JPH0587495U - 加熱炉の炉内圧制御装置 - Google Patents

加熱炉の炉内圧制御装置

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JPH0587495U
JPH0587495U JP3437492U JP3437492U JPH0587495U JP H0587495 U JPH0587495 U JP H0587495U JP 3437492 U JP3437492 U JP 3437492U JP 3437492 U JP3437492 U JP 3437492U JP H0587495 U JPH0587495 U JP H0587495U
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JP
Japan
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furnace
pressure
damper
furnace pressure
flue
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Application number
JP3437492U
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English (en)
Inventor
冨士夫 棯崎
Original Assignee
住友金属工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】連続式加熱炉の炉内燃焼負荷低下時における炉
内圧の低下を防ぎ、外気の侵入を防止する手段を提供す
る。 【構成】連続式加熱炉の煙道ダンパーの下流にモーター
駆動される旋回羽根を設置する。通常は、炉内圧検出器
により検出された炉内圧PVが設定圧SVになるよう煙
道ダンパーを制御する。炉内燃焼負荷が低下した場合
に、煙道ダンパーが全閉となっても炉内圧PVと設定圧
SVとの偏差が生じる場合には、炉内圧PVと煙道ダン
パーの開度に応じて前記旋回羽根の旋回方向と回転数を
求めて該旋回羽根を駆動する。 【効果】低燃焼時に炉内圧の低下を確実に防止できる。
燃料原単位を向上できる。炉内の燃焼雰囲気を安定化で
きる。Noxの発生を抑制できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、スラブ、ブルーム等の鋼材を所定の温度に加熱する連続式加熱炉 において、特に炉内燃焼負荷が低減しても炉内圧を適正に保持するための炉内圧 制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続式加熱炉における炉内圧制御は、外気の侵入を防止し、良好な燃焼雰囲気 を確保するため、正圧を維持できるよう制御を行うのが目的である。このような 炉内圧の制御方法としては、加熱炉に設置された圧力検出器により検出された炉 内圧が任意の設定圧力に保持されるよう、煙道ダンパーの開閉により制御が行な われている。すなわち、圧力検出器により検出された炉内圧PVと設定圧SVと の偏差△εがゼロとなるように煙道ダンパーの開度を該ダンパー駆動装置により 調節する方法がとられている。ここで、炉内設定圧SVが大気圧より高すぎると 装入扉、抽出扉や覗き窓等の開口部から燃焼ガスの吹出しが多くなり、他方、大 気圧より低すぎると前記開口部からの外気の侵入が多くなる。このため、炉内設 定圧SVは、上記燃焼ガスの吹出しによる熱損失と外気の侵入による熱損失が最 小になるように、種々の調査をもとに炉特性に合わせ最適炉内圧を設定している 。
【0003】 しかるに、最近の連続式加熱炉の操業状況は、装入被加熱材の高温化や省エネ ルギーの推進により、燃焼負荷が設備仕様より大幅に軽減し、煙道ダンパーを全 閉にしても任意の設定圧を維持できないという問題が発生している。特に、ロー ル替えや設備トラブル等で極端に燃焼負荷が軽減した場合に炉内圧の低下が著し い。この炉内圧の低下による開口部からの外気の侵入による影響は、炉内温度の 低下や排ガス温度の低下によるレキュペレーターの熱回収率低下等、燃料使用量 の増加や高酸素濃度の炉内雰囲気となり、被加熱材表面のスケール生成量の増加 により歩留が悪化する等、成品のコストアップをきたす。また、バーナーフレー ムと外気との接触によりNox濃度の上昇等公害面での問題も大きい。さらに、 間接的な影響としては、排ガス中の酸素濃度の上昇より適正な空気比の自動制御 が困難となることや、ダンパーの全閉状態では該ダンパーと装入扉および抽出扉 の開閉の同期制御が不可能となる等の問題も生じている。
