JPH058708B2 - - Google Patents

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JPH058708B2
JPH058708B2 JP59251407A JP25140784A JPH058708B2 JP H058708 B2 JPH058708 B2 JP H058708B2 JP 59251407 A JP59251407 A JP 59251407A JP 25140784 A JP25140784 A JP 25140784A JP H058708 B2 JPH058708 B2 JP H058708B2
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pyrazine
liquid crystal
general formula
carbon atoms
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JP59251407A
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JPS61129171A (ja
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Hataaki Yoshimoto
Koichi Kashiwagi
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、ピラジン環の2位及び5位に互いに
異なる置換基を有するピラジン誘導体の製造法に
関するものである。 [発明の背景] 液晶性を有する化合物は、様々な分野で電気光
学的液晶表示素子(LCD)の材料として用いら
れている。電気光学的液晶表示には、TN型、
GH型、DAP型、相転位型等の各種の方式がある
が、各方式により、使用される液晶に対する要求
が異なつている。したがつて、これらの要求を満
たすために、様々な種類の液晶性化合物が開発、
提案されている。 たとえば、ピラジン環の2位及び5位に同一の
置換基を有するピラジン誘導体とその製造法、そ
してそのようなピラジン誘導体が液晶としての特
性を有していることについて、H.Schubert,R.
Hacher & K.KindermannによるJ.prakt.
Chem.(4)37,12(1968)記載の報告がある。一
方、特開昭58−43961号公報に記載の新規なピラ
ジン誘導体及びその製造法において、ピラジン環
の2位及び5位に互いに異なる置換基を有するピ
ラジン誘導体が、上記ピラジン環の2位及び5位
に同一の置換基を有するピラジン誘導体と比較し
て、さらに優れた液晶特性を示すことが明らかに
された。 上記特開昭58−43961号公報記載の新規なピラ
ジン誘導体は、一般式 [式中、R1は、炭素数3〜9の脂肪族アルキ
ル基、
【式】で表わされる置換シクロ ヘキシル基、又は
【式】で表わされる置 換フエニル基(Yは、炭素数1〜7の脂肪族アル
キルもしくはアルコキシル基、ハロゲン原子又は
ニトリル基を表わす)、そしてR2は、炭素数1〜
11の脂肪族アルキルもしくはアルコキシ基、ベン
ゾイルオキシ基、ハロゲン原子、又はニトリル基
を表わす;ただしR1
【式】とは同一 ではない]で表わされるものである。 また同時に、その製造法として、一般式 R1−COCH2NH3X [式中、R1は、炭素数3〜9の脂肪族アルキ
ル基、
【式】で表わされる置換シクロ ヘキシル基、又は
【式】で表わされる置 換フエニル基(Yは、炭素数1〜7の脂肪族アル
キルもしくはアルコキシル基、ハロゲン原子又は
ニトリル基を表わす)を表わし、そしてXはハロ
ゲン原子を表わす]を有するα−アミノケトン誘
導体と、一般式 [式中、R2は、炭素数1〜11の脂肪族アルキ
ルもしくはアルコキシ基、ベゾイルオキシ基、ハ
ロゲン原子、又はニトリル基を表わす、ただし
R1
【式】とは同一ではない]を有す るアジリン誘導体とを反応させることを特徴とす
る方法が開示されている。 しかし、液晶性を有する化合物に対する産業界
の要求は、水分、熱、光等の影響に対して、物理
的、化学的、電気的に安定であること、液晶性を
示す温度が室温を中心にして広いこと、低粘度で
あること、駆動電圧が低いこと等、様々なものが
