JPH058547U

JPH058547U - フイルム情報読み取り装置

Info

Publication number: JPH058547U
Application number: JP6376791U
Authority: JP
Inventors: 一郎田口
Original assignee: 旭光学工業株式会社
Priority date: 1991-07-17
Filing date: 1991-07-17
Publication date: 1993-02-05

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構造によりパトローネのフィルム情報
を読み取ることができるフィルム情報読み取り装置を提
供する。【構成】フィルムパトローネ２のＤＸコード２ａから
フィルム情報を読み取るもので、開口部４ａが形成され
たパトローネ室壁４と、開口部４ａから露出する位置に
接点５ａを有するフレキシブル基板５と、フレキシブル
基板５の背部に設けられた板バネ６とを有する。板バネ
６に押圧されたフレキシブル基板５の接点５ａは、開口
部４ａから露出して、ＤＸコード２ａと弾性的に接触す
る。【効果】フレキシブル基板上の接点は、パトローネの
ＤＸコードと引っ掛かることなく確実に接触することが
できる。また、構造が簡単であり、部品点数が少ない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フィルム情報読み取り装置に関し、特にフィルム情報を表す所定のコードを外筒面上に有するフィルムパトローネからフィルム情報を読み取るための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

カメラ用フィルムのパトローネの外筒面には、フィルム感度、撮影枚数、露出許容範囲等の情報を表すＤＸコード等の所定のコードが付されており、カメラはこの情報を読み取ることにより、各種情報が自動設定される。

【０００３】ＤＸコードにより表される情報を読み取るには、パトローネの装填時にパトローネの外筒面上のＤＸコードと接触する電気接点部材が必要であり、かかる情報読み取り装置として種々のものが提案されている。例えば、バネで付勢された複数の接点ピンや、板バネの先端部を凸面にした接片を突出させたような装置が提案されている。

【０００４】また、特開昭60-158424 号は、縦方向の開口部が設けられたパトローネ室壁と、開口部内において突出位置と後退位置の間で変位する台部材と、台部材の複数の開口部内において突出位置と後退位置の間で変位する電気接点部材と、電気接点部材及び台部材を突出位置へ付勢する手段と、電気接点部材からの電気信号をカメラの電気回路に伝達する手段とを有するフィルム情報読み取り装置を開示している。この装置において、パトローネの未装填時には、台部材及び電気接点部材はともに最も突出した位置にあるが、パトローネの装填時には台部材は最も後退した位置に来て、各電気接点部材は付勢手段により押され、パトローネの外周のＤＸコード接点に圧接される。従って、パトローネの装填時に電気接点部材に引っ掛かるという問題が解消されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記フィルム情報読み取り装置は、パトローネ室壁の開口部内において台部材を突出自在にするとともに、台部材の開口部内において電気接点部材を突出自在にするという複雑な構造を有するため、部品点数が多く、従って、製造コストが高くなるという欠点を有する。

【０００６】従って本発明の目的は、簡単な構造によりパトローネのフィルム情報を読み取ることができるフィルム情報読み取り装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本考案者は、接点を設けたフレキシブル基板を、パトローネ室壁に形成された開口部より弾性部材の押圧作用により突出させることにより、複雑な構造とすることなく、簡単かつ確実にフィルムパトローネのＤＸコードと接触させることができることを発見し、本考案を完成した。

【０００８】すなわち、本考案のフィルム情報読み取り装置は、フィルムパトローネの外筒面上に設けられた所定のコードからフィルム情報を読み取るもので、 (a) 開口部が形成されたパトローネ室壁と、 (b) 前記開口部から露出する位置に接点を有するフレキシブル基板と、 (c) 前記フレキシブル基板の背部に設けられた弾性部材とを有し、前記弾性部材に押圧されたフレキシブル基板の接点は、前記開口部から露出するとともに、前記パトローネのフィルム情報コードと接触することを特徴とする。

【０００９】

【実施例及び作用】

図１は、本考案の一実施例によるフィルム情報読み取り装置を具備するカメラを、その裏蓋を取り去って後方から見た状態を示す。また、図２は図１のＡ−Ａ断面図である。

【００１０】カメラボディ１にはフィルムパトローネ２を受承するパトローネ室３があり、パトローネ室３の室壁４にはフィルムパトローネ２のＤＸコード２ａと対応する位置に縦長の開口部４ａが形成されている。なお、図１中において、開口部４ａにはフレキシブル基板５のランド部（接点部を有する）が見えているので、ランド部をハッチングで示す。

