JPH058788A - 土運船の接舷装置 - Google Patents
土運船の接舷装置Info
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- JPH058788A JPH058788A JP22834791A JP22834791A JPH058788A JP H058788 A JPH058788 A JP H058788A JP 22834791 A JP22834791 A JP 22834791A JP 22834791 A JP22834791 A JP 22834791A JP H058788 A JPH058788 A JP H058788A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 土運船が小人数の要員で安全に接舷及び土砂
の積載を行うことができる土運船の接舷装置を提供す
る。 【構成】 浚渫船１６に接舷される浮体２と、該浮体２
自体を自走自在とするスラスタ３、４、５、６と、該浮
体２の一の側面２ａに該側面２ａに沿って水平方向に平
行に設けたレール９と、該レール９に沿って移動自在に
設けられ土運船１５に吸着する吸着部材７と、前記浮体
２の他の側面２ｃに設けられ浚渫船１６に接舷する係留
部材８とから成る土運船の接舷装置１によって、土運船
１５が小人数の要員で安全に接舷及び土砂の積載を行う
ことができるようにした。
の積載を行うことができる土運船の接舷装置を提供す
る。 【構成】 浚渫船１６に接舷される浮体２と、該浮体２
自体を自走自在とするスラスタ３、４、５、６と、該浮
体２の一の側面２ａに該側面２ａに沿って水平方向に平
行に設けたレール９と、該レール９に沿って移動自在に
設けられ土運船１５に吸着する吸着部材７と、前記浮体
２の他の側面２ｃに設けられ浚渫船１６に接舷する係留
部材８とから成る土運船の接舷装置１によって、土運船
１５が小人数の要員で安全に接舷及び土砂の積載を行う
ことができるようにした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、浚渫船に近づいた土運
船が浚渫船に接舷する際の操船を支援するための接舷装
置に係わり、特に、浚渫船の一部となる浮体が吸着部材
により土運船と一体となって土運船を浚渫船まで移動さ
せ、土砂の積載位置を変えるために吸着部材が土運船を
吸着した状態で浮体の側面に沿って移動する土運船の接
舷装置に関する。
船が浚渫船に接舷する際の操船を支援するための接舷装
置に係わり、特に、浚渫船の一部となる浮体が吸着部材
により土運船と一体となって土運船を浚渫船まで移動さ
せ、土砂の積載位置を変えるために吸着部材が土運船を
吸着した状態で浮体の側面に沿って移動する土運船の接
舷装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】浚渫船がグラブバケット等で水底から掘
り取った土砂は、土運船に積載され土捨場に運ばれる。
従来、浚渫船に近づいた土運船を浚渫船まで移動させる
土運船の接舷方法としては、土運船から係留ロープを浚
渫船に投げ入れ、これを浚渫船の綱取り要員が捕らえて
浚渫船の甲板上のビットに巻きつけることにより行って
いる。そして、接舷後は、土運船は浚渫船の側面に沿っ
て移動し、土砂の積載位置を変えていた。
り取った土砂は、土運船に積載され土捨場に運ばれる。
従来、浚渫船に近づいた土運船を浚渫船まで移動させる
土運船の接舷方法としては、土運船から係留ロープを浚
渫船に投げ入れ、これを浚渫船の綱取り要員が捕らえて
浚渫船の甲板上のビットに巻きつけることにより行って
いる。そして、接舷後は、土運船は浚渫船の側面に沿っ
て移動し、土砂の積載位置を変えていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた土
運船の接舷方法においては、土運船側は総員配置とな
り、浚渫船側は綱取り要員が必要となる。また、風波の
強いときには浚渫船、土運船の揺れが大きく危険が伴
う。さらに、浚渫中に土砂の積込み位置を変える際、ワ
イヤの切断等によりウインチ操作員が危険にさらされる
という問題点を有している。
運船の接舷方法においては、土運船側は総員配置とな
り、浚渫船側は綱取り要員が必要となる。また、風波の
強いときには浚渫船、土運船の揺れが大きく危険が伴
う。さらに、浚渫中に土砂の積込み位置を変える際、ワ
イヤの切断等によりウインチ操作員が危険にさらされる
という問題点を有している。