ある。これに対して、単独の液晶性化合物でこれ
らの要求を全て満たすものは、今だ見い出されて
いない。したがつて、新規な化合物ばかりでな
く、一般的な構造式として公知である物質の中か
らも、より具体的な化合物としてさらに優れた液
晶特性を有する物質も探し求められている。 また、実用的には単独の液晶性化合物を用いる
よりも、個々の点で優れた性質を持つ数種類の液
晶性化合物や非液晶性化合物を混合して、ある程
度、実用に耐えうる材料(液晶性組成物)を得て
いるのが現状である。したがつて、前記液晶とし
ての特性以外にも、上記液晶性組成物を構成する
化合物として一般に用いられる場合が多いベンゾ
ニトリル誘導体、シアノビフエニル誘導体等の液
晶性化合物との相溶性も、液晶性化合物として重
要な特性となつている。そのため、優れた液晶性
を有し、かつ上記のような相溶性がよい特性を有
する化合物を有利に製造する方法が求められてい
る。 [発明の要旨] 本発明者は、ピラジン環の2位及び5位に互い
に異なる置換基を有するピラジン誘導体につい
て、検討を加え本発明に到達した。 本発明の目的は、物理的、化学的、電気的に安
定であり、電圧・透過率特性などの液晶としての
性質が優れている化合物の製造方法を提供するこ
とである。 本発明は、一般式() [式中、R1は、炭素数1〜12の脂肪族アルキ
ル基を表わし、そしてR2は、炭素数1〜10の脂
肪族アルキルもしくはアルコキシ基または臭素原
子を表わす]で表わされるピラジン誘導体の製造
法を提供するものである。 上記ピラジン誘導体は、一般式() [式中、Xは、ハロゲン原子又はArSO2O(Ar
は、アリール基を表わす)を表わし、そしてR2
は、炭素数1〜10の脂肪族アルキルもしくはアル
コキシ基または臭素原子を表わす]で表わされる
ピラジン誘導体を、遷移金属のハロゲン化物およ
び/または四級アンモニウム塩の存在下に、一般
式() R1MgY () [式中、R1は、炭素数1〜12の脂肪族アルキ
ル基を表わし、そしてYはハロゲン原子を表わ
す]で表わされるグリニア試薬と反応させる本発
明の製造方法を用いることで容易に製造すること
ができる。 [発明の効果] 本発明が提供するピラジン誘導体は、可視光に
対して無色であり、水分、熱、光等の影響に対し
て、物理的、化学的、電気的に安定である等、液
晶性化合物としての特性が優れている。 また上記ピラジン誘導体は、液晶性化合物とし
ての通常の特性に加えて、他の液晶化合物との相
溶性もよいため、各種の特性を示す液晶組成物の
構成成分として有用である。特に、上記ピラジン
誘導体は、他の液晶性化合物と混合した場合、そ
の電圧・透過率特性を急峻にすることが可能なた
め、時分割駆動用の液晶組成物の成分として優れ
た性質を有している。 本発明が提供する上記ピラジン誘導体の製造方
法は、遷移金属のハロゲン化物および/または四
級アンモニウム塩の存在下で反応を進行させるこ
とを特徴として、ピラジン誘導体を高い収率で得
ることができる効果を有するものである。 [発明の詳細な記述] 本発明の製造法により得られるピラジン誘導体
は、一般式() で表わされる。 一般式()においてR1は、メチル、エチル、
n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−
ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノ
ニル、n−デシル、n−ウンデシルおよびn−ド
デシル、そしてこれらの各種の異性体を含む炭素
数1〜12の脂肪族アルキル基である。 また、一般式()においてR2は、メチル、
エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチ
ル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチ
ル、n−ノニルおよびn−デシル、そしてこれら
の各種の異性体を含む炭素数1〜10の脂肪族アル
キル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
n−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシ
ルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオ
