JPH0588700A - ピツチ合成フイルタの符号化方式 - Google Patents

ピツチ合成フイルタの符号化方式

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JPH0588700A
JPH0588700A JP3250673A JP25067391A JPH0588700A JP H0588700 A JPH0588700 A JP H0588700A JP 3250673 A JP3250673 A JP 3250673A JP 25067391 A JP25067391 A JP 25067391A JP H0588700 A JPH0588700 A JP H0588700A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は適応コードブック探索を行うCELP型音
声符号化方式に再帰形のピッチ合成フィルタを組合わせ
ピッチゲインの符号化を行うようにしている。 【構成】CELP符号化部100 にて適応コードブックを用い
てピッチ周期検索を行うとともに検索されたピッチ周期
により指定される適応コードブックのコードベクトルを
出力し、このコードベクトルを用いて合成部140 で合成
ベクトルを生成するとともに、この合成ベクトルをピッ
チ周期とゲインテーブル150 のピッチゲインをパラメー
タとしてピッチ合成部160で生成される再帰形ピッチ合
成フィルタに入力してピッチ合成処理を行い合成音声を
生成し、これをゲイン評価部170 与え合成音声の歪量を
基にゲインテーブル150 のピッチゲインを選択するよう
にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CELP方式の音声符号化
に適用されるピッチ合成フィルタの符号化方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、音声信号を8kbit/秒程度の低レー
トで高品質に符号化できる符号化方式として、CELP(Cod
e Excited Linear Predicion) 方式が知られている。CE
LP方式の詳細はP.Kroon 氏らの"A Class of Analysis-b
y-Synthesis Coding at RatesBetween 4.8 and 16kbits
/s",IEEE SAC-6, pp.353-363,February 1988 に述べら
れている。
【0003】CELP方式は、合成音声信号を駆動信号と合
成フィルタとピッチ合成フィルタとにより生成する音声
符号化方式の1つに分類され、その特徴とするところ
は、音声信号から生成される目標ベクトルと合成ベクト
ルとの波形歪が小さくなるように駆動信号コードブック
内から最適なコードベクトルを選択するところにある。
図4は、従来のCELP方式の符号側で行われるピッチゲイ
ンの符号化部分とそれ以外の部分に分けて示すブロック
図である。
【0004】図において、212は入力端子で、この入
力端子212に与えられる入力信号(例えば音声信号)
は、フィルタ係数算出部201及び目標ベクトル算出部
211にそれぞれ送られる。
【0005】フィルタ係数算出部201は、入力信号を
線形予測分析して声道特性を表す合成フィルタのフィル
タ係数を求め、これを符号化してインパルス応答を求
め、フィルタ係数情報を目標ベクトル算出部211、影
響信号算出部213および合成ベクトル算出部206に
与え、さらに出力端子220より出力する。また、目標
ベクトル算出部211は、フィルタ係数算出部201の
フィルタ係数を基に数を基に決まる重みフィルタで入力
信号を重み付けし、後で述べる影響信号算出部213の
過去の符号化による現在の入力信号への影響信号を該重
み付けされた入力信号から差し引き、駆動信号のベクト
ル量子化に用いる目標ベクトルX を算出するようにして
いる。
【0006】一方、203はコードブックで、このコー
ドブック203は、駆動信号生成部214で生成された
過去の駆動信号を順次取り込み、また、コードブック2
03内の不要な駆動信号を廃棄することでその内容を更
新可能にしている。ここで、コードブック203は、CE
LP方式の場合、性質の異なる複数のものを用いることが
多く、ここでは最も効率の良いコードブックとして知ら
れる適応コードブックが用いられている。この適応コー
ドブックは過去に符号化された音声の駆動信号をコード
ブックとするもので、人間の音声で強い周期性(ピッ
チ)を持つ区間の駆動信号ではピッチ周期毎に似た波形
が繰り返すため、効率のよい駆動信号の符号化が可能に
なる。また、適応コードブックのコードベクトルは、ピ
ッチ周期に基づいてコード番号が付けられ、現在のサン