【０００４】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、小人数の要員で安全に接舷及び土砂の積載を行
うことのできる土運船の接舷装置を提供しようとするも
のである。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、小人数の要員で安全に接舷及び土砂の積載を行
うことのできる土運船の接舷装置を提供しようとするも
のである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における土運船の接舷装置は、浚渫船に接舷
される浮体と、該浮体自体を自走自在とするスラスタ
と、該浮体の一の側面に該側面に沿って水平方向に平行
に設けたレールと、該レールに沿って移動自在に設けら
れ土運船に吸着する吸着部材と、前記浮体の他の側面に
設けられ浚渫船に接舷する係留部材とを備えたものであ
る。
に、本発明における土運船の接舷装置は、浚渫船に接舷
される浮体と、該浮体自体を自走自在とするスラスタ
と、該浮体の一の側面に該側面に沿って水平方向に平行
に設けたレールと、該レールに沿って移動自在に設けら
れ土運船に吸着する吸着部材と、前記浮体の他の側面に
設けられ浚渫船に接舷する係留部材とを備えたものであ
る。
【０００６】そして、前記係留部材は、土運船に吸着し
た浮体を浚渫船まで牽引すると共に浮体を係留させるウ
インチ付きロープとすることもできる。
た浮体を浚渫船まで牽引すると共に浮体を係留させるウ
インチ付きロープとすることもできる。
【０００７】また、前記浮体は電波又は光波の測離用送
受信装置を備えたものであり、前記土運船と前記浚渫船
の各々は測離用送受信装置に対する応答装置を備えたも
のであり、前記スラスタは測離用送受信装置の指令によ
り作動するものであるとすることもできる。
受信装置を備えたものであり、前記土運船と前記浚渫船
の各々は測離用送受信装置に対する応答装置を備えたも
のであり、前記スラスタは測離用送受信装置の指令によ
り作動するものであるとすることもできる。
【０００８】
【作用】接舷装置はスラスタの推力により沖合に停船し
た土運船に近づき、吸着部材が土運船に吸着して土運船
と一体となる。土運船と一体となった接舷装置はスラス
タの推力により浚渫船の収納部に移動する。吸着部材は
土運船を吸着した状態でレールに沿って浮体の側面を移
動し、これにより、浚渫船から土運船には満遍なく土砂
が積載される。積載が終了すると吸着部材の吸着が解か
れ、接舷装置と土運船は分離される。土運船は自らの推
力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸着部材は
レールに沿って元の位置に戻り、接舷装置は次の土運船
に備えて待機する
た土運船に近づき、吸着部材が土運船に吸着して土運船
と一体となる。土運船と一体となった接舷装置はスラス
タの推力により浚渫船の収納部に移動する。吸着部材は
土運船を吸着した状態でレールに沿って浮体の側面を移
動し、これにより、浚渫船から土運船には満遍なく土砂
が積載される。積載が終了すると吸着部材の吸着が解か
れ、接舷装置と土運船は分離される。土運船は自らの推
力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸着部材は
レールに沿って元の位置に戻り、接舷装置は次の土運船
に備えて待機する
【０００９】そして、係留部材をウインチ付きロープと
すると、土運船と一体となった接舷装置がウインチ付き
ロープで牽引されることにより浚渫船に移動し、接舷装
置が接舷した後はロープで接舷装置を係留させる。
すると、土運船と一体となった接舷装置がウインチ付き
ロープで牽引されることにより浚渫船に移動し、接舷装
置が接舷した後はロープで接舷装置を係留させる。
【００１０】また、浮体は電波又は光波の測離用送受信
装置を備えたものであり、土運船と浚渫船の各々は測離
用送受信装置に対する応答装置を備えたものであり、ス
ラスタは測離用送受信装置の指令により作動するもので
あるとすると、測離用送受信装置は、応答装置からの応
答信号によって求めた接舷装置に対する土運船と浚渫船
の相対位置に基づいてスラスタに作動指令を出し、接舷
装置を土運船と浚渫船の定められた位置に来るように移
動させる。
装置を備えたものであり、土運船と浚渫船の各々は測離
用送受信装置に対する応答装置を備えたものであり、ス
ラスタは測離用送受信装置の指令により作動するもので
あるとすると、測離用送受信装置は、応答装置からの応
答信号によって求めた接舷装置に対する土運船と浚渫船