【0004】 ところで、煙道ダンパーは炉休止時の点検では気密性が保たれているが、操業 中は高温の排ガスにより歪や変形が発生し、全閉状態でも完全に密閉することが 困難な状況にある。そこで、ダンパーの更新や二重ダンパー化および煙道マンホ ールの開放等の対策を行ってきたが、十分な効果が得られていないのが実状であ る。
【0005】 このような問題を解決する方法として従来、排ガス煙道を縮小する方法、ある いは煙道に外気導入ダンパーを設置し外気を導入して炉内圧を制御する方法(特 開昭62−169991号公報参照)等が知られている。排ガス煙道を縮小する 方法は、煙道を縮小化することによって高温の排ガスによる煙道ダンパーの歪や 変形を少なくし、全閉状態における気密性を保持しようとする方法であり、また 別設の外気導入ダンパーにより炉内圧を制御する方法は、低燃焼時に外気を煙道 のレキュペレーターと煙道ダンパーとの間から導入することによって、炉内ガス の吸引量を低減して炉内圧の極端な低下を防止する方法である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前記排ガス煙道の縮小化方法は、燃焼負荷が上昇した場合煙道の容量 が不足し、その結果炉内圧の上昇が予想されるという問題がある。また、外気導 入ダンパーにより炉内圧を制御する方法は、外気の導入量に限界(煙突出口での 排ガス温度低下)があり、燃焼負荷の低下時に炉内圧を確実に維持できるとは限 らない。
【0007】 この考案は、このような従来技術の問題点にかんがみ、高温材料の受入れに伴 い炉内燃焼負荷が低減しても炉内圧を適正にしかも確実に維持できる炉内圧制御 装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案は、加熱炉煙道部に配設した炉内圧制御ダンパーの開度を調整して炉 内圧を制御するごとく構成された加熱炉の炉内圧制御装置に炉内圧発生用旋回羽 根を別設し、この旋回羽根と既設ダンパーとを組合せたもので、その要旨は、既 設の炉内圧制御ダンパー下流の煙道部に、可逆式駆動装置にて駆動される旋回羽 根を設置し、炉内圧検出値と炉内圧制御ダンパーの開度に応じて前記旋回羽根の 旋回方向と回転数を求め、前記可逆式駆動装置に指令する炉内圧演算制御装置を 備えたことを特徴とする加熱炉の炉内圧制御装置である。
【0009】
【作用】
この考案では、圧力検出器により検出された炉内圧PVとダンパー開度計によ り測定されたダンパー開度を炉内圧演算制御装置に入力し、ここで炉内圧PVと 設定圧SVとの偏差を求め、その偏差がゼロになるよう炉内圧制御ダンパーの開 度を調節するが、この時炉内圧制御ダンパーの開度が全閉となり、なおかつ炉内 圧PVと設定圧SVとの間に偏差が生じる場合は、その偏差に応じて炉内圧演算 制御装置により炉内圧制御ダンパーの下流に設置した旋回羽根の旋回方向と回転 数を求め、旋回羽根の可逆式駆動装置に指令して炉内圧を制御するのである。
【0010】 したがって、既設の炉内圧制御ダンパーの熱歪等により全閉状態でも完全に密 閉することが困難で、低負荷時の炉内圧維持が難しくなっても、旋回羽根により 積極的に炉内圧を発生させることができるので、炉内圧を設定値に維持すること が可能となり、外気の侵入を防ぐことができるのである。
【0011】 なおこの考案において、旋回羽根を既設の炉内圧制御ダンパー下流に設置した が、排出ガス温度が極力低いレキュペレーター下流であれば、旋回羽根の位置は 任意である。
【0012】
【実施例】
図1はこの考案の一実施例装置を示す概略図で、1は連続式加熱炉、2はバー ナ、3は鋼材、4はレキュペレーター(熱交換器)、5は炉内圧制御ダンパー、 5−1はダンパー駆動装置、5−2はダンパー開度計、6は圧力検出器、7は煙 道、8は旋回羽根、8−1は旋回羽根駆動装置(可逆式)、9は炉内圧演算制御 装置、10は煙突である。
【0013】 連続式加熱炉1は、鋼材3を例えばウォーキングビームにより搬送しつつ、多 数のバーナ2により所定温度に加熱するように構成されており、バーナ2からの 燃焼排ガスは煙突10の通風力によって煙道7に導かれて大気に吸引排出される 構造となっている。煙道7に設置されたレキュペレーター4は送風機(図面省略 )からバーナ2に供給される燃焼用空気を予熱するように構成されている。この レキュペレーター4の下流に設置された炉内圧制御ダンパー5は該ダンパー駆動 装置5−1により開閉駆動される仕組みとなっている。