プル点からピッチ周期だけ過去の駆動信号をコードベク
トルとするようにしている。
【0007】そして、コードブック203の出力は、合
成ベクトル算出部206に送られ、合成ベクトル算出部
206において、フィルタ係数算出部201のインパル
ス応答とコードブック203からのピッチ周期T に基づ
くコードベクトルにより畳み込み計算を行い合成ベクト
ル DT を計算する。
【0008】さらに、合成ベクトル算出部206の合成
ベクトル DT をピッチ合成部208に入力し、これに探
索中のピッチ周期T を与えてピッチ合成処理を施しピッ
チ合成ベクトル UT を生成する。この場合のピッチ合成
処理は、次式により行うことができる。 UT (n) = DT (n)+ UT (n-T) …(1)
【0009】上式ではピッチ周期T 、ピッチゲイン1の
ピッチ合成フィルタの処理を表しているが、このような
ピッチ合成フィルタは、z変換領域で1/(1-z-T) とな
り、入力波形を周期T で単純に繰り返す効果しか持たな
い。
【0010】従って、従来のCELP方式では、ピッチゲイ
ンを1とする代わりに UT に乗じるべき最適のゲインγ
T を求めて符号化するようにしているが、この方法では
式1に示すようなピッチ周期の更新区間内で全く同じ形
の駆動信号が繰り返すピッチ合成フィルタが用いられる
ため、同じようなパワーで繰り返す音声信号については
比較的効率よく表現できるが、駆動信号のパワーが急激
に増加する音声の出だしの区間やパワーの減少する言葉
の終わりの区間では音声を正確に表すことができない。
【0011】そして、ピッチ合成部208にてピッチ周
期T を与えられた合成ベクトル UTは、コード探索部2
15に与えられ、ピッチ周期T を与えた合成ベクトル U
T と目標ベクトルX を用いてコード検索(ピッチ周期検
索)を行う。ここでのコード検索は、最適ゲインγT
与えられたときの合成ベクトルγT U と目標ベクトルX
との歪 Xt X-(Xt UT ) 2 /( UT t UT ) の最小化、即
ち、値(Xt UT ) 2 /(UT t UT ) が最大となるコード
(ピッチ周期)を探索することで行われる。そして、最
適ゲイン値はゲイン決定部207へ、最適なコード情報
は駆動信号生成部207に与えられるとともに、出力端
子218に出力される。
【0012】ゲイン決定部207では、コード探索部2
15で計算される最適ゲインγT opt =(Xt UTopt)/(U
Topt t UTopt) を目標値として、ゲインテーブル205
を用いてコードベクトルのゲインを符号化し、これを出
力端子219に出力する。また、駆動信号生成部214
では、コード探索部215の最適コード情報およびゲイ
ン決定部207の符号化されたゲインを用い、最適コー
ドベクトルにゲインを乗ずることにより現在区間の音声
の駆動信号を生成するようになる。また、この駆動信号
は影響信号算出部213に与えられ、影響信号算出部2
13にて現在区間の音声の駆動信号のベクトル量子化に
よる次の区間への影響信号を算出するようになる。
【0013】しかして、このようなCELP方式によれば、
選択された駆動信号コードと合成フィルタとピッチ合成
フィルタとより生成される合成音声信号は、歪が小さい
ことを符号側で確認しているので、復号側でも8kbit/秒
程度のビットレートについては良好な合成音声を生成す
ることが可能となる。
【0014】ところで、従来の8kbit/秒程度のビットレ
ートで符号化を実現するものでは、適応コードブック探
索及びピッチ合成を5msec 程度の短い区間( サブフレー
ム)毎に行うようにしているが、このような短いサブフ
レームを用いれば実際の音声の駆動信号のゲイン及びピ
ッチ周期の変化が少なくなるので、比較的正確に駆動信
号を表現できる。
【0015】これに対して、最近、さらに低いビットレ
ートである4kbit/秒程度の音声の符号化を行うことが考
えられているが、このような低いビットレートを用いる
と、使用できるビット数に制約があることから、サブフ
レームの長さを大きくしてピッチ周期及びピッチゲイン
のそれぞれの更新周期を長くする必要がある。しかし、
このようにすると各サブフレーム毎での駆動信号のゲイ
ン及びピッチ周期の変化が顕著となって、合成音声が滑
らかに変化しなくなり、これが原因で合成音声の品質が
劣化する欠点があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の音声
符号化においては、ビットレートが4kbit/秒程度の低レ
ートになると、使用できるビット数の制約からピッチ周
期及びピッチゲインの更新周期(サブフレーム)を長く
する必要が生じ、これによりサブフレーム内で変化する
駆動信号情報、特にピッチゲインの情報を正確に表現で