の相対位置に基づいてスラスタに作動指令を出し、接舷
装置を土運船と浚渫船の定められた位置に来るように移
動させる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１は本発明の土運船の接舷装置を示す図であ
り、図１（ａ）は平面図、図１（ｂ）は側面図である。
明する。図１は本発明の土運船の接舷装置を示す図であ
り、図１（ａ）は平面図、図１（ｂ）は側面図である。
【００１２】図１において、１は接舷装置であり、浮体
２と、スラスタ３、４、５、６と、吸着部材７と、係留
部材８と、レール９とから成る。浮体２は浮体構造の装
置本体で、通常は浚渫船１６の収納部１６ａに係留され
て浚渫船１６の一部となるものである。スラスタ３、
４、５、６は円筒状の胴室内部にプロペラを設けたもの
で、ディーゼル機関等の原動機関の動力を推力にかえて
接舷装置１を自走させるものであり、胴室より流出する
水の反力を利用して自走させる。スラスタ３、４は浮体
２の下部に浚渫船１６の側面に直角方向に配設されて、
吸排口３ａ、４ａを浮体２の底面２ｅに吸排口３ｂ、４
ｂを浮体２の側面２ｃに設けており、接舷装置１を浚渫
船１６の側面に直角方向に移動させる。スラスタ５、６
は浮体２の下部に浚渫船１６の側面に平行方向に配設さ
れて、吸排口５ａ、６ａを浮体２の側面２ｂに吸排口５
ｂ、６ｂを浮体２の側面２ｄに設けており、接舷装置１
を浚渫船１６の側面に平行方向に移動させる。これらの
スラスタ３、４、５、６の推力を各別に操作することに
より、接舷装置１は任意の方向に自走できる。吸着部材
７は脱着自在なバキューム式、磁石式等によるものであ
り、土運船１５の側面１５ａに吸着して接舷装置１と土
運船１５とを一体化するものである。レール９は浮体２
の側面２ａに該側面２ａに沿って水平方向に平行に設け
られており、このレール９に沿って吸着部材７は自在に
移動することができる。係留部材８は浚渫船１６の収納
部１６ａに嵌入された押し出し部８ａと浮体２の側面２
ｃ、２ｄに設けた受部８ｂとにより構成されるものであ
り、押し出し部８ａを受部８ｂに挿入固定することによ
り浮体２を浚渫船１６の収納部１６ａに固定することが
できる。この受部８ｂは上下方向のスリットとなってお
り、土運船１５の積荷の増大に伴って浮体２も沈むよう
になっている。１０はアンテナであり、接舷装置１の移
動を浚渫船１６側又は土運船１５側からの遠隔操作によ
り行う。
２と、スラスタ３、４、５、６と、吸着部材７と、係留
部材８と、レール９とから成る。浮体２は浮体構造の装
置本体で、通常は浚渫船１６の収納部１６ａに係留され
て浚渫船１６の一部となるものである。スラスタ３、
４、５、６は円筒状の胴室内部にプロペラを設けたもの
で、ディーゼル機関等の原動機関の動力を推力にかえて
接舷装置１を自走させるものであり、胴室より流出する
水の反力を利用して自走させる。スラスタ３、４は浮体
２の下部に浚渫船１６の側面に直角方向に配設されて、
吸排口３ａ、４ａを浮体２の底面２ｅに吸排口３ｂ、４
ｂを浮体２の側面２ｃに設けており、接舷装置１を浚渫
船１６の側面に直角方向に移動させる。スラスタ５、６
は浮体２の下部に浚渫船１６の側面に平行方向に配設さ
れて、吸排口５ａ、６ａを浮体２の側面２ｂに吸排口５
ｂ、６ｂを浮体２の側面２ｄに設けており、接舷装置１
を浚渫船１６の側面に平行方向に移動させる。これらの
スラスタ３、４、５、６の推力を各別に操作することに
より、接舷装置１は任意の方向に自走できる。吸着部材
７は脱着自在なバキューム式、磁石式等によるものであ
り、土運船１５の側面１５ａに吸着して接舷装置１と土
運船１５とを一体化するものである。レール９は浮体２
の側面２ａに該側面２ａに沿って水平方向に平行に設け
られており、このレール９に沿って吸着部材７は自在に
移動することができる。係留部材８は浚渫船１６の収納
部１６ａに嵌入された押し出し部８ａと浮体２の側面２
ｃ、２ｄに設けた受部８ｂとにより構成されるものであ
り、押し出し部８ａを受部８ｂに挿入固定することによ
り浮体２を浚渫船１６の収納部１６ａに固定することが
できる。この受部８ｂは上下方向のスリットとなってお
り、土運船１５の積荷の増大に伴って浮体２も沈むよう
になっている。１０はアンテナであり、接舷装置１の移
動を浚渫船１６側又は土運船１５側からの遠隔操作によ
り行う。
【００１３】図２は本発明の土運船の接舷装置の作動を
示す図であり、図３は移動自在な吸着部材の作動を示す
図であって、図３（ａ）は平面図、図３（ｂ）は側面
図、図３（ｃ）は正面図である。上述した構造の接舷装
