JPH058477A - シート材搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】搬送路中のローラ数を減少させて、装置の簡略
化、小型化を図る。 【構成】半月ローラ３から、レジストローラ１４と反転
ローラ１５とのニップ部を介してプラテン１７に至る給
紙搬送路Ｒ１を形成する。給紙搬送路Ｒ１から分離する
反転搬送路Ｒ２と、反転搬送路Ｒ２に連続し給紙搬送路
Ｒ１に合流する合流搬送路Ｒ３とを反転ローラ１５の外
周面に形成する。これにより、反転ローラ１５は、給紙
搬送路Ｒ１内のシート材Ｍを搬送するに加え、反転搬送
路Ｒ２、合流搬送路Ｒ３内のシート材Ｍをも搬送するこ
とができる。このように従来独立した複数のローラによ
って搬送せざる得なかった異なる搬送路内のシート材
が、１つの反転ローラ１５のみによって搬送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機やＬＢＰ（レー
ザビームプリンタ）等のシート材搬送装置、特に画像形
成装置に原稿を給送する原稿搬送装置として用いて好適
なシート材搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は、シート材搬送装置として画像形
成装置に装着された原稿搬送装置を図示している。

【０００３】このものは、原稿トレイ２０１上に載置さ
れたシート材（原稿）Ｍを給紙ローラ２０２、分離ロー
ラ対２０４、レジストローラ対２０５、搬送ベルト２０
６によって画像形成領域であるプラテン２１０上に搬送
するものである。これらの部材が配設された給紙搬送路
Ｒ１に対して、プラテン２１０上よりシート材Ｍを排
紙、反転させるための反転路Ｒ２が反転大ローラ２０７
の外周によって形成され、更に再び、プラテン２１０上
に搬入するための合流路Ｒ３と、原稿トレイ２０１上に
排出するための排紙路Ｒ４がフラッパ２０９によって切
換え可能になっている。シート材Ｍを再び、プラテン２
０７上に搬入する場合は、フラッパ２０９が破線の状態
に揺動し、シート材Ｍはレジストローラ対２０５に挟持
され、給紙時と同様にプラテン２１０上に搬入される。
排紙時にはフラッパ２０９が実線の状態に揺動し、シー
ト材Ｍは反転大ローラ２０７の外周より排出ローラ対２
０８へ導かれ、原稿トレイ２０１上に排出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例のように搬送路を多数有する装置においては、シ
ート材Ｍを搬送等するためのローラの数が多くなり、更
にこれらのローラを回転駆動するための駆動装置が多く
なる等、装置を構成する部品点数が増加しがちとなり、
装置の複雑化、大型化を招いていた。

【０００５】また、ローラ数が多いことに伴ない、シー
ト材Ｍの受け渡し回数が増加し、装置の動作信頼性を低
下させる原因にもなっていた。

【０００６】そこで本発明は、１つの搬送手段を２つ以
上の搬送路の搬送手段として用いることにより、搬送手
段を簡略化して、装置全体の単純化、小型化を実現し、
更に動作信頼性を向上させたシート材搬送装置を提供す
ることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、図１を参照して示すと、シ
ート材（Ｍ）を搬送するための主搬送路（Ｒ１）と、該
主搬送路（Ｒ１）に対して分岐、合流する補助搬送路
（Ｒ２，Ｒ３）とを有し、多数のローラにてシート材
（Ｍ）を搬送してなるシート材搬送装置において、前記
補助搬送路（Ｒ２，Ｒ３）における搬送手段（１５）が
前記主搬送路（Ｒ１）内の分岐合流部における搬送手段
を兼ねている、ことを特徴とする。

【０００８】更に具体的には、原稿台（１）に載置され
た原稿（Ｍ）を画像読取位置まで搬送する第１の搬送路
（Ｒ１）と、画像読取位置に載置された原稿（Ｍ）を反
転させるための第２の搬送路（Ｒ２）を有し、該第２の
搬送路（Ｒ２）が前記第１の搬送路（Ｒ１）に対し分
岐、合流してなるシート材搬送装置において、前記第１
の搬送路（Ｒ１）と第２の搬送路（Ｒ２，Ｒ３）との合
流部に一対のローラ対（１４，１５）を配設し、該ロー
ラ対（１４，１５）によって原稿（Ｍ）を挟持し、また
第２の搬送路（Ｒ２）を該ローラ対（１４，１５）の一
方のローラ（１５）の外周にて構成するようにしてもよ
い。

