JPH0588120A - ソフトコンタクトレンズ - Google Patents
ソフトコンタクトレンズInfo
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- JPH0588120A JPH0588120A JP27705591A JP27705591A JPH0588120A JP H0588120 A JPH0588120 A JP H0588120A JP 27705591 A JP27705591 A JP 27705591A JP 27705591 A JP27705591 A JP 27705591A JP H0588120 A JPH0588120 A JP H0588120A
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- weight
- parts
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 目の光障害の一因とされる紫外線を防止する
高い効果があって、且つ目の障害となる紫外線吸収剤の
溶出のないソフトコンタクトレンズを得る。 【構成】 2−ヒドロキシェチルメタクリレートまた
は、アクリレート40〜85重量部、下記化1(構造式1)
で示される二官性アクリルエステル(またはメタクリル
エステル)3〜30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量
部、αメチルスチレン3〜10重量部からなる特定された
混合モノマー100重量部当り、下記化2(構造式2)で
示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線吸収剤
を0.05ないし8.0重量部を混合、キャスティング共重合
後、研削、研磨、含水することによって得られる紫外線
吸収効果が大きく、紫外線吸収剤の溶出のないことを特
徴とする。 構造式(1)ここで、XはH又はCH3、R1はC4〜
C8のアルキル基又は、 nは1〜3の整数を示す) 構造式(2)ここで、XはH又はCH3基、R2はC1
〜C10のアルキル置換基を示す)
高い効果があって、且つ目の障害となる紫外線吸収剤の
溶出のないソフトコンタクトレンズを得る。 【構成】 2−ヒドロキシェチルメタクリレートまた
は、アクリレート40〜85重量部、下記化1(構造式1)
で示される二官性アクリルエステル(またはメタクリル
エステル)3〜30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量
部、αメチルスチレン3〜10重量部からなる特定された
混合モノマー100重量部当り、下記化2(構造式2)で
示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線吸収剤
を0.05ないし8.0重量部を混合、キャスティング共重合
後、研削、研磨、含水することによって得られる紫外線
吸収効果が大きく、紫外線吸収剤の溶出のないことを特
徴とする。 構造式(1)ここで、XはH又はCH3、R1はC4〜
C8のアルキル基又は、 nは1〜3の整数を示す) 構造式(2)ここで、XはH又はCH3基、R2はC1
〜C10のアルキル置換基を示す)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収効果が大き
く、紫外線吸収剤の溶出のないソフトコンタクトレンズ
に関するものである。更に詳しく述べると、ラジカル重
合性の官能基を有する紫外線吸収剤をレンズ樹脂モノマ
ーとキャスティング共重合することによりレンズ樹脂に
結合させた、溶出のない安全なソフトコンタクトレンズ
に関するものである。
く、紫外線吸収剤の溶出のないソフトコンタクトレンズ
に関するものである。更に詳しく述べると、ラジカル重
合性の官能基を有する紫外線吸収剤をレンズ樹脂モノマ
ーとキャスティング共重合することによりレンズ樹脂に
結合させた、溶出のない安全なソフトコンタクトレンズ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本来、コンタクトレンズの用途は、視力
補正を主眼とするものであるが、そのほかに、紫外線や
強い光りから眼を守るという効果も求められている。特
に、強い太陽光線に含まれる紫外線は、角膜障害、水晶
体障害や網膜光障害の原因となると言われている。例え
ば、波長300nm以下の紫外線は、角膜で吸収され易
く、角膜障害の一因と考えられているし、波長300n
mより長い紫外線は、水晶体や、網膜に達し、これら障
害の一因になると考えられている。これら光障害の発生
機序は、光の熱効果によるものでなく、光化学作用によ
ると一般的に考えられている。この為、紫外線によるこ
れら光障害から目を保護するためには、目に有害な紫外
線を通さない方策が必要になる。この為、コンタクトレ
ンズに紫外線遮蔽機能を持たせることは、極めて意義の
あることと言える。通常、コンタクトレンズにこの紫外
線防止機能を付与するには、コンタクトレンズ樹脂に紫
外線吸収剤を添加することにより、達成することが可能
である。しかしながら、一般に、紫外線吸収剤は、低分
子量であり皮膚や体に接触した場合、皮膚内や、体内に
拡散し易く、逆に、紫外線吸収剤による障害が生じるこ
とが懸念されている。単にコンタクトレンズ樹脂にこの
様な紫外線吸収剤を添加しただけでは、長時間の内に、
眼内に低分子量の紫外線吸収剤が、溶出、拡散し、目
に、悪影響を与えてしまう。特に、含水ゲルのソフトコ
ンタクトレンズの場合、通常、含水量を上げるために架
橋の程度を低く抑える方策が採られるが、この場合、更
に、低分子量である紫外線吸収剤の溶出、拡散が懸念さ
れる。この意味から、紫外線吸収効果があって、且つ紫
外線吸収剤の溶出のないソフトコンタクトレンズが強く
待ち望まれている。
補正を主眼とするものであるが、そのほかに、紫外線や
強い光りから眼を守るという効果も求められている。特