【0014】 旋回羽根8は該旋回羽根駆動装置8−1により旋回方向および回転数が制御さ れる構造となっている。炉内圧演算制御装置9は圧力検出器6からの炉内圧PV を予め入力されている設定圧SVにするための制御信号を炉内圧制御ダンパー駆 動装置5−1に出力する機能と、ダンパー開度計5−2の出力信号と炉内圧PV に応じ、煙突10の通風力に対し抵抗となるように旋回羽根8の旋回方向と回転 数の制御信号を旋回羽根駆動装置8−1に出力する機能を有する。
【0015】 上記構成の炉内圧制御装置において、圧力検出器6により検出された炉内圧P Vが炉内圧演算制御装置9に入力されると、予め入力されている設定圧SVと比 較されて偏差△εが求められ、炉内圧PVにするための駆動信号がダンパー駆動 装置5−1に出力される。その時のダンパー開度はダンパー開度計5−2から炉 内圧演算制御装置9に入力される。その後、燃焼負荷の低減により炉内圧が低下 してくると、炉内圧を設定圧に保つべく炉内圧制御ダンパー5の開度が徐々に小 さくなるようにダンパー駆動装置5−1が作動する。そして、炉内圧を設定圧に 保つべく該ダンパーが全閉あるいはそれに近い状態となった場合に、なおかつ炉 内圧PVと設定圧SVとの間に偏差が残る場合は、その偏差に応じて旋回羽根8 の旋回方向および回転数が求められ、その制御信号が旋回羽根駆動装置8−1に 出力され旋回羽根8が駆動されることにより、炉内圧PVが設定圧SVに維持さ れる。
【0016】 実施例1 熱延用鋼片連続加熱炉(加熱能力:120Ton/Hr、炉容積:1600m )にこの考案を適用して炉内圧を制御した際の炉内圧の経時変化と、Noxの 発生量をそれぞれ図2、図3に従来と比較して示す。本実施例では煙道部にレキ ュペレータ、炉内圧制御ダンパーが順に設置され、その下流の煙道部(4.5× 2.7m×2列)に可逆式モーター(回転数:0〜1480rpm)より減速機 を介して回転駆動される旋回羽根を設け、図1に示す装置により炉内圧を制御し た。
【0017】 図2に示すごとく、従来はA点(旋回羽根制御切替点)以下の燃焼負荷になる と炉内圧が低下し徐々に負圧になっていたが、この考案の旋回羽根制御に切替え ると任意の設定炉圧に維持することができた。また、図3より明らかなごとく、 従来は低負荷燃焼時には規制値を超える可能性があったが、この考案の旋回羽根 制御に切替えることにより外気の侵入をほぼ確実に防止できる結果、Noxの生 成を抑制することができた。
【0018】
【考案の効果】
この考案は上記のごとく、既設の炉内圧制御ダンパーに加え、回転数および旋 回方向可変の旋回羽根を制御して炉内圧を制御する方式であるから、従来の外気 導入方式のような外気導入量の制限がなく、低燃焼時における炉内圧の低下を確 実に抑制することができる。したがって、この考案によれば、外気の侵入による 排ガス温度低下、燃料原単位の悪化、炉内燃焼雰囲気の変動等をすべて解消でき る効果があり、成品コストの低減がはかられるとともに、Noxの生成抑制効果 も大きいので、公害対策としても有効である。さらに、この考案は装置構成が比 較的簡単であり、かつ既設の加熱炉煙道に容易に適用できるので、設備コストが 高くつくことなく実施できる効果があり、極めて有用性に富むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例装置を示す概略図である。
【図2】この考案の実施例における燃焼ガス量と炉内圧
の関係を従来と比較して示す図である。
【図3】同上実施例における燃焼ガス量とNox発生量
の関係を従来と比較して示す図である。
【符号の説明】
1 連続式加熱炉 2 バーナ 3 鋼材 4 レキュペレーター 5 炉内圧制御ダンパー 6 圧力検出器 7 煙道 8 旋回羽根 9 炉内圧演算制御装置 10 煙突

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉煙道部に配設した炉内圧制御ダン
    パーの開度を調整して炉内圧を制御するごとく構成され
    た加熱炉の炉内圧制御装置において、前記炉内圧制御ダ
    ンパー下流の煙道部に、可逆式駆動装置にて駆動される
    旋回羽根を設置し、炉内圧検出値と炉内圧制御ダンパー
    の開度に応じて前記旋回羽根の旋回方向と回転数を求
    め、前記可逆式駆動装置に指令する炉内圧演算制御装置
    を備えたことを特徴とする加熱炉の炉内圧制御装置。
JP3437492U 1992-04-24 1992-04-24 加熱炉の炉内圧制御装置 Pending JPH0587495U (ja)

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