JPH0586189A - 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料 - Google Patents

希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料

Info

Publication number
JPH0586189A
JPH0586189A JP3251463A JP25146391A JPH0586189A JP H0586189 A JPH0586189 A JP H0586189A JP 3251463 A JP3251463 A JP 3251463A JP 25146391 A JP25146391 A JP 25146391A JP H0586189 A JPH0586189 A JP H0586189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
polymer
earth element
deuterated
optical material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3251463A
Other languages
English (en)
Inventor
Saburo Imamura
三郎 今村
Tatsuo Izawa
達夫 伊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP3251463A priority Critical patent/JPH0586189A/ja
Publication of JPH0586189A publication Critical patent/JPH0586189A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視〜近赤外光域において優れた光伝送特性
を有するとともに、高い利得でレーザ発振が可能な光学
材料を提供する。 【構成】 屈折率制御が容易で、耐熱性に優れ、吸湿に
伴うOH振動吸収の影響の少ないポリシロキサン中に希
土類元素を化学結合により高濃度かつ均一に取り込み、
安定した発光,増幅作用が得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光集積回路用導波路や
プラスチック光ファイバなどの光学材料として使用可能
な、希土類元素を含むポリシロキサンおよび該ポリシロ
キサンを用いた光学材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学部品や光ファイバの基材としては、
光伝送損失が小さく、伝送帯域が広いことから、一般に
石英ガラスや多成分ガラス等の無機系のものが使用され
ている。これらの光ファイバや光導波路に希土類元素を
添加することにより、レーザや増幅作用などの機能化を
はかる試みがなされている(たとえば、日比野ら、19
89年度電子情報通信学会予稿集4−293)。これら
作用において充分な効果を引き出すためには光部品ある
いはファイバに高濃度の希土類元素を均一に添加する必
要がある。ファイバの場合、希土類元素を含む部分を長
くすることにより濃度を高められるため、増幅作用が大
きく、一部実用化されているものがある。
【0003】しかし、光導波路の場合、希土類元素を高
濃度にしかも均一には添加できず、充分な効果をあげて
いない。
【0004】これを解決できる方法としてゾルーゲル法
が提案されている(星野ら、1991年度電子情報通信
学会予稿集4−232,D.J.DIgiovanni
ら、OFC’91WA2)。この方法は、金属アルコキ
シドと希土類元素の塩化物を原料とし、均質な溶液中
で、加水分解,重縮合反応をおこさせるものである。こ
の方法を用いれば、高濃度にしかも均一に希土類元素を
含む石英膜を作製できる。しかし、厚い膜は、クラッキ
ングや基板からの剥離が生じるため、形成できない。
【0005】上記ガラス系のほかに、最近は、プラスチ
ックを基材とする光学材料も開発されている。これらの
プラスチック光学材料は、無機系に比べ加工性が良く、
取扱い易い、等の特徴を持つことから注目されている。
しかし、これらのプラスチック光部品は、無機系に比べ
て内部を伝達する光の減衰度合が大きい、すなわち損失
が大きい、という欠点がある。また、ポリマに希土類元
素を導入するには、有機金属あるいは有機キレートの形
にしてから混入する必要があり、均一性や効率が悪い欠
点がある。さらに、有機系ポリマは一般に耐熱性が低
く、信頼性に欠ける問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の現状
に鑑みてなされたものであり、その目的は可視光〜近赤
外光域にわたり低損失であり、しかも耐熱性に優れ、発
光や増幅作用を示す希土類元素を含むポリシロキサンお
よび該ポリシロキサンを用いた光学材料を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記一般式I:
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R1 はCn2n+1(Yは水素,重
水素あるいはハロゲン、nは5以下の正の整数)で表わ
されるアルキル基,重水素化あるいはハロゲン化アルキ
ル基、あるいはC65 (Yは水素,重水素あるいはハ
ロゲン)で表わされるフェニル基,重水素化あるいはハ
ロゲン化フェニル基〕で表わされる繰り返し単位と、下
記一般式II:
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、Mは希土類原子〕で表わされる繰
り返し単位とを有することを特徴とする希土類元素を含
むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料である。
【0012】我々は先に一般式(I)で表わされる繰り
返し単位を有するポリマが屈折率の制御が容易で、しか
も耐熱性に優れ、また吸湿に伴うOH振動吸収の影響の
少ないものであり、プラスチック光導波路として優れて
いることを見いだした(特願平2−257865号およ
び特願平2−282023号)。
【0013】本発明は、前発明と同じような製法で、希
土類元素が高濃度でしかも均一に入ったポリマを得、そ
れを使用して発光、増幅作用を起こすことのできる導波
路とすることを本質としている。すなわち、従来では希
土類元素の有機キレートや有機金属をプラスチックに混
入させるのに対し、本発明では希土類元素を化学結合で
ポリマ中に取り込んでおり、高濃度,均一性に優れてい
る。また、このプラスチック光導波路を基板上に形成す
る場合、基板はシリコン基板,ガラス基板のように硬い
基板ばかりでなくプラスチック基板などフレキシブルな
ものが使用可能である。
【0014】本発明のポリマは一般式(III),(I
V):
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】〔式中、Mは希土類原子、Xはハロゲンま
たはアルコキシ、R1 ,R2 は同一または異なり、Cn
2n+1(Yは水素,重水素あるいはハロゲン、nは5以
下の正の整数)で表わされるアルキル基,重水素化ある
いはハロゲン化アルキル基、あるいはC65 (Yは水
素,重水素あるいはハロゲン)で表わされるフェニル
基,重水素化あるいはハロゲン化フェニル基〕で表わさ
れるハロゲン化物の加水分解,重合により得ることがで
きる。また、(III),(IV)で表わされる塩化物
とアルコールとを反応させて得られる各種のアルコラー