置の作動を図２及び図３を参照しつつ説明する。図２に
おいて、接舷装置１は浚渫船１６の収納部１６ａに係留
部材８の押し出し部８ａを受部８ｂに挿入固定すること
により係留されている。土運船１５は浚渫船１６に近づ
くと沖合に停船する（図２）。係留部材８の押し出し
部８ａを受部８ｂから抜き、接舷装置１の係留を解除す
る。遠隔操作によって、接舷装置１はスラスタ３、４、
５、６の推力により自走して土運船１５に接近し、吸着
部材７が土運船１５の側面１５ａに吸着して土運船１５
と一体となる（図２）。土運船１５と一体となった接
舷装置１は、スラスタ３、４、５、６の推力により浚渫
船１６の収納部１６ａに移動する。浚渫船１６が図示し
ないグラブバケット等で水底から掘り取った土砂の土運
船１５への積載が土運船１５の船首側より開始する（図
２）。吸着部材７が移動することにより土運船１５に
満遍なく土砂が積載されると積載が終了する（図２
）。吸着部材７の吸着が解かれ、接舷装置１と土運船
１５は分離される。土砂が満載された土運船１５は自ら
の推力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸着部
材７は元の位置に戻り、接舷装置１は次の土運船１５に
備えて待機する（図２）。ところで、図３に示される
ように、吸着部材７は土運船１５を吸着した状態でレー
ル９に沿って図３（ａ）、図３（ｃ）の矢印方向に土砂
の積載位置を土運船１５の船尾側に移動させながら前進
する。従って、土運船１５には満遍なく土砂が積載され
る。この接舷装置１により土運船１５の接舷を行った場
合には、接舷装置１の遠隔操作を行う操作員だけで接舷
を行うことができるため、土運船１５側は総員配置とす
る必要はなく、浚渫船１６上の綱取り員も不要となる。
また、風波の強いときにも安全に接舷を行うことができ
る。さらに、浚渫船１６から土運船１５に土砂を積載す
る際には、吸着部材７が土運船１５を吸着した状態でレ
ール９に沿って前進することにより土砂の積載位置を移
動させるため、土運船の移動のためのウインチ要員が不
要となるとともに、ワイヤの切断による要員への危険を
なくすることができる。
示す図であり、図３は移動自在な吸着部材の作動を示す
図であって、図３（ａ）は平面図、図３（ｂ）は側面
図、図３（ｃ）は正面図である。上述した構造の接舷装
置の作動を図２及び図３を参照しつつ説明する。図２に
おいて、接舷装置１は浚渫船１６の収納部１６ａに係留
部材８の押し出し部８ａを受部８ｂに挿入固定すること
により係留されている。土運船１５は浚渫船１６に近づ
くと沖合に停船する（図２）。係留部材８の押し出し
部８ａを受部８ｂから抜き、接舷装置１の係留を解除す
る。遠隔操作によって、接舷装置１はスラスタ３、４、
５、６の推力により自走して土運船１５に接近し、吸着
部材７が土運船１５の側面１５ａに吸着して土運船１５
と一体となる（図２）。土運船１５と一体となった接
舷装置１は、スラスタ３、４、５、６の推力により浚渫
船１６の収納部１６ａに移動する。浚渫船１６が図示し
ないグラブバケット等で水底から掘り取った土砂の土運
船１５への積載が土運船１５の船首側より開始する（図
２）。吸着部材７が移動することにより土運船１５に
満遍なく土砂が積載されると積載が終了する（図２
）。吸着部材７の吸着が解かれ、接舷装置１と土運船
１５は分離される。土砂が満載された土運船１５は自ら
の推力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸着部
材７は元の位置に戻り、接舷装置１は次の土運船１５に
備えて待機する（図２）。ところで、図３に示される
ように、吸着部材７は土運船１５を吸着した状態でレー
ル９に沿って図３（ａ）、図３（ｃ）の矢印方向に土砂
の積載位置を土運船１５の船尾側に移動させながら前進
する。従って、土運船１５には満遍なく土砂が積載され
る。この接舷装置１により土運船１５の接舷を行った場
合には、接舷装置１の遠隔操作を行う操作員だけで接舷
を行うことができるため、土運船１５側は総員配置とす
る必要はなく、浚渫船１６上の綱取り員も不要となる。
また、風波の強いときにも安全に接舷を行うことができ
る。さらに、浚渫船１６から土運船１５に土砂を積載す
る際には、吸着部材７が土運船１５を吸着した状態でレ
ール９に沿って前進することにより土砂の積載位置を移
動させるため、土運船の移動のためのウインチ要員が不
要となるとともに、ワイヤの切断による要員への危険を
なくすることができる。
【００１４】図４は他の接舷装置の実施例を示す図であ