に、強い太陽光線に含まれる紫外線は、角膜障害、水晶
体障害や網膜光障害の原因となると言われている。例え
ば、波長300nm以下の紫外線は、角膜で吸収され易
く、角膜障害の一因と考えられているし、波長300n
mより長い紫外線は、水晶体や、網膜に達し、これら障
害の一因になると考えられている。これら光障害の発生
機序は、光の熱効果によるものでなく、光化学作用によ
ると一般的に考えられている。この為、紫外線によるこ
れら光障害から目を保護するためには、目に有害な紫外
線を通さない方策が必要になる。この為、コンタクトレ
ンズに紫外線遮蔽機能を持たせることは、極めて意義の
あることと言える。通常、コンタクトレンズにこの紫外
線防止機能を付与するには、コンタクトレンズ樹脂に紫
外線吸収剤を添加することにより、達成することが可能
である。しかしながら、一般に、紫外線吸収剤は、低分
子量であり皮膚や体に接触した場合、皮膚内や、体内に
拡散し易く、逆に、紫外線吸収剤による障害が生じるこ
とが懸念されている。単にコンタクトレンズ樹脂にこの
様な紫外線吸収剤を添加しただけでは、長時間の内に、
眼内に低分子量の紫外線吸収剤が、溶出、拡散し、目
に、悪影響を与えてしまう。特に、含水ゲルのソフトコ
ンタクトレンズの場合、通常、含水量を上げるために架
橋の程度を低く抑える方策が採られるが、この場合、更
に、低分子量である紫外線吸収剤の溶出、拡散が懸念さ
れる。この意味から、紫外線吸収効果があって、且つ紫
外線吸収剤の溶出のないソフトコンタクトレンズが強く
待ち望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、目の光障害の一因とされる紫外線を防止する高い
効果があって、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤の溶
出のないソフトコンタクトレンズを得ることである。
点は、目の光障害の一因とされる紫外線を防止する高い
効果があって、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤の溶
出のないソフトコンタクトレンズを得ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このようなソ
フトコンタクトレンズを得べく検討を重ねた結果得られ
たものである。即ち、後述する特定の樹脂モノマ−とラ
ジカル重合性の官能基を有する特定された紫外線吸収剤
とをキャスティング共重合し、これを研削、研磨、含水
させることにより、紫外線吸収剤をソフトコンタクトレ
ンズに固定し、目の光障害の一因とされる紫外線を防止
する効果があって、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤
の溶出のないソフトコンタクトレンズを得ることを可能
にした。
フトコンタクトレンズを得べく検討を重ねた結果得られ
たものである。即ち、後述する特定の樹脂モノマ−とラ
ジカル重合性の官能基を有する特定された紫外線吸収剤
とをキャスティング共重合し、これを研削、研磨、含水
させることにより、紫外線吸収剤をソフトコンタクトレ
ンズに固定し、目の光障害の一因とされる紫外線を防止
する効果があって、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤
の溶出のないソフトコンタクトレンズを得ることを可能
にした。
【0005】以下、本発明を詳述する。本発明で用いら
れるラジカル重合性の官能基を有する特定された紫外線
吸収剤は下記、化3(構造式2)で示される。この特定
された紫外線吸収剤は、本発明の目的が、目の光障害の
一因とされる紫外線を防止する効果と、目の障害となる
紫外線吸収剤が眼内で溶出しないという二つであるの
で、この双方の目的を達成するものでなくてはならな
い。この二つの目的を、満足させるために、本発明では
化3(構造式2)で示される紫外線吸収剤が使用され
る。これは、紫外線吸収能を有する部位を、ラジカル重
合性の官能基で結合された構造を有している。ここで、
ラジカル重合性の官能基がアクリルまたは、メタクリル
基であるのは、後述するソフトコンタクトレンズ樹脂モ
ノマーとのキャスティング共重合性を良好に行わせ、該
紫外線吸収剤を完全にコンタクトレンズ樹脂と共有結合
させ、紫外線吸収剤を眼内に如何なる条件下でも溶出す
ることを防止させるためである。又、化3(構造式2)
で示される該紫外線吸収剤の紫外線吸収能を有する部位
にフェニルーベンゾトリアゾール の構造を用いている
のは、この構造が、後述する本発明のソフトコンタクト
レンズ樹脂と相溶性に優れ、コンタクトレンズとして、
必須の光学的な透明性を有することが出来、光学的な歪
のない良好なレンズが得られる為と目の光障害の一因と
される紫外線を防止する効果に著しい為である。又、化
3(構造式2)で示される該紫外線吸収剤は、キャステ
ィングラジカル重合時にも安定で、分解することがな
く、本発明の紫外線吸収剤を経時的にも眼内に溶出する
ことを防止させるという目的にも合致するものである。
又、本発明では、化3(構造式2)で示される該紫外線
吸収剤の置換基R2が、C1〜C10のアルキル基が使用さ
れている。置換基R2は、後述する本発明のソフトコン
タクトレンズ樹脂との相溶性に重要な意味を有し、適当
な大きさのアルキル基は、本紫外線吸収剤のベンゾトリ
アゾール部とソフトコンタクトレンズ樹脂との相溶性を
増加させる効果を有している。
れるラジカル重合性の官能基を有する特定された紫外線
吸収剤は下記、化3(構造式2)で示される。この特定
された紫外線吸収剤は、本発明の目的が、目の光障害の
一因とされる紫外線を防止する効果と、目の障害となる
紫外線吸収剤が眼内で溶出しないという二つであるの
で、この双方の目的を達成するものでなくてはならな
い。この二つの目的を、満足させるために、本発明では
化3(構造式2)で示される紫外線吸収剤が使用され
る。これは、紫外線吸収能を有する部位を、ラジカル重
