JPH0586686U

JPH0586686U - 監視カメラを備えた車両

Info

Publication number: JPH0586686U
Application number: JP2918892U
Authority: JP
Inventors: 信夫井爪; 謙一浅野; 亘石田; 武木下; 一郎田中; 敏郎島本; 圭介田代; 彰男白鳥; 俊弘山口
Original assignee: Mitsubishi Motors Corp
Current assignee: Mitsubishi Motors Corp
Priority date: 1992-05-01
Filing date: 1992-05-01
Publication date: 1993-11-22

Abstract

(57)【要約】【目的】車両に監視カメラを搭載して車内から車外の
状況を広範囲に亘り監視することができるようにする。【構成】車両１の車室内に上下に配置され伸長時に車
両の上方に延出する伸縮可能な支柱４、車室に設置され
て支柱を垂直に支持すると共に伸縮させる昇降装置３、
支柱の上端に配設され旋回及び上下に首振り可能なマウ
ント５、マウントに取り付けられた監視カメラ６、昇降
装置及びマウントを制御して監視カメラを昇降、旋回、
首振りさせる制御装置７、監視カメラが撮影した映像を
再現する受像機８とを備えた構成としたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、監視カメラを備えた車両に関する。

【０００２】

【従来の技術】

大型のバス等においては車体の後端上部に監視用のテレビカメラを斜め下方を向けて配設する一方、運転席にモニタテレビを配設し、駐車場や車庫入れ作業時に運転者が車両の後方を確認し得るようにした監視カメラを備えた車両がある。従って、運転者は、運転席に着座したまま後方の状態を確認することが可能となり、特に狭い場所に駐車したり車庫入れ作業をする場合に有効である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の監視カメラは、車体の所定箇所に固定されているために監視範囲が狭く、単に駐車場や車庫入れ時に利用するだけのものとされている。更に、搭載する車両も駐車場や車庫入れ操作が運転者一人では容易でないような大型のバス等に限られている等その利用範囲が狭い。

【０００４】本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、監視カメラを昇降、旋回及び首振り可能として監視範囲を拡げ、活用範囲の広い監視カメラを備えた車両を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案によれば、車室内に上下に配置され伸長時に車両の上方に延出する伸縮可能な支柱と、前記車室に設置され前記支柱を垂直に支持すると共に伸縮させる昇降装置と、前記支柱の上端に配設され旋回及び上下に首振り可能なマウントと、前記マンウトに取り付けられた監視カメラと、前記昇降装置及び前記マンウトを制御して前記監視カメラを昇降、旋回、首振りさせる制御装置と、前記監視カメラが撮影した映像を再現する受像機とを備えた構成としたものである。

【０００６】

【作用】

乗員は、制御装置を操作して支柱を所望の高さに伸長させ、更にマンウトを動かしてカメラを旋回させ、或いは上下方向に首振りさせて車外を撮影する。このカメラにより撮影した映像は、受像機により再現される。これにより乗員は、乗車したまま車外の状況を監視することができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図１において車両１内には監視カメラ２が搭載されており、この監視カメラ２は、図２及び図３に示すように昇降装置３、支柱４、マウント５、監視用テレビカメラ（以下単に「カメラ」という）６、制御装置７及び監視用テレビ（以下単に「テレビ」という）８、ビデオデッキ９等により構成されており、車内から車外の様子を広い範囲で監視することができるようになっている。

【０００８】車両１は、例えば、ワンボックスカーと称される車両で、昇降装置３は、車両１の略中央に配置され、床１ａに固定されており、図２及び図３に示すように支柱４を垂直に支持すると共に所望の高さに伸縮させるもので、モータ１１、手動ハンドル１２、クラッチレバー１３等を備えている。昇降装置３は、モータ１１により支柱４を所望の高さに伸縮させる。また、支柱４は、クラッチレバー１３を操作することによりモータ１１から切り離され、手動ハンドル１２により手動で伸縮可能とされている。

【０００９】支柱４は、自動的に伸縮するロッドアンテナと同様に構成されており、前記昇降装置３により伸縮制御される。即ち、支柱４は、図２及び図４に示すように外径が順次小径となる所定長さの複数例えば、４本のパイプ１５〜１８が順次同心的に嵌装されて数メートル（例えば、２〜３ｍ程度）の高さに伸縮可能とされている。そして、最も外側のパイプ１５は、下端が昇降装置３に取り付けられて垂直に支持され、上端が図３に示すように車両１の天井１ｂに穿設された孔１ｃを僅かな間隙を存して貫通して上方に突出され、支持部材２０により天井１ｂに回転（旋回）可能に支持されている。また、天井１ｂから突出したパイプ１５の上端にはゴム製のカバー２１が液密に外嵌固定されており、当該カバー２１の下端は、孔１ｃの周縁に立設形成されたフランジを回転可能に囲繞して雨水の侵入を防止している。

