補強板３３を設けたにも拘らず、前記背表紙１３に対する前記表，裏表紙１１， １２の開閉操作を良好に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるバインダーの正面図である。

【図２】同バインダーの要部を示す拡大断面図である。

【図３】他の実施例を示す一部切欠正面図である。

【図４】同じく他の実施例を示す一部切欠正面図であ
る。

【図５】同じく他の実施例を示す一部切欠正面図であ
る。

【符号の説明】

１ バインダー本体 １１ 表表紙 １２ 裏表紙 １３ 背表紙 １５ 第１重合片 １６ 第２重合片 ２ 綴り具 ３ 補強板 ３１ 第１補強板 ３２ 第２補強板 ３３ 第３補強板 ３４ ヒンジ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表表紙１１と裏表紙１２と背表紙１３と
   を連設した厚紙製バインダー本体１と、前記背表紙１３
   の内面側に装着する綴り具２とを備えたバインダーにお
   いて、前記表表紙１１に、該表表紙１１の内面に重合す
   る第１重合片１５を連設し、また、前記裏表紙１２に、
   該裏表紙１２の内面に重合する第２重合片１６を連設し
   て、これら第１及び第２重合片１５，１６を前記表表紙
   １１及び裏表紙１２に結合する一方、前記表表紙１１と
   第１重合片１５との間及び前記裏表紙１２と第２重合片
   １６との間の重合部における少なくとも下端側に、補強
   板３を、その下縁を前記重合部下縁に沿わせて介装して
   いることを特徴とするバインダー。
2. 【請求項２】 表表紙１１と第１重合片１５及び裏表紙
   １２と第２重合片１６の重合周縁を縫製により結合する
   と共に、この縫製時、補強板３を一体に縫製して固定し
   ている請求項１記載のバインダー。
3. 【請求項３】 表表紙１１と第１重合片１５との間に介
   装する第１補強板３１と、裏表紙１２と第２重合片１６
   との間に介装する第２補強板３２とに、背表紙１３の内
   面に重合する第３補強板３３をヒンジ３４，３４を介し
   て一体に結合している請求項１及び２記載のバインダ
   ー。