JPH0584941A - 印字記録用ヘツド - Google Patents

印字記録用ヘツド

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JPH0584941A
JPH0584941A JP27180891A JP27180891A JPH0584941A JP H0584941 A JPH0584941 A JP H0584941A JP 27180891 A JP27180891 A JP 27180891A JP 27180891 A JP27180891 A JP 27180891A JP H0584941 A JPH0584941 A JP H0584941A
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滋仁 安東
Hidekazu Akutsu
英一 圷
Hiroo Soga
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録電極の形状を工夫することにより、記録電
極と印字記録媒体との接触面積が十分得られ、画像に濃
度むらが生じることのない印字記録用ヘッドを提供する
ことを目的とする。 【構成】基板上に印字ドットに対応した複数の記録電極
を並列状に設け、各記録電極を介して導電性インク保持
媒体に対するドット通電を行う印字記録用ヘッドにおい
て、上記記録電極を、基板の表面から凸状に突出した状
態に形成するとともに、当該記録電極の上端面を平面状
に形成し、しかも、上記記録電極の上端面の面積を、下
端面との面積の比率が0.3以上となるように設定して
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像信号を印字記録
媒体に印加するための印字記録用ヘッドに係り、特に、
印字記録媒体に画像信号を印加することによって印字記
録媒体自体を発熱させ、この印字記録媒体に設けられた
インク層を溶融転写させることにより画像の印字を行な
うための印字記録用ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の印字記録用ヘッドとして
は、次に示すようなものがある。すなわち、印字記録用
ヘッド100の先端面に、図9に示すように、記録電極
101、101…を所定の間隔で直線状に配列すると共
に、この記録電極101、101…の両側に、記録電極
101、101…に比べて大きな接触面積を有する帰路
電極102、102…を配置したもの(特開昭59−1
71666号公報)がある。これは、図10に示すよう
に、印字記録用ヘッド101の記録電極101、101
…及び帰路電極102、102…を、印字記録媒体10
3の表面に設けられた発熱抵抗体層104に接触させ、
画像電気信号に応じて記録電極101から発熱抵抗体層
104を介して導電層105、発熱抵抗体層104、帰
路電極102へと通電し、通電された記録電極101に
対応した位置の発熱抵抗体層104を発熱させる。この
熱によって印字記録媒体103の表面に設けられたイン
ク層106を溶融させて、溶融したインクを転写用紙1
07上に転写して画像の印字を行なうように構成されて
いる。
【0003】また、上記印字記録用ヘッド100として
は、図11に示すように、セラミック等の板状剛体11
0上に、パターン化した金属層よりなる記録電極11
1、111…及び絶縁フィルム112を積層してなるも
の(例えば、特開昭60−124265号公報)が提案
されている。これは、図12に示すように、記録電極1
11から上記と同様に印字記録媒体103に通電し、発
熱抵抗体層104を発熱させるが、導電層105から電
流を外部に流す帰路電極102を設けずに、導電層10
5から直接外部に電流を流すようにしたものである。
【0004】しかし、前者の場合には、印字記録媒体1
03との接触面に記録電極101と帰路電極102とが
存在するため、印字記録ヘッド100の圧接面積が大き
くなり、総圧接圧力を大きくとる必要があり、均一な圧
接が行なわれ難く、また、転写用紙107の背面に設け
られる駆動ロール108のトルクが大きくなるなどの問
題があり、印字記録の信頼性を損う結果となっている。
【0005】また、後者の印字記録用ヘッド100は、
画像記録に際して、ヘッド端面を印字記録媒体103に
面接触させる必要がある。したがって、印字記録ヘッド
100が印字記録媒体103に対して傾いてしまうと接
触率が端的に悪くなるので常に垂直に保持されなければ
ならず、高精度のヘッド保持機構が必要であるという問
題点がある。
【0006】そこで、本出願人は、上記の問題点を解決
するため、特開昭63−286360号公報に示すよう