【００１０】支持部材２０の直ぐ下側には抜け防止用のバンド２２が外嵌されている。また、パイプ１５の所定高さ位置例えば、略中央には方向ハンドル２３が取り付けられており、手動で旋回可能とされている。更に、パイプ１５の下部には方向指示器２４が外嵌固定されており、指針２４ａが昇降装置３の上面に設けられた目盛板２５と対向してパイプ１５即ち、支柱４の旋回方向及び角度を指示するようになっている。尚、目盛板２５は、当該車両１の前方が基準の０°とされている。支柱４は、自動的に伸縮するロッドアンテナと同様に構成されており、前記昇降装置３により伸縮制御される。

【００１１】支柱４の最上部のパイプ１８（図４）の上端にはマウント５が載置固定されており、当該マウント５は、モータが内蔵されており、上部５ａが左右に所定の角度（例えば、±１２０〜１３０°）、上下に所定の角度（例えば、約±４５°）首振り可能とされている。このマウント５の上部５ａにはカメラ６が載置固定されている。そして、マウント５のモータ、カメラ６等の各接続線や制御用のケーブルは、支柱４内に挿通されて制御装置７に導かれている。

【００１２】制御装置７（図１）は、運転席に設置されており、昇降装置３、マウント５を制御するための制御部２６と、カメラ６、テレビ８及びビデオデッキ９を制御するための制御部２７とを備え、制御部２６は、昇降装置３、マウント５の各モータに、制御部２７は、カメラ６、テレビ８及びビデオデッキ９に接続されている。そして、運転者は、運転席に着座したままの状態で支柱４を所望の高さに伸長させ、或いはマウント５を所望の角度に旋回させ、又は首振りさせることができるようになっている。また、後部座席に着座した乗員が手動ハンドル１３、方向ハンドル２３等を操作することにより支柱４の伸縮、旋回等を手動で行なうこともできるようになっている。

【００１３】テレビ８は、例えば、後部座席の後方に前向きに所定の高さ位置に設置されており、カメラ６が撮影した映像を映し出すようになっている。更に、ビデオデッキ９も設置されており、カメラ６により撮影された映像を録画できるようになっている。これらのカメラ６、テレビ８、ビデオデッキ９も制御部２７により運転者が運転席で自由に操作することができるようになっている。

【００１４】以下に作用を説明する。運転者は、外部の状況を知りたい例えば、道路が渋滞している場合に、どの程度の渋滞であるか、或いはどのような障害で渋滞となっているのか等を知りたい場合、制御装置７の制御部２６を操作して支柱４を適宜の高さに伸長させると共に、マウント５を旋回させ、或いは首振りさせてカメラ６を動かす一方、制御部２７を操作してカメラ６により前方や周囲の状態を撮影し、テレビ８に映し出す。これにより運転者は、どの程度の渋滞であるか等を知ることができ、他の道路を選んで迂回する等の措置をとることができる。尚、場合によっては後部座席に着座せる乗員が、手動ハンドル１２、方向ハンドル２３等を手動により操作して支柱４を伸縮させ、旋回させてもよい。

【００１５】また、車外に出て監視することが困難な状況にある区域、或いは現場から離れた場所で監視する必要がある場合にも、支柱４を伸長させ、マウント５を旋回させ、或いは首振りさせてテレビ８に映し出すことにより車外の状況を監視することができ、同時にビデオデッキ９に録画することもできる。更に、駐車したまま車内から屋外のショーを鑑賞することもできる。

【００１６】尚、上記実施例においては、カメラ６は、常時車外に露出させているが、これに限るものではなく、開閉可能なサンルーフを備えた車両に搭載し、不使用時には支柱４を短縮させてカメラ６を車内に収納し、必要に応じてサンルーフを開けて支柱４を伸長させ、カメラ６を上方に突き出させるようにしてもよい。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、渋滞の状況や、屋外におけるショーの鑑賞や、或いは接近することが困難な区域や場所の状況等を乗車したまま車内から容易に監視することが可能となり、監視カメラの活用範囲を拡げることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る監視カメラを備えた車両の一実施
例を示す断面図である。

【図２】図１の監視カメラの昇降装置及び支柱の正面図
である。

【図３】図２の側面図である。

【図４】図２の支柱を伸長させた状態を示す図である。

【符号の説明】

１車両２監視カメラ３昇降装置４支柱５マウント６テレビカメラ７制御装置８テレビ９ビデオデッキ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者木下武東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内 (72)考案者田中一郎東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内 (72)考案者島本敏郎東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内 (72)考案者田代圭介東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内 (72)考案者白鳥彰男東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内 (72)考案者山口俊弘東京都港区芝五丁目33番８号三菱自動車工業株式会社内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車室内に上下に配置され伸長時に車両の
上方に延出する伸縮可能な支柱と、前記車室に設置され
前記支柱を垂直に支持すると共に伸縮させる昇降装置
と、前記支柱の上端に配設され旋回及び上下に首振り可
能なマウントと、前記マンウトに取り付けられた監視カ
メラと、前記昇降装置及び前記マンウトを制御して前記
監視カメラを昇降、旋回、首振りさせる制御装置と、前
記監視カメラが撮影した映像を再現する受像機とを備え
たことを特徴とする監視カメラを備えた車両。