JP2000352749A

JP2000352749A - 電子カメラ

Info

Publication number: JP2000352749A
Application number: JP11165871A
Authority: JP
Inventors: Michihiro Miyake; 路裕三宅; Tsukasa Kawaguchi; 司川口; Shinno Kanamori; 信乃金森
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1999-06-11
Filing date: 1999-06-11
Publication date: 2000-12-19

Abstract

(57)【要約】【課題】静電破壊を有効に防止した電子カメラを提供
する。【解決手段】全面が金属蒸着されたシャッタボタン１
５の裏面と、シャッタボタン１５を受け入れる受け部３
０の底３１との間には、シャッタボタン１５を内カバー
１１から離れる方向に付勢する金属製のバネ３５が組み
込まれている。バネ３５の底３１側の端部３５ａは延長
され、内カバー１１の上部１１ｂと、内カバー１１の外
側を被う金属製の外カバー１２との間に挟まれ、外カバ
ー１２に接触している。これにより、シャッタボタン１
５の操作面１５ａは、バネ３５を介して外カバー１２と
導通される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子カメラに関
し、更に詳しくは操作ボタンに静電気が蓄積するのを有
効に防止した電子カメラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、被写体を撮像素子（ＣＣＤ）によ
って撮像して画像をメモリカード等に記憶する電子カメ
ラが多く市販されている。このような電子カメラでは、
外観や耐久性の向上のために、カバーや操作ボタンに金
属メッキや金属蒸着が施されることが多くなっている。
また、電子カメラには、マイクロコンピュータ等の電子
部品が組み付けられた回路が内蔵されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記操
作ボタンを操作する際に、指先や衣服に蓄積した静電気
が内部の回路に流れ、マイクロコンピュータ等の破壊が
起きることがあった。

【０００４】本発明は、静電破壊を有効に防止した電子
カメラを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子カメラは、表面が金属製の外カバーで
被われた樹脂製の内カバーと、この内カバーに形成さ
れ、樹脂製の操作ボタンを押下自在に受け入れる凹状の
受け部と、この受け部の内側に設けられ、前記操作ボタ
ンを内カバーから離れる方向に付勢する付勢部材とを備
えた電子カメラにおいて、前記操作ボタンは、少なくと
も操作面とこの裏面とが導通した状態で金属薄膜で被わ
れ、前記付勢部材は、導電性の金属から形成され、この
一端部が操作ボタンの裏面に当接しているとともに、他
端部が延長されて前記外カバーの裏面に接触しているも
のである。また、前記延長された付勢部材の他端部は、
前記外カバーと内カバーとの間に挟まれて固定されてい
るものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】図２において、電子カメラ１０
は、内部機構を保護する樹脂製の内カバーの上に、更に
導電性の金属製，例えばアルミニウム製の外カバー１２
が被せてある。なお、ハッチングで示すように、撮影レ
ンズ１４の周囲や、操作ボタンの１つであるシャッタボ
タン１５の周囲に、内カバー１１が部分的に露呈してい
る。また、電子カメラ１０の側部上方には、ストラップ
を止めるストラップ環１６が配置され、この上方にスト
ラップ環１６を固定するネジ１７が取り付けられてい
る。

【０００７】図３に示すように、電子カメラ１０内に
は、マイクロコンピュータ１８が取り付けられた回路基
板１９が設けられ、このアースパターン１９ａに金属金
具２０が固定されている。この金属金具２０には、前記
ネジ１７に対応したネジ孔２０ａが形成されている。こ
のネジ孔２０ａに、外カバー１２の孔１２ａとストラッ
プ環１６の孔１６ａとを貫通したネジ１７がねじ込まれ
ている。これにより、ストラップ環１６と金属金具２０
が外カバー１２に固定されるとともに、外カバー１２と
アースパターン１９ａとが電気的に接続され、静電気が
蓄積した手や衣服等で外カバー１２に触れた場合にも、
手等の静電気が回路基板のグランドに逃げ、マイクロコ
ンピュータ１８等が静電破壊されることが防止される。