きなくなり高品質な合成音声を生成できないという問題
点があった。
【0017】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、4kbit/秒程度の低ビットレートでも合成音声のパワ
ーが滑らかに変化し高品質な合成音声を生成できるピッ
チ合成フィルタの符号化方式を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明のピッチ合成フィルタの符号化方式は、適
応コードブックを用いてピッチ周期検索を行うとともに
該検索されたピッチ周期により指定される前記適応コー
ドブックのコードベクトルを出力する音声符号化手段、
音声符号化手段より出力されるコードベクトルを用いて
合成ベクトルを生成する合成ベクトル生成手段、符号化
手段での適応コードブック検索で求まるピッチ周期とゲ
インテーブルのピッチゲインをパラメータとして再帰形
ピッチ合成フィルタを生成するとともに、合成ベクトル
生成手段の合成ベクトルについて再帰形のピッチ合成処
理を施し合成音声を生成する手段、合成音声の歪量を基
に前記ゲインテーブルのピッチゲインを選択する手段に
より構成している。
【0019】
【作用】この結果、本発明によればCELP符号化で閉ルー
プのピッチ周期探索により決定したピッチ周期とゲイン
テーブルのピッチゲイン候補を用いて再帰形ピッチ合成
フィルタを生成し、このピッチ合成フィルタを用いて合
成された音声信号の歪量を基に最適なピッチゲインをゲ
インテーブルから選択することで、駆動信号の急激なパ
ワーの増加/減少に対応できるパワーの変化の滑らかな
合成音声が得られるようになる。つまり、CELP符号化に
より求めた高精度のピッチ周期を用いた再帰形ピッチ合
成フィルタを使用することにより、低レートでもパワー
の変化が滑らかで且つピッチ周期の正確な高品質な合成
音声を提供できるようになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に従い説明す
る。
【0021】図1は、同実施例に係るピッチ合成フィル
タの符号化方式を適用したCELP型の音声符号化方式の原
理的構成を示すブロック図である。図において、112
は入力端子で、この入力端子112に与えられる入力信
号(例えば音声信号)はCELP符号化部100に入力され
る。
【0022】CELP符号化部100は、上述した図4の符
号200で説明したCELP方式のものが適用される。な
お、このようなCELP方式のものでは、音声の駆動信号を
符号化するために適応コードブックの他に雑音コードブ
ック等のコードブック用いることが多いが、ここでは適
応コードブックだけを用いたものが使用される。
【0023】そして、このようなCELP符号化部100に
おいて入力音声信号より抽出される合成フィルタ係数
は、合成部140に与えられ、同時に出力端子120よ
り出力される。また、探索されたピッチ周期の情報は、
遅延部166に与えられ、同時に出力端子118より出
力される。さらに、探索されたピッチ周期Toptで指定さ
れる適応コードブックからのコードベクトルは、合成部
140に与えられ、また、入力信号を重み付けして得ら
れる目標ベクトルは、ゲイン評価部170に与えられ
る。
【0024】合成部140はCELP符号化部100より与
えられるコードベクトルと合成フィルタの係数を基に合
成ベクトル DToptを求め、この合成ベクトル DToptをピ
ッチ合成部160に与える。
【0025】ピッチ合成部160は、加算部162、遅
延部166、乗算部164より構成され、合成部140
からの合成ベクトルを入力として、ゲインテーブル15
0よりのピッチゲインの候補値b とCELP符号化部100
のピッチ周期 Topt を用いて下式に示す再帰形のピッチ
合成フィルタP(z)により処理を行いピッチ合成ベクトル
Y を生成する。 P(z)=1/(1- bz-Topt ) …(2)
【0026】ここでのピッチ合成フィルタは、CELP符号
化で閉ループのピッチ周期探索により決定した高精度な
ピッチ周期 Topt とゲインテーブルのピッチゲイン候補
b を用いて生成されたもので、b>1 のときは入力信号の
振幅をピッチ周期 Topt 毎にb 倍に滑らかに増加し、b<
1 のときは入力信号の振幅をピッチ周期 Topt 毎にb倍
に滑らかに減少するように動作する。
【0027】ピッチ合成部160での動作をさらに詳し
く説明すると、加算部162では合成ベクトル D
Topt(n) とピッチ合成ベクトルのピッチ周期分過去の値
にゲインテーブル150よりのピッチゲインの候補値b
を乗じた値bY(n-Topt ) を加算しピッチ合成ベクトルY
(n)を出力する。また、遅延部166では過去のピッチ