合性の官能基で結合された構造を有している。ここで、
ラジカル重合性の官能基がアクリルまたは、メタクリル
基であるのは、後述するソフトコンタクトレンズ樹脂モ
ノマーとのキャスティング共重合性を良好に行わせ、該
紫外線吸収剤を完全にコンタクトレンズ樹脂と共有結合
させ、紫外線吸収剤を眼内に如何なる条件下でも溶出す
ることを防止させるためである。又、化3(構造式2)
で示される該紫外線吸収剤の紫外線吸収能を有する部位
にフェニルーベンゾトリアゾール の構造を用いている
のは、この構造が、後述する本発明のソフトコンタクト
レンズ樹脂と相溶性に優れ、コンタクトレンズとして、
必須の光学的な透明性を有することが出来、光学的な歪
のない良好なレンズが得られる為と目の光障害の一因と
される紫外線を防止する効果に著しい為である。又、化
3(構造式2)で示される該紫外線吸収剤は、キャステ
ィングラジカル重合時にも安定で、分解することがな
く、本発明の紫外線吸収剤を経時的にも眼内に溶出する
ことを防止させるという目的にも合致するものである。
又、本発明では、化3(構造式2)で示される該紫外線
吸収剤の置換基R2が、C1〜C10のアルキル基が使用さ
れている。置換基R2は、後述する本発明のソフトコン
タクトレンズ樹脂との相溶性に重要な意味を有し、適当
な大きさのアルキル基は、本紫外線吸収剤のベンゾトリ
アゾール部とソフトコンタクトレンズ樹脂との相溶性を
増加させる効果を有している。
【0006】
【化3】
【0007】しかし、C10より大きいと、非常に大きな
分子となり、コンタクトレンズ樹脂モノマーとの共重合
性が欠如する場合が起こる可能性があり、本発明では、
R2の大きさは、C1〜C10の範囲が好ましく用いられ
る。該化3(構造式2)で示される紫外線吸収剤の例を
挙げると次のようなものがある。2ーハイドロキシー3ーア
クリルアミノー5ーエチルフェニルベンゾトリアゾール、2
ーハイドロキシー4ーメタクリルアミノー5ーイソプロピルフ
ェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー3ーアクリ
ルアミノフェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシ
ー4ーメタクリルアミノフェニルベンゾトリアゾール、2ー
ハイドロキシー3ーアクリルアミノー5ー(nーオクチル)フェニ
ルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー3ーメタクリル
アミノー5ーネオペンチルフェニルベンゾトリアゾール、2
ーハイドロキシー4ーメタクリルアミノー5ーネオペンチルフ
ェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー4ーアクリ
ルアミノー5ー(ターシャリーブチル)フェニルベンゾトリアゾー
ル、2ーハイドロキシー3ーメタクリルアミノー5ー(2ーエチル
ヘキシル)フェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキ
シー3ーアクリルアミノー5ー(2ーエチルヘキシル)フェニルベ
ンゾトリアゾール、等である。しかし、ここに挙げた例
は、ほんの一例であり、本発明では、これらだけに、限
定されるものではない。該化3(構造式2)で示される
紫外線吸収剤の使用量は、そのコンタクトレンズの紫外
線防止の目的の程度にもよるが、通常本発明では、コン
タクトレンズ樹脂を構成するモノマ−100重量部 当
り、0.05ないし8.0重量部が好ましい範囲として
用いられる。0.05重量部より少ないと紫外線防止の
効果が期待できないし、逆に、8.0重量部より多く用
いても、その紫外線防止の効果の著しい向上が、期待出
来ないためである。本発明では、より好ましくは0.0
6ないし5.0重量部が用いられる。
分子となり、コンタクトレンズ樹脂モノマーとの共重合
性が欠如する場合が起こる可能性があり、本発明では、
R2の大きさは、C1〜C10の範囲が好ましく用いられ
る。該化3(構造式2)で示される紫外線吸収剤の例を
挙げると次のようなものがある。2ーハイドロキシー3ーア
クリルアミノー5ーエチルフェニルベンゾトリアゾール、2
ーハイドロキシー4ーメタクリルアミノー5ーイソプロピルフ
ェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー3ーアクリ
ルアミノフェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシ
ー4ーメタクリルアミノフェニルベンゾトリアゾール、2ー
ハイドロキシー3ーアクリルアミノー5ー(nーオクチル)フェニ
ルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー3ーメタクリル
アミノー5ーネオペンチルフェニルベンゾトリアゾール、2
ーハイドロキシー4ーメタクリルアミノー5ーネオペンチルフ
ェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキシー4ーアクリ
ルアミノー5ー(ターシャリーブチル)フェニルベンゾトリアゾー
ル、2ーハイドロキシー3ーメタクリルアミノー5ー(2ーエチル
ヘキシル)フェニルベンゾトリアゾール、2ーハイドロキ
シー3ーアクリルアミノー5ー(2ーエチルヘキシル)フェニルベ
ンゾトリアゾール、等である。しかし、ここに挙げた例
は、ほんの一例であり、本発明では、これらだけに、限
定されるものではない。該化3(構造式2)で示される
紫外線吸収剤の使用量は、そのコンタクトレンズの紫外
線防止の目的の程度にもよるが、通常本発明では、コン
タクトレンズ樹脂を構成するモノマ−100重量部 当
り、0.05ないし8.0重量部が好ましい範囲として
用いられる。0.05重量部より少ないと紫外線防止の
効果が期待できないし、逆に、8.0重量部より多く用
いても、その紫外線防止の効果の著しい向上が、期待出