【０００８】図１及び図４において、樹脂製のシャッタ
ボタン１５は、円盤状部２１の背面側の周縁に円筒状の
突条２２が一体成形され、さらにこの突条２２を周方向
に３等分した位置に爪部２３，２４，２５が立設されて
いる。この爪部２３〜２５は、長い軸２３ａ〜２５ａ
と、この先端に形成された爪２３ｂ〜２５ｂとからな
る。また、円盤状部２１の中心部には細い円柱状のガイ
ド棒２６が立設されている。そして、シャッタボタン１
５の操作面１５ａ及び裏面１５ｂを含む全表面が導電性
を有する金属で蒸着されている。

【０００９】内カバー１１の一部に形成され、シャッタ
ボタン１５を押下自在に受け入れる凹状の受け部３０
は、シャッタボタン１５に対応して底３１が円形をして
いる。そして、底３１の中央部には、シャッタボタン１
５のガイド棒２６が挿通される孔３１ａが形成され、こ
の孔３１ａの周囲には、ガイド棒２６をガイドしてシャ
ッタボタン１５が真っ直ぐに押し下げられるようにする
円筒状の突条３１ｂが形成されている。

【００１０】受け部３０の下方には、押し下げられたシ
ャッタボタン１５のガイド棒２６によりオンされるマイ
クロスイッチが設けられている。このマイクロスイッチ
のオンにより、レリーズ信号がマイクロコンピュータ１
８に送られ、マイクロコンピュータ１８によってＣＣＤ
による撮像からスマートメディア（登録商標）等のメモ
リカードへの画像記録に至る撮影シーケンスが実行され
る。

【００１１】底３１の周縁には、シャッタボタン１５の
爪部２３〜２５に対応した孔３１ｃ〜３１ｅが形成され
ている。爪部２３〜２５を孔３１ｃ〜３１ｅに差し込む
と、シャッタボタン１５が例えば１ｍｍ程度のストロー
クで上下動されるように、軸２３ａ〜２５ａが孔３１ｃ
〜３１ｅに遊挿されるとともに、シャッタボタン１５が
不用意に脱落しないように、爪２３ｂ〜２５ｂが孔３１
ｃ〜３１ｅの縁部に係合される。

【００１２】シャッタボタン１５の裏面１５ｂと受け部
３０の底３１との間には、シャッタボタン１５を内カバ
ー１１から離れる方向に付勢する導電性の金属から形成
されたコイル状のバネ３５が設けられている。このバネ
３５は、底３１と当接する側の端部３５ａが延長され、
受け部３０の側板３２の一部に形成された開口３２ａか
ら受け部３０の外に突出し、斜面１１ａを介して内カバ
ー１１の上部１１ｂまで達している。

【００１３】このような構成により、内カバー１１の外
側に外カバー１２を装着した際に、バネ３５の端部３５
ａが内カバー１１と外カバー１２との間に挟まれて固定
されるとともに、バネ３５を介してシャッタボタン１５
の裏面１５ｂと外カバー１２とが導通される。すなわ
ち、裏面１５ｂと金属蒸着で導通しているシャッタボタ
ン１５の操作面１５ａと、外カバー１２とが導通され
る。そして、外カバー１２は、ネジ１７，金具２０を介
して回路基板１９のアースパターン１９ａに電気的に接
続されているから、静電気が蓄積した指先等でシャッタ
ボタン１５の操作面１５ａに触れても、静電気は回路基
板１９のアースパターン１９ａに逃げ、マイクロコンピ
ュータ１８が静電破壊されることが防止される。

【００１４】また、シャッタボタン１５の操作時に静電
気の放電によるスパークが発生しないから、不要輻射の
防止やノイズ対策にも効果が大きく、内蔵した電気回路
の動作が安定し、電子カメラ１０の誤動作防止に寄与で
きる。

【００１５】また、上述したように、内カバー１１に外
カバー１２を装着することにより、バネ３５の端部３５
ａが内カバー１１と外カバー１２との間に挟まれて固定
されるから、バネ３５が安定した状態になる。これによ
り、爪部２３〜２５を孔３１ｃ〜３１ｅの位置に合わせ
てから、シャッタボタン１５を受け部３０に挿入するだ
けで、容易にシャッタボタン１５を受け部３０に取り付
けることができ、カメラ１０の組立性が向上する。