り、係留部材がロープとウインチから構成されるもの
で、図４（ａ）は平面図、図４（ｂ）は側面図である。
図４において、係留部材は浮体２の側面２ｃに繋着され
たロープ１３と、浚渫船１６上又は接舷装置１上（図示
例は浚渫船１６上）に設置されたウインチ１４とから構
成されている。これによれば、接舷装置１は浚渫船１６
の収納部１６ａにロープ１３により係留されている。土
運船１５が浚渫船１６に近づいて沖合に停船すると、接
舷装置１はスラスタ１１、１２、５、６の推力により自
走して土運船１５に接近し、吸着部材７が土運船１５の
側面１５ａに吸着して土運船１５と一体となる。土運船
１５と一体となった接舷装置１は、ウインチ１４がロー
プ１３を巻き込むことにより浚渫船１６の収納部１６ａ
に移動する。吸着部材７は土運船１５を吸着した状態で
レール９に沿って土砂を積載しながら前進する。積載が
終了すると吸着部材７の吸着が解かれ、接舷装置１と土
運船１５は分離される。土砂が満載された土運船１５は
自らの推力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸
着部材７は元の位置に戻り、接舷装置１は次の土運船１
５に備えて待機する。
り、係留部材がロープとウインチから構成されるもの
で、図４（ａ）は平面図、図４（ｂ）は側面図である。
図４において、係留部材は浮体２の側面２ｃに繋着され
たロープ１３と、浚渫船１６上又は接舷装置１上（図示
例は浚渫船１６上）に設置されたウインチ１４とから構
成されている。これによれば、接舷装置１は浚渫船１６
の収納部１６ａにロープ１３により係留されている。土
運船１５が浚渫船１６に近づいて沖合に停船すると、接
舷装置１はスラスタ１１、１２、５、６の推力により自
走して土運船１５に接近し、吸着部材７が土運船１５の
側面１５ａに吸着して土運船１５と一体となる。土運船
１５と一体となった接舷装置１は、ウインチ１４がロー
プ１３を巻き込むことにより浚渫船１６の収納部１６ａ
に移動する。吸着部材７は土運船１５を吸着した状態で
レール９に沿って土砂を積載しながら前進する。積載が
終了すると吸着部材７の吸着が解かれ、接舷装置１と土
運船１５は分離される。土砂が満載された土運船１５は
自らの推力により離舷し、土砂を土砂場に運搬する。吸
着部材７は元の位置に戻り、接舷装置１は次の土運船１
５に備えて待機する。
【００１５】なお、図１におけるスラスタ３、４が吸排
口３ａ、４ａを浮体２の底面２ｅに吸排口３ｂ、４ｂを
浮体２の側面２ｃに設けているのに対し、図４における
スラスタ１１、１２が吸排口１１ａ、１２ａを浮体２の
側面２ａに吸排口１１ｂ、１２ｂを浮体２の側面２ｃに
設けているのは、図１における接舷装置１が土運船１５
と一体となり浚渫船１６に移動する際に、浮体２の側面
２ａ側に土運船１５が吸着されているため浮体２の側面
２ａに吸排口があると吸排口より流出する水の反力を利
用して推進することができないためであり、図４におい
ては土運船１５と一体となった接舷装置１の浚渫船１６
への移動はウインチ１４がロープ１３を巻き込むことに
よりなされるためスラスタ１１、１２は使用されないか
らである。図１のタイプの接舷装置はスラスタにかなり
大きな原動機関の動力を必要とするが、図４のタイプの
接舷装置はスラスタ１１、１２、５、６の推力により移
動するのは浚渫船１６から土運船１５までであり、土運
船１５と一体となった接舷装置１を浚渫船１６まで移動
するのはウインチ１４がロープ１３を巻き込むことによ
って行われるため、大きな原動機関の動力を必要としな
い。また、土運船１５の積荷の増大によって浮体２が沈
む場合にも、ロープ１３が巻き込まれて係留状態を維持
する。
口３ａ、４ａを浮体２の底面２ｅに吸排口３ｂ、４ｂを
浮体２の側面２ｃに設けているのに対し、図４における
スラスタ１１、１２が吸排口１１ａ、１２ａを浮体２の
側面２ａに吸排口１１ｂ、１２ｂを浮体２の側面２ｃに
設けているのは、図１における接舷装置１が土運船１５
と一体となり浚渫船１６に移動する際に、浮体２の側面
２ａ側に土運船１５が吸着されているため浮体２の側面
２ａに吸排口があると吸排口より流出する水の反力を利
用して推進することができないためであり、図４におい
ては土運船１５と一体となった接舷装置１の浚渫船１６
への移動はウインチ１４がロープ１３を巻き込むことに
よりなされるためスラスタ１１、１２は使用されないか
らである。図１のタイプの接舷装置はスラスタにかなり
大きな原動機関の動力を必要とするが、図４のタイプの
接舷装置はスラスタ１１、１２、５、６の推力により移