来ないためである。本発明では、より好ましくは0.0
6ないし5.0重量部が用いられる。
【0008】次に、本発明で用いられるソフトコンタク
トレンズ樹脂をなす特定のモノマ−とは、該化3(構造
式2)で示される紫外線吸収剤とラジカル重合性が極め
て良く、且つ容易に重合硬化し、容易にソフトコンタク
トレンズに研削、研磨、含水できるものが必要である。
この意味から、重合が、三次元架橋するものが更に好ま
しい。更に、硬化樹脂は、コンタクトレンズに用いられ
るため光学的に均一に重合が進行するような組成である
必要がある。この様なことを配慮し、本発明のモノマ−
は、以下の組成のものが用いられる。即ち、2ーヒドロ
キシエチルメタクリレ−トまたは、アクリレート40〜
85重量部、下記化4(構造式1)で示される二官能性
アクリルエステル(または、メタクリルエステル)3〜
30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量部、αメチ
ルスチレン3〜10重量部が用いられる。
トレンズ樹脂をなす特定のモノマ−とは、該化3(構造
式2)で示される紫外線吸収剤とラジカル重合性が極め
て良く、且つ容易に重合硬化し、容易にソフトコンタク
トレンズに研削、研磨、含水できるものが必要である。
この意味から、重合が、三次元架橋するものが更に好ま
しい。更に、硬化樹脂は、コンタクトレンズに用いられ
るため光学的に均一に重合が進行するような組成である
必要がある。この様なことを配慮し、本発明のモノマ−
は、以下の組成のものが用いられる。即ち、2ーヒドロ
キシエチルメタクリレ−トまたは、アクリレート40〜
85重量部、下記化4(構造式1)で示される二官能性
アクリルエステル(または、メタクリルエステル)3〜
30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量部、αメチ
ルスチレン3〜10重量部が用いられる。
【0009】
【化4】
【0010】2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまた
は、アクリレートは、透明で光学特性が良く比較的活性
の低いラジカル重合開始剤でも良好に重合が進行し、化
3(構造式2)で示される該紫外線吸収剤とラジカル重
合性が極めて良く、又、ソフトコンタクトレンズとして
良好な、含水性も有しているので、本発明では、主成分
として用いられる。しかし、これが85重量部を越すと
耐熱性が悪くなり、架橋効果も乏しくなるので、コンタ
クトレンズとして、充分な耐熱性を持たすことが出来な
い。一般にソフトコンタクトレンズは、滅菌の為、煮沸
消毒等を行うことがあるが、この際、安定したレンズ形
状や、度数を維持するためには、耐熱性を必要とする
が、これを損なう恐れがある。その意味から40〜85
重量部が用いられる。
は、アクリレートは、透明で光学特性が良く比較的活性
の低いラジカル重合開始剤でも良好に重合が進行し、化
3(構造式2)で示される該紫外線吸収剤とラジカル重
合性が極めて良く、又、ソフトコンタクトレンズとして
良好な、含水性も有しているので、本発明では、主成分
として用いられる。しかし、これが85重量部を越すと
耐熱性が悪くなり、架橋効果も乏しくなるので、コンタ
クトレンズとして、充分な耐熱性を持たすことが出来な
い。一般にソフトコンタクトレンズは、滅菌の為、煮沸
消毒等を行うことがあるが、この際、安定したレンズ形
状や、度数を維持するためには、耐熱性を必要とする
が、これを損なう恐れがある。その意味から40〜85
重量部が用いられる。
【0011】化4(構造式1)のモノマ−は、その官能
基が、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、ア
クリレートや、化3(構造式2)で示される該紫外線吸
収剤と同じアクリル基もしくは、メタクリル基であるの
で、両者とのキャスティング共重合性に富み、又、二官
能性であるので、架橋効果が著しく樹脂を研削、研磨す
るために欠くことが出来ない。しかし、これが30重量
部を越すと三次元架橋が進みすぎ、かえって脆くなり、
研削が、不可能になるだけでなく、ソフトコンタクトレ
ンズとして含水量が極端に低下する可能性がある。ま
た、3重量部より少ないと、逆に、架橋効果が不十分
で、耐熱性がなく、また研削、研磨性にも欠けることに
なる。それ故、良好なソフトコンタクトレンズとする為
には、3〜30重量部が好ましい範囲として用いられ
る。
基が、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、ア
クリレートや、化3(構造式2)で示される該紫外線吸
収剤と同じアクリル基もしくは、メタクリル基であるの
で、両者とのキャスティング共重合性に富み、又、二官
能性であるので、架橋効果が著しく樹脂を研削、研磨す
るために欠くことが出来ない。しかし、これが30重量
部を越すと三次元架橋が進みすぎ、かえって脆くなり、
研削が、不可能になるだけでなく、ソフトコンタクトレ
ンズとして含水量が極端に低下する可能性がある。ま
た、3重量部より少ないと、逆に、架橋効果が不十分
で、耐熱性がなく、また研削、研磨性にも欠けることに
なる。それ故、良好なソフトコンタクトレンズとする為
には、3〜30重量部が好ましい範囲として用いられ
る。
【0012】化4(構造式1)のモノマ−中、R1がC4
〜C8 のアルキル基または下記化5でn が1〜3の整数
が用いられている理由は、R1がC4より小さいと架橋効
果が著しく、キャスティング重合時に、均一な共重合体
が得にくい欠点がある為である。即ち、共重合体に亀裂
を生じたり、光学的な歪が生じたりする場合がある。
又、更に、架橋が進みすぎると、樹脂が脆くなり易く、
研削が、不可能になるだけでなく、ソフトコンタクトレ
ンズとしても含水性が極端に低下するものとなる可能性
があるためである。逆に、R1がC8より大きいかnが3
より大きい場合、架橋効果が低下し、樹脂が柔軟になり
