JPH0585375A - 動力舵取装置用ポンプ装置 - Google Patents

動力舵取装置用ポンプ装置

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JPH0585375A
JPH0585375A JP3274551A JP27455191A JPH0585375A JP H0585375 A JPH0585375 A JP H0585375A JP 3274551 A JP3274551 A JP 3274551A JP 27455191 A JP27455191 A JP 27455191A JP H0585375 A JPH0585375 A JP H0585375A
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oil
control valve
amount
hydraulic pump
flow control
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JP3274551A
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Yoshiaki Hamazaki
善明 浜崎
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動力舵取装置用ポンプ装置に備えられた流量
制御弁の通流に伴う動力負担を軽減し、駆動源として用
いるエンジンの燃費向上を図る。 【構成】 油圧ポンプPの吐出側に流量制御弁1と補助
弁2とを設ける。補助弁2内部のスプール3は、流量制
御弁1への供給油圧に応動して油圧ポンプPの吸込側に
連なる還流路5を開く。これにより、油圧ポンプPの吐
出油量が多い範囲において、導油路4を経て補助弁2に
導かれる吐出油の一部を流量制御弁1への供給前に吸込
側に戻し、流量制御弁1への供給油量を減じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の動力舵取装置
において動作油圧の発生源として用いられるポンプ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車には、舵取りのための舵輪
(ステアリングホィール)操作を油圧により補助する油
圧式の動力舵取装置(パワーステアリング装置)が広く
普及している。これは、舵取り機構中に配した油圧アク
チュエータへの送給油圧を舵輪の操作に応じて制御し、
該油圧アクチュエータの発生力(操舵補助力)により舵
取りを補助する構成となっている。
【0003】ところで、自動車の舵取りは操向車輪(一
般的には前輪)に作用する路面反力に抗して行われるも
のであり、この路面反力の大小は車速の遅速に対応する
ことが知られている。従って動力舵取装置においては、
路面反力が大きい停止時及び低速走行時には、軽快な舵
輪操作を可能とすべく、可及的に大なる操舵補助力を発
生することが要求され、逆に路面反力が小さい高速走行
時には、舵輪に適度な剛性を付与して直進安定性の向上
を図るべく、操舵補助力を殆ど発生しないことが要求さ
れる。
【0004】ところが一方、前記動力舵取装置の動作油
圧の発生源となる油圧ポンプは車上に搭載されたエンジ
ンにより駆動されるのが一般的であり、このエンジンは
車速の高低に略対応する回転速度を有する。従って前記
油圧ポンプは、操舵補助力の発生を殆ど必要としない高
速走行時に、高速での回転駆動に伴って多量の吐出油を
発生することになり、この吐出油をそのまま油圧アクチ
ュエータに送給した場合、前述した要求に相反する結果
となる。
【0005】そこで動力舵取装置の動作油圧の発生源と
して、エンジンにより駆動される油圧ポンプの吐出側に
流量制御弁を配し、車速の上昇に伴って増加する余剰な
吐出油を吸込側に還流させ、動力舵取装置への送給油量
を適正に保つようにしたポンプ装置が従来から用いられ
ている。
【0006】図6は、この種のポンプ装置の一例を示す
模式図である。エンジンEにより駆動される油圧ポンプ
Pは、油タンクTから作動油を吸込み、その回転により
