JPH05883A - セラミツクスフアイバの製造方法 - Google Patents

セラミツクスフアイバの製造方法

Info

Publication number
JPH05883A
JPH05883A JP15065791A JP15065791A JPH05883A JP H05883 A JPH05883 A JP H05883A JP 15065791 A JP15065791 A JP 15065791A JP 15065791 A JP15065791 A JP 15065791A JP H05883 A JPH05883 A JP H05883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
laser
diameter
ceramic fiber
laser power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP15065791A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Hayashi
和彦 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Original Assignee
Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai filed Critical Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Priority to JP15065791A priority Critical patent/JPH05883A/ja
Publication of JPH05883A publication Critical patent/JPH05883A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファイバの成長速度を変化させずに、ファイ
バの径を一定に制御し、全体に均質なファイバを得る。 【構成】 照射するレーザ3のパワー、セラミックスフ
ァイバ2の任意の位置の温度およびセラミックスファイ
バ2の線径を、それぞれレーザパワーモニタ4、温度測
定器5、および形状測定器6により検出する。ファジー
制御システム7からの出力信号をレーザパワーコントロ
ーラ8およびモータ10に送り、レーザパワーと原料棒
1の送り速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸化物系超電導体な
どのセラミックスをCO2 レーザなどを用いたレーザペ
デスタル法により製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザペデスタル法において、成長する
ファイバの線径を測定するものとしては、M.M.Fe
jerら(Rev.Sci.Instrum.55(1
1)November 1984 P.1791)の報
告が知られている。ここでは、線径をHe−Neレーザ
で測定し、光学系および機械系の精度を向上させてい
る。しかしながら、自動制御にはなっていない。
【0003】レーザペデスタル法により成長させたファ
イバの線径を自動制御させる技術としては、高橋ら(セ
ラミックス24(1989)No.4 P.313)の
報告がある。この方法では、溶融部形状を一定にするよ
うに、結晶軸位置、ファイバの成長速度、および原料棒
の供給速度を制御している。ファイバ径および結晶の材
質によって時定数を変更させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】CO2 レーザを用いた
レーザペデスタル法では、CO2 レーザに1〜5%の出
力変動がある場合があり、原料棒の密度および直径が一
定ではないことから、得られるファイバの表面に凹凸が
できやすいという問題がある。このような凹凸が表面に
形成されると、ファイバを細くし曲げによる表面の歪を
小さくしても、凹部への応力集中が生じ、割れやすくな
る。また一般に凸部と凹部とでは、結晶組織が変化して
おり、長手方向にわたる均質性が得られなくなる。
【0005】特に、酸化物系超電導ファイバの場合に
は、その場所によって臨界電流密度(Jc)などの超電
導特性が変化してしまい、ファイバ全体の特性が超電導
特性の悪い部分によって支配されてしまうという問題を
生じる。このようなファイバ表面の凹凸の発生を抑制す
るために、線径を自動制御する必要があるが、従来のた
とえば上述の高橋らの方法によれば、ファイバの成長速
度にもフィードバックがかかる。レーザペデスタル法の
ような一方向凝固の原理による結晶の育成においては、
結晶組織および結晶の特性に対して成長速度は大きな影
響を及ぼすパラメータであるので、成長速度は変化せず
に一定にしておくことが望ましい。また、このような高
橋らの方法では、急激な温度の変動に追従することがで
きない。
【0006】この発明の目的は、成長ファイバの線径の
変動が小さく、かつ全体が均質なファイバを成長させる
ことのできるセラミックスファイバの製造方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のセラミックス
ファイバの製造方法は、レーザペデスタル法により原料
棒にレーザを照射しセラミックスファイバを成長させて
製造する方法であり、照射するレーザのパワー、セラミ
ックスファイバの任意の位置の温度およびセラミックス
ファイバの線径を検出し、ファジー制御によりレーザパ
ワーと原料棒の送り速度を制御してセラミックスファイ
バの直径を制御することを特徴としている。
【0008】図1は、この発明の一実施例を説明するた
めの装置を示す概略構成図である。図1を参照して、原
料棒1の先端には、レーザ3が照射されて溶融帯域1a
が形成されている。この溶融帯域1aから成長ファイバ
2が成長している。
【0009】成長ファイバ2の所定の位置の温度は、温
度測定器5によって測定される。また成長ファイバ2の
線径は形状測定器6によって測定される。温度測定器5
によって測定された温度および形状測定器6によって測
定された線径のデータは、ファジー制御システム7に送
られる。レーザ3はCO2 レーザ9からレーザパワーコ
ントローラ8を通り照射されるものであるが、レーザパ
ワーコントローラ8から出たレーザのパワーは、レーザ
パワーモニタ4によって測定され、ファジー制御システ
ム7にデータとして与えられる。
【0010】ファジー制御システム7では、成長ファイ
バ2の線径が所定の線径となるように、出力信号がレー
ザパワーコントローラ8およびモータ10に与えられ
る。レーザパワーコントローラ8に与えられた信号によ
り、CO2 レーザ9からのレーザパワーが制御される。
またモータ10に与えられた出力信号により、原料棒1
の送り速度が制御される。
【0011】このようにレーザパワーおよび原料棒の送
り速度を制御することにより、成長ファイバ2の線径が
一定になるように制御される。
【0012】レーザパワーモニタ4としては、たとえば
熱電対式パワーモニタを用いることができる。温度測定
器5としては、たとえば赤外線像から画像解析により任
意の場所の温度を求める方式のものや、光ファイバ式ス
ポット温度計を用いることができる。
【0013】形状測定器6としては、可視像から画像解
析により寸法を算出する方式のものや、レーザ線径測定
器などを用いることができる。
【0014】レーザパワーコントローラ8としては、レ
ーザ光に直線偏光を用い、光路に偏光板を入れて偏光板