【００１６】以上説明した実施形態では、シャッタボタ
ンの表面を金属薄膜で被うために金属蒸着を用いたが、
本発明はこれに限定されることなく、例えば金属メッキ
を用いてもよい。また、シャッタボタンの全表面を金属
蒸着したが、少なくとも操作面と裏面とが導通した状態
で金属薄膜で被われるようにすればよく、例えば爪部２
３〜２５やガイド棒２６を除いて金属蒸着してもよい。

【００１７】また、操作ボタンとしてシャッタボタンの
例を説明したが、各種モードの設定等に用いる操作ボタ
ンでも同様の構成を適用できる。更に、操作ボタンだけ
でなく、あらゆる可動部材に適用可能である。例えば、
スマートメディア（登録商標）等のメモリカードを挿入
する開口部を被うカバーにも適用できる。この場合に
は、カバーに仕掛けられた戻りバネを延長して外カバー
に接続すれぱよい。

【００１８】また、操作ボタンを内カバーから離れる方
向に付勢するバネとして、一般的な円筒状のコイルバネ
を用いたが、本発明はこれに限定されることなく、例え
ば受け部の底側が径が大きく、操作ボタン側が径が小さ
い竹の子状のコイルバネを用いることもできる。この場
合には、例えば、バネの小さい径を操作ボタンの中心部
に形成されたガイド棒の根元に嵌め込み、大きい径を受
け部の底に固定するようにすれば、上記爪部２３〜２５
を省略することができ、操作ボタンの取り付けスペース
を少なくして、本発明をより小さな操作ボタンにも適用
することができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、本発明の電子カメラによ
れば、操作ボタンを金属薄膜で被い、これと金属製の外
カバーとを、操作ボタンと受け部との間に組み込まれた
付勢部材により導通させたので、静電気が蓄積した指先
や衣服等で操作ボタンを触れた場合でも、静電気は外カ
バーに伝わり、内部のマイクロコンピュータ等が静電破
壊されることが防止される。また、操作ボタンの操作時
に静電気の放電によるスパークが発生しないから、ノイ
ズの発生が防止され、電子カメラの誤動作が防止でき
る。また、付勢部材の他端部が外カバーと内カバーとの
間に挟まれて固定されるので、不安定になりやすい付勢
部材が安定し、操作ボタンの取り付けが容易になるか
ら、組立性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】シャッタボタン，バネ，受け部及び内カバーの
関係を示す説明図である。

【図２】電子カメラの外観を示す斜視図である。

【図３】外カバーと回路基板のアースパターンとの電気
的接続の構成を示す説明図である。

【図４】シャッタボタンが受け部に取り付けられた状態
を示す断面図である。

【符号の説明】

１０電子カメラ１１内カバー１２外カバー１５シャッタボタン１５ａ操作面１５ｂ裏面１７ネジ１９回路基板１９ａアースパターン３０受け部３５バネ３５ａ端部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者金森信乃埼玉県朝霞市泉水３ー13ー45 富士写真フイルム株式会社内Ｆターム(参考） 2H100 AA14 CC07 EE04 5C022 AB37 AC32 AC63 AC70 AC77 AC78 AC80

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表面が金属製の外カバーで被われた樹脂
製の内カバーと、この内カバーに形成され、樹脂製の操
作ボタンを押下自在に受け入れる凹状の受け部と、この
受け部の内側に設けられ、前記操作ボタンを内カバーか
ら離れる方向に付勢する付勢部材とを備えた電子カメラ
において、前記操作ボタンは、少なくとも操作面とこの裏面とが導
通した状態で金属薄膜で被われ、前記付勢部材は、導電
性の金属から形成され、この一端部が操作ボタンの裏面
に当接しているとともに、他端部が延長されて前記外カ
バーの裏面に接触していることを特徴とする電子カメ
ラ。
【請求項２】前記延長された付勢部材の他端部は、前
記外カバーと内カバーとの間に挟まれて固定されている
ことを特徴とする請求項１記載の電子カメラ。