JPH058790Y2

JPH058790Y2 -

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Publication number: JPH058790Y2
Application number: JP1985064743U
Authority: JP
Priority date: 1985-04-30
Filing date: 1985-04-30
Publication date: 1993-03-04
Anticipated expiration: 2000-04-30
Also published as: JPS61180577U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は複電圧式交流発電機に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

複電圧式交流発電機は、発電機電機子巻線の各
相を２分割し、夫々の巻線を並列又は直列に接続
して、低電圧と高電圧に切換えられるようにした
ものである。

これを、例えば、第４図乃至第６図に示す複電
圧式交流発電機について説明すると、第４図は複
電圧式交流発電機の発電機子巻線の結線図であつ
て、交流発電機１の第１相Ｕ、第２相Ｖ、第３相
Ｗの３相からなる各発電機電機子巻線２は、起電
力が等しくなるよう２分割して、第１巻線Ub，
Vb，Wbと、第２巻線Ua，Va，Waとに夫々形
成されている。

また、電圧切換板３には、切換端子U₁，V₁，
W₁，U₂，V₂，W₂，X₁，Y₁，Z₁，OU，OV，
OWが相互間を電気的に絶縁して設けられてい
る。

そして、第２巻線Ua，Va，Waの反中性点側
端子U₁₀，V₁₀，W₁₀をリード線１０１，１０２，
１０３を介して切換端子U₁，V₁，W₁に、第１巻
線Ub，Vb，Wbの反中性点側端子U₂₀，V₂₀，
W₂₀をリード線１０４，１０５，１０６を介して
切換端子U₂，V₂，W₂に、第２巻線Ua，Va，
Waの中性点側端子X₁₀，Y₁₀，Z₁₀をリード線１
０７，１０８，１０９を介して切換端子X₁，Y₁，
Z₁に、第１巻線Ub，Vb，Wbの中性点側端子
OU₁₀，OV₁₀，OW₁₀をリード線１１０，１１１，
１１２を介して切換端子OU，OV，OWに夫々接
続している。

また、切換端子OU，OV，OWは、接続板５
（第５図々示）で接続されており、切換端子U₁，
V₁，W₁は、出力線１１３，１１４，１１５を介
して遮断器４の一次側第１端子乃至第３端子に、
該遮断器４の二次側第１端子乃至第３端子は、出
力線１１６，１１７，１１８を介して出力端子板
（図示せず）の端子Ｒ，Ｓ，Ｔに、切換端子OU
は、出力線１１９を介して出力端子板（図示せ
ず）の端子Ｏに夫々接続している。

そして、低電圧、高電圧の電圧切換えは、第５
図及び第６図に示す如く、電圧切換板３の切換端
子U₁，U₂同士、切換端子X₁，OU同士、切換端
子V₁，V₂同士、切換端子Y₁，OV同士、切換端
子W₁，W₂同士、切換端子Z₁，OW同士を夫々接
続板６にて接続し、第１巻線Ubと第２巻線Ua
と、第１巻線Vbと第２巻線Vaと、第１巻線Wb
と第２巻線Waとを夫々並列接続して低電圧を出
力できるようにすると共に、前記切換端子U₂，
X₁同士、前記切換端子V₂，Y₁同士、前記切換端
子W₂，Z₁同士を夫々接続板６にて接続し、第１
巻線Ubと第２巻線Uaと、第１巻線Vbと第２巻
線Vaと、第１巻線Wbと第２巻線Waとを夫々直
列接続に切換えて高電圧を出力できるようにして
いる。

この電圧切換板３は、第５図及び第６図に示す
如く、電気的絶縁性を有する端子板３′に良導電
性のスタツドボルト７をバネ座金８、ナツト９を
介して固設し、各切換端子U₁〜OWを形成すると
共に、電圧切換板３の片面から突出している各ス
タツドボルト７に各巻線Ua〜Wbのリード１０１
〜１１２の複数本の導線の端部に夫々圧着したタ
ーミナル１０を夫々挿通してバネ座金８、ナツト
９により螺止めし、切換端子OU，OV，OW同士
は接続板５をスタツドボルト７に螺止めして夫々
接続されており、反対面から突出している各スタ
ツドボルト７に接続板６を低電圧、高電圧に切換
可能に螺止めし、また、切換端子U₁，V₁，W₁の
各スタツドボルト７にには、遮断器４の出力線１
１３，１１４，１１５のターミナル１０が螺止め
されている。

このように、従来は、発電機電機子巻線２の各
相のリード線を発電機１の発電機電機子巻線２よ
り夫々引出し、電圧切換板３の各切換端子に接続
し、接続板５，６にて夫々の切換端子を並列、直
列に接続して電圧を切換えていた。