なものを既に提案した。これは、図13に示すように、
電気絶縁性基板120上に複数の記録電極線122、1
22…を並列状に設けてなる印字記録ヘッド100にお
いて、複数の記録電極線122、122…が、それぞれ
一部を除いて絶縁被膜123によって被覆されており、
記録電極線122、122…上の絶縁被膜123で被覆
されていない部分に、導電性物質よりなる凸状の記録電
極124が形成されてなるものである。
【0007】また、印字記録用ヘッドの基板に弾性を有
する金属板を用い、この金属板の表面に絶縁層を介して
複数の記録電極を並列状に形成したものも既に提案して
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記の如く印字記録用ヘッド100の記録電極線1
22、122…の凸状記録電極124を、図13に示す
ように、印字記録媒体の表面に設けられた発熱抵抗体層
104に接触させ、画像信号に応じて記録電極線12
2、122…の凸状記録電極124から発熱抵抗体層1
04に通電してこの発熱抵抗体層104を発熱させるこ
とにより、転写用紙上にインク106を転写して画像の
印字を行なう装置においては、記録電極と印字記録媒体
との接触面積や接触圧力を一定にして、発熱量を安定さ
せることが重要である。
【0009】ところが、上記本出願人の提案に係る印字
記録用ヘッド100の場合には、突出した記録電極線1
22の凸状記録電極124がヘッドの先端部に形成され
ているので、記録電極線122の凸状記録電極124を
印字記録媒体に選択的に圧接させることができ、小さな
圧接圧力でも良好な接触が得られるものであったが、突
出した記録電極124の形状について考慮されていない
ため、記録電極124と印字記録媒体との接触面積が十
分得られず、画像に濃度むらが生じるという問題点を有
していた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、
その目的とするところは、記録電極の形状を工夫するこ
とにより、記録電極と印字記録媒体との接触面積が十分
得られ、画像に濃度むらが生じることのない印字記録用
ヘッドを提供することにある。
【0011】すなわち、この発明は、基板上に印字ドッ
トに対応した複数の記録電極を並列状に設け、各記録電
極を介して導電性インク保持媒体に対するドット通電を
行う印字記録用ヘッドにおいて、上記記録電極を、基板
の表面から凸状に突出した状態に形成するとともに、当
該記録電極の上端面を平面状に形成し、しかも、上記記
録電極の上端面の面積を、下端面との面積の比率が0.
3以上となるように設定されている。
【0012】
【作用】この発明においては、記録電極を、基板の表面
から凸状に突出した状態に形成するとともに、当該記録
電極の上端面を平面状に形成した装置において、上記記
録電極の上端面の面積と下端面の面積との比率を種々変
化させたものを試作し、印字記録特性を測定したとこ
ろ、記録電極の上端面の面積を、下端面との面積の比率
が0.3以上となるように設定することにより、記録電
極と印字記録媒体との接触面積が十分得られ、画像に濃
度むらが生じることがないことを明らかにした。
【0013】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0014】図4はこの発明に係る印字記録用ヘッドを
適用し得る画像記録装置を示すものである。図におい
て、1は印字記録用ヘッドであり、この印字記録用ヘッ
ド1は、所定の間隔で配列された多数の記録電極2、2
…を有している。上記印字記録用ヘッド1は、当該印字
記録用ヘッド1と対向ロール3との間を記録用紙4と互
いに重なった状態で、搬送ロール5、5によって搬送さ
れる印字記録媒体6に、印字記録用ヘッド1によって通
電することにより、記録用紙4上に画像の記録を行うも
のである。すなわち、上記印字記録用ヘッド1は、図5
に示すように、記録電極2、2…から印字記録媒体6の
表面に設けられた発熱抵抗体層7を介して、アースに接
続された導電層8に通電し、発熱抵抗体層7を画像に従
って発熱させる。そして、この発熱抵抗体層7の熱によ
って導電層8の裏面に設けられたインク層9を加熱溶融
させ、溶融したインクを印字記録用ヘッド1と対向ロー
ル3によって印字記録媒体6に圧接搬送される記録用紙
4上に転写することにより、記録用紙4上に画像を印字
記録するようになっている。
【0015】図1乃至図3はこの実施例に係る印字記録
用ヘッドを示すものである。この印字記録ヘッド1は、
金属やプラスチック等の剛性材料からなる基板13を備
えており、この基板13は、印字記録媒体6の幅に略等
しい幅を有し、所定の長さに切断された矩形状に形成さ
れている。上記基板13を構成する金属材としては、ス
