JPH0585954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、現金を一括して搬送、管理する現金
一括処理システムに於ける、現金自動収納装置に
係り、特に金庫の収納制御に関す。

(b) 技術の背景 近来金融機関等に於ける業務の合理化を達成す
る為に、各種の現金取扱装置が開発実用化されて
いる。特に省力化機器として現金一括処理システ
ムが提案されている。これは窓口での現金の計
数、搬送及び出納業務を機械化して現金管理を集
中して行うもので、各窓口ステーシヨンに現金挿
入口と現金放出口とを備え、又現金出納ステーシ
ヨンに現金払出装置と現金収納装置を備え、窓口
ステーシヨンと現金出納ステーシヨンを搬送路で
接続し、搬送路上をキヤリアによつて現金が搬送
され現金出納ステーシヨンで、自動的に現金自動
収納装置に収納されるように構成したものであ
る。

(c) 従来技術と問題点 以下従来方法について一実施例を第１図及び第
２図を参照して説明する。

第１図は本発明の現金自動収納装置が適用され
る現金一括処理システムの構成図、第２図は従来
の現金自動収納装置の構成を示す側面図である。

第１図に示す如く顧客と応対する各カウンタ１
には、入出金処理、回金処理及び締め上げ処理等
を行う窓口装置２、（以下OTM：Online Tellers
Machineと称す）現金の入金を行う入金機３、通
帳に入出金を記帳する記帳機４、及び現金を搬送
するキヤリアのステーシヨン５が設けられてい
て、搬送路６に依つてOTM２からの指令で現金
の自動支払を行う現金自動支払機７、及び各ステ
ーシヨン５からの現金を自動的に収納する現金自
動収納装置８、並びに各種現金管理機能を有する
出納コンソール９に結ばれている。搬送路６上を
送行するキヤリアは、本構成に於てはリニヤモー
タ方式を採用しており、従つてキヤリア自身には
動力を持たず、搬送路６の所定の位置にステータ
（Stator）１０を設けて、リニヤモータ制御部１
１に依つて送行の制御を行つている。そしてリニ
アモータ制御部１１をふくめて、上述した総ての
装置の制御はシステム制御部１２に依つて行つて
いる。斯かる構成のシステムに適用される現金自
動収納装置８は第２図に示す如く紙幣収納金庫１
３、キキヤリア１４から現金を取り込んで収納す
る収納機構１５、キヤリア１４を搬送路６から収
納口１６迄上昇させる上昇機構１７、現金の鑑
別、計数部１８、偽紙幣を収納するリジエクトボ
ツクス１９及び装置内の各種制御を司どる装置制
御部２０等から構成されている。

以下本自動収納装置８についてシステムの動作
を説明すると、第１図に於てカウンタ１で顧客か
ら現金と通帳を受取つたテラー（Teller）は金額
をカウントし、記帳機４で通帳に入金額を記帳し
て顧客に返却すると同時に、カウンタ１のステー
シヨン５に待機しているキヤリア１４に手で現金
を積載し、OTM２から取引内容をシステム制御
部１２に通知する。そしてキヤリア１４の送行ボ
タンを押下するとキヤリア１４は搬送路６を送行
して現金自動収納装置８に達し現金を現金自動収
納装置８に収納する。或いはカウンタ１で顧客か
ら現金と通帳を受取つたテラーは、通帳を記帳機
４にセツトすると共に、現金を入金機３に挿入
し、鑑別及び計数を行い、OTM２の取引入力を
行なう。OTM２取引入力後OTM２から取引金
額を記帳機４の通帳に記帳し、通帳は顧客に返却
され現金は入金機３のステーシヨン５に待機して
いるキヤリア１４に積載されて、搬送路６を送行
して現金自動収納装置８に達し自動的に収納す
る。

現金自動収納装置８の現金収納動作を説明する
と、システム制御部１２から指令を受けた装置制
御部２０は、現金２１を積載して到着したキヤリ
ア１４を上昇機構１７に依つて、搬送路６から取
り外して収納口１６に移動させる。そして図示省
略したロボツト等を使用した収納機構１５を作動
させてキヤリア１４から現金２１を取込み、鑑
別、計数部１８に送る。鑑別、計数部１８では送
られてきた現金２１を鑑別及び計数し、真紙幣で
あればゲートＧ１を上げてローラＲ１〜Ｒ３の図
に於て反時計方向の回転に依つて紙幣収納金庫１
３に、偽紙幣であればゲートＧ１を下げてローラ
Ｒ１の反時計方向及びＲ２の時計方向の回転に依
つてリジエクトボツクス１９に収納し、真紙幣及
び偽紙幣の金額をシステム制御部１２に通知する
ようになつている。

しかし乍ら、斯かる方式の現金自動収納装置８
に於ては、紙幣収納金庫１３が１個しか無い為、
紙幣収納金庫１３に紙幣が一杯になつたら、現金
自動収納装置及び現金一括処理システム全体の作
動を停止して、紙幣収納金庫１３の交換をしなけ
ればならない欠点があつた。

