JPH0587901B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は蓋つきカセツトを用いるカセントレコ
ーダに関するものである。

従来例の構成とその問題点 近年、カセツトレコーダは音響分野以外にも広
く利用されるようになつている。又、音響用とし
ても一段と性能の向上が進み、カセツト内のテー
プに指紋やホコリ等が附くのを防ぐ目的で蓋つき
カセツトが望まれるようになつてきている。従来
のテープカセツトは開口部からテープがのぞいて
いるため、指紋がついたり、指先で折り曲げられ
たり、或はゴミやホコリが附着すると云う問題が
あり、これがいわゆる信号のドロツプアウトの主
な原因となつていた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題点を解消するために、
筆者らが既に提案している開閉両位置に蓋が安定
的に保持される蓋つさテープカセツトを機器に用
いたときに必要となる蓋の自動閉鎖が可能なカセ
ツト挿入案内装置を有するカセツトレコーダを提
供することを目的とする。

発明の構成 本発明は閉状態と少くとも一つの開状態の二状
態に安定的に自己保持されるコ字状回動蓋をもつ
た蓋つきテープカセツトを用い、カセツトをその
主平面方向に挿入案内する案内手段と、主平面と
ほぼ垂直な方向に移動させて演奏所定位置にセツ
テイングするセツテイング手段と、アンセツテイ
ング動作と連動してカセツト上面に沿つて蓋閉方
向に移動する蓋閉鎖手段とにより自動的に閉鎖す
ることのできるものである。

実施例の説明 第１図は筆者らが既に提案している蓋つきテー
プカセツトの実施例の上面図で、１はカセツト本
体、２はコ字状回動蓋でカセツト本体１の前側面
の開口部を上下方向に回動して開閉する。

第２図はその閉状態を示す側面図、第３図は上
開状態を示す側面図である。

第４図はこのようなカセツトを用いるカセツト
レコーダの実施例の正面図で、３はカセツトレコ
ーダ、４はカセツト挿入口である。カセツトは主
平面長手方向に挿入された後主平面と垂直な方向
に移動して演奏位置にセツテイングされる、いわ
ゆるスロツトインタイプのものである。

第５図は本発明実施例におけるカセツトレコー
ダの要部を示す正面図で挿入されたカセツトが演
奏位置にセツテイングされ、蓋が開かれた状態に
ある。

第５図において５は下部シヤーシ、６は上部シ
ヤーシ、７はカセツトホルダ下板、８はカセツト
ホルダ上板、９，１０はカセツトホルダ下板７と
カセツトホルダ上板８とを結合し、カセツトホル
ダを構成する支柱、１１，１２はカセツトホルダ
の上下方向移動を案内する案内軸、１３，１４は
ばねでカセツトホルダ上板８と下部シヤーシ５と
の間にかけられ、カセツトホルダを下方に附勢し
ている。１５は蓋閉鎖用部材で、１６は蓋２を押
圧する押圧部、１７はひさし部で蓋２を閉じる動
作時に蓋２の後縁と押圧部１６との当接係合の外
れを防止する。１８は蓋閉鎖用部材１５の側面に
突出させた突起で、カセツトホルダ上板８に設け
た切欠き孔縁と係合する。１９はヒンジ部、２０
は連結部材、２１はヒンジ部、２２は固定部でカ
セツトホルダ上板８に固定されている。各ヒンジ
部１９，２１では弾性力が働き自らジグザグ状に
折曲ろうとしている。２３はカセツト保持ばねで
板ばねで形成され挿入されたカセツト１をカセツ
トホルダ下板７側に附勢する。

以上のように構成された本実施例のカセツトレ
コーダについて、以下その動作を説明する。

まずこのような演奏位置にセツテイングされた
状態にあるカセツトを取出すには、カセツトホル
ダをばね１３，１４の力に抗して上昇させる必要
がある。

カセツトホルダを上昇させて行くと、非動作位
置にあつた蓋閉鎖部材１５はカセツト本体１と、
上部シヤーシとの間で押圧されジグザグ状となつ
ていた連結部材２０と共に直線状に伸びてくる。
従つて自由端である押圧部１６は開状態にある蓋
２の後縁を押して蓋２を閉鎖する方向に移動し、
上昇終了前に蓋２を閉鎖する。蓋２はクリツクア
クシヨンをもつて開閉位置間を移動するから当接
部１６は一方向に且つ途中まで移動するだけで、
蓋２は自動的に回動して閉鎖する。第６図はこの
状態を示す。このようにして自動的に閉鎖された
カセツトは開口部に向つて挿入時と逆方向に移動
させて排出することができる。

