JPH0586395A - エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法 - Google Patents
エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法Info
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- JPH0586395A JPH0586395A JP27651291A JP27651291A JPH0586395A JP H0586395 A JPH0586395 A JP H0586395A JP 27651291 A JP27651291 A JP 27651291A JP 27651291 A JP27651291 A JP 27651291A JP H0586395 A JPH0586395 A JP H0586395A
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- Japan
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- average molecular
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- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 イワシ油等に含有され生体にとって有用なエ
イコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸を食品衛生上
安全に安定化させる方法を開発する。 【構成】 平均分子量3000以下の魚介類エキスからなる
水相10〜50重量部と油相90〜50重量部とを、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグ
リセリンポリリシノール酸エステルから選ばれる1種又
は2種以上の乳化剤により乳化したW/O型エマルジョ
ンをエイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン
酸含有油脂に添加してなるエイコサペンタエン酸,ドコ
サヘキサエン酸含有油脂の安定化法。
イコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸を食品衛生上
安全に安定化させる方法を開発する。 【構成】 平均分子量3000以下の魚介類エキスからなる
水相10〜50重量部と油相90〜50重量部とを、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグ
リセリンポリリシノール酸エステルから選ばれる1種又
は2種以上の乳化剤により乳化したW/O型エマルジョ
ンをエイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン
酸含有油脂に添加してなるエイコサペンタエン酸,ドコ
サヘキサエン酸含有油脂の安定化法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエイコサペンタエン酸
(以下EPAと称する),ドコサヘキサエン酸(以下D
HAと称する)含有油脂の安定化法に関するものであ
る。
(以下EPAと称する),ドコサヘキサエン酸(以下D
HAと称する)含有油脂の安定化法に関するものであ
る。
【0002】さらに詳しくは平均分子量3000以下の魚介
類エキスからなる水相10〜50重量部と油相90〜50重量部
及びその水相または油相に抗酸化剤を溶解したものを乳
化剤によりW/O型エマルジョンとしたものをEPA及
び/または、DHA含有油脂に添加することにより、E
PA,DHA含有油脂を安定なものにする安定化法であ
る。
類エキスからなる水相10〜50重量部と油相90〜50重量部
及びその水相または油相に抗酸化剤を溶解したものを乳
化剤によりW/O型エマルジョンとしたものをEPA及
び/または、DHA含有油脂に添加することにより、E
PA,DHA含有油脂を安定なものにする安定化法であ
る。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】EPA
及びDHAはイワシ油等の魚油に含有しているものであ
るが、近年、生体内生理活性に大きく影響をおよぼすも
のとして注目されている。しかしこれらは高度不飽和脂
肪酸であり、なおかつこれを含む魚油も高度不飽和脂肪
酸を多く含有するためとても不安定なものである。この
ような有用でありながら不安定であるEPA,DHA含
有油脂を安定なものとして安全に使用できるような食品
衛生上安全な安定化法の出現が望まれていた。
及びDHAはイワシ油等の魚油に含有しているものであ
るが、近年、生体内生理活性に大きく影響をおよぼすも
のとして注目されている。しかしこれらは高度不飽和脂
肪酸であり、なおかつこれを含む魚油も高度不飽和脂肪
酸を多く含有するためとても不安定なものである。この
ような有用でありながら不安定であるEPA,DHA含
有油脂を安定なものとして安全に使用できるような食品
衛生上安全な安定化法の出現が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を重ねた結果魚介類由来のエキスを水相に含み、乳化剤
を用いてW/O型エマルジョンとしたものをEPA,D
HA含有油脂に添加することでEPA,DHA含有油脂
を安定なものとすることができることを見出した。
を重ねた結果魚介類由来のエキスを水相に含み、乳化剤
を用いてW/O型エマルジョンとしたものをEPA,D
HA含有油脂に添加することでEPA,DHA含有油脂
を安定なものとすることができることを見出した。
【0005】又、W/O型エマルジョンの水相または油
相に抗酸化剤を含有させればさらに効果のあがることを
見出し、本発明を完成するに至った。
相に抗酸化剤を含有させればさらに効果のあがることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明における魚介類エキスとしてはホタ
