JPH0586070A - FSi(OR)3 の製造方法 - Google Patents

FSi(OR)3 の製造方法

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JPH0586070A
JPH0586070A JP3140473A JP14047391A JPH0586070A JP H0586070 A JPH0586070 A JP H0586070A JP 3140473 A JP3140473 A JP 3140473A JP 14047391 A JP14047391 A JP 14047391A JP H0586070 A JPH0586070 A JP H0586070A
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JP
Japan
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fsi
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hydrogen fluoride
trialkoxyfluorosilane
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Takaichi Yamaguchi
隆市 山口
Sei Ootsuki
聖 太附
Hideaki Machida
英明 町田
Koichi Kiso
幸一 木曽
Katsuhiro Mihiroki
勝洋 三尋木
Yukichi Takamatsu
勇吉 高松
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TORI CHEM KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高純度なFSi(OR)3 を簡単、かつ、低
廉に得ることである。 【構成】 Si(OR)4 とHFとを反応させるFSi
(OR)3 の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリアルコキシフルオ
ロシランFSi(OR)3 の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】近年、半導体産業やセラミック産業等の
発展と伴に、その重要な原料としてのシリコン化合物の
需要の伸びは著しい。すなわち、シランSiH4 やテト
ラアルコキシシランSi(OR)4 のような置換体部が
全て同じシリコン化合物は、従来より広く用いられて来
たが、例えばトリアルコキシフルオロシランのような化
合物の需要の増大も目を見張るものがある。
【0003】ところで、トリアルコキシフルオロシラン
以外のトリアルコキシハロシランXSi(OR)3 ( X
は塩素、臭素、ヨウ素)の製造では、Si(OR)4
HX(Xは塩素、臭素、ヨウ素)との反応が考えられた
ものの、この反応では、X3 Si(OR)、X2 Si
(OR)2 、XSi(OR)3 、Si(OR)4 といっ
た複数種の生成物が出来、しかもこれらの化合物の沸点
は近い為に高純度品は得られないのが現実であった。こ
の為、本発明が対象としたFSi(OR)3 の製造にあ
っても同様と推察され、Si(OR)4 とHFとの反応
は一顧だにされなかった。
【0004】すなわち、FSi(OR)3 の製造方法と
しては、 Si(OC2 5 4 +SbF3 +SbCl3 →FSi(OC2 5 3 + F2 Si(OC2 5 2 Si(OC2 5 )Cl3 +SbF3 →F3 Si(OC2 5 )→ F2 Si(OC2 5 2 →FSi(OC2 5 3 Si(OC2 5 4 +(C6 5 )CH3 Si(OC2 5 )F+AlCl3 →FSi(OC2 5 3 +F2 Si(OC2 5 2 + Si(OC2 5 4 +(C6 5 )CH3 Si(OC2 5 2 のようなアンチモン化合物やアルミニウム化合物を用い
る方法(J.Am.Chem.Soc.,68,76
(1946)、Nature,158,672(194
6)、U.S.Pat.3,374,247)とか、 Si(OC2 5 4 +(C6 5 )CH3 SiF2 →FSi(OC2 5 3 +F2 Si(OC2 5 2 +(C6 5 )CH3 Si(OC2 5 )F +Si(OC2 5 4 のような複雑な有機シリコン化合物を出発原料として用
いる方法が提案されているにすぎない。
【0005】しかしながら、上記の反応による製造方法
では、原料のアンチモンやアルミニウムが金属不純物と
して製品に混入してくる可能性があり、しかもアンチモ
ン化合物は劇毒物であるから取り扱いが面倒であり、工
場生産方式に適用しようとすると環境保全の問題も加わ
る。又、(C6 5 )CH3 SiF2 や(C6 5 )C
3 Si(OC2 5 )Fのような複雑な有機シリコン
化合物は、高価で、かつ、入手も困難であり、工場生産
方式には向いていない。
【0006】
【発明の開示】本発明の目的は、高純度なFSi(O
R)3 を簡単、かつ、低廉に得ることである。この本発
明の目的は、Si(OR)4 とHFとを反応させること
を特徴とするFSi(OR)3 の製造方法によって達成
される。
【0007】又、Si(OR)4 とHFとを反応させた
後、生成物を遅滞なく分離精製することを特徴とするF
Si(OR)3 の製造方法によって達成される。尚、ト
リアルコキシフルオロシランFSi(OR)3における
Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、C1225、C1429、C1633といっ
たアルキル基、フェニル基、メチル基やエチル基といっ
たアルキル基などで置換されたフェニル基などが挙げら
れる。
【0008】そして、本発明によれば、アンチモン化合
物のような劇毒物を用いる必要がなく、取り扱いが容易
で、しかも原料コストが高く付かず、大量生産方式に適
ったものであり、さらには金属不純物の混入といったこ
とがなく、例えば純度99.99%以上といった高純度
なトリアルコキシフルオロシランFSi(OR)3 を簡
単、かつ、低廉に得ることが出来るのである。
【0009】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。本発明は、 テトラアルコキシシランとフッ化水素を出発原料と