昇圧して吐出する動作をなし、この吐出油は、油圧ポン
プPの吐出側に配された流量制御弁1を経て動力舵取装
置PSに送給される構成となっている。
【0007】流量制御弁1は、油圧ポンプPの吐出側へ
連なる吐出油路11と吸込側へ連なる還流油路12とをその
中途に開口させてなる弁孔10の内部に、これの内奥側に
て軸長方向に摺動する流量調節スプール13と、吐出油路
11の連通端に臨ませて固定された絞りハウジング14とを
備えてなる。
【0008】流量調節スプール13は、これの両端面に作
用する圧力差に応じて、弁孔10の底面との間に介装した
コイルばね15に抗して内奥側に向けて摺動し、弁孔10内
への還流油路12の開口面積を増す作用をなす。この流量
調節スプール13のストッパを兼ねる絞りハウジング14の
内側には、吐出油路11を経て供給される油圧ポンプPの
吐出油が、該ハウジング14の外周の一部の切欠きと弁孔
10の内周との間に図示の如く形成された固定絞り16を経
て導入されるようになっている。
【0009】絞りハウジング14は、夫々の先端に所定面
積の絞り孔を備えた通油孔 14aとシリンダ孔 14bとを備
え、絞りハウジング14への導入油は、これらの孔 14a,1
4bを経て弁孔10の開口側に流出し、この開口端に接続さ
れた動力舵取装置PSに送給される。通油孔 14a先端の
絞り孔は常に一定の面積を保つが、シリンダ孔 14b先端
の絞り孔は、該シリンダ孔 14bに内嵌された中空の絞り
スプール17の摺動によって開閉されるようになってお
り、両絞り孔により、絞りスプール17の摺動に応じて絞
り面積を変化する可変絞りを構成している。
【0010】即ち、油圧ポンプPの吐出油は、吐出油路
11から固定絞り16での減圧を伴って絞りハウジング14内
に流入し、更に前記可変絞りでの減圧を伴って弁孔10の
開口側に流出して動力舵取装置PSに送給される。従っ
て、吐出油路11の内圧、即ち油圧ポンプPの吐出圧がP
0 である場合、絞りハウジング14内側の油圧は、前記P
0 よりも固定絞り16での減圧分だけ低いP1 となり、弁
孔10の開口側の内圧、即ち動力舵取装置PSに送給され
る油圧は、前記P1 よりも可変絞りでの減圧分だけ低い
2 となる。
【0011】流量調節スプール13の一側(開口側)端面
には、絞りハウジング14の内圧P1 が、また他側端面に
は、導圧孔18により導かれて動力舵取装置PSへの送給
油圧P2 が夫々作用しており、流量調節スプール13は、
動力舵取装置PSへの送給油の通流により前記可変絞り
の前後に生じる圧力差(P1 −P2 )に応じて摺動し、
これに伴って還流油路12の開口面積が増し吸込側への還
流油量が増加する。
【0012】一方絞りスプール17の一側には、絞りハウ
ジング14の周壁を貫通する導圧孔により導かれて油圧ポ
ンプPの吐出圧P0 が、また他側には、絞りハウジング
14の内圧P1 が夫々作用しており、絞りスプール17は、
油圧ポンプPの吐出油の通流により固定絞り16の前後に
生じる圧力差(P0 −P1 )に応じて摺動し、これに伴
って前記可変絞りの絞り面積が減じられる。
【0013】即ち、流量調節スプール13は、動力舵取装
置PSへの送給油量の増加に応じて吸込側への還流油量
を増し、前記送給油量を相対的に減じる作用をなし、絞
りスプール17は、油圧ポンプPの吐出油量の増加に応じ
て前記可変絞りの絞り面積を減じ、これの前後の圧力差
(P1 −P2)に応動する流量調節スプール13の摺動量
を増す作用をなす。
【0014】以上の如きポンプ装置を用いた場合、動力
舵取装置PSへの送給油量は図7に示す如き変化態様を
示す。図中の破線は油圧ポンプPの吐出油量であり、油
圧ポンプPの回転速度が小さく吐出油量が少ない範囲に
おいては、この吐出油量の全量が動力舵取装置PSに送
給される結果、送給油量はポンプ回転数の増加に伴って
比例的に増すが、この送給油量の増加に応じて流量調節
スプール13が摺動を始めた後においては、この摺動に応
じて還流油路12の開口面積が増し、油圧ポンプPの回転
速度の上昇に伴う吐出油量の増加分が吸込側への還流に
より相殺され、動力舵取装置PSへの送給油量はポンプ