テの煮汁やその濃縮物,カツオ節製造工程で得られるエ
キスや缶詰工程で得られるエキス,イワシの煮汁やその
濃縮物等すべての魚及び貝類由来のエキスが使用でき
る。それらの魚介類エキスは分画しなくてもW/Oエマ
ルジョンとしてEPA,DHA含有油脂に添加すれば安
定化効果を示すが、エキス分画又は分解し、平均分子量
3000以下のエキス望ましくは平均分子量1000以下のエキ
スを使用すれば高い抗酸化効果を望むことができる。
テの煮汁やその濃縮物,カツオ節製造工程で得られるエ
キスや缶詰工程で得られるエキス,イワシの煮汁やその
濃縮物等すべての魚及び貝類由来のエキスが使用でき
る。それらの魚介類エキスは分画しなくてもW/Oエマ
ルジョンとしてEPA,DHA含有油脂に添加すれば安
定化効果を示すが、エキス分画又は分解し、平均分子量
3000以下のエキス望ましくは平均分子量1000以下のエキ
スを使用すれば高い抗酸化効果を望むことができる。
【0007】水相または油相に含有させる抗酸化剤とし
てはトコフェロール,リン脂質,ビタミンC,アミノ
酸,香辛料抽出物,カテキン,ひまわり抽出物等があげ
られる。
てはトコフェロール,リン脂質,ビタミンC,アミノ
酸,香辛料抽出物,カテキン,ひまわり抽出物等があげ
られる。
【0008】W/O型エマルジョンに使用する乳化剤は
低HLBのものが好ましい。その中でも、乳化力、使い
やすさの点よりポリグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖
脂肪酸エステル,ポリグリセリンポリリシノール酸エス
テルから選ばれる1種又は2種以上の乳化剤を用いるの
が適している。
低HLBのものが好ましい。その中でも、乳化力、使い
やすさの点よりポリグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖
脂肪酸エステル,ポリグリセリンポリリシノール酸エス
テルから選ばれる1種又は2種以上の乳化剤を用いるの
が適している。
【0009】また、水相,油相割合は平均分子量3000以
下の魚介類エキスからなる水相10〜50重量部と油相90〜
50重量の割合が適している。W/Oエマルジョンはこれ
らを調整し常法により乳化したものである。油相には各
種動物油脂、植物油を用いることができるが油脂の種類
に制限はない。
下の魚介類エキスからなる水相10〜50重量部と油相90〜
50重量の割合が適している。W/Oエマルジョンはこれ
らを調整し常法により乳化したものである。油相には各
種動物油脂、植物油を用いることができるが油脂の種類
に制限はない。
【0010】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例により説明す
る。実施例中、単に部とあるのはいずれも重量部であ
る。
る。実施例中、単に部とあるのはいずれも重量部であ
る。
【0011】(実施例1)抗酸化剤無添加で過酸化物価
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有のタラ油20mlづ
つガラス製直径9cmのペトリ皿に入れ表1,表2に示す
ように魚介類エキスをW/O型エマルジョンとして添加
し、40℃に保った孵卵器中に保存しPOVが 100 にな
る迄の時間を測定した。この時間をもってEPA,DH
A含有油脂の安定の時間を比較した。
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有のタラ油20mlづ
つガラス製直径9cmのペトリ皿に入れ表1,表2に示す
ように魚介類エキスをW/O型エマルジョンとして添加
し、40℃に保った孵卵器中に保存しPOVが 100 にな
る迄の時間を測定した。この時間をもってEPA,DH
A含有油脂の安定の時間を比較した。
【0012】W/O型エマルジョンは油相に中鎖トリグ
リセライド60部を使用し、水20部に分画する前のホタテ
エキス(F−1)、平均分子量3000以上のホタテエキス
(F−2)及び平均分子量3000以下のホタテエキス(F
−3)を10部溶解させテトラグリセリントリリシノール
酸エステル10部を用いて常法により乳化した(表1)。
リセライド60部を使用し、水20部に分画する前のホタテ
エキス(F−1)、平均分子量3000以上のホタテエキス
(F−2)及び平均分子量3000以下のホタテエキス(F
−3)を10部溶解させテトラグリセリントリリシノール
酸エステル10部を用いて常法により乳化した(表1)。
【0013】また、油相に中鎖トリグリセライド60部を
使用しこれにW/O型エマルジョンを添加した時、実験
区全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水
20部に分画する前のホタテエキス(F−1),平均分子
量3000以上のホタテエキス(F−2),平均分子量3000
以下のホタテエキス(F−3)10部を溶解させた(表
2)。
使用しこれにW/O型エマルジョンを添加した時、実験
区全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水
20部に分画する前のホタテエキス(F−1),平均分子
量3000以上のホタテエキス(F−2),平均分子量3000
以下のホタテエキス(F−3)10部を溶解させた(表
2)。
【0014】なおホタテエキスはホタテ煮汁を分画後減
圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したものを使用し
た。各試験区が表1,表2に示す添加量となるように油
脂に添加した。結果は表1,表2右の欄に示す通りであ
る。
圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したものを使用し
た。各試験区が表1,表2に示す添加量となるように油
脂に添加した。結果は表1,表2右の欄に示す通りであ
る。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1,表2の結果よりEPA,DHA含有