(d) 発明の目的 本発明の目的は上記欠点を解決し、現金自動収
納装置の紙幣収納金庫が一杯になつても、現金自
動収納装置及び現金一括処理システム全体の作動
を停止する事無く紙幣収納金庫の交換が行なえる
現金自動収納装置を提供するにある。

(e) 発明の構成 上記目的を達成する為に本発明は、システム制
御部により全体を制御する銀行業務の現金一括処
理システムに於ける現金自動収納装置であつて、
装置全体を制御する装置制御部と、現金取込み部
と、取込んだ現金を計数する計数部と、計数部に
て計数された現金を収納する複数個の金庫と、各
金庫の現金収納量のフル状態を検出し、フル状態
検知信号を前記装置制御部及びシステム制御部に
出力する金庫フル検知制御部と、フル状態検知信
号を受けると、前記装置制御部を介してアラーム
を出力させると共に、装置制御部に対し収納金庫
の切替えを指令する前記システム制御部と、切替
え指令を受けた装置制御部からの指令により、空
の他の金庫への収納切替えを行わせる金庫自動切
替制御部と、装置ドアの開閉と金庫の設置有無と
を状態監視し、開扉及び金庫無しの異常状態には
所定の制御信号を前記装置制御部及びシステム制
御部に発し、又、前記金庫のフル状態にあつてシ
ステム制御部からの出力禁止指令を受ければ、異
常状態の制御信号を一切出力せず、フル状態金庫
の交換設置終了後に解除指令を受けて出力禁止を
解除する状態信号制御部と、を備えて成るように
したものである。

(f) 発明の実施例 以下本発明の一実施例を第３図を参照して説明
する。第３図は本発明に依る現金自動収納装置の
ブロツク図である。

図に於て８′は現金自動収納装置、１９′はリジ
エクトボツクス２０′は装置制御部、２２は金庫
フル検知制御部、２３は金庫自動切替制御部、２
４は状態信号制御部、２５，２５′は紙幣収納金
庫、２６はデイスプレー、２７は紙幣のパスウエ
イ、Ｒ６、Ｒ７はローラ、Ｇ２はゲートである。
全図を通じ同一符号のものは同一物である。

図に示す如く本発明の現金自動収納装置８′は
複数の紙幣収納金庫２５，２５′を備えていて、
片方の紙幣収納金庫２５が現金２１で一杯、即ち
フル（Full）状態になつたら、自動的に空金庫２
５′の方に現金２１の収納を切替えるように構成
されたものである。即ち現金自動収納装置８′の
装置制御部２０′には金庫内の現金がフル状態に
なつた事を検知する金庫フル検知制御部２２と、
フル検知したら、収納金庫を空金庫の方に自動的
に切替える金庫自動切替制御部２３、及び紙幣収
納金庫２５，２５′の設置有無状態、ドアの開閉
状態等を含めて装置の状態に応じて、所定の制御
信号を発する状態信号制御部２４が設けられてい
る。

本現金自動収納装置８′について現金収納動作
を説明すると、先ずシステム制御部１２は装置制
御部２０′に対し、現金２１の収納金庫として、
例えば２５を指示する。すると装置制御部２０′
は金庫自動切替制御部２３を介してゲートＧ２を
下げ紙幣収納金庫２５′へのパスウエイを閉じ、
キヤリア１４で搬送されて来た現金２１は紙幣収
納金庫２５に収納されるよう設定する。そしてシ
ステム制御部１２から現金収納指令を受けた装置
制御部２０′は、現金２１を積載して到着したキ
ヤリア１４を上昇機構１７に依つて、搬送路６か
ら取り外して収納口１６に移動させる。そして図
示省略したロボツト等を使用した収納機構１５を
作動させ、キヤリア１４から現金２１を取り込ん
で鑑別、計数部１８に送る。鑑別、計数部では送
られてきた現金２１を鑑別及び計数し、真紙幣で
あればゲートＧ１を上げてローラＲ１〜Ｒ３の図
に於て反時計方向の回転及びＲ６の時計方向の回
転に依つて紙幣収納金庫２５に、偽紙幣であれば
ゲートＧ１を下げてパスウエイ２７を閉じ、ロー
ラＲ１の反時計方向及びＲ２の時計方向の回転に
依つて、偽紙幣をリジエクトボツクス１９′に収
納するようにする。そして現金自動収納装置８′
に於ける鑑別、計数の結果は装置制御部２０′を
通じてシステム制御部１２に通知される。