耐熱性が低下する。これに依って、共重合体を、研削、
研磨しても充分な光学的表面を得ることが出来ない等、
加工性が低下し、良好な透明性を有するコンタクトレン
ズとならない。又、ソフトコンタクトレンズの煮沸消毒
等を行う際、安定したレンズ形状や、度数を維持するだ
けの耐熱性が損なう恐れがある。この為、化4(構造式
1)のモノマ−中、R1は、C4〜C8 のアルキル基また
は下記化5で n が1〜3の整数が好ましい範囲とし
て、用いられる。
〜C8 のアルキル基または下記化5でn が1〜3の整数
が用いられている理由は、R1がC4より小さいと架橋効
果が著しく、キャスティング重合時に、均一な共重合体
が得にくい欠点がある為である。即ち、共重合体に亀裂
を生じたり、光学的な歪が生じたりする場合がある。
又、更に、架橋が進みすぎると、樹脂が脆くなり易く、
研削が、不可能になるだけでなく、ソフトコンタクトレ
ンズとしても含水性が極端に低下するものとなる可能性
があるためである。逆に、R1がC8より大きいかnが3
より大きい場合、架橋効果が低下し、樹脂が柔軟になり
耐熱性が低下する。これに依って、共重合体を、研削、
研磨しても充分な光学的表面を得ることが出来ない等、
加工性が低下し、良好な透明性を有するコンタクトレン
ズとならない。又、ソフトコンタクトレンズの煮沸消毒
等を行う際、安定したレンズ形状や、度数を維持するだ
けの耐熱性が損なう恐れがある。この為、化4(構造式
1)のモノマ−中、R1は、C4〜C8 のアルキル基また
は下記化5で n が1〜3の整数が好ましい範囲とし
て、用いられる。
【0013】
【化5】
【0014】次に、本発明では、ビニルピロリドン、α
メチルスチレンが本コンタクトレンズ樹脂の必須の成分
として用いられる。ビニルピロリドンは本発明では、特
に、ソフトコンタクトレンズに必須の含水量を確保する
ために使用される。ビニルピロリドンは、親水性が大き
く、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、アク
リレートや、化4(構造式1)のモノマ−、化3(構造
式2)で示される該紫外線吸収剤と共重合性に富み、5
〜40重量部が用いられる。5重量部より少ないと、含
水ゲルとしての含水量が期待できない。又、40重量部
を超えて使用されると含水量は多くなるが、耐熱性が低
下し、研削、研磨性が欠如し、加工性が低下する。この
意味から、本発明では、ビニルピロリドンは、5〜40
重量部が好ましい範囲として用いられる。次に、αメチ
ルスチレンは、共重合反応を、均一に進行させるため
に、本発明では、欠かせない成分である。得られる共重
合体樹脂が光学的な均一性を持つために(特に樹脂中の
歪を取るために)用いられるものである。本発明で用い
られるコンタクトレンズ樹脂のモノマーである2ーヒド
ロキシエチルメタクリレ−トまたは、アクリレートメチ
ルメタクリレートや、化4(構造式1)のモノマ−、ビ
ニルピロリドンは、そのラジカル重合性の官能基がメタ
クリル基、アクリル基、ビニル基であるので、重合性に
富みキャスティング重合時に重合が暴走し易く光学的な
歪を生じ易い。αメチルスチレンは、このキャスティン
グ重合時の暴走を押え、重合を円滑に行わせる効果があ
る。しかし、やや重合性に欠けるし、疎水性が強い為、
10重量部を越して用いられると未重合になりやすい
し、含水性が欠如する。また、3重量部より少ないと樹
脂に歪を生じ易く、用いる意味を見いだせない。そのた
め本発明では、αメチルスチレンの使用は、3〜10重
量部が好ましい範囲として用いられる。
メチルスチレンが本コンタクトレンズ樹脂の必須の成分
として用いられる。ビニルピロリドンは本発明では、特
に、ソフトコンタクトレンズに必須の含水量を確保する
ために使用される。ビニルピロリドンは、親水性が大き
く、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、アク
リレートや、化4(構造式1)のモノマ−、化3(構造
式2)で示される該紫外線吸収剤と共重合性に富み、5
〜40重量部が用いられる。5重量部より少ないと、含
水ゲルとしての含水量が期待できない。又、40重量部
を超えて使用されると含水量は多くなるが、耐熱性が低
下し、研削、研磨性が欠如し、加工性が低下する。この
意味から、本発明では、ビニルピロリドンは、5〜40
重量部が好ましい範囲として用いられる。次に、αメチ
ルスチレンは、共重合反応を、均一に進行させるため
に、本発明では、欠かせない成分である。得られる共重
合体樹脂が光学的な均一性を持つために(特に樹脂中の
歪を取るために)用いられるものである。本発明で用い
られるコンタクトレンズ樹脂のモノマーである2ーヒド
ロキシエチルメタクリレ−トまたは、アクリレートメチ
ルメタクリレートや、化4(構造式1)のモノマ−、ビ
ニルピロリドンは、そのラジカル重合性の官能基がメタ
クリル基、アクリル基、ビニル基であるので、重合性に
富みキャスティング重合時に重合が暴走し易く光学的な
歪を生じ易い。αメチルスチレンは、このキャスティン
グ重合時の暴走を押え、重合を円滑に行わせる効果があ
る。しかし、やや重合性に欠けるし、疎水性が強い為、
10重量部を越して用いられると未重合になりやすい
し、含水性が欠如する。また、3重量部より少ないと樹
脂に歪を生じ易く、用いる意味を見いだせない。そのた
め本発明では、αメチルスチレンの使用は、3〜10重
量部が好ましい範囲として用いられる。
【0015】本発明で用いられる化4(構造式1)のモ
ノマ−の具体例を示すと、1、4ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛
メタクリレ-ト)、1、5ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、8-
オクテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、3ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アク
リレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、4ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-
ト)、シ゛エチレンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、トリエチレンク゛リコ-ルシ
゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、等を挙げることが出来るが、本発
明では、これらのみに限定されない。次に、本発明で
は、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、アク
リレート40〜85重量部、化4(構造式1)で示され
るジアクリルエステル(または、ジメタクリルエステ
ル)3〜30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量
部、及びαメチルスチレン3〜10重量部が混合され、
更に、これらモノマ−100重量部当り化3(構造式
2)で示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線
吸収剤を0.05ないし8.0重量部が混合される。本
発明のモノマ−組成は、溶解性に優れ、該化3(構造式
2)で示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線
吸収剤を均一に溶解させることが出来る。溶解混合され
た本発明のモノマ−組成は、ラジカル重合開始剤を添加
し好ましい形状にキャスティング塊状重合される。この
際、雰囲気を窒素下に置くことも有用な手段となり得
る。又、キャスティング重合の容器は、特に限定はな
く、ガラス、各種のプラスチック、各種の金属で出来た
任意の形状のものであり得る。本発明に於て、ラジカル
重合開始剤もとくに限定はなく、通常のラジカル重合開
始剤が用いられ、その種類に応じて重合温度を30℃〜
130℃程度、2〜30時間程度の範囲で加温され、重
合成型される。この様にして、得られた本発明になるキ
ャスティング共重合体は、無色透明で、適度に三次元架
橋が行われており、研削、研磨特性に秀でており、容易
に透明な表面を有し、目的とする曲率に加工することが
出来る。次に、この研削、研磨された架橋共重合体は、
水中で含水される。本発明の組成の範囲で得られた共重
合体は、含水ソフトコンタクトレンズにふさわしい目的
とする含水量を持つことが出来るが、本発明では、好ま
しくは、10〜50%の範囲が多用される。本発明で得
られた含水ソフトコンタクトレンズは、目の光障害の一
因とされる紫外線を防止する効果と、目の障害となる紫
外線吸収剤が眼内で溶出しないという二つの大きな特徴
をもつ有用なものである。以下、本発明を実施例で説明
を加える。
ノマ−の具体例を示すと、1、4ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛
メタクリレ-ト)、1、5ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、8-
オクテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、3ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アク
リレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、4ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-
ト)、シ゛エチレンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、トリエチレンク゛リコ-ルシ
゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、等を挙げることが出来るが、本発
明では、これらのみに限定されない。次に、本発明で
は、2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トまたは、アク
リレート40〜85重量部、化4(構造式1)で示され
るジアクリルエステル(または、ジメタクリルエステ
ル)3〜30重量部、ビニルピロリドン5〜40重量
部、及びαメチルスチレン3〜10重量部が混合され、
更に、これらモノマ−100重量部当り化3(構造式
2)で示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線
吸収剤を0.05ないし8.0重量部が混合される。本
発明のモノマ−組成は、溶解性に優れ、該化3(構造式
2)で示されるラジカル重合性の官能基を有する紫外線
吸収剤を均一に溶解させることが出来る。溶解混合され
た本発明のモノマ−組成は、ラジカル重合開始剤を添加
し好ましい形状にキャスティング塊状重合される。この
際、雰囲気を窒素下に置くことも有用な手段となり得
る。又、キャスティング重合の容器は、特に限定はな
く、ガラス、各種のプラスチック、各種の金属で出来た
任意の形状のものであり得る。本発明に於て、ラジカル
重合開始剤もとくに限定はなく、通常のラジカル重合開
始剤が用いられ、その種類に応じて重合温度を30℃〜
130℃程度、2〜30時間程度の範囲で加温され、重
合成型される。この様にして、得られた本発明になるキ
ャスティング共重合体は、無色透明で、適度に三次元架
橋が行われており、研削、研磨特性に秀でており、容易
に透明な表面を有し、目的とする曲率に加工することが
出来る。次に、この研削、研磨された架橋共重合体は、
水中で含水される。本発明の組成の範囲で得られた共重
合体は、含水ソフトコンタクトレンズにふさわしい目的