合成ベクトルを格納し、CELP符号化部100からのピッ
チ周期 Topt に基づいてピッチ周期分過去のピッチ合成
ベクトルの値を出力する。そして、乗算部164では、
この値にゲインテーブル150よりのピッチゲインの候
補値b を乗じた値を加算部162に出力するようにな
る。このような処理は、例えば次式に従って行われる。 Y(n)= DTopt(n)+bY(n-Topt ) …(3)
【0028】そして、ゲイン評価部170にてCELP符号
化部100の目標ベクトルX とピッチ合成ベクトルY と
の歪量を評価し、歪量が最小となるピッチゲイン bopt
をゲインテーブル150から探索し、最適ピッチゲイン
の情報をCELP符号化部100に与えるとともに、出力端
子119より出力するようになる。
【0029】従って、このようにしたピッチ合成フィル
タの符号化方式を適用すれば、従来のサブフレーム内で
全く同じ形の駆動信号が繰り返すピッチ合成フィルタと
異なり、再帰形ピッチ合成フィルタを用いるので駆動信
号の急激なパワーの増加/減少に対応でき、また、確定
したピッチ周期に対してだけゲインテーブル内のゲイン
を探索するため、ゲイン探索に要する計算量の増加も無
視できるほど少なくでき、ゲインの符号化ビット数の増
加は全く無いという利点もある。これにより、サブフレ
ーム長が大きい構成の低ビットレートの音声符号化にお
いても、パワーの変化の滑らかな高品質の合成音声を得
られるようになる。
【0030】因みに、本発明の効果を確かめるために、
実際の音声信号を用いて符号化の比較実験を行ったとこ
ろ、図3の結果が確認された。ここで、図3(a)は実
際の入力音声信号の波形図(60msec)で、従来のピッチ周
期の更新区間内で全く同じ形の駆動信号が繰り返すピッ
チ合成フィルタを用いたものでは、同図(b)に示すよ
うな合成音声信号の波形となり、合成音声のパワーが滑
らかに変化しないため、入力音声信号波形のパワー変化
に似ていないものとなるが、本発明では、上述した再帰
形ピッチ合成フィルタを用いることにより同図(c)に
示すように合成音声のパワーが滑らかに変化する合成音
声信号の波形となり、より入力音声信号波形のパワー変
化に近くなっている。次に、本発明の第2の実施例を図
2に従い説明する。この場合、図2は、図1と同一符号
を付した部分は、上述した説明と同様の機能を有するの
で、ここでの説明は省略する。図において、入力信号
(例えば音声信号)は入力端子112よりフィルタ係数
算出部101及び目標ベクトル算出部111に入力され
る。
【0031】フィルタ係数算出部101ではフレーム長
(通常20ms程度)単位で入力信号を予測分析して合成フ
ィルタのフィルタ係数を求め、これを符号化して係数情
報を出力端子120に出力する。これ以下の処理はベク
トルの次元数のサンプルで表される時間長を一小区間
(サブフレーム)として、サブフレーム毎に行われる。
【0032】目標ベクトル算出部111では、フィルタ
係数算出部101のフィルタ係数を基に決まる重みフィ
ルタで入力信号を重み付けし、後で述べる影響信号算出
部113の過去の符号化による現在の入力信号への影響
信号を該重み付けされた入力信号から差し引き、駆動信
号のベクトル量子化に用いる目標ベクトルX を算出す
る。
【0033】一方、コードブック103は適応コードブ
ックからなるもので、後で述べる駆動信号生成部114
で生成された過去の駆動信号V(n)を取り込み、また、コ
ードブック103内の不要な駆動信号を廃棄すること
で、その内容を更新している。この場合、コードブック
103から生成されるコードベクトルは、コードがピッ
チ周期T =I (I は整数)に対応するもので、そのコー
ドベクトル VI (n)(n=0,1,...,L)は、次式で定義されて
いる。(ここで、L はベクトルの次元を表している。) VI (n)=V(n-I) (n=0,1,...,min(I-1,L-1)) …(4) コードブック103のコードベクトルは合成ベクトル算
出部106に送られる。
【0034】合成ベクトル算出部106では、フィルタ
係数算出部101のフィルタ係数とコードブック103
の探索ピッチ周期に基づくコードベクトルにより合成ベ
クトル DI を計算する。
【0035】そして、この合成ベクトル算出部106の
合成ベクトル DIをピッチ合成部108に与える。ピッ
チ合成部108では、ピッチ周期I、ピッチゲイン1の
ピッチ合成フィルタで合成ベクトルをピッチ合成するよ
うになる。このような処理は次式に従って実行される。 UI (n) = DI (n)+ UI (n-I) …(5) なお、探索するピッチ周期I がベクトルの次元数L 以上
の場合は、ピッチ合成部108の処理は省略できる。
【0036】ピッチ合成部108の合成ベクトル U