カセツト挿入をスムーズに行えるようにカセツ
ト排出状態では、蓋閉鎖部材１５の位置をカセツ
トホルダー上板８と突起１８とで規制するように
してもよい。これによりカセツトホルダの上動を
終了した位置において蓋２に対する蓋閉鎖部材１
５の非動作時の位置を決定することができる。ま
た当接部１６の側面に傾斜案内面を形成しておけ
ば、カセツトの挿入時にカセツトで押し上げなが
ら挿入することもできる。

第７図は蓋閉鎖部材１５を連結部材を用いるこ
となしに上部シヤーシ６に支持した所の要部を示
す正面図である。第８図は当接部の実施例の詳細
を示す部分正面図で２４は傾斜案内面である。

第９図はその側面図である。

第１０図は蓋閉鎖部材に関する別の実施例を示
す正面図で２５は円弧状弾性部材で、一端をカセ
ツトホルダ上板に固定し、他端に当接部を設けて
ある。

第１１図はその上面図である。

このように構成することで特別なヒンジ部や回
動支軸を設けることなく蓋閉鎖部材を構成でき
る。

以上はヒンジ部に摺性をもたせておき自らジグ
ザグ状になる力を生じさせ或はカセツト上面に当
接部１６が当接するように構成した場合について
説明したが、セツトの使用時の姿勢が水平方向に
近いものであれば自重によつて当接部がカセツト
上面に当接させることも可能である。又、ヒンジ
部は樹脂成形によつて連接部材等と一体的に形成
できるものである。

尚、以上はカセツト上面によつて当接部材の蓋
閉方向の移動を得ていたが、カセツト上面を利用
せずにカセツトと共に上下動するカセツトホルダ
ーの動きを利用してもよいのは勿論である。

又、カセツトの挿入方向については上述のよう
な主平面の長手方向に限るものではなく全てのケ
ースについて実施可能なものである。

発明の効果 本発明はカセツトをその主平面方向に挿入案内
する案内手段と、主平面とほぼ垂直な方向に移動
させて演奏所定位置にセツテイングするセツテイ
ング手段と、セツテイング動作と連動する蓋閉鎖
手段を設けることによりカセツトアンセツテイン
グ時に自動的に蓋を閉鎖することができる優れた
カセツトレコーダを実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は蓋つきテープカセツトの上面図、第２
図はその閉状態を示す側面図、第３図はその上開
状態を示す側面図、第４図はカセツトレコーダの
正面図、第５図は本発明の一実施例におけるカセ
ツトレコーダの要部を示す正面図、第６図はその
アンセツテイング終了状態を示す正面図、第７図
は本発明の第２の実施例の側面図、第８図はその
当接部の詳細を示す正面図、第９図はその側面
図、第１０図は本発明の第３の実施例を示す正面
図、第１１図はその上面図である。 １……カセツト本体、２……蓋、７……カセツ
トホルダ下板、８……カセツトホルダ上板、１５
……蓋閉鎖部材、１６……当接部、１７……ひさ
し部、２４……傾斜案内面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 閉状態と少くとも一つの開状態の二状態に安
   定的に自己保持されるコ字状回動蓋をもつた蓋つ
   きテープカセツトを用い、カセツトをその主平面
   方向に挿入及び排出案内する挿入案内手段と、挿
   入終了後カセツトをその主平面方向とほぼ垂直な
   方向に移動させて演奏所定位置にセツテイングす
   るセツテイング手段と、アンセツテイング動作と
   連動してカセツト上面に沿つて蓋閉方向に移動す
   る蓋閉鎖手段とを備えたことを特徴とするカセツ
   トレコーダ。 ２ アンセツテイングされるカセツトで押圧変形
   されることによつて蓋閉方向の移動を行うように
   したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   のカセツトレコーダ。 ３ １本のレバー或は複数個のレバーをヒンジ結
   合することによつて蓋閉鎖手段を構成したことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のカセツト
   レコーダ。 ４ 蓋閉鎖手段を樹脂材料から一体的に形成した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第３項記載のカ
   セツトレコーダ。 ５ 蓋閉鎖手段を円弧状弾性部材によつて構成し
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   カセツトレコーダ。 ６ 蓋閉鎖手段の蓋との当接部にひさし部を設け
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   カセツトレコーダ。 ７ セツテイング手段の上動にによつて、蓋閉鎖
   手段の非動作時の位置を決定するようにしたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のカセツ
   トレコーダ。 ８ 蓋閉鎖部材の自由端の側面に傾斜案内面を形
   成した蓋閉鎖手段をもつたことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のカセツトレコーダ。