とする含水量を持つことが出来るが、本発明では、好ま
しくは、10〜50%の範囲が多用される。本発明で得
られた含水ソフトコンタクトレンズは、目の光障害の一
因とされる紫外線を防止する効果と、目の障害となる紫
外線吸収剤が眼内で溶出しないという二つの大きな特徴
をもつ有用なものである。以下、本発明を実施例で説明
を加える。
【0016】
実施例 1.2ーハイドロキシー4ーメタクリルアミノー5ーイ
ソプロピルフェニルベンゾトリアゾール0.25 重量部を
2ーヒドロキシエチルメタクリレ−ト59重量部 、トリエ
チレンク゛リコ-ルシ゛メタクリレ-ト8重量部、よく精製したビニルピロ
リドン28重量部、及びαメチルスチレン5重量部の混
合モノマ−中に溶解させ、均一に混合させた後、ラジカ
ル重合開始剤として、ベンゾイルパ−オキサイド1.2
重量部を添加し、脱気した後、ガラス製の反応容器中に
注入した。これを、重合炉に入れ、50℃で6時間、5
5℃で6時間、60℃で12時間、100℃で2時間重
合硬化させ無色透明の架橋共重合体を得た。取り出した
この共重合体を更に、130℃で2時間熱処理を行っ
た。この重合体は、容易に研削、研磨可能であり、目的
とする設計された形状に研削、研磨後、水中で含水さ
せ、−2.25ジオプタ、中心厚み0.09mmのソフ
トコンタクトレンズを作成することが出来た。このソフ
トコンタクトレンズの含水量は、約42%を示した。次
に、このコンタクトレンズの紫外部における吸収特性を
図1に示す。即ち、この本発明のソフトコンタクトレン
ズは、その吸収が、ベンゾフェノン誘導体による有効な
紫外線吸収効果を有していることが確認された。次に、
実施例 1.で作製したこのコンタクトレンズを37℃
のもと、多量のアセトン、及び水中両方に48時間浸漬
させた。48時間後に、該コンタクトレンズを取り出
し、乾燥したところ、浸漬前後でコンタクトレンズの重
量は、全く変化しておらず、該コンタクトレンズは、三
次元に充分架橋されており、アセトン、及び水では、溶
解などされない、全く安定な材料であることを示してい
る。しかも、このコンタクトレンズを浸漬させておいた
アセトン、及び水のガスクロ、及び液クロ分析を行った
結果、アセトン、及び水中には、コンタクトレンズから
の紫外線吸収剤の溶出は、全く認められず、紫外線吸収
剤は、コンタクトレンズ樹脂に完全に結合していること
が確認された。次に、このコンタクトレンズを沸騰水中
に10分間入れたが、外形上の変化も吸収特性も前後で
変化しておらず煮沸消毒の可能な安定した材料であるこ
とが示された。
ソプロピルフェニルベンゾトリアゾール0.25 重量部を
2ーヒドロキシエチルメタクリレ−ト59重量部 、トリエ
チレンク゛リコ-ルシ゛メタクリレ-ト8重量部、よく精製したビニルピロ
リドン28重量部、及びαメチルスチレン5重量部の混
合モノマ−中に溶解させ、均一に混合させた後、ラジカ
ル重合開始剤として、ベンゾイルパ−オキサイド1.2
重量部を添加し、脱気した後、ガラス製の反応容器中に
注入した。これを、重合炉に入れ、50℃で6時間、5
5℃で6時間、60℃で12時間、100℃で2時間重
合硬化させ無色透明の架橋共重合体を得た。取り出した
この共重合体を更に、130℃で2時間熱処理を行っ
た。この重合体は、容易に研削、研磨可能であり、目的
とする設計された形状に研削、研磨後、水中で含水さ
せ、−2.25ジオプタ、中心厚み0.09mmのソフ
トコンタクトレンズを作成することが出来た。このソフ
トコンタクトレンズの含水量は、約42%を示した。次
に、このコンタクトレンズの紫外部における吸収特性を
図1に示す。即ち、この本発明のソフトコンタクトレン
ズは、その吸収が、ベンゾフェノン誘導体による有効な
紫外線吸収効果を有していることが確認された。次に、
実施例 1.で作製したこのコンタクトレンズを37℃
のもと、多量のアセトン、及び水中両方に48時間浸漬
させた。48時間後に、該コンタクトレンズを取り出
し、乾燥したところ、浸漬前後でコンタクトレンズの重
量は、全く変化しておらず、該コンタクトレンズは、三
次元に充分架橋されており、アセトン、及び水では、溶
解などされない、全く安定な材料であることを示してい
る。しかも、このコンタクトレンズを浸漬させておいた
アセトン、及び水のガスクロ、及び液クロ分析を行った
結果、アセトン、及び水中には、コンタクトレンズから
の紫外線吸収剤の溶出は、全く認められず、紫外線吸収
剤は、コンタクトレンズ樹脂に完全に結合していること
が確認された。次に、このコンタクトレンズを沸騰水中
に10分間入れたが、外形上の変化も吸収特性も前後で
変化しておらず煮沸消毒の可能な安定した材料であるこ
とが示された。
【0017】実施例 2.2ーハイドロキシー3ーアクリル
アミノー5ー(nーオクチル)フェニルベンゾトリアゾール0.1
7 重量部を2ーヒドロキシエチルアクリレ−ト70重量
部、フ゛チレンク゛リコ-ルシ゛メタクリレ-ト5重量部、ビニルピロリドン
20重量部、及びαメチルスチレン5重量部の混合モノ
マ−中に溶解させ、均一に混合させた後、ラジカル重合
開始剤としてベンゾイルパ−オキサイド1.2重量部を
添加し、脱気した後、ガラス製の反応容器中に注入し
た。これを、重合炉に入れ、50℃で5時間、55℃で
5時間、60℃で12時間、100℃で2時間重合硬化
させ架橋共重合体を得た。取り出したこの共重合体を更
に130℃で2時間熱処理を行った。この重合体は、容
易に研削、研磨可能であり、目的とする設計された形状
に研削、研磨後、水中で含水させ、−4.00ジオプ
タ、中心厚み0.09mmのソフトコンタクトレンズを
容易に作成することが出来た。このソフトコンタクトレ
ンズの含水量は、約30%を示した。次に、このコンタ
クトレンズの紫外部における吸収特性を図2に示す。即
ち、この本発明の実施例2.のソフトコンタクトレンズ
は、その吸収が、ベンゾフェノン誘導体による有効な紫
外線吸収効果を有していることが確認された。次に、実
施例2.で作製したこのコンタクトレンズを実施例1.