キシ、n−ノニルオキシおよびn−デシルオキ
シ、そしてこれらの各種の異性体を含む炭素数1
〜10の脂肪族アルコキシ基;もしくは臭素原子で
ある。 なお一般式()で表わされる化合物は、2−
アルキル−5−(4−アルキルフエニル)ピラジ
ン、2−アルキル−5−(4−アルコキシフエニ
ル)ピラジンおよび2−アルキル−5−(4−ブ
ロモフエニル)ピラジンのいずれかである。 上記のピラジン誘導体は、一般式() で表わされるピラジン誘導体を、遷移金属のハロ
ゲン化物および/または四級アンモニウム塩の存
在下に、一般式() R1MgY () で表わされるグリニア試薬と反応させる方法によ
り製造することができる。 一般式()および()におけるR1とR2は、
前記一般式()におけるものと同じ意味を有す
るものである。一般式()におけるXは、塩
素、臭素、ヨウ素およびフツ素などのハロゲン原
子;またはArSO2O(Arは、フエニル、およびp
−トリル等のアリール基を表わす)である。また
一般式()におけるYは、塩素、臭素、ヨウ素
およびフツ素などのハロゲン原子である。 一般式()で表わされるピラジン誘導体は公
知の方法を用いて製造することができる。たとえ
ば、H2NCH2CONH2・HClおよび一般式() [式中、R2は、炭素数1〜10の脂肪族アルキ
ルもしくはアルコキシ基または臭素原子を表わ
す]で表わされる化合物を反応させることで、一
般式() [式中、R2は、炭素数1〜10の脂肪族アルキ
ルもしくはアルコキシ基または臭素原子を表わ
す]で表わされるピラジン誘導体を製造して、こ
の一般式()で表わされるピラジン誘導体と
POCl3およびPCl5等のオキシハロゲン化リンまた
はハロゲン化リン、あるいはArSO2Cl(Arは、フ
エニルおよびp−トリル等のアリール基を表わ
す)を反応させることで前記一般式()で表わ
されるピラジン誘導体を製造することができる。 本発明のピラジン誘導体の製造方法における、
一般式()で表わされるピラジン誘導体を、一
般式()で表わされるグリニア試薬と反応させ
る方法そのものは、クロロピラジンをグリニア試
薬(例、CH3MgI)あるいはリチウム試薬(例、
CH3Li、C6H5Li)と反応させてアルキルピラジ
ンを合成する方法として既に公知である。上記合
成方法の詳細については、A.F.Bramwell,R.D.
Wells,Tetrahedron,1972,28,4155およびD.
J.Berry,J.D.Cook,B.J.Wakefield,JCS,
PerkinI,1972,2190等の文献に記載されている。
しかし、これらのアルキルピラジンの合成方法
は、上記文献中に明らかにされているように、ア
ルキル基の炭素数が増大すると、目的とするアル
キルピラジンの収量が低くなるものである。具体
的には、上記方法でブチルピラジン(炭素数4)
を合成することは、その収量の低さから非常に困
難であるとされていた。 本発明者は、遷移金属のハロゲン化物および/
または四級アンモニウム塩の存在下で上記反応を
進行させることで、アルキルピラジンを高い収率
で合成することを可能なものとした。遷移金属の
ハロゲン化物または四級アンモニウム塩のいずれ
か一方のみを加えることでも本発明の効果は得ら
れるが、遷移金属のハロゲン化物および四級アン
モニウム塩の両方を加えた方が、本発明の効果が
顕著なものとなるため好ましい。 上記遷移金属のハロゲン化物の具体例として
は、塩化第二鉄、塩化コバルト、臭化第二銅等を
挙げることができる。また上記反応系に対する遷
移金属のハロゲン化物の添加量としては、一般式
()で表わされるピラジン誘導体1モル当り、
0.0001モル〜0.1モルの範囲内であることが好ま
しい。 上記四級アンモニウム塩の具体例としては、塩
化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ
−n−ブチルアンモニウム、塩化トリメチルベン
ジルアンモニウム等を挙げることができる。また
上記反応系に対する四級アンモニウム塩の添加量
としては、一般式()で表わされるピラジン誘
導体1モル当り、0.01モル〜10モルの範囲内であ
ることが好ましい。 なお、合成反応に用いる溶媒としては、エーテ
ル、テトラヒドロフラン(THF)等の一般にグ
リニア試薬を調製する際に使用できるものを用い