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はホタテエキス(F−
3)>ホタテエキス(F−1)>ホタテエキス(F−
2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に強い効
果があることがわかる。
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はホタテエキス(F−
3)>ホタテエキス(F−1)>ホタテエキス(F−
2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に強い効
果があることがわかる。
【0018】また、表2より魚介類エキスのW/O型エ
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
【0019】(実施例2)抗酸化剤無添加で過酸化物価
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有タラ油に魚介類
エキスのW/O型エマルジョンを添加し、実施例1同様
に孵卵器によるテストを行った。
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有タラ油に魚介類
エキスのW/O型エマルジョンを添加し、実施例1同様
に孵卵器によるテストを行った。
【0020】W/O型エマルジョンは油相に中鎖トリグ
リセライド57部を使用し水30部に分画する前のイワシソ
ルブル(F−1),平均分子量3000以上のイワシソルブ
ル(F−2),平均分子量3000以下のイワシソルブル
(F−3)を10部を溶解させトリグリセリンオレイン酸
エステル3部とショ糖ステアリン酸エステル2部を用い
て常法により乳化した。その結果は表3に示す。
リセライド57部を使用し水30部に分画する前のイワシソ
ルブル(F−1),平均分子量3000以上のイワシソルブ
ル(F−2),平均分子量3000以下のイワシソルブル
(F−3)を10部を溶解させトリグリセリンオレイン酸
エステル3部とショ糖ステアリン酸エステル2部を用い
て常法により乳化した。その結果は表3に示す。
【0021】また油相に中鎖トリグリセライド57部を使
用し、これにW/O型エマルジョンを添加した時実験区
全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水28
部に分画する前のイワシソルブル(F−1),平均分子
量3000以上のイワシソルブル(F−2),平均分子量30
00以下のイワシソルブル(F−3)をそれぞれ10部溶解
させた。
用し、これにW/O型エマルジョンを添加した時実験区
全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水28
部に分画する前のイワシソルブル(F−1),平均分子
量3000以上のイワシソルブル(F−2),平均分子量30
00以下のイワシソルブル(F−3)をそれぞれ10部溶解
させた。
【0022】なお使用したイワシソルブルはイワシの煮
汁を分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したも
のを使用した。各試験区が表3,表4に示す添加量とな
るように油脂に添加した。結果は表3,表4右の欄に示
す通りである。
汁を分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したも
のを使用した。各試験区が表3,表4に示す添加量とな
るように油脂に添加した。結果は表3,表4右の欄に示
す通りである。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】表3,表4の結果よりEPA,DHA含有
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はイワシソルブル(F
−3)>イワシソルブル(F−1)>イワシソルブル
(F−2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に
強い効果があることがわかる。
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はイワシソルブル(F
−3)>イワシソルブル(F−1)>イワシソルブル
(F−2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に
強い効果があることがわかる。
【0026】また、表4より魚介類エキスのW/O型エ
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
【0027】(実施例3)抗酸化剤無添加で過酸化物価
(POV)が 8.7のEPA,DHA含有イワシ油に魚介
類エキスのW/O型エマルジョンを添加し、実施例1同
様に孵卵器によるテストを行った。
(POV)が 8.7のEPA,DHA含有イワシ油に魚介
類エキスのW/O型エマルジョンを添加し、実施例1同
様に孵卵器によるテストを行った。
【0028】W/O型エマルジョンは油相に中鎖トリグ
リセライド62部を使用し水25部に分画する前のカツオエ
キス(F−1),平均分子量3000以下のカツオエキス
(F−2),平均分子量3000以下のカツオエキス(F−
3)をそれぞれ10部溶解させ、ペンタグリセリンテトラ
リシノール酸エステル2部,ショ糖オレイン酸エステル
2部を用いて常法により乳化した。その結果は表5に示
す。
リセライド62部を使用し水25部に分画する前のカツオエ
キス(F−1),平均分子量3000以下のカツオエキス
(F−2),平均分子量3000以下のカツオエキス(F−
3)をそれぞれ10部溶解させ、ペンタグリセリンテトラ
リシノール酸エステル2部,ショ糖オレイン酸エステル
2部を用いて常法により乳化した。その結果は表5に示
す。
【0029】また油相に中鎖トリグリセライド62部を使
用し、これにW/O型エマルジョンを添加した時実験区
全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水25
部に分画する前のカツオエキス(F−1),平均分子量