テンレス材、銅材、リン青銅、鉄材、タングステン材な
どが用いられる。また、上記基板13を構成するプラス
チック材料としては、例えば、エポキシ樹脂などが用い
られる。
【0016】また、上記基板13上には、図2に示すよ
うに、ゴム等の弾性材料からなる弾性体層14が積層さ
れているとともに、この弾性体層14の上には、絶縁支
持層15が積層されている。この絶縁支持層15は、絶
縁性セラミック等のスパッタ膜、蒸着膜、焼結膜、PV
D膜、CVD膜によって形成されたり、絶縁性有機物質
膜の塗布、プラズマ着膜、真空蒸着等あるいは可撓性の
ある絶縁性フィルム等を接着することによって形成され
る。上記絶縁支持層15を形成する材料としては、Si
2 、Al2 3 、SiN、AlN、TiO2 、TaN
等の絶縁性セラミックス材や、ポリイミド、ポリイミド
アミド、ポリエステル、エポキシレジン等の絶縁性樹脂
が適している。
【0017】この絶縁支持層15の表面には、図6に示
すように、帯状の通電用電極16、16…が複数設けら
れており、これらの通電用電極16、16…は、所定の
間隔をおいて互いに平行に配列されている。また、上記
通電用電極16、16…は、その先端16a、16a…
が基板13の先端よりわずか手前に位置するように配置
されている。上記通電用電極16、16…は、絶縁支持
層15上に銅などの金属箔を接着するかあるいは金属を
真空蒸着やスパッタリングやメッキ法などにより、全面
に金属層を形成し、フォトリソグラフィーとウエットエ
ッチングやドライエッチングあるいはレーザ描画や放電
描画等により、金属層をパターニングして帯状の通電用
電極16、16…が複数形成される。
【0018】上記通電用電極16、16…が形成された
絶縁支持層15の表面には、基板13の全体に亘って絶
縁被膜17が設けられている。この絶縁被膜17の一部
には、通電用電極16、16…の先端部を露出させるた
め、矩形状の開口部18、18…が設けられている。上
記絶縁被膜17の一部を除去して矩形状の開口部18、
18…を形成する方法としては、絶縁被膜17を全面に
形成した後、感光性樹脂を塗布するとともに所望のパタ
ーン状に露光し、現像して先端部の感光性樹脂を除去す
る。その後、下層の絶縁被膜17のみを溶融するウエッ
トエッチングやプラズマによるドライエッチングで絶縁
被膜17を除去し、その後、残りの感光性樹脂を全て除
去する方法などがある。
【0019】そして、この露出した通電用電極16、1
6…には、記録電極2、2…が設けられている。
【0020】ところで、この実施例では、上記記録電極
を、基板の表面から凸状に突出した状態に形成するとと
もに、当該記録電極の上端面を平面状に形成し、しか
も、上記記録電極の上端面の面積を、下端面との面積比
が0.3以上となるように設定するように構成されてい
る。
【0021】すなわち、上記記録電極2、2…は、上述
したように、絶縁被膜17に設けられた矩形状の開口部
18、18…を介して露出する通電用電極16、16…
に、蒸着や電解メッキあるいは無電解メッキ等の手段に
よって金属材料を積層することにより形成されており、
これらの記録電極2、2…は、絶縁被膜17の表面から
凸状に突出した状態に形成されている。
【0022】また、上記記録電極2、2…は、図2及び
図3に示すように、断面台形状に形成されており、その
上端面が基板13の表面と平行な平面状となっている。
さらに、これらの記録電極2、2…は、その下端面2a
の幅L1が、絶縁被膜17に設けられた矩形状の開口部
18、18…の幅より広く設定されているとともに、そ
の上端面2bの幅L2が下端面2aの幅L1よりも狭く
設定されている。
【0023】ここで、上記記録電極2、2…の上端面2
bは、平面状となっており、その幅はL2となっている
が、ここで、記録電極2、2…の上端面2bの幅L2
は、表面の凹凸が1μm以内で平面状に連続する幅を測
定することによって求めた。すなわち、記録電極2、2
…の上端面2bの高さを表面粗さ計で測定し、このとき
の高さの最大値をHmaxとすると、HmaxからHm
ax−1μmの範囲に入る部分の幅を測定して求めた。
【0024】上記記録電極2、2…を形成する材料とし
ては、Mo、W、Ru、Re、Ta、Ti、Zr、R
h、Ni及びそれらの成分を含有する合金材料等からな
る耐磨耗性に優れた硬質金属や、硬質で直径0.1μm
〜5μmの微粒子であるAl2 3 、BN、SiC、B
4 C、NiO、Cr2 3 、Si3 4 、TiC、Ti
2 、WC、WSi2 、ZrO2 、ZrB2 、ZrC、
Cr3 2 、TaC、MgO、CaO、ThO2 等の合
金材料を混入させた金属あるいは導電性セラミックス材
の1つまたは2種以上の混合体等が好ましい。