回転数の増加に拘わらず略一定に維持される。
【0015】更に油圧ポンプPの回転速度が上昇する
と、これに伴う吐出油量の増加に応じて絞りスプール17
が摺動を始め、この摺動により前記可変絞りの通油抵抗
が増す結果、流量調節スプール13の摺動に伴う還流油量
の増加率が吐出油量の増加率を超えるようになり、動力
舵取装置PSへの送給油量はポンプ回転数の増加に伴っ
て逆に減少する。そして、絞りスプール17によりシリン
ダ孔 14b先端の絞り孔が完全に閉止された後は、可変絞
りの絞り面積が初期のそれよりも小さい一定面積に維持
されて、動力舵取装置PSへの送給油量は初期の一定値
よりも低いレベルの一定値に保たれる。
【0016】以上の如き送給油量の特性は、動力舵取装
置PS側での前述した要求に沿うものであり、前記ポン
プ装置の採用により、停止時及び低速走行時における十
分な操舵補助力の発生と、高速走行時における直進安定
性の向上とが実現される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如き
構成のポンプ装置においては、特に油圧ポンプPの吐出
油量が多い場合、この吐出油の全量が通過する流量制御
弁1の固定絞り16の通流抵抗に抗するだけの吐出圧P0
を発生する必要がある一方、固定絞り16を通流した油
は、その大部分が余剰油として動力舵取装置PSに送給
されることなく吸込側に還流せしめられることから、油
圧ポンプPを駆動するエンジンEには、前記余剰油の無
為な昇圧のための多大な動力負担が強いられ、該エンジ
ンEの定常的な負荷増大に伴う燃費の低下を招来する難
点がある。
【0018】特に近年においては、米国内での実施が検
討されているCAFE(Corporate Average Fuel Economy:
企業平均燃費)値による燃費規制等、自動車の燃費規制
は一層強化される傾向にあり、このような燃費規制に対
処するためにも、前述した無為な動力負担による燃費低
下の抑制が重要な課題となっている。
【0019】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、高速運転時における無為な動力負担を簡素な構
成により軽減でき、駆動源となるエンジンの燃費向上に
寄与し得る動力舵取装置用ポンプ装置を提供することを
目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動力舵取装
置用ポンプ装置は、動力舵取装置の動作油圧を発生する
油圧ポンプの吐出側に、該油圧ポンプの回転速度の上昇
に伴って増加する余剰な吐出油を吸込側に還流させ、前
記動力舵取装置への送給油量を適正に保つ流量制御弁を
備えた動力舵取装置用ポンプ装置において、前記流量制
御弁への供給側の油圧に応動し、該流量制御弁への供給
前の吐出油の一部を吸込側に還流させる補助弁を具備す
ることを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明においては、油圧ポンプの回転速度の上
昇に伴う吐出油圧の増大に応じて補助弁が動作し、高速
回転時における余剰な吐出油の一部を、流量制御弁への
供給前に油圧ポンプの吸込側に還流させる。これによ
り、流量制御弁への供給油量自体が減じられ、該流量制
御弁内部の通流に伴う通油抵抗が少なくなり、前記油圧
ポンプの駆動源たるエンジンの動力負担が軽減される。
補助弁の動作は、流量制御弁の動作開始後に生じ、流量
制御弁の動作により制御される動力舵取装置への送給油
量に影響を及ぼすことはない。
【0023】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1及び図2は、本発明に係る動力舵取装
置用ポンプ装置(以下本発明装置という)の一実施例を
示す模式図であり、図1は非動作状態を図2は動作状態
を夫々示している。
【0024】従来のポンプ装置と同様、図中Pは、エン
ジンEにより駆動される油圧ポンプであり、この油圧ポ
ンプPは、低圧状態に維持された油タンクTから作動油
を吸込み、その回転により昇圧して吐出する動作をな
す。油圧ポンプPの吐出側には、流量制御弁1と、本発