3000以上のカツオエキス(F−2),平均分子量3000以
下のカツオエキス(F−3)をそれぞれ10部溶解させ
た。
用し、これにW/O型エマルジョンを添加した時実験区
全体の0.02%になる様トコフェロールを溶解させ、水25
部に分画する前のカツオエキス(F−1),平均分子量
3000以上のカツオエキス(F−2),平均分子量3000以
下のカツオエキス(F−3)をそれぞれ10部溶解させ
た。
【0030】なお使用したカツオエキスはカツオ節製造
工程中に得たエキスを分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付
して粉末化したものを使用した。各試験区が表5,表6
に示す添加量となるように油脂に添加した。結果は表
5,表6右の欄に示す通りである。
工程中に得たエキスを分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付
して粉末化したものを使用した。各試験区が表5,表6
に示す添加量となるように油脂に添加した。結果は表
5,表6右の欄に示す通りである。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】表5,表6の結果よりEPA,DHA含有
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はカツオエキス(F−
3)>カツオエキス(F−1)>カツオエキス(F−
2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に強い効
果があることがわかる。
油脂に対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョン
を添加することで、EPA,DHA含有油脂の安定化を
はかれることがわかる。その効果はカツオエキス(F−
3)>カツオエキス(F−1)>カツオエキス(F−
2)であり、平均分子量が3000以下のものに特に強い効
果があることがわかる。
【0034】また、表6より魚介類エキスのW/O型エ
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
マルジョンにトコフェロールを溶解させることにより、
EPA,DHA含有油脂の安定化効果はさらに強い相乗
効果にもなることがわかる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
【0035】(実施例4)抗酸化剤無添加で過酸化物価
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有タラ油に魚介類
エキスのW/O型エマルジョンを 0.1%添加し、ゼラチ
ンでそのW/O型エマルジョンが添加されているEP
A,DHA含有タラ油が 400mgとなる様カプセルとし
た。そのカプセルは30℃の孵卵器の中で保存し、そのゼ
ラチンカプセル内の油脂がPOV100となるまでの時間を測
定した。この時間をもってEPA,DHA含有油脂の安
定な時間とした。
(POV)が 8.1のEPA,DHA含有タラ油に魚介類
エキスのW/O型エマルジョンを 0.1%添加し、ゼラチ
ンでそのW/O型エマルジョンが添加されているEP
A,DHA含有タラ油が 400mgとなる様カプセルとし
た。そのカプセルは30℃の孵卵器の中で保存し、そのゼ
ラチンカプセル内の油脂がPOV100となるまでの時間を測
定した。この時間をもってEPA,DHA含有油脂の安
定な時間とした。
【0036】W/O型エマルジョンは油相に中鎖トリグ
リセライド65部を使用し水20部に分画する前のホタテエ
キス(F−1),平均分子量3000以上のホタテエキス
(F−2),平均分子量3000以下のホタテエキス(F−
3)をそれぞれ10部溶解させ水相とし、ペンタグリセリ
ンテトラリシノール酸エステル5部をもって常法により
乳化した。
リセライド65部を使用し水20部に分画する前のホタテエ
キス(F−1),平均分子量3000以上のホタテエキス
(F−2),平均分子量3000以下のホタテエキス(F−
3)をそれぞれ10部溶解させ水相とし、ペンタグリセリ
ンテトラリシノール酸エステル5部をもって常法により
乳化した。
【0037】また表7中で抗酸化剤添加とあるのは上記
W/O型エマルジョン中、中鎖トリグリセライドに、W
/O型エマルジョンを添加した時実験区全体の0.02%に
なる様トコフェロールを溶解させ、W/O型エマルジョ
ンとした。なお使用したホタテエキスはホタテの煮汁を
分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したものを
使用した。結果は表7右の欄に示す通りである。
W/O型エマルジョン中、中鎖トリグリセライドに、W
/O型エマルジョンを添加した時実験区全体の0.02%に
なる様トコフェロールを溶解させ、W/O型エマルジョ
ンとした。なお使用したホタテエキスはホタテの煮汁を
分画後減圧濃縮し、凍結乾燥に付して粉末化したものを
使用した。結果は表7右の欄に示す通りである。
【0038】
【表7】
【0039】表7の結果よりEPA,DHA含有油脂に
対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョンを添加
することでEPA,DHA含有油脂の安定化をはかれる
ことがわかる。その効果は平均分子量3000以下のものが
とても強いことがわかる。
対し魚介類エキスからなるW/O型エマルジョンを添加
することでEPA,DHA含有油脂の安定化をはかれる
ことがわかる。その効果は平均分子量3000以下のものが
とても強いことがわかる。
【0040】また、W/O型エマルジョンにトコフェロ
ールを添加することで魚介類エキスからなるW/O型エ
マルジョンにEPA,DHA含有と油脂安定化の相乗効
果をもたせることができる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
ールを添加することで魚介類エキスからなるW/O型エ
マルジョンにEPA,DHA含有と油脂安定化の相乗効