動するのは浚渫船１６から土運船１５までであり、土運
船１５と一体となった接舷装置１を浚渫船１６まで移動
するのはウインチ１４がロープ１３を巻き込むことによ
って行われるため、大きな原動機関の動力を必要としな
い。また、土運船１５の積荷の増大によって浮体２が沈
む場合にも、ロープ１３が巻き込まれて係留状態を維持
する。
【００１６】図５は接舷装置の移動を自動的に行わせる
測離用送受信装置の実施例を示す図である。図５におい
て、浮体２は電波による測離用送受信装置１７を備えて
おり、土運船１５と浚渫船１６の各々は測離用送受信装
置１７に対する応答装置１８、１９と２０、２１を備え
ている。この測離用送受信装置１７は、電波信号を送信
して応答装置１８、１９、２０、２１での反射による応
答電波信号を受信し、応答装置１８、１９、２０、２１
までの距離と方位とを計測することによって、接舷装置
１に対する土運船１５と浚渫船１６の相対位置を求める
ものであり、その位置情報に基づいて接舷装置１を土運
船１５と浚渫船１６の定められた位置に来るようにスラ
スタ３、４、５、６に作動指令を出すことができる。こ
れによれば、沖合に停船する土運船１５まで接舷装置１
を移動する場合には、測離用送受信装置１７から電波信
号を送信して土運船１５に備えた所定の間隔Ｎ1 を有す
る応答装置１８、１９での反射による応答電波信号を受
信し、応答装置１８、１９までの距離Ｌ1 、Ｍ1 と方位
α1 、β1 とを計測することによって、接舷装置１に対
する土運船１５の相対位置を求める。そして、その位置
情報に基づいて測離用送受信装置１７からスラスタ３、
４、５、６に作動指令を出し、浮体２の側面２ａが土運
船１５の側面１５ａに沿う位置まで接舷装置１を最短距
離で移動させる。また、吸着部材７により土運船１５と
一体となった接舷装置１を浚渫船１６の収納部１６ａま
で移動する場合には、測離用送受信装置１７から電波信
号を送信して浚渫船１６に備えた所定の間隔Ｎ2 を有す
る応答装置２０、２１での反射による応答電波信号を受
信し、応答装置２０、２１までの距離Ｌ2 、Ｍ2 と方位
α2 、β2 とを計測することによって、接舷装置１に対
する浚渫船１６の相対位置を求める。そして、その位置
情報に基づいて測離用送受信装置１７からスラスタ３、
４、５、６に作動指令を出し、浚渫船１６の収納部１６
ａの所定位置まで接舷装置１を最短距離で移動させる。
このように、測離用送受信装置１７の指令によって接舷
装置１の移動を自動的に行わせた場合には、接舷装置１
は最短コースを通って土運船１５の定められた位置まで
移動し、最短コースを通って浚渫船１６の定められた位
置まで戻るため、土運船１５の接舷を短時間で確実に行
うことが可能となる。なお、上記実施例では測離用送受
信装置が電波によるものである場合について説明した
が、光波によるものでもよく、その場合にも上記実施例
と同様の効果を奏する。
測離用送受信装置の実施例を示す図である。図５におい
て、浮体２は電波による測離用送受信装置１７を備えて
おり、土運船１５と浚渫船１６の各々は測離用送受信装
置１７に対する応答装置１８、１９と２０、２１を備え
ている。この測離用送受信装置１７は、電波信号を送信
して応答装置１８、１９、２０、２１での反射による応
答電波信号を受信し、応答装置１８、１９、２０、２１
までの距離と方位とを計測することによって、接舷装置
１に対する土運船１５と浚渫船１６の相対位置を求める
ものであり、その位置情報に基づいて接舷装置１を土運
船１５と浚渫船１６の定められた位置に来るようにスラ
スタ３、４、５、６に作動指令を出すことができる。こ
れによれば、沖合に停船する土運船１５まで接舷装置１
を移動する場合には、測離用送受信装置１７から電波信
号を送信して土運船１５に備えた所定の間隔Ｎ1 を有す
る応答装置１８、１９での反射による応答電波信号を受
信し、応答装置１８、１９までの距離Ｌ1 、Ｍ1 と方位
α1 、β1 とを計測することによって、接舷装置１に対
する土運船１５の相対位置を求める。そして、その位置
情報に基づいて測離用送受信装置１７からスラスタ３、
４、５、６に作動指令を出し、浮体２の側面２ａが土運
船１５の側面１５ａに沿う位置まで接舷装置１を最短距
離で移動させる。また、吸着部材７により土運船１５と
一体となった接舷装置１を浚渫船１６の収納部１６ａま
で移動する場合には、測離用送受信装置１７から電波信
号を送信して浚渫船１６に備えた所定の間隔Ｎ2 を有す
る応答装置２０、２１での反射による応答電波信号を受
信し、応答装置２０、２１までの距離Ｌ2 、Ｍ2 と方位