明の特徴たる補助弁2とが配してあり、油圧ポンプPの
吐出油は、流量制御弁1を経て動力舵取装置PSに送給
される。流量制御弁1の構成は、従来のそれと同様であ
り、図6と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0025】本発明の特徴たる補助弁2は、流量制御弁
1をその内部に構成する弁孔10と共に、油圧ポンプPの
ハウジングに後述する如く穿設された弁孔20の内部に構
成されている。弁孔20の開口端は、これに嵌着された蓋
部材21により液密状態を保って閉塞してあり、弁孔20の
内部には、2つのランド31,32を備えたスプール3が軸
長方向への摺動自在に挿入されている。
【0026】スプール3は、弁孔20の底面との間に介装
されたコイルばね30により、弁孔20の開口端に向けて付
勢されており、後述する圧力差の非作用時には、図1に
示す如く、前記蓋部材21の軸心部に突設されたストッパ
棒22の先端に第1ランド31の端面を押し付けた状態(初
期状態)にある。またスプール3には、第1ランド31の
端面の軸心部を第1,第2ランド31,32間の小径部周面
に連通する通油孔33が形成してあり、第1ランド31の端
面側の通油孔33の開口端は、前記初期状態においてスト
ッパ棒22の先端により閉塞されるようになしてある。
【0027】弁孔20の内部には、初期状態にあるスプー
ル3の第1ランド31よりも開口端側に導油路4が、同じ
く、第2ランド32により閉塞される位置に還流路5が夫
々開口させてあり、前者の他端は前記吐出油路11の中途
に、また後者の他端は前記還流油路12と共に油圧ポンプ
Pの吸込側に夫々接続されている。更に弁孔20の底部
は、流量制御弁1の弁孔10の底部に連通路6を介して連
通せしめてある。
【0028】以上の如き構成の本発明装置において、油
圧ポンプPの吐出油が流量制御弁1を経て動力舵取装置
PSに送給される場合、吐出油路11内にてP0 なる吐出
圧を有する吐出油は、まず固定絞り16での減圧により前
記P0 よりも低い圧力P1 となって絞りハウジング14内
に流入し、更に前記可変絞りでの減圧により前記P1
り低いP2 となって弁孔10の開口端から送出される。そ
してこのとき、流量調節スプール13及び絞りスプール17
が前述した各別の圧力差に応動し、動力舵取装置PSへ
の送給油量が制御される。
【0029】一方このとき、補助弁2のスプール3の一
側には、導油路4を介して流量制御弁1への供給側の油
圧P0 が、また他側には、連通路6を介して流量制御弁
1から送出される油圧P2 が夫々導入されており、スプ
ール3には、動力舵取装置PSへの油圧の送給に伴って
前述の如く生じる圧力差(P0 −P2 )が、前記コイル
ばね30による付勢の向きとは逆向きに作用する。
【0030】即ちスプール3は、流量制御弁1への供給
側の油圧P0 、即ち油圧ポンプPの吐出圧の増加に応じ
てコイルばね30の付勢に抗して摺動し、この摺動の開始
と共にストッパ棒22の先端による通油孔33の閉塞が解除
され、また摺動量の増加に応じて第2ランド32により閉
塞されていた還流路5の開口面積が増すから、油圧ポン
プPから吐出油路11を経て流量制御弁1へ供給される圧
油の一部が、この供給前の段階にて、前記導油路4を経
て弁孔20に導入され、更に通油孔33及び還流路5を経て
油圧ポンプPの吸込側に還流せしめられる。
【0031】このように補助弁2は、流量制御弁1への
供給側の油圧P0 に応動して、油圧ポンプPの吐出油の
一部を流量制御弁1への供給前に吸込側に還流せしめ、
流量制御弁1への供給油量を減じる動作をなすから、余
剰な吐出油の全量が流量制御弁1に供給されなくなり、
該油圧制御弁1の内部の通流に伴う通油抵抗が少なくな
って、油圧ポンプPの駆動源たるエンジンEの動力負担
が軽減される。
【0032】前述した補助弁2の動作は、図2に示す如
く、流量制御弁1の内部にて流量調節スプール13が摺動
を始め、還流油路12が開口して、吸込側への還流が生じ
始めた後に行われるようになしてある。このことは、ス
プール3を付勢するコイルばね30のばね力を適正に設定
することにより実現される。