ることができる。また、上記合成反応は、−100℃
〜60℃の温度範囲内で進行させることが好まし
い。 上記反応により得られた生成物に、公知の分離
操作、例えば、カラムクロマトグラフイーや再結
晶等の方法を行なうことで本発明のピラジン誘導
体を単離、精製することができる。 本発明の製造法により得られるピラジン誘導体
は、他の液晶性化合物または、非液晶性化合物と
混合して液晶性組成物として用いることができ
る。本発明の製造法により得られるピラジン誘導
体は、他の液晶性化合物と混合した場合に、その
電圧・透過率特性を急峻にすることが可能なた
め、特に、時分割駆動用の液晶性組成物の成分と
して有用である。 本発明の製造法により得られるピラジン誘導体
と混合して使用することができる液晶性化合物の
例としては、次の化合物を挙げることができる。 p−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)
ベンゾニトリル、 トランス−4−アルキル−1−(p−アルコキ
シフエニル)シクロヘキサン、 4−アルキル−4′−シアノビフエニル、 トランス−5−アルキル−2−(p−シアノフ
エニル)−1,3−ジオキサン、 トランス−5−アルキル−2−(p−アルコキ
シフエニル)−1,3−ジオキサン、 5−アルキル−2−(p−シアノフエニル)ピ
リミジン、 5−アルキル−2−(p−アルコキシフエニル)
ピリミジン、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)
4′−シアノビフエニル、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)
−4′−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)
ビフエニル、 p−アルコキシフエニル=トランス−4−アル
キルシクロヘキサンカルボキシラート、 p−アルコキシフエニル=4−アルキルベンゾ
アート、 p−シアノフエニル=4−アルキルベンゾアー
ト、 2−アルキル−5−(p−シアノフエニル)ピ
ラジン、 2−アルコキシ−5−(p−アルキルフエニル)
ピラジン、および 2−シアノ−5−(p−アルキルフエニル)ピ
ラジン 上記液晶性組成物の調製は従来利用されている
技術に従つて実施することができる。 本発明の製造法により得られるピラジン誘導体
を他の液晶性化合物と混合し、液晶性組成物とす
る場合は、該ピラジン誘導体を液晶性組成物の全
重量に対して1%〜70%、好ましくは5%〜50%
含有させて用いることがよい。1%以下では、本
発明の製造法により得られるピラジン誘導体を含
ませたことにより生じる効果が不充分となり、ま
た70%以上では液晶性組成物の粘度が増大するた
め好ましくない。 次に本発明の実施例を示す。 [実施例 1] 2−(n−ペンチル)−5−(4−n−ブトキシ
フエニル)ピラジンの製造 2−クロロ−5−(4−n−ブトキシフエニル)
ピラジン3.50g(13.3ミリモル)をTHF50mlに溶解
し、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム2.14g
(6.7ミリモル)を加えて−35℃で攪拌しながら、
グリニア試薬[マグネシウム0.90g(37ミリモル)、
1−ブロモペンタン5.62g(37ミリモル)と
THF50mlから調製した]を15分間かけて滴下し
た。ついで、−40℃で塩化第二鉄0.07g(0.43ミリ
モル)を加えて、−30〜−40℃で15分間反応させ
た。ついで水300mlを加え、ヘキサンで抽出(150
ml×3回)した。有機層を水洗(300ml×2回)
したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を除去して得られた残渣(ガスクロマト分析の
結果、残渣中に目的物である2−(n−ペンチル)
−5−(4−n−ブトキシフエニル)ピラジンが
87%生成していた)をシリカゲルクロマトグラフ
イー(展開液:n−ヘキサン/エチルエーテル)
による分離操作にかけ黄色結晶を得た。この結晶
をメタノール/水を溶媒として用いて再結晶させ
て、2−(n−ペンチル)−5−(4−n−ブトキ
シフエニル)ピラジンの白色結晶2.23gを得た。 この再結晶物を分析したところ、融点は61.5〜