の回転によりパワーを変化させる方式のものや、電気光
学効果を利用した変調器を用いる方式のものなどを用い
ることができる。
【0015】ファジー制御システムとしては、入力値と
しては現時刻の値および前回との偏差すなわち変化率を
用いるものを採用することができる。ファジー制御に関
しては、たとえば北田正弘(金属1990年10月号
p.56)などがある。
【0016】
【発明の作用効果】この発明は、ファイバの成長速度を
変化させずに、ファイバの線径を一定に制御させること
のできる方法であり、本発明者が見出した以下の事実に
基づくものである。
【0017】すなわち、照射レーザパワーの変動を抑
制することにより、ファイバ表面の凹凸をさらに減少さ
せることができること、温度変動はどの部分において
も同期しており、少なくとも1カ所の温度を一定にする
ようにレーザパワーを制御すれば、線径の制御精度を向
上させることができること、および上記のおよび
でも制御が困難な場合には、原料棒の送り速度を変化さ
せて制御させればよいことである。
【0018】上記のにおいては、原料棒の直径(R)
および原料棒の送り速度(V)と、成長ファイバの直径
(r)および成長ファイバの成長速度(v)とは、以下
の関係にあることを考慮する。
【0019】r2 v=R2 V この発明においては、→→との順となるように制
御ルールを設定する。は互いに密接に関係してい
るが、制御ルールの重みづけを変えることにより、
の順で制御の優先度を与えることができる。
【0020】制御の基本方式を、ファジー制御とするこ
とにより、数学モデルを用いた現代制御方式と比較して
成長速度条件等を変更したときのパラメータの変化が容
易である。
【0021】この発明は、たとえば、Bi−Sr−Ca
−Cu−O系酸化物超電導ファイバの製造に適用した場
合、成長速度が一定であり表面の凹凸が少ないファイバ
を作製することができる。このため、以下のような技術
的なメリットを生ずる。
【0022】a.ファイバの成長径の細径化が可能とな
る。 レーザ本体のパワー変動により従来ではある一定のサイ
ズより細いファイバを成長させようとすると連続した成
長が行なえなかった。この発明に従えば、さらに細い直
径のファイバを成長させることができる。
【0023】b.ファイバの可撓性が向上する。 これは凹部への応力集中がなくなるためである。
【0024】c.全長にわたる均質性を向上させること
ができ、臨界電流密度(Jc)を向上させることができ
る。
【0025】温度変動が少なくなり、結晶組織の急激な
変化がなくなって、熱流方向が常に成長方向に一定にな
り、全長にわたる結晶組織の配向を得ることができる。
超電導特性(Jc)に対しては、上記のの制御が応答
速度も速く特に有効である。温度変動があると、径が一
定でも配向方向や生成相が変化し、超電導特性が劣化し
てしまうからである。
【0026】この発明に従えば、たとえばビスマス系酸
化物超電導体の線材化などにおいて細い径のファイバを
製造させることができ、しかも線材として均質な、すな
わち臨界電流密度などの超電導特性に優れたファイバを
得ることができる。
【0027】
【実施例】
実施例1 図1に示すようなレーザペデスタル装置を用いて、Bi
2 Sr2Ca1 Cu2 x の組成の原料棒(直径0.7
mm)からファイバ(直径0.2mm)を30mm/h
の成長速度で成長させた。制御は以下の条件で行なっ
た。
【0028】レーザパワー:照射パワー9Wの一定制御
を最優先制御に用いた。 温度:初期成長ファイバの750℃の位置が常に750
℃となるように制御した。
【0029】線径:目標の0.2mmとなるように原料
棒の供給速度を制御した。 以上のような制御条件で成長させたところ、線径の変動
は±3%に抑えることができた。また熱処理後の臨界電
流密度(液体窒素中、外部磁場0、直流4端子法で測
定)は、電圧タップ間200mmで、1×105 A/c
2 であった。また、200mmの内側で10mmごと
に臨界電流密度の分布を測定したところ、臨界電流密度
のばらつきは、1×105 〜1.1×105 A/cm2
であり、均質性に優れ、しかも高い臨界電流密度を有す
ることがわかった。また、得られたファイバは曲率半径
20mmでの曲げ変形が可能であった。
【0030】一方、同じ成長径および成長速度で、従来
の方法に従い、モニタ上での成長状況を見ながらの手動
制御で行なった場合には、線径の変動は±30%と大き
くなった。また臨界電流密度は、タップ間200mm
で、5×103 A/cm2 と低かった。また、10mm
ごとの臨界電流密度は3×104 A/cm2 から最低8
×102 A/cm2 までばらついていた。また、ファイ
バは曲率半径30mmへ曲げようとしても破断した。
【0031】実施例2 実施例1と同様に、Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 x の組
成の原料棒(直径200μm)からファイバ(60μ
m)を100mm/hの成長速度で、500mm育成さ
せた。このときの線径の変動は、±10%であった。熱
処理後の臨界電流密度は、液体窒素中、0磁場で電圧タ
ップ間400mmで、4×105 A/cm 2 であった。
また、10mmごとの臨界電流密度の分布は、6×10
5 〜4.1×105 A/cm2 であり、均質で、かつ高
い臨界電流密度を有していた。
【0032】比較として積極的に制御しないもの、およ
び手動制御のものを作製した。いずれも、成長が途中で
途切れてしまい、20mmの長さの試料しか得ることが
できず、20mm以上の長さのファイバを成長させるこ
とは困難であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための装置を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1 原料棒 1a 溶融帯域 2 成長ファイバ 3 レーザ 4 レーザパワーモニタ 5 温度測定器 6 形状測定器 7 ファジー制御システム 8 レーザパワーコントローラ 9 CO2 レーザ 10 モータ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 レーザペデスタル法により原料棒にレー
    ザを照射しセラミックスファイバを成長させて製造する
    方法であって、照射するレーザのパワー、セラミックス
    ファイバの任意の位置の温度およびセラミックスファイ
    バの線径を検出し、ファジー制御によりレーザパワーと
    原料棒の送り速度を制御してセラミックスファイバの直
    径を制御する、セラミックスファイバの製造方法。
JP15065791A 1991-06-21 1991-06-21 セラミツクスフアイバの製造方法 Withdrawn JPH05883A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15065791A JPH05883A (ja) 1991-06-21 1991-06-21 セラミツクスフアイバの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15065791A JPH05883A (ja) 1991-06-21 1991-06-21 セラミツクスフアイバの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05883A true JPH05883A (ja) 1993-01-08