【0033】図3は、以上の如き構成の本発明装置によ
り得られる送給油量特性を示すグラフである。図中の実
線は、動力舵取装置PSへの送給油量を示しており、ま
た破線は油圧ポンプPの吐出油量を、一点鎖線は流量制
御弁1への供給油量を夫々示している。
【0034】油圧ポンプPの回転速度が小さく、流量制
御弁1及び補助弁2が動作しない範囲においては、油圧
ポンプPの吐出油量の全量が流量制御弁1を経て動力舵
取装置PSに送給され、ポンプ回転数の増加に応じて送
給油量は比例的に増すが、この送給油量の増加に応じ
て、まず流量制御弁1内部の流量調節スプール13が摺動
を開始し、動力舵取装置PSへの送給油量は、還流油路
12を経ての吸込側への還流により略一定に維持される。
【0035】更に油圧ポンプPの回転速度が上昇し、こ
れに伴う吐出油量の増加に応じて補助弁2のスプール3
が摺動を開始すると、流量制御弁1への供給油量は、油
圧ポンプPの吐出油の全量ではなく、還流路5を経ての
吸込側への還流油量を吐出油量から減じた量となる。従
ってこの後、油圧ポンプPは、還流路5を経ての還流油
が補助弁2の内部を通流する際の通油抵抗と、流量制御
弁1への供給油が該流量制御弁1内部の2段の絞りを通
流する際の通油抵抗とに見合う圧力を発生すればよくな
り、吐出圧の低下により油圧ポンプPの駆動動力が低減
される。
【0036】なお流量制御弁1の流量調節スプール13
は、前述の如く、動力舵取装置PSへの送給油量の増加
に応じて摺動するから、補助弁2の前述した動作に伴う
供給油量の低下分は、還流油路12を経て生じる還流油量
の低下により相殺され、流量制御装置1を経て動力舵取
装置PSに送給される油量は、補助弁2の動作前と同じ
く、略一定に維持される。
【0037】更なる吐出油量の増加に伴って流量制御弁
1への供給油量が増すと、前述の如く、流量調節スプー
ル13と共に絞りスプール17が摺動を始め、動力舵取装置
PSへの送給油量は、絞りスプール17によりシリンダ孔
14b先端の絞り孔が閉止されるまでの間には、ポンプ回
転数の増加に伴って逆に減少し、前記閉止の後には、低
速回転域での一定値よりも低いレベルの一定値に保たれ
る。
【0038】そしてこの間においても補助弁2の動作は
継続しており、油圧ポンプPの吐出油量の増加に伴って
還流路5を経て生じる還流油量が増す結果、油圧ポンプ
Pの駆動動力の低減量は、該油圧ポンプPの回転速度の
増加に伴って大きくなり、実際上の最大回転速度におい
て、30〜40%程度の動力低減が可能となる。
【0039】図4は、本発明装置の他の実施例を示す模
式図である。この構成においては、補助弁2の弁孔20の
底部に開口する連通路6は、流量制御弁1の絞りハウジ
ング14の内部に連通しており、スプール3の第2ランド
32の端面には、絞りハウジング14の内圧P1 が作用する
一方、第1ランド31の端面には、第1実施例と同様、供
給油路11に連通された導油路4を介して導入される流量
制御弁1への供給側の圧力P0 が作用するようになして
ある。即ち、前記スプール3は、圧力差(P0 −P1
に応動することになり、この圧力差は、流量制御弁1へ
の供給油が固定絞り16を通流するとき、該固定絞り16の
前後に発生するものであり、スプール3の摺動量を流量
制御弁1への供給油量の変化に対応させることができ、
この摺動に応じた還流路5の開口により、補助弁2の動
作開始後における流量制御弁1への供給油量の変化を一
定に保つことができる。
【0040】これに対し第1実施例の構成においては、
流量制御弁1への供給油の全量が通流する固定絞り16前
後の圧力差と、動力舵取装置PSへの送給油のみが通流
する可変絞り前後の圧力差との和に応じてスプール3が
摺動するから、絞りスプール17の摺動開始後において
は、この摺動に伴う可変絞りの面積変化の影響がスプー
ル3の摺動量に生じ、図3における動力舵取装置PSへ
の送給油量の減少開始点の前後において、流量制御弁1
への供給油量の変化率が変わり、図3中に一点鎖線にて
示す如き一定の変化率での供給油量の変化特性は、厳密
な意味では得られない。但しこのことは、本発明の目的
である油圧ポンプPの駆動動力の低減に影響を及ぼすも