と同条件の37℃のもと、多量のアセトン、及び水中に
48時間浸漬させた。48時間後に、該コンタクトレン
ズを取り出し、乾燥させたところ、浸漬前後でコンタク
トレンズの重量は、両方とも全く変化しておらず、該コ
ンタクトレンズも、三次元に充分架橋されており、溶解
などされない、全く安定な材料であることを示してい
る。しかも、実施例1.と同様に、このコンタクトレン
ズを浸漬させておいたアセトン、及び水のガスクロ、及
び液クロ分析を行った結果、アセトン、及び水中には、
コンタクトレンズからの溶出物は全く認められず、紫外
線吸収剤は、コンタクトレンズ樹脂に完全に結合してい
ることが、確認された。次に、このコンタクトレンズを
沸騰水中に10分間入れたが、外形上の変化も吸収特性
も前後で変化しておらず煮沸消毒の可能な安定した有用
な材料であることが示された。
アミノー5ー(nーオクチル)フェニルベンゾトリアゾール0.1
7 重量部を2ーヒドロキシエチルアクリレ−ト70重量
部、フ゛チレンク゛リコ-ルシ゛メタクリレ-ト5重量部、ビニルピロリドン
20重量部、及びαメチルスチレン5重量部の混合モノ
マ−中に溶解させ、均一に混合させた後、ラジカル重合
開始剤としてベンゾイルパ−オキサイド1.2重量部を
添加し、脱気した後、ガラス製の反応容器中に注入し
た。これを、重合炉に入れ、50℃で5時間、55℃で
5時間、60℃で12時間、100℃で2時間重合硬化
させ架橋共重合体を得た。取り出したこの共重合体を更
に130℃で2時間熱処理を行った。この重合体は、容
易に研削、研磨可能であり、目的とする設計された形状
に研削、研磨後、水中で含水させ、−4.00ジオプ
タ、中心厚み0.09mmのソフトコンタクトレンズを
容易に作成することが出来た。このソフトコンタクトレ
ンズの含水量は、約30%を示した。次に、このコンタ
クトレンズの紫外部における吸収特性を図2に示す。即
ち、この本発明の実施例2.のソフトコンタクトレンズ
は、その吸収が、ベンゾフェノン誘導体による有効な紫
外線吸収効果を有していることが確認された。次に、実
施例2.で作製したこのコンタクトレンズを実施例1.
と同条件の37℃のもと、多量のアセトン、及び水中に
48時間浸漬させた。48時間後に、該コンタクトレン
ズを取り出し、乾燥させたところ、浸漬前後でコンタク
トレンズの重量は、両方とも全く変化しておらず、該コ
ンタクトレンズも、三次元に充分架橋されており、溶解
などされない、全く安定な材料であることを示してい
る。しかも、実施例1.と同様に、このコンタクトレン
ズを浸漬させておいたアセトン、及び水のガスクロ、及
び液クロ分析を行った結果、アセトン、及び水中には、
コンタクトレンズからの溶出物は全く認められず、紫外
線吸収剤は、コンタクトレンズ樹脂に完全に結合してい
ることが、確認された。次に、このコンタクトレンズを
沸騰水中に10分間入れたが、外形上の変化も吸収特性
も前後で変化しておらず煮沸消毒の可能な安定した有用
な材料であることが示された。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では目の光
障害の一因とされる紫外線を防止する高い効果があっ
て、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤の溶出のないソ
フトコンタクトレンズを得ることができる効果がある。
障害の一因とされる紫外線を防止する高い効果があっ
て、且つ、目の障害となる紫外線吸収剤の溶出のないソ
フトコンタクトレンズを得ることができる効果がある。
【図1】本発明に於ける第一の実施例の透過率曲線を示
すものである。
すものである。
【図2】本発明に於ける第二の実施例の透過率曲線を示
すものである。
すものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 2ーヒドロキシエチルメタクリレ−トま
たは、アクリレート40〜85重量部、下記化1(構造
式1)で示される二官能性アクリルエステル(または、
メタクリルエステル)3〜30重量部、ビニルピロリド
ン5〜40重量部、αメチルスチレン 3〜10重量部
からなる特定された混合モノマ−100重量部 当り、
下記化2(構造式2)で示されるラジカル重合性の官能
基を有する紫外線吸収剤を0.05ないし8.0重量部
を混合、キャスティング共重合後、研削、研磨、含水す
ることによって得られる紫外線吸収効果が大きく、紫外
線吸収剤の溶出のないことを特徴とするソフトコンタク
トレンズ。 【化1】 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27705591A JPH0588120A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | ソフトコンタクトレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27705591A JPH0588120A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | ソフトコンタクトレンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0588120A true JPH0588120A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17578159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27705591A Pending JPH0588120A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | ソフトコンタクトレンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0588120A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013162042A1 (ja) * | 2012-04-27 | 2013-10-31 | 興和株式会社 | 安定な眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素 |
WO2015064675A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2015-05-07 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
WO2015064674A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2015-05-07 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP27705591A patent/JPH0588120A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013162042A1 (ja) * | 2012-04-27 | 2013-10-31 | 興和株式会社 | 安定な眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素 |
CN104284942A (zh) * | 2012-04-27 | 2015-01-14 | 兴和株式会社 | 稳定的人工晶体用聚合性紫外线吸收色素 |
JPWO2013162042A1 (ja) * | 2012-04-27 | 2015-12-24 | 興和株式会社 | 安定な眼内レンズ用重合性紫外線吸収色素 |
US9365501B2 (en) | 2012-04-27 | 2016-06-14 | Kowa Company, Ltd. | Stable polymerizable UV-absorbing colorant for intraocular lens |
RU2635918C1 (ru) * | 2012-04-27 | 2017-11-17 | Кова Компани, Лтд. | Стабильный полимеризуемый уф-поглощающий краситель для интраокулярной линзы |
WO2015064675A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2015-05-07 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
WO2015064674A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2015-05-07 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
JPWO2015064674A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2017-03-09 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
JPWO2015064675A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2017-03-09 | 興和株式会社 | 重合性紫外線吸収色素の製造方法 |
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