62.5℃、NI(ネマテイツク相・等方性液体相転移
温度)は61〜60.5℃、NS(ネマテイツク相・スメ
クテイツク相転移温度)は53〜52.5℃を示した。 またIRスペクトル(KBr)を測定したところ、
2950、2925、1855、1600、1475、1240、1170、
1020および825cm-1にピークを有するスペクトル
が得られた。 [実施例 2] 臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムを加えな
い以外は、実施例1と同じ操作を行ない、−20℃
で反応を進行させた。15分後に得られた析出物に
ガスクロマト分析を行なつたところ、目的物であ
る2−(n−ペンチル)−5−(4−n−ブトキシ
フエニル)ピラジンが65%と還元物 が10%が生成していた。 [実施例 3] 塩化第二鉄を加えない以外は、実施例1と同じ
操作を行ない、15℃で反応を進行させた。5時間
後に得られた析出物にガスクロマト分析を行なつ
たところ、目的物である2−(n−ペンチル)−5
−(4−n−ブトキシフエニル)ピラジンが40%
と上記実施例2に記載の還元物が28%生成してい
た。 [比較例 1] 臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムおよび塩
化第二鉄を加えない以外は、実施例1と同じ操作
を行なつたところ、10℃以下では1時間後におい
て、ほとんど反応は進行していなかつた。また20
℃で反応を進行させたところ3時間後に、目的物
である2−(n−ペンチル)−5−(4−n−ブト
キシフエニル)ピラジンが36%、上記実施例2に
記載の還元物が35%生成していた。 [実施例 4] 2−(n−ヘキシル)−5−(4−ブロモフエニ
ル)ピラジンの製造 2−クロロ−5−(4−ブロモフエニル)ピラ
ジン33.7g(125ミリモル)をTHF700mlに溶かし、
臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム12.11g
(37.6ミリモル)を加え、−40℃で攪拌しながらグ
リニア試薬[1−ブロモヘキサン51.6g(312ミリ
モル)、マグネシウム7.60g(313ミリモル)および
THF300mlから調製した]を滴下した後、−42℃
で塩化第二鉄1.6g(10ミリモル)を少しずつ加え、
さらに25分間、−40℃〜−35℃で反応を続けた。
ついで水300mlを加えて、ヘキサンで抽出(150ml
×3回)した。有機層を水洗(300ml×2回)し
たのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を除去して得られた析出物をシリカゲルクロマト
グラフイー(展開液:n−ヘキサン/エチルエー
テル)による分離操作にかけて結晶36.4gを得た。
この結晶を、n−ヘキサンを溶媒として用いて再
結晶させ、2−(n−ヘキシル)−5−(4−ブロ
モフエニル)ピラジンの結晶を得た。 この再結晶物を分析したところ、融点81〜83℃
を示した。 またIRスペクトル(KBr)を測定したところ、
2910、2850、1465、1150、1015、1000、820cm-1
にピークを有するスペクトルが得られた。 このようにして得られた2−(n−ヘキシル)−
5−(4−ブロモフエニル)ピラジンを公知の方
法に従つて、CuCNと反応させたところ、2−
(n−ヘキシル)−5−(4−シアノフエニル)ピ
ラジンが生成した。 [実施例 5] 2−(n−ペンチル)−5−(4−n−ヘプトキ
シフエニル)ピラジンの製造 5−(4−n−ヘプトキシフエニル)ピラジン
−2−イル=p−トルエンスルホナート9.6g
(21.8ミリモル)をTHF100mlに溶解し、臭化テ
トラ−n−ブチルアンモニウム2.0g(6.2ミリモ
ル)を加えた。ついで、−15℃で攪拌しながら、
グリニア試薬[Mg2.05g(84.4ミリモル)、1−ブ
ロモペンタン12.71g(84.2ミリモル)および
THF100mlから調製した]を加え、さらに−15℃
で塩化第二鉄0.20g(0.12ミリモル)を加えて−5
〜5℃で、15分間反応させた。実施例1と同様に
処理をして、2−(4−n−ヘプトキシフエニル)
−5−n−ペンチルピラジンの白色結晶3.52gを
得た。この結晶物を分析したところ、融点は61〜