〔考案が解決しようとする課題〕ところが、電圧切換板３には、前述の如く多く
のリード線及び出力線が幅輳するので、作業性が
悪く、また、電圧切換板３は、多数の切換端子を
設けるため、大きいものを必要とするが、この電
圧切換板は、電気絶縁、耐熱性、機械的強度、径
年変化による枯れ等を考慮して製作されるため、
非常に高価なものであつた。

そこで、本考案は、小さな端子板を用いて、簡
単に低電圧、高電圧切換を行ない得る複電圧式交
流発電機を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この目的達成のため、本考案は、第１端子乃至
第３端子及び中性点端子を有する端子板と、一次
側第１端子乃至第３端子及び二次側第１端子乃至
第３端子を有する遮断器とを備え、Ｙ接続された
発電機の第１相乃至第３相の各電子巻線を、起電
力が等しくなるよう２分割して、中性点に接続さ
れた第１巻線と、第２巻線とに夫々形成し、該第
２巻線の中性点側端子を前記端子板の第１端子乃
至第３端子に、前記中性点を前記端子板の中性点
端子に、前記第２巻線の反中性点側端子を前記遮
断器の一次側第１端子乃至第３端子に夫々固定接
続し、前記第１巻線の反中性点側端子を、低圧出
力時には前記遮断器の一次側第１端子乃至第３端
子に、また高圧出力時には前記端子板の第１端子
乃至第３端子に接続変えせしめると共に、前記端
子板の第１端子乃至第３端子を、低圧出力時には
共通接続し、高圧出力時には個別に分離せしめた
ことを特徴とするものである。

〔作用〕

したがつて、低圧出力時には、２分割された第
１相乃至第３相の各電機子巻線は並列接続され、
高圧出力時には、各電機子巻線は直列接続され
て、電圧を切換えることができる。

〔実施例〕

以下第１図乃至第３図を参照して本考案を一実
施例につき説明する。

第１図は低圧接続、例えば200V出力用とした
場合、また第２図は高圧接続、例えば400V出力
用とした場合の本考案の一実施例を示す結線図で
ある。

これらの図に示すように、Ｙ結線された発電機
の第１相乃至第３相の各相電機子巻線は、起電力
が等しくなるように、Ua，Ub，Va，Vb，Wa，
Wbに夫々２分割されている。この内、中性点
O₂₀に各一端が接続されたUb，Vb，Wbを第１巻
線、それ以外のUa，Va，Waを第２巻線と称す
る。

一方、第１端子Ｘ、第２端子Ｙ、第３端子Ｚ及
び中性点端子O₁₀を有する端子板３′と、一次側
の第１端子Ｕ、第２端子Ｖ、第３端子Ｗ及び二次
側の第１端子乃至第３端子を有する遮断器４とが
備えられている。

遮断器４の二次側の第１端子乃至第３端子は、
出力端子板（図示せず）の端子Ｒ，Ｓ，Ｔに、中
性点端子O₁₀は、出力端子板（図示せず）の端子
Ｏに夫々接続している。

そして、第２巻線Ua，Va，Waの中性点側端
子X₁₀，Y₁₀，Z₁₀は、端子板３′の第１端子Ｘ、
第２端子Ｙ、第３端子Ｚに、また、中性点O₂₀
は、端子板３′の中性点端子O₁₀に、さらに、第
２巻線Ua，Va，Waの反中性点側端子U₁₀′，
V₁₀′，W₁₀′は、遮断器４の一次側の第１端子Ｕ、
第２端子Ｖ、第３端子Ｗに夫々固定接続されてい
る。

低圧出力時には、第１図に示す如く、第１巻線
Ub，Vb，Wbの反中性点側端子U₂₀′，V₂₀′，
W₂₀′を、遮断器４の一次側の第１端子Ｕ、第２
端子Ｖ、第３端子Ｗに接続すると共に、端子板
３′の第１端子Ｘ、第２端子Ｙ、第３端子Ｚ及び
中性点端子O₁₀同士を接続板５にて共通接続す
る。

また、高圧出力時には、第２図に示す如く、第
１巻線Ub，Vb，Wbの反中性点側端子U₂₀，V₂₀，
W₂₀を、端子板３′の第１端子Ｘ、第２端子Ｙ、
第３端子Ｚに接続変えせしめると共に、接続板５
を取外して、端子板３′の第１端子Ｘ、第２端子
Ｙ、第３端子Ｚ及び中性点端子O₁₀を個別に分離
せしめる。

このような接続変えにより、第１図の場合は、
第１巻線Ubと第２巻線Uaと、第１巻線Vbと第
２巻線Vaと、第１巻線Wbと第２巻線Waとが
夫々並列接続される。したがつて遮断器４を投入
すれば、端子Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｏからは低圧出力が供
給できる。また、第２図の場合は、第１巻線Ub
と第２巻線Uaと、第１巻線Vbと第２巻線Vaと、
第１巻線Wbと第２巻線Waとが夫々直列接続さ
れ、遮断器４の端子Ｒ，Ｓ，Ｔ，Ｏからは高圧出
力を供給できる。