そして紙幣収納金庫２５に現金２１が一杯にな
り、図示省略した検知センサに依つて、現金２１
がフル状態になつた事を金庫フル検知制御部２２
が把握すると、この情報は装置制御部２０′に通
知される。装置制御部２０′では、受けたフル情
報を更にシステム制御部１２に通知し、出納コン
ソール９を介してデイスプレー２６等にアラーム
を出力する。そして同時に、システム制御部１２
から装置制御部２０′を介して金庫自動切替制御
部２３に指示し、ゲートＧ２を開いて、ローラＲ
１〜Ｒ３，Ｒ６，Ｒ７を反時計方向に回転させ
て、現金２１は紙幣収納金庫２５′に収納される
ように切替える。

その後で装置のドアを開いて、フル状態の紙幣
収納金庫２５を取出し、空の他の紙幣収納金庫と
交換する事になるが、本来現金自動収納装置８′
は、ドアを開いたり、金庫２５を取り出したりし
て、状態信号制御部２４からの制御信号が出力さ
れると、異常事態と判断して、防犯安全上からシ
ステムの一切の運用を停止するようにしてある。
そこで金庫の切替え指示が出た場合に限つて、シ
ステムの運用の停止を防止する為に、ドアを開い
たり、金庫を取出しても、ドアの開閉状態検出信
号及び、金庫有無検知信号が状態信号制御部２４
から出力されないよう信号出力の禁止指令が発せ
られる。

然る後ドアを開いてフル金庫と空金庫の交換が
行なわれるが、上記対策が実施されている為にシ
ステムの運用が停止される事は無い。

金庫の交換が済んだら、ドアを閉じて交換作業
は完了となるが、この時点でシステム制御部１２
に対し完了情報を入力操作することにより、シス
テム制御部１２から装置制御部２０′を介して状
態信号制御部２４に出力禁止の解除指令が発せら
れ、状態信号制御部２４は正常状態に戻り、現金
自動収納装置８′は常態に復する。

尚本説明は、紙幣の収納について説明したが、
硬貨についても類似の方式で実現出来る事は勿論
である。

そして更に上記信号処理は、システム制御部１
２から装置制御部２０′が指令を受けて作動する
よう説明したが、他の実施例としては、装置制御
部２０′に上記信号処理機能を保有させ、自装置
内で上記信号処理を行なう事も可能である。

(g) 発明の効果 以上説明した様に、本発明の現金自動収納装置
を現金一括処理システムに適用することにより、
現金収納の空の金庫が在る内は他の金庫がフル状
態になつても、従来例のように即座に最短時間に
て金庫を交換する必要は無くなり、更にフル状態
金庫の取替え作業は、装置及びシステム全体を停
止させることなく運用状態のまま安全適切に行え
るようになつた。

これにより、装置設置台数の削減化も図れ、装
置及びシステムの運用効率が向上、信頼性が高め
られ、大きな効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の現金自動収納装置が適用され
る現金一括処理システムの構成図、第２図は従来
の現金自動収納装置の構成を示す側面図、第３図
は本発明に依る現金自動収納装置のブロツク図で
ある。 図に於て１はカウンタ、２はOTM、３は入金
機、４は記帳機、５はステーシヨン、６は搬送
路、７は現金自動支払機、８，８′は現金自動収
納装置、９は出納コンソール、１０はステータ、
１１はリニヤモータ制御部、１２はシステム制御
部、１３，２５，２５′は紙幣収納金庫、１４は
キヤリア、１５は収納機構、１７は上昇機構、１
８は鑑別計数部、１９，１９′はリジエクトボツ
クス、２０，２０′は装置制御部、２１は現金、
２２は金庫フル検知制御部、２３は金庫自動切替
制御部、２４は状態信号制御部、２６はデイスプ
レー、２７はパスウエイ、Ｒ１〜はローラ、Ｇ１
〜はゲートである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ システム制御部により全体を制御する銀行業
   務の現金一括処理システムに於ける現金自動収納
   装置であつて、 装置全体を制御する装置制御部と、 現金取込み部と、 取込んだ現金を計数する計数部と、 該計数部にて計数された現金を収納する複数個
   の金庫と、 各金庫の現金収納量のフル状態を検出し、フル
   状態検知信号を前記装置制御部及びシステム制御
   部に出力する金庫フル検知制御部と、 該フル状態検知信号を受けると、前記装置制御
   部を介してアラームを出力させると共に、該装置
   制御部に対し収納金庫の切替えを指令する前記シ
   ステム制御部と、 該切替え指令を受けた装置制御部からの指令に
   より、空の他の金庫への収納切替えを行わせる金
   庫自動切替制御部と、 装置ドアの開閉と金庫の設置有無とを状態監視
   し、開扉及び金庫無しの異常状態には所定の制御
   信号を前記装置制御部及びシステム制御部に発
   し、又、前記金庫のフル状態にあつて該システム
   制御部からの出力禁止指令を受ければ、異常状態
   の制御信号を一切出力せず、フル状態金庫の交換
   設置終了後に解除指令を受けて出力禁止を解除す
   る状態信号制御部と、を備えて成ることを特徴と
   する現金自動収納装置。