62℃、SIは71℃を示した。 [実施例 6] 実施例1または実施例5と同様な方法により、
第1表に示した様々な本発明の対象のピラジン誘
導体を合成した。なお第1表に分析結果として、
各ピラジン誘導体の融点および透明点を併記す
る。 第1表において、R1およびR2は、本発明の対
象のピラジン誘導体を示す一般式() におけるR1およびR2である。また、NIはネマテ
イツク相・等方性液体相転移温度、NSはネマテ
イツク相・スメクテイツク相転移温度、SIは、ス
メクテイツク相・等方性液体相転移温度である。 なお、前記実施例1(R1=C5H11、R2=OC4
H9)および実施例5(R1=C5H11、R2=OC7H15
で得られた化合物についても併せて記す。
【表】 [参考例 1] 4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 24重量% 4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 36重量% 4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 25重量% 4−シアノ−4′−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)−ビフエニル 15重量% を混合し、液晶性組成物(透明点、71.5℃)を製
造した。これをセル厚さ8μmのTNセルに封入し
た。30℃における、しきい電圧は1.71V、飽和電
圧は2.40Vであつた。この液晶性組成物85重量%
に実施例1で得た化合物15重量%を混合して、液
晶性組成物を製造した。この液晶性組成物の透明
点は64℃を示した。前記混合物と同様に、TNセ
ルに封入したところ、しきい電圧は1.72V、飽和
電圧は2.33Vであつた。すなわち、本発明の対象
化合物を添加することによつて、電圧・透過率特
性の急峻性(飽和電圧/しきい電圧)が1.40から
1.35に向上した。 [比較参考例 1] 参考例1と同様に、 4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 24重量% 4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 36重量% 4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
−ベンゾニトリル 25重量% 4−シアノ−4′−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)−ビフエニル 15重量% からなる液晶性組成物を調製した。この組成物
に、2−(4−メトキシフエニル)−5−(4−n
−プロピルフエニル)ピラジン を加えたところ、上記液晶性組成物に対して、重
量比で5%程度しか溶けなかつた。 また、上記液晶性組成物に2−(4−メトキシ
フエニル)−5−(4−シアノフエニル)ピラジン を加えたところ、上記液晶性組成物に対して溶け
た量は、重量比で5%以下であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() [式中、Xは、ハロゲン原子又はArSO2O(Ar
    は、アリール基を表わす)を表わし、そしてR2
    は、炭素数1〜10の脂肪族アルキルもしくはアル
    コキシ基または臭素原子を表わす]で表わされる
    ピラジン誘導体を、遷移金属のハロゲン化物およ
    び/または四級アンモニウム塩の存在下に、一般
    式() R1MgY () [式中、R1は、炭素数1〜12の脂肪族アルキ
    ル基を表わし、そしてYは、ハロゲン原子を表わ
    す]で表わされるグリニア試薬と反応させること
    を特徴とする一般式() [式中、R1は、炭素数1〜12の脂肪族アルキ
    ル基を表わし、そしてR2は、炭素数1〜10の脂
    肪族アルキルもしくはアルコキシ基または臭素原
    子を表わす]で表わされるピラジン誘導体の製造
    法。
JP25140784A 1984-11-28 1984-11-28 ピラジン誘導体の製造法 Granted JPS61129171A (ja)

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