のではない。
【0041】図5は、本発明の第1実施例の実際の構成
例を示す横断面図である。本図においては油圧ポンプP
として、多数のベーンを半径方向への進退自在に備えた
円筒形のロータ40を、楕円形の内周と円形の内周とを有
する偏肉筒形のカムリング41の内部にて回転させ、前者
の外周と後者の内周との間に形成されたポンプ室内部に
油圧を発生する公知のベーンポンプが用いられている。
【0042】本図に示す如く補助弁2の弁孔20は、ロー
タ40とカムリング41とを一体的に収納するハウジング42
の外側に設けた余肉部分に適宜の深さを有して穿設して
あり、流量制御弁1の弁孔10は、図中に破線にて示す如
く、軸長方向に弁孔20とは相違する位置に該弁孔20と直
交する態様にて穿設してある。
【0043】そして本図に示す如く、前記導油路4は、
ハウジング42の外周から弁孔20の内部の所定位置を貫通
して、カムリング41の軸長方向一側にロータ40の回転円
周に沿って周設された図示しない吐出室に連通させる孔
として、また還流路5は、同じくハウジング42の外周か
ら弁孔20の内部を貫通し、カムリング41の外周の一部に
形成された吸込側に連なる凹所43に連通させる孔として
夫々形成でき、更に連通路6は、弁孔20の開口端から底
面の中央に穿設された孔と、これの先端に交叉し、ハウ
ジング42の軸長方向に穿設された孔とにより形成でき
る。
【0044】このように本発明装置を構成する流量制御
弁1及び補助弁2は、油圧の発生源たる油圧ポンプPの
ハウジング42に、このハウジング42の過度の大型化を招
来することなく一体的に構成でき、車上の限定された空
間への配設に困難を来す虞はない。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、油圧ポンプの吐出側にて動力舵取装置への送給油量
を制御する流量制御弁の供給油圧に応動する簡素な構成
の補助弁を配し、これの動作により油圧ポンプの吐出油
の一部を流量制御弁への供給前に吸込側に還流させる構
成により、動力舵取装置への送給油量に影響を及ぼすこ
となく流量制御弁への供給油量が減じられるから、該流
量制御弁内部の通流に伴う通油抵抗の減少により、油圧
ポンプの駆動源たるエンジンの動力負担が軽減されて、
該エンジンの燃費向上に寄与し得る等、本発明は優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施例を示す模式図である。
【図2】図1の構成の動作状態を示す模式図である。
【図3】本発明装置による送給油量特性を示すグラフで
ある。
【図4】本発明の第2実施例を示す模式図である。
【図5】本発明装置の実際の構成例を示す横断面図であ
る。
【図6】従来のポンプ装置の構成を示す模式図である。
【図7】望ましい送給油量特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 流量制御弁 2 補助弁 3 スプール 4 導油路 5 還流路 6 連通路 11 吐出油路 12 還流油路 13 流量調節スプール 16 固定絞り 17 絞りスプール E エンジン P 油圧ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力舵取装置の動作油圧を発生する油圧
    ポンプの吐出側に、該油圧ポンプの回転速度の上昇に伴
    って増加する余剰な吐出油を吸込側に還流させ、前記動
    力舵取装置への送給油量を適正に保つ流量制御弁を備え
    た動力舵取装置用ポンプ装置において、前記流量制御弁
    への供給側の油圧に応動し、該流量制御弁への供給前の
    吐出油の一部を吸込側に還流させる補助弁を具備するこ
    とを特徴とする動力舵取装置用ポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08216903A (ja) * 1995-02-17 1996-08-27 Kayaba Ind Co Ltd パワーステアリング装置

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