トの重合やハロゲン化物とアルコラートの縮重合によっ
てもポリマを得ることができる。なお、nが6以上では
ポリマのガラス転移温度が低くなるため、取扱いに問題
があるので、nは5以下が望ましい。
【0018】本発明におけるポリマの製造法は、一般の
ポリシロキサン製造法と同様であり、ハロゲン化物,ア
ルコラートなどの加水分解物をトルエン,キシレン等の
有機溶媒に溶解し、KOH等のアルカリで重合を行わせ
るものである。また、ポリマの分子量は、膜を形成した
ときのクラッキングを避けるため、10万以上が望まし
い。
【0019】
【作用】上記構成によれば、可視〜近赤外光域において
優れた光伝送特性を有し、高い利得でレーザ発振が可能
な光学材料を提供することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0021】(ポリマ製造例1)内容約100mlのフ
ラスコにフェニルトリクロルシラン10gと塩化ネオヂ
ウム6水和物0.3gとを入れ、これに100mgのK
OHを添加し、さらに15mlのトルエンを添加,混合
した。そして、この混合液を16時間還流した。反応終
了後冷却し、小量の沈殿物をろ過した後、メタノールに
溶液を流し込むことにより再沈殿を行った。得られたポ
リマの分子量はMw=115000,Mw=5.1であ
った。このポリマの屈折率は0.4%上昇した。また、
このポリマは高い耐熱性を示し、300℃で1時間熱処
理しても何らの変化がみられなかった。
【0022】(ポリマ製造例2)原料のモノマを重水素
化フェニルトリクロルシランd−5とした他はポリマ製
造例1と同じようにして重水素化ポリマを得た。得られ
たポリマの物性値は製造例1とほぼ同様であった。
【0023】(ポリマ製造例3)内容約100mlのフ
ラスコにフェニルトリクロルシラン10gと塩化エリビ
ウム6水和物0.5gを入れ、これに100mgのKO
Hを添加し、さらに15mlのトルエンを添加,混合し
た。そして、この混合液を16時間還流した。反応終了
後冷却し、小量の沈殿物をろ過した後、メタノールに溶
液を流し込むことにより再沈殿を行った。得られたポリ
マの分子量はMw=103000,Mw/Mn=5.2
であった。
【0024】(ポリマ製造例4)原料のモノマを重水素
化フェニルトリクロルシランd−5とした他はポリマ製
造例3と同じようにして重水素化ポリマを得た。得られ
たポリマの物性値は製造例3とほぼ同様であった。
【0025】(ポリマ製造例5)内容約100mlのフ
ラスコにフェニルトリクロルシラン10gとフッ化プラ
セオジム0.4gに100mgのKOHを添加し、15
mlのトルエンと混合した。そして、この混合液を16
時間還流した。反応終了後冷却し、小量の沈殿物をろ過
した後、メタノールに溶液を流し込むことにより再沈殿
を行った。得られたポリマの分子量はMw=10300
0,Mw/Mn=5.2であった。
【0026】(ポリマ製造例6)原料のモノマを重水素
化フェニルトリクロルシランd−5とした他はポリマ製
造例5と同じようにして重水素化ポリマを得た。得られ
たポリマの物性値は製造例5とほぼ同様であった。
【0027】(実施例1)ポリマ製造例1で得たポリマ
をコア成分とし、ポリフェニルシルセスキオキサンをク
ラッド成分とする導波路を作製した。
【0028】前述の2種のポリマをそれぞれメチルイソ
ブチルケトンに溶かし溶液とした。まず、クラッド成分
ポリマをプラスチック基板あるいは処理したシリコン基
板上に約15μmの厚さに塗布した。これをベークし、
乾燥処理した後、クラッド成分ポリマ上にコア成分ポリ
マを約8μmの厚さに塗布した。次に、ホトリソグラフ
ィ,ドライエッチングによりコア成分ポリマを長さ50
mm,幅8μm,高さ8μmの直線矩形パタンに加工し
た。加工後、クラッド成分を前述のようにコア成分ポリ
マ上に塗布して導波路を得た。導波路の両端面に誘電体
ミラーを蒸着し、Ar+ レーザ励起色素レーザやTi:
Al23 CWレーザ光を用いて導波路の一端から照射
した。誘電体ミラーを用いて出射光を励起光とレーザ光
を分離し、レーザ光強度を測定した。1.05および
1.31μmでの利得はそれぞれ8dB,2dBであっ
た。
【0029】(実施例2)ポリマ製造例2で得たポリマ
をコア成分とし、重水素化ポリフェニルシルセスキオキ
サンd−5をクラッド成分とする導波路を作製した。
【0030】前述の2種のポリマをそれぞれメチルイソ
ブチルケトンに溶かし溶液とした。まず、クラッド成分
ポリマをプラスチックあるいは処理したシリコン基板上
に約20μmの厚さに塗布した。これをベークし、乾燥
処理した後、クラッド成分ポリマ上にコア成分ポリマを
約8μmの厚さに塗布した。次にホトリソグラフィ,ド
ライエッチングによりコア成分ポリマを長さ50mm,
幅8μm,高さ8μmの直線矩形パタンに加工した。加
工後、クラッド成分をコア成分ポリマ上に塗布して導波
路を得た。導波路の両端面に誘電体ミラーを蒸着し、A
+ レーザ励起色素レーザやTi:Al23 CWレー
ザ光を用い導波路の一端から照射した。誘電体ミラーを
用いて出射光を励起光とレーザ光を分離し、レーザ光強
度を測定した。1.05および1.31μmでの利得は
それぞれ10dB,5dBであった。
【0031】(実施例3−6)ポリマ製造例3−6で得
たポリマをコア成分とし、実施例1,2と同じようにし
て導波路を作製した。それぞれ光利得を調べ、表1に示
す値を得た。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるプラ
スチック光学材料は、従来のものに比べ、可視〜近赤外
光域において優れた光伝送特性を有するとともに、高い
利得でレーザ発振が可能であり、そのため導波形レーザ
や増幅素子のような能動型回路要素として使用できる。
従って、本発明の光学材料を使って作製した光部品によ
り、応用範囲の広い光信号伝送システムを構成できる利
点が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式I: 【化1】 〔式中、R1 はCn2n+1(Yは水素,重水素あるいは
    ハロゲン、nは5以下の正の整数)で表わされるアルキ
    ル基,重水素化あるいはハロゲン化アルキル基、あるい
    はC65 (Yは水素,重水素あるいはハロゲン)で表
    わされるフェニル基,重水素化あるいはハロゲン化フェ
    ニル基〕で表わされる繰り返し単位と、下記一般式I
    I: 【化2】 〔式中、Mは希土類原子〕で表わされる繰り返し単位と
    を有することを特徴とする希土類元素を含むポリシロキ
    サン。
  2. 【請求項2】 請求項1の希土類元素を含むポリシロキ
    サンをコア成分として用いることを特徴とする光学材
    料。
JP3251463A 1991-09-30 1991-09-30 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料 Pending JPH0586189A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3251463A JPH0586189A (ja) 1991-09-30 1991-09-30 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3251463A JPH0586189A (ja) 1991-09-30 1991-09-30 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0586189A true JPH0586189A (ja) 1993-04-06