α2 、β2 とを計測することによって、接舷装置１に対
する浚渫船１６の相対位置を求める。そして、その位置
情報に基づいて測離用送受信装置１７からスラスタ３、
４、５、６に作動指令を出し、浚渫船１６の収納部１６
ａの所定位置まで接舷装置１を最短距離で移動させる。
このように、測離用送受信装置１７の指令によって接舷
装置１の移動を自動的に行わせた場合には、接舷装置１
は最短コースを通って土運船１５の定められた位置まで
移動し、最短コースを通って浚渫船１６の定められた位
置まで戻るため、土運船１５の接舷を短時間で確実に行
うことが可能となる。なお、上記実施例では測離用送受
信装置が電波によるものである場合について説明した
が、光波によるものでもよく、その場合にも上記実施例
と同様の効果を奏する。
【００１７】また、上記各実施例では、浮体下部の水中
部分に円筒状の胴室を設け、この胴室内部にプロペラを
配置したものをスラスタとした場合について説明した
が、図６に示すように浮体２上面の空中部分に円筒状の
胴室２５を設け、この胴室２５内部にプロペラ２６を配
置したものをスラスタ２７とし、胴室２５より流出する
空気の反力を利用して浮体２を走行させることもでき
る。
部分に円筒状の胴室を設け、この胴室内部にプロペラを
配置したものをスラスタとした場合について説明した
が、図６に示すように浮体２上面の空中部分に円筒状の
胴室２５を設け、この胴室２５内部にプロペラ２６を配
置したものをスラスタ２７とし、胴室２５より流出する
空気の反力を利用して浮体２を走行させることもでき
る。
【００１８】さらに、本件における接舷装置は、土運船
の浚渫船への接舷に限らず、一般の運搬船の作業船への
接舷にも使用できる。
の浚渫船への接舷に限らず、一般の運搬船の作業船への
接舷にも使用できる。
【００１９】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので以下に記載する効果を奏する。接舷装置の遠隔操作
を行う操作員だけで接舷を行うことができるため、土運
船側は総員配置とする必要はなく、浚渫船上の綱取り員
も不要となる。また、風波の強いときにも安全に接舷を
行うことができる。さらに、浚渫船から土運船に土砂を
積載する際には、吸着部材が土運船を吸着した状態でレ
ールに沿って前進することにより土砂の積載位置を移動
させるため、土運船の移動のためのウインチ操作員が不
要となるとともにこの際のワイヤの切断による要員に対
する危険を防ぐことができる。
ので以下に記載する効果を奏する。接舷装置の遠隔操作
を行う操作員だけで接舷を行うことができるため、土運
船側は総員配置とする必要はなく、浚渫船上の綱取り員
も不要となる。また、風波の強いときにも安全に接舷を
行うことができる。さらに、浚渫船から土運船に土砂を
積載する際には、吸着部材が土運船を吸着した状態でレ
ールに沿って前進することにより土砂の積載位置を移動
させるため、土運船の移動のためのウインチ操作員が不
要となるとともにこの際のワイヤの切断による要員に対
する危険を防ぐことができる。
【００２０】そして、係留部材をウインチ付きロープに
すると、接舷装置に大動力のスラスタが不要となる。
すると、接舷装置に大動力のスラスタが不要となる。
【００２１】また、浮体は電波又は光波の測離用送受信
装置を備えたものであり、土運船と浚渫船の各々は測離
用送受信装置に対する応答装置を備えたものであり、ス
ラスタは測離用送受信装置の指令により作動するもので
あるとすると、測離用送受信装置は、応答装置からの応
答信号によって求めた接舷装置に対する土運船と浚渫船
の相対位置に基づいてスラスタに作動指令を出し、接舷
装置を土運船と浚渫船の定められた位置に来るように移
動させるため、土運船の接舷を短時間で確実に行うこと
が可能となる。
装置を備えたものであり、土運船と浚渫船の各々は測離
用送受信装置に対する応答装置を備えたものであり、ス
ラスタは測離用送受信装置の指令により作動するもので
あるとすると、測離用送受信装置は、応答装置からの応
答信号によって求めた接舷装置に対する土運船と浚渫船
の相対位置に基づいてスラスタに作動指令を出し、接舷
装置を土運船と浚渫船の定められた位置に来るように移
動させるため、土運船の接舷を短時間で確実に行うこと
が可能となる。
【図１】本発明の土運船の接舷装置を示した図である。
【図２】本発明の土運船の接舷装置の作動を示した図で
ある。
ある。
【図３】吸着部材の作動を示した図である。
【図４】他の接舷装置を示した図である。
【図５】測離用送受信装置を示した図である。