Family

ID=15501644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15065791A Withdrawn JPH05883A (ja) 1991-06-21 1991-06-21 セラミツクスフアイバの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05883A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8897688B2 (en) 2012-10-29 2014-11-25 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus
JP2018516829A (ja) * 2015-03-25 2018-06-28 シャスタ・クリスタルズ・インコーポレーテッドShasta Crystals, Incorporated レーザ溶融ペデスタル成長法を用いて細径結晶ファイバを作製するための装置および方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8897688B2 (en) 2012-10-29 2014-11-25 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus
JP2018516829A (ja) * 2015-03-25 2018-06-28 シャスタ・クリスタルズ・インコーポレーテッドShasta Crystals, Incorporated レーザ溶融ペデスタル成長法を用いて細径結晶ファイバを作製するための装置および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789086B2 (ja) 無容器凝固法によるバリウチタン系酸化物ガラスの製造方法
Feigelson Opportunities for research on single-crystal fibers
Kaneko et al. Floating zone furnace equipped with a high power laser of 1 kW composed of five smart beams
US3715194A (en) Melt grown alumina crystals and process therefor
EP0498306B1 (en) Method of preparing oxide superconducting material
JPH05883A (ja) セラミツクスフアイバの製造方法
Prokofiev et al. Growth of single-crystal photorefractive fibers of Bi12SiO20 and Bi12TiO20 by the laser-heated pedestal growth method
Andreeta et al. Laser-heated pedestal growth of oxide fibers
EP0569968A2 (en) Method of producing single crystal of KTiOPO4
JPH06345586A (ja) セラミックスファイバーの製造装置およびセラミックスファイバーの製造方法
JPH03150208A (ja) 酸化物超電導フィイバの製造方法
US3647697A (en) Growth of crack-free barium sodium niobate and related materials
JPH06199597A (ja) 酸化アルミニウム単結晶の製造方法
US6171390B1 (en) Method for preparing oxide single crystalline materials
JPH07513B2 (ja) 単結晶の育成方法
JPS5921593A (ja) 単結晶育成法
Feigelson et al. Single crystal fibers by the laser-heated pedestal growth method
EP1160359B1 (en) Process and appparatus for producing an oxide single crystal
Ito et al. Growth of β-Ga2O3 crystal with a diameter of 30 mm by laser-diode-heated floating zone (LDFZ) method
JPH10231199A (ja) 単結晶の育成方法
JPS6330394A (ja) 単結晶の育成方法
JPH03115184A (ja) フェライト単結晶の製造装置
JPH01208392A (ja) 単結晶の育成方法
JPH01188489A (ja) 単結晶の育成方法
Fejer et al. Of SPIE-The International Society for Optical Engineering

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980903