Family

ID=17223199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3251463A Pending JPH0586189A (ja) 1991-09-30 1991-09-30 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0586189A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5972516A (en) Method for manufacturing optical waveguide using siloxane polymer, and optoelectronic hybrid substrate using the optical waveguide
Wang et al. New high-refractive-index organic/inorganic hybrid materials from sol-gel processing
JP2003523458A (ja) 効率的な光増幅のための共ドーパントポリマー
US20020150368A1 (en) Polymer waveguides and process for producing the same
US20020165339A1 (en) Materials for optical applications
Yamada et al. Processing and optical properties of patternable inorganic–organic hybrid films
JPH0588026A (ja) 希土類金属錯体を含む光導波路
JPS6247605A (ja) 光伝送ファイバー
US6965006B2 (en) Metal alkoxide polymers
JPH11246661A (ja) 透光性無機・有機ハイブリッド
JPH0586189A (ja) 希土類元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光学材料
JPH06256523A (ja) 遷移金属元素を含むポリシロキサンおよびそれを用いた光導波路
US6830818B2 (en) Polymer material and polymer film
JP3110814B2 (ja) シロキサン系ポリマおよび光学材料
WO2015069271A1 (en) Fluorinated siloxanes and methods for their preparation
JP3465242B2 (ja) 高分子光学材料及びそれを用いた光導波路及びその製造方法
JP4025397B2 (ja) 有機・無機高分子複合体およびその製造方法
JP2000230052A (ja) 高分子光学材料およびそれを用いた光導波路
WO2015163890A1 (en) Inorganic siloxane ladder composites and methods of their preparation
KR100927593B1 (ko) 가교기를 가지는 이미드 반복 단위를 포함하는 고분자와, 광도파로용 고분자 필름 및 그 제조 방법
KR20210035610A (ko) 조성물, 전자 광학 물질, 및 전자 광학 물질의 제조 방법
Li et al. Uniformly dispersed nanoparticles in modified polyimides exhibiting high thermal stability and bright emissions in the telecommunication window
JPH09324051A (ja) 高分子光学材料及びそれを用いた光導波路
Yang Neodymium-doped waveguide amplifiers and lasers for integrated optical applications
JPH0588036A (ja) シロキサン系ポリマ由来のガラスから成る導波路膜