この低圧出力用接続と高圧出力用接続との切換
は、上述の如く、第１巻線Ub，Vb，Wbの反中
性点側端子U₂₀′，V₂₀′，W₂₀′を、遮断器４の端
子Ｕ，Ｖ，Ｗと端子板３′の第１端子Ｘ、第２端
子Ｙ、第３端子Ｚとに接続変えすること、及び端
子板３′の第１端子Ｘ、第２端子Ｙ、第３端子Ｚ
及び中性点端子O₁₀同士を共通接続するか切離す
かすることによつて簡単に行なうことができる。

第３図は、この接続変えのためのデイスプレイ
であり、発電機制御盤のパネル面等に取付けられ
る。これにより、低圧出力時であれば、同図中左
側に示された結線図により、また高圧出力時であ
れば、同図中右側に示された結線図により接続変
えを行なう。そして、この表示にしたがつて接続
変え作業を行なうために、端子板３′及び遮断器
４はデイスプレイに近い位置に、しかもできるだ
けデイスプレイと同様の配置で設けられているこ
とが望ましい。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように、第１端子乃至第３端子
及び中性点端子を有する端子板と、一次側第１端
子乃至第３端子及び二次側第１端子乃至第３端子
を有する遮断器とを備え、Ｙ接続された発電機の
第１相乃至第３相の各電機子巻線を、起電力が等
しくなるよう２分割して、中性点に接続された第
１巻線と、第２巻線とに夫々形成し、該第２巻線
の中性点側端子を前記端子板の第１端子乃至第３
端子に、前記中性点を前記端子板の中性点端子
に、前記第２巻線の反中性点側端子を前記遮断器
の一次側第１端子乃至第３端子に夫々固定接続
し、前記第１巻線の反中性点側端子を、低圧出力
時には前記遮断器の一次側第１端子乃至第３端子
に、また高圧出力時には前記端子板の第１端子乃
至第３端子に接続変えせしめると共に、前記端子
板の第１端子乃至第３端子を、低圧出力時には共
通接続し、高圧出力時には個別に分離せしめたの
で、端子板の端子の数が従来のものに比べ大幅に
少なくなり、低電圧、高電圧の出力切替えが極め
て容易になり、しかも、従来の複電圧式交流発電
機の電圧切換板に比べ、端子板を大幅に小型かつ
簡略化でき、構造簡単で安価なものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案の複電圧式交流発
電機の一実施例を示すもので、第１図は低圧出力
時の結線図、第２図は高圧出力時の結線図、第３
図は低圧、高圧接続切換用デイスプレイを示す
図、第４図乃至第６図は従来の複電圧式交流発電
機を示すもので、第４図は結線図、第５図は電圧
切換板の正面図、第６図は電圧切換板の側面図で
ある。３′……端子板、４……遮断器、Ub，Vb，Wb
……第１巻線、Ua，Va，Wa……第２巻線、O₂₀
……中性点、U₂₀′，V₂₀′，W₂₀′……第１巻線
Ub，Vb，Wbの反中性点側端子、X₁₀′，Y₁₀′，
Z₁₀′……第２巻線Ua，Va，Waの中性点側端子、
U₁₀′，V₁₀′，W₁₀……第２巻線Ua，Va，Waの
反中性点側端子、Ｘ，Ｙ，Ｚ……端子板３′の第
１端子、第２端子、第３端子、O₁₀……端子板
３′の中性点端子、Ｕ，Ｖ，Ｗ……遮断器４の一
次側の第１端子、第２端子、第３端子。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

第１端子乃至第３端子及び中性点端子を有する
端子板と、一次側第１端子乃至第３端子及び二次
側第１端子乃至第３端子を有する遮断器とを備
え、Ｙ接続された発電機の第１相乃至第３相の各
電子巻線を、起電力が等しくなるよう２分割し
て、中性点に接続された第１巻線と、第２巻線と
に夫々形成し、該第２巻線の中性点側端子を前記
端子板の第１端子乃至第３端子に、前記中性点を
前記端子板の中性点端子に、前記第２巻線の反中
性点側端子を前記遮断器の一次側第１端子乃至第
３端子に夫々固定接続し、前記第１巻線の反中性
点側端子を、低圧出力時には前記遮断器の一次側
第１端子乃至第３端子に、また高圧出力時には前
記端子板の第１端子乃至第３端子に接続変えせし
めると共に、前記端子板の第１端子乃至第３端子
を、低圧出力時には共通接続し、高圧出力時には
個別に分離せしめたことを特徴とする複電圧式交
流発電機。