【００１１】図２に示すように、パトローネ室壁４の背面には、フレキシブル基板５を固定するとともに弾性部材６を固定する突起４ｂ、４ｃが設けられている。フレキシブル基板５は、パトローネ室壁４の開口部４ａに相当する位置に接点５ａを有し、接点５ａは、図４に示すようにフレキシブル基板の一方の面の絶縁層５ｂが一部取り除かれ、露出した導電パターン上５ｃに、フレキシブル基板の絶縁層よりも若干突出し、かつ滑らかに形成されており、その反対側の面から弾性部材６により押圧されてパトローネ室内に突出している。

【００１２】弾性部材としては種々のものを使用することができるが、縦長の開口部４ａからフレキシブル基板５を突出させるためには、開口部４ａに相当する位置において突起状に変形した部分を有する板バネが好ましい。板バネ６は突起４ａで固定されているが、その先端部は開放状態でも、カメラボディの一部と係合している状態でもよい。フレキシブル基板５を押圧する板バネ６は、フィルムの装填手順を考慮して、例えば図５のように、フレキシブル基板５の開口部４ａに相当する位置が独立して弾性変形可能腕部分６ａ、６ｂからなる構造としてもよい。

【００１３】通常、フィルムのパトローネをパトローネ室３に装填する場合、パトローネ内のフィルムが巻回されているシャフトに設けられている係合部（不図示）をカメラ本体１のフォーク７に係合させるように斜めに挿入する手順をふんで装填される。この際、パトローネ端部がフォーク７近傍の接点部と強く摺動されるが、上記構成によれば、フォーク近傍側の板バネの腕部６ｂが弾性変形すると共に、フレキシブル基板５自体の可撓性により、接点部５ａへの悪影響を防止することができる。いずれにしても、板バネ６はフレキシブル基板５を常に弾性的に押圧し、開口部４ａから突出させる。

【００１４】なお、フィルムパトローネのフィルム情報コードとしては、典型的にはＤＸコードがあるが、これは、例えば図３に示すように、グランド１、７と、ＩＳＯコード２〜６と、フィルム枚数コード８〜９と、ラチチュードコード１１〜１２とを有する。図中ハッチング部は、導電部が形成されている部分であり、白色部は絶縁部である。

【００１５】パトローネ室３にフィルムパトローネ２を装填すると、フィルムパトローネ２の外筒面上に設けられたＤＸコード２ａはフレキシブル基板５上の接点５ａと接触する。接点５ａは、板バネ６に弾性的に押圧されたフレキシブル基板５上にあるので、フィルムパトローネ２が当たると、僅かに開口部４ａ内に押し戻されるが、板バネ６の押圧作用により、両者の接触は保持されている。さらに図示しない裏蓋を閉じると、パトローネの側面により接点５ａは接触状態を維持したままさらに開口部４ａ内に押し戻される。そして、接点５ａ、フレキシブル基板５上の回路を経て、フィルム情報が図示しないカメラのフィルム情報解析回路へ与えられると共にフィルム感度等の設定が自動的に行われる。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳述した通り、本考案のフィルム情報読み取り装置は、パトローネ室壁の開口部からフレキシブル基板上の接点が弾性的に突出するような構造であるので、パトローネ装填時に接点ピンを曲げてしまったり、破損するおそれがなく、確実にパトローネ上に接触することができる。また、構造が簡単であり、部品点数が少ないという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るフィルム情報読み取り
装置を具備するカメラを、裏蓋を除いた状態で示す背面
図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】本考案のフィルム情報読み取り装置で読み取る
ことができるフィルムパトローネのＤＸコードの一例を
示す概略図である。

【図４】フレキシブル基板５の接点部５ａを示す断面図
である。

【図５】板バネの一例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・・・カメラ２・・・フィルムパトローネ３・・・パトローネ室４・・・パトローネ室壁４ａ・・開口部５・・・フレキシブル基板５ａ・・・接点部６・・・弾性部材（板バネ）７・・・フォーク

Claims

【実用新案登録請求の範囲】【請求項１】フィルムパトローネの外筒面上に設けら
れた所定のコードからフィルム情報を読み取るための装
置において、 (a) 開口部が形成されたパトローネ室壁と、 (b) 接点部が形成されたフレキシブル基板と、 (c) 前記フレキシブル基板の背部に設けられ、前記フレ
キシブル基板を押圧し、前記開口部より接点部を前記パ
トローネ室壁へ突出させる弾性部材とを有することを特
徴とするフィルム情報読み取り装置。