I は、コード探索部115に与えられる。コード探索部
115では、ピッチ合成部108の合成ベクトル UI
目標ベクトルX とを用いて、コード探索を行う。ここで
のコード探索は、値(Xt UI ) 2 /( UI t UI ) が最大
となるコードを探索することで行われる。そして、最適
なコードの情報は出力端子118より出力されるととも
に、コードブック103に送られる。一方、合成部14
0ではコードブック103の最適コードベクトルとフィ
ルタ係数算出部101の合成フィルタ係数を基に合成ベ
クトル DToptを求める。
【0037】そして、この合成ベクトル DToptはピッチ
合成部160に送られる。ピッチ合成部160では、合
成部140からの合成ベクトルを入力として、ゲインテ
ーブル150よりのピッチゲインの候補値b とコード探
索部115よりのピッチ周期Topt を用いて上述の式2
に従って再帰形のピッチ合成処理を実行し、ピッチ合成
ベクトルY を生成するようになる。
【0038】そして、ゲイン評価部170にて目標ベク
トル算出部111の目標ベクトルXとピッチ合成ベクト
ルY の歪量を評価し、歪量が最小となるピッチゲイン b
optをゲインテーブル150から探索し、最適ピッチゲ
インの情報を駆動信号生成部114に与えるとともに、
出力端子119より出力するようになる。
【0039】駆動信号生成部114では、コード探索部
115のコード情報およびゲイン評価部170のゲイン
情報を用いて、最適コードベクトルにゲインを乗ずるこ
とにより現在のサブフレームの音声の駆動信号を生成す
るようになる。また、この駆動信号は影響信号算出部1
13に与えられ、影響信号算出部113にて次のサブフ
レームの目標ベクトル算出のための現サブフレームの符
号化による次のサブフレームへの影響信号を算出するよ
うになる。
【0040】従って、このようにしたピッチ合成フィル
タの符号化方式によっても、従来のサブフレーム内で全
く同じ形の駆動信号が繰り返すピッチ合成フィルタと異
なり、再帰形ピッチ合成フィルタを用いるので駆動信号
の急激なパワーの増加/減少に対応でき、また、確定し
たピッチ周期に対してだけゲインテーブル内のゲインを
探索するため、ゲイン探索に要する計算量の増加も無視
できるほど少なくでき、ゲインの符号化ビット数の増加
は全く無いという利点もある。これにより、サブフレー
ム長が大きい構成の低ビットレートの音声符号化におい
ても、パワーの変化の滑らかな高品質の合成音声を得ら
れることになる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明のピッチ合成
フィルタの符号化方式によれば、駆動信号の急激なパワ
ーの増加/減少に対応でき、パワーの変化の滑らかな合
成音声が得られ、4kbit/秒程度の低ビットレートでも合
成音声のパワーが滑らかに変化する高品質な合成音声を
生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示すブロック
図。
【図2】本発明の第2の実施例の概略構成を示すブロッ
ク図。
【図3】本発明の一実施例の効果を説明するための波形
図。
【図4】従来のピッチ合成フィルタの符号化方式を説明
するための図。
【符号の説明】
100…CELP符号化部、101…フィルタ係数算出部、
103…コードブック、106…合成ベクトル算出部、
108…ピッチ合成部、111…目標ベクトル算出部、
113…影響信号算出部、114…駆動信号生成部、1
15…コード探索部、140…合成部、150…ゲイン
テーブル、160…ピッチ合成部、162…加算部、1
64…乗算部、166…遅延部、170…ゲイン評価
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】適応コードブックを用いてピッチ周期検索
    を行うとともに該検索されたピッチ周期により指定され
    る前記適応コードブックのコードベクトルを出力する音
    声符号化手段と、 前記音声符号化手段より出力されるコードベクトルを用
    いて合成ベクトルを生成する合成ベクトル生成手段と、 前記符号化手段での適応コードブック検索で求まるピッ
    チ周期とゲインテーブルのピッチゲインをパラメータと
    して再帰形ピッチ合成フィルタを生成するとともに前記
    合成ベクトル生成手段の合成ベクトルについて再帰形の
    ピッチ合成処理を施し合成音声を生成する手段と、 前記合成音声の歪量を基に前記ゲインテーブルのピッチ
    ゲインを選択する手段とを具備したことを特徴とするピ
    ッチ合成フィルタの符号化方式。
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