【0025】また、上記記録電極2、2…は、金属メッ
キ等によって形成した後、耐磨耗性材料として上記材料
を上層に積層あるいは表面に被覆するようにしても良
い。
【0026】さらに、形成された記録電極2、2…は、
その上端面2aを紙やすり等で研磨し、当該上端面2a
表面の凹凸が1μm以内で、記録電極2、2…の上端面
2aの幅L2が所定の幅を有するように設定される。
【0027】なお、上記記録電極2、2…の上端面2a
は、生産性を向上させるため、金属メッキのメッキ条件
を調整することにより、研磨等の処理なしに所定の形状
に形成することが可能となる。
【0028】また、上記記録電極2、2…の絶縁被膜1
7表面からの突出量Tは、1μm〜200μmが好まし
く、更には5μm〜60μmが好ましいが、特に10μ
m〜30μmであることが望ましい。この理由は、次の
通りである。すなわち、記録電極2、2…の突出量T
は、できるだけ大きい方が選択的に記憶電極をインク媒
体に圧接させることができるので好ましい。しかし、上
記記録電極2、2…の作製方法がメッキ成長法などであ
ることを考慮すると、突出量Tを余りに大きくすると隣
りの電極との接触が問題となるとともに、記録電極2、
2…自体の強度も低下するため、あまり大きくすること
ができない。また、記録電極2、2…の露出部が600
μ程度であることを考慮すると、記録電極2、2…の突
出量Tも、これと同程度であることが好ましいためであ
る。
【0029】一方、上記印字記録用ヘッド1によって記
録を行うための印字記録媒体6としては、図7に示すよ
うに、ポリイミド、ポリアラミド、ポリスルホン、ポリ
イミドアミド、ポリエステルイミド、ポリフェニレノキ
シド、ポリ−P−キシレン、ポリベンズイミダゾールな
どの合成樹脂、またはこれらの誘導体を含む結着樹脂
に、例えばカーボン粒子、金属粉末、導電性セラミック
ス粉末、電荷移動錯体等の導電性フィラーにイオン導電
剤を分散または溶解し、体積抵抗率を100 〜103 Ω
cmに制御した発熱抵抗体層7と、例えばAl、Ni、
Au、Ag、Cu、Pt等の金属や、例えばRuO2
TiN、TaB2 、CrB2 、B4 C、TiC等の導電
性セラミックス材などからなり、アースに接続された導
電層8と、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹脂からなる
表面エネルギーを制御されたインク剥離層を介在して積
層されたインク層9とからフィルム状に形成されたもの
が用いられる。
【0030】次に、本発明者らは、記録電極2、2…
を、基板13の表面から凸状に突出した状態に形成する
とともに、当該記録電極2、2…の上端面2bを平面状
に形成した装置において、上記記録電極2、2…の上端
面2aの面積と下端面2bの面積との比率を種々変化さ
せたものを試作し、記録電極2、2…と印字記録媒体6
との接触面積が十分得られ、画像に濃度むらが生じるこ
とがない条件を明らかにするため、印字記録特性を測定
した。
【0031】実験例1 まず、本発明者らは、図2に示すごとく構成される印字
記録用ヘッド1を実際に製造し、印字記録特性を試験す
る実験を行なった。この印字記録用ヘッド1としては、
20μm厚のポリイミドフィルムからなる絶縁支持層1
5上に、厚さ10μmの銅箔を接着し、フォトリソグラ
フィーとウエットエッチングにより、ピッチ125μm
で幅80μmの並列電極線からなる通電用電極16、1
6…を複数設ける。そして、これらの通電用電極16、
16…上に絶縁被膜17として感光性ポリイミドを厚さ
10μmに塗布し、通電用電極16、16…の先端部が
60μm四方に露出するように、感光性ポリイミドを現
像・露光・エッチングすることにより矩形状の開口部1
8、18…を形成する。
【0032】次に、この開口部18、18…を介して露
出した通電用電極16、16…の先端部上に、電解メッ
キによりNiを感光性ポリイミド17の表面から20μ
mだけ突出した状態に形成することにより、記録電極
2、2…を形成する。
【0033】上記の如く形成した配線板を記録電極2、
2…の先端部から20μmの位置で切断し、厚さ2mm
のシリコンゴムからなる弾性体層14を介してAlから
なる基板13上に接着する。
【0034】次に、上記記録電極2、2…の表面を40
00番の紙やすりで研磨し、記録電極2、2…表面の平
面と下部面の面積比を変えた種々の印字記録用ヘッド1
を作製した。
【0035】そして、このようにして作製された印字記
録用ヘッド1を、図4に示すような記録装置に装着し、
印字を行った。このとき、印字記録用ヘッド1の接触圧
力は300gf/cm、印加パルス電圧は12V、パル
ス幅は1.0ms、印字速度は50mm/sとした。
【0036】また、印字記録媒体6としては、図7に示