すること、 テトラアルコキシシランとフッ化水素との反応は、
温度及びフッ化水素の流量制御といった極めて簡単なも
ので済むこと、 副生成物の二フッ化物F2 Si(OR)2 は、不安
定であって、速やかに三フッ化物と一フッ化物になるこ
と、 副生成物の三フッ化物F3 SiORは沸点が低く、
分離・精製は簡単 という化学的・物理的性質を上手く利用したことに基づ
くものである。
【0010】すなわち、窒素気流下で反応容器中に入れ
られている10モルのテトラアルコキシシランSi(O
R)4 を激しく攪拌し、氷冷後、マスフローコントロー
ラで流量管理しながらHFを反応容器中に吹き込み、H
Fの供給量毎のトリアルコキシフルオロシランFSi
(OR)3 の収量、出発原料のSi(OR)4 の消費
量、副生成物としてのアルコールの収量及び他の三フッ
化物、二フッ化物の生成の有無を調べたところ、Si
(OR)4 10モルとHF10モルとは全て消費され、
定量的にFSi(OR)3 が得られることが見出された
のである。又、反応終了後の未反応フッ化水素や副生成
物である三フッ化物は、反応容器を加温することによ
り、FSi(OR)3 を損なうことなく、速やかに除去
でき、かつ、前記で得られた化合物を蒸留操作により精
製したところ、極めて高純度なトリアルコキシフルオロ
シランFSi(OR)3 が得られたのである。
【0011】以下、本発明について実施例を挙げて説明
する。
【0012】
【実施例】図1に示す如くの装置を用意する。そして、
反応容器1中にテトラエトキシシラン10モルを加え、
−5℃まで冷却し、その後マスフローコントローラ2で
15seemの流量に管理しながらフッ化水素を吹き込
み、 Si(OC2 5 4 +HF→FSi(OC2 5 3 +C2 5 OH の反応を行わせた。反応終了後、未反応物のフッ化物を
除去する為に、反応容器を加温した。
【0013】尚、フッ化水素量約1モル(20g)供給
毎にサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーによ
り反応の進行状況を追跡したので、完全に消費するフッ
化水素10モルまでの測定結果を図2に示す。これによ
れば、反応終了までのガスクロマトグラフィーによる原
料の消費量と副生成物の関係からフッ化水素と副生成物
が検出されることなく、トリエトキシフルオロシランと
エタノールのみで構成されていることが判明した。又、
熱分解反応が一部生じる為、フッ化水素の供給量を理論
値よりも多目に供給することが好ましかった。
【0014】次に、得られたトリエトキシフルオロシラ
ンの精製を行った。すなわち、一般的精製蒸留装置を用
い、400torrの減圧下で、エタノールを除去した
後、減圧下200torrによりトリエトキシフルオロ
シランを留出させ、純度分析を行った。製品の収率は9
0%で、図2の示す結果と良く一致した。上記の製品に
ついて、金属不純物含有量をフレームゼーマン型原子吸
光装置を用いて測定した結果、各金属元素(Co,C
r,Cu,Fe,Ni,Mn,Zn,Pb,Na,K,
Ca,Mg)共に検出限界以下(<0.1ppm)であ
り、高純度であることが判明した。
【0015】又、元素分析の結果はC71.9%、H1
5.7%、F20.1%、Si28.0%であり、トリ
エトキシフルオロシラン(FSi(OC2 5 3 )の
理論値(C72.07%、H16.20%、F19.0
0%、Si28.09%)と良く一致していた。
【0016】
【効果】本発明によれば、アンチモン化合物のような劇
毒物を用いる必要がなく、取り扱いが容易で、しかも原
料コストが高く付かず、大量生産方式に適ったものであ
り、さらには触媒も必要とせず、そして金属不純物の混
入といったことがなく、例えば純度99.99%以上と
いった高純度なトリアルコキシフルオロシランFSi
(OR)3 を簡単、かつ、低廉に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFSi(OR)3 の製造に用いられる
装置の概略図である。
【図2】フッ化水素の供給量とFSi(OR)3 との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 反応容器 2 マスフローコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木曽 幸一 神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4002番地 株式会社トリケミカル研究所内 (72)発明者 三尋木 勝洋 神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4002番地 株式会社トリケミカル研究所内 (72)発明者 高松 勇吉 神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4002番地 株式会社トリケミカル研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si(OR)4 とHFとを反応させるこ
    とを特徴とするFSi(OR)3 の製造方法。
  2. 【請求項2】 Si(OR)4 とHFとを反応させた
    後、生成物を遅滞なく分離精製することを特徴とするF
    Si(OR)3 の製造方法。
JP3140473A 1991-06-12 1991-06-12 FSi(OR)3 の製造方法 Expired - Fee Related JPH0699452B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5468894A (en) * 1994-03-22 1995-11-21 Tri Chemical Laboratory Inc. Method of manufacturing FSi(OR)3

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5468894A (en) * 1994-03-22 1995-11-21 Tri Chemical Laboratory Inc. Method of manufacturing FSi(OR)3

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