【図６】他のスラスタを示した図である。
１ 接舷装置
２ 浮体
３、４、５、６、１１、１２ スラスタ
７ 吸着部材
８ 係留部材
１５ 土運船
１６ 浚渫船
Claims (3)
- 【請求項１】 浚渫船に接舷される浮体と、該浮体自体
を自走自在とするスラスタと、該浮体の一の側面に該側
面に沿って水平方向に平行に設けたレールと、該レール
に沿って移動自在に設けられ土運船に吸着する吸着部材
と、前記浮体の他の側面に設けられ浚渫船に接舷する係
留部材とから成る土運船の接舷装置。 - 【請求項２】 前記係留部材は、土運船に吸着した浮体
を浚渫船まで牽引すると共に浮体を係留させるウインチ
付ロープである請求項１記載の土運船の接舷装置。 - 【請求項３】 前記浮体は電波又は光波の測離用送受信
装置を備えたものであり、前記土運船と前記浚渫船の各
々は測離用送受信装置に対する応答装置を備えたもので
あり、前記スラスタは測離用送受信装置の指令により作
動するものである請求項１記載の土運船の接舷装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22834791A JPH058788A (ja) | 1990-10-29 | 1991-08-12 | 土運船の接舷装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29254490 | 1990-10-29 | ||
| JP2-292544 | 1990-10-29 | ||
| JP22834791A JPH058788A (ja) | 1990-10-29 | 1991-08-12 | 土運船の接舷装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH058788A true JPH058788A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=26528191
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22834791A Pending JPH058788A (ja) | 1990-10-29 | 1991-08-12 | 土運船の接舷装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH058788A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009529456A (ja) * | 2006-03-15 | 2009-08-20 | ウッドサイド エナジー リミテッド | Ｌｎｇの船上再ガス化 |
| US9260577B2 (en) | 2009-07-14 | 2016-02-16 | Toray Plastics (America), Inc. | Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength |
| KR20170006539A (ko) * | 2015-07-08 | 2017-01-18 | 대우조선해양 주식회사 | 선대선 접안 시스템 및 방법 |
-
1991
- 1991-08-12 JP JP22834791A patent/JPH058788A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009529456A (ja) * | 2006-03-15 | 2009-08-20 | ウッドサイド エナジー リミテッド | Ｌｎｇの船上再ガス化 |
| US9260577B2 (en) | 2009-07-14 | 2016-02-16 | Toray Plastics (America), Inc. | Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength |
| US10301447B2 (en) | 2009-07-14 | 2019-05-28 | Toray Plastics (America), Inc. | Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength |
| KR20170006539A (ko) * | 2015-07-08 | 2017-01-18 | 대우조선해양 주식회사 | 선대선 접안 시스템 및 방법 |
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