すようなものと、図8に示すような発熱抵抗体層7の表
面に各々が電気的に孤立した微小電極30、30…を多
数配置したものとを用いた。
【0037】その結果を表1及び表2に示す。表1は図
7に示す印字記録媒体6を用いた結果を、表2は図8に
示す印字記録媒体6を用いた結果をそれぞれ示してい
る。
【0038】この表1から明らかなように、記録電極表
面と下部面との面積比が0.3以上のとき、良好な印字
が得られた。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実験例2 次に、記録電極2、2…のヘッド先端側の端部とヘッド
基板13の先端部との距離を変えた種々の印字記録ヘッ
ド1を作製し、印字を行った。このとき、印字記録用ヘ
ッド1の接触圧力は300gf/cm、印加パルス電圧
は12V、パルス幅は1.0ms、印字速度は50mm
/sとした。
【0042】その結果を表3に示す。この表3から明ら
かなように、記録電極2、2…のヘッド先端側の端部と
ヘッド基板13の先端部との距離が1〜100μmのと
き、良好な印字が得られた。
【表3】
【0043】
【発明の効果】この発明は以上の構成及び作用よりなる
もので、記録電極を、基板の表面から凸状に突出した状
態に形成するとともに、当該記録電極の上端面を平面状
に形成した装置において、記録電極の上端面の面積を、
下端面との面積の比率が0.3以上となるように設定す
ることにより、記録電極と印字記録媒体との接触面積が
十分得られ、画像に濃度むらが生じることがない印字記
録用ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る印字記録用ヘッドの一
実施例を示す斜視図である。
【図2】 図2は図1のA−A線断面図である。
【図3】 図3は記録電極をそれぞれ示す拡大斜視図で
ある。
【図4】 図4はこの発明の印字記録用ヘッドを適用し
た画像記録装置を示す概略図である。
【図5】 図5は同装置の印字部の断面図である。
【図6】 図6は本実施例の印字記録用ヘッドの作製過
程の斜視図である。
【図7】 図7は本実施例の印字記録用ヘッドの印字に
使用した印字記録媒体を示す断面図である。
【図8】 図8は本実施例の印字記録用ヘッドの印字に
使用した印字記録媒体を示す断面図である。
【図9】 図9は従来の印字記録ヘッドを示す斜視図で
ある。
【図10】 図10は図9に示す従来の印字記録ヘッド
の印字部分を示す断面図である。
【図11】 図11は従来の他の印字記録ヘッドを示す
斜視図である。
【図12】 図12は図11に示す従来の他の印字記録
ヘッドの印字部分を示す断面図である。
【図13】 図13は従来の印字記録ヘッドの印字部分
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…印字記録用ヘッド、2…記録電極、2a…下端面、
2b…上端面、6…印字記録媒体、13…基板、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に印字ドットに対応した複数の記
    録電極を並列状に設け、各記録電極を介して導電性イン
    ク保持媒体に対するドット通電を行う印字記録用ヘッド
    において、上記記録電極を、基板の表面から凸状に突出
    した状態に形成するとともに、当該記録電極の上端面を
    平面状に形成し、しかも、上記記録電極の上端面の面積
    を、下端面との面積の比率が0.3以上となるように設
    定したことを特徴とする印字記録用ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1982001800A1 (en) * 1980-11-10 1982-05-27 Yokozeki Seiki Microwave heater
CN114728523A (zh) * 2019-11-26 2022-07-08 罗姆股份有限公司 热敏打印头及其制造方法

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WO1982001800A1 (en) * 1980-11-10 1982-05-27 Yokozeki Seiki Microwave heater
CN114728523A (zh) * 2019-11-26 2022-07-08 罗姆股份有限公司 热敏打印头及其制造方法

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JP2939844B2 (ja) 1999-08-25

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