果をもたせることができる。特にその効果は平均分子量
3000以下のものが強いことがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法においてEPA,DHA含
有油脂に平均分子量3000以下の魚介類エキスからなるW
/O型エマルジョンを均一に混合させることにより、E
PA,DHA含有油脂を安定なものとすることができ
る。さらに強い効果で安定化させるためにW/O型エマ
ルジョンの油相又は水相に抗酸化剤を溶解させ、そのW
/O型エマルジョンをEDA,DHA含有油脂に均一に
混合させることにより、高い安定化効果を得ることがで
きる。この安定化効果によりEPA,DHA含有油脂を
含む医薬品,健康食品を安定で安全なものとしてEP
A,DHAの効果が十分に発揮できるものとして使用す
ることができる。
有油脂に平均分子量3000以下の魚介類エキスからなるW
/O型エマルジョンを均一に混合させることにより、E
PA,DHA含有油脂を安定なものとすることができ
る。さらに強い効果で安定化させるためにW/O型エマ
ルジョンの油相又は水相に抗酸化剤を溶解させ、そのW
/O型エマルジョンをEDA,DHA含有油脂に均一に
混合させることにより、高い安定化効果を得ることがで
きる。この安定化効果によりEPA,DHA含有油脂を
含む医薬品,健康食品を安定で安全なものとしてEP
A,DHAの効果が十分に発揮できるものとして使用す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均分子量3000以下の魚介類エキスから
なる水相10〜50重量部、油相90〜50重量部をポリグリセ
リン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル及びポリグ
リセリンポリリシノール酸エステルから選ばれる1種又
は2種以上の乳化剤により乳化したW/O型エマルジョ
ンをエイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン
酸含有油脂に添加してなることを特徴とするエイコサペ
ンタエン酸,ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法。 - 【請求項2】 平均分子量3000以下の魚介類エキスから
なる水相または油相に抗酸化剤を溶解し、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリ
セリンポリリシノール酸エステルから選ばれる1種又は
2種以上の乳化剤により乳化したW/Oエマルジョンを
エイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン酸に
添加してなることを特徴とするエイコサペンタエン酸,
ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27651291A JPH0586395A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27651291A JPH0586395A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法 |
Publications (1)
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JPH0586395A true JPH0586395A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17570506
Family Applications (1)
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JP27651291A Pending JPH0586395A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸含有油脂の安定化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0586395A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0659347A1 (en) * | 1993-12-20 | 1995-06-28 | San-Ei Gen F.F.I., Inc. | Stable emulsified compositions and foods containing the same |
JP2002121582A (ja) * | 2000-10-13 | 2002-04-26 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 油脂の安定化方法 |
KR100467529B1 (ko) * | 1996-09-10 | 2005-05-24 | 니뽄 수이산 가부시키가이샤 | 안정화유지의제조방법,얻어진유지및그유지를함유하는식품 |
WO2017150559A1 (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-08 | 不二製油グループ本社株式会社 | 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP27651291A patent/JPH0586395A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108697112A (zh) * | 2016-03-02 | 2018-10-23 | 不二制油集团控股株式会社 | 含高度不饱和脂肪酸的巧克力类食品 |
US11957135B2 (en) | 2016-03-02 | 2024-04-16 | Fuji Oil Holdings Inc. | Chocolate-like food containing polyunsaturated fatty acid |
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