【０００９】

【作用】以上構成に基づき、１つの搬送手段（１５）
が、主搬送路（Ｒ１）と補助搬送路（Ｒ２，Ｒ３）との
搬送手段を兼ねているから、従来は一般に個別に２つの
搬送手段が必要であったところ、その一方を省略して、
装置の簡素化を行うことができる。

【００１０】また、第１の搬送路（Ｒ１）と第２の搬送
路（Ｒ２，Ｒ３）との合流部に一対のローラ対（１４，
１５）を配設し、このうちの一方のローラ（１５）の外
周部によって第２の搬送路（Ｒ２，Ｒ３）を形成するこ
とにより、ローラ（１５）は第１の搬送路（Ｒ１）内の
シート材（Ｍ）を搬送できることはもちろん、特別なロ
ーラを追加することなく、第２の搬送路（Ｒ２，Ｒ３）
中の原稿（Ｍ）をも搬送することが可能である。

【００１１】なお、前記カッコ内の符号は図面を対照す
るものであるが、何等本発明の構成を限定するものでは
ない。

【００１２】

【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例を説明
する。

【００１３】図１は本発明を実施した循環式シート材搬
送装置を示しており、１は原稿積載トレイ、２は長いサ
イズの原稿対応用のサブトレイ、３が半月ローラでシー
ト材Ｍの先端さばきを行うと共に、ウェイト４と共同し
て給送補助を行う。５は原稿セット時の先端ストッパ
で、６は原稿検知センサである。７は分離規制板で分離
部に進入するシート材Ｍの適度な規制及びガイドの役目
をしている。８はフィードローラで分離ローラ９，１０
間にかけられた分離ベルト１１と共にシート材Ｍを最下
位のものから順に１枚ずつ分離する。１２は分離センサ
で分離後の紙詰まりを速やかに検知する。１３はレジス
ト前センサで分離後の先端を検知してレジストローラ１
４、反転ローラ１５で形成するニップ部に突き当て、ル
ープ形成のタイミングどり等を行う。１６はレジストセ
ンサで先出しの制御及びシート材Ｍの後端検知によるプ
ラテン１７上の停止制御（カウンタのスタート）を行っ
ている。１８の駆動ローラと１９の従動ローラ間に懸架
された全面ベルト２０及びベルト背面からの押圧コロ２
１によってプラテン１７上の原稿搬送がなされる。２２
はジャンプ台で排出シート材Ｍをプラテン１７からシー
ト搬送装置に案内し、中ガイド２３、下ガイド２４、反
転ステイ２５等がガイドとなっている。２６は反転セン
サ、２７は反転コロで反転ローラ１５に押圧されてい
る。２８はフラッパでパスの切換えを行い、２９は排紙
センサで排紙制御のタイミングをとっている。３０の開
閉ガイド、３１の上ガイドで排紙パスを形成し、排紙ロ
ーラ対３２で原稿Ｍを排出する。またトレイ１の奥側に
は循環及び最終原稿検知レバー（以下「リサイクルレバ
ー」という）３３が配設され、独立モータ３４により回
転駆動される。

【００１４】以上のように給紙搬送路Ｒ１は、半月ロー
ラ３より始まり分離部を経て、レジストローラ１４と反
転ローラ１５とのニップ部へ導かれ、更にプラテン１７
上まで構成され、個々の搬送手段によりシート材Ｍの搬
送を行う。

【００１５】次に、反転搬送路Ｒ２はプラテン１７上よ
り始まり、反転ローラ１５の外周面と押圧コロ２７にて
フラッパ２８まで構成されている。合流搬送路Ｒ３はフ
ラッパ２８より前記反転ローラ１５の外周面を経て、再
び、反転ローラ１５とレジストローラ１４にて構成され
るニップ部までである。排紙搬送路Ｒ４はフラッパ２８
より排出ローラ３２まで構成されている。

【００１６】次にシート材Ｍの流れを説明する。シート
材Ｍが積載トレイ１上に先端をストッパ５に突き当てら
れて載置されると、原稿検知センサ６により検知され給
送可能状態となる。ここで、オペレータのキーＯＮ等に
よりスタート信号が送られると、まずリサイクルレバー
３３が駆動され、シート材Ｍの最上面にのる。半月ロー
ラ３で先端さばきを受け分離しやすくなったシート材Ｍ
はシャッタ５が下がると分離部に進入し、フィードロー
ラ８、分離ベルト１１で分離され、最下位の１枚のみが
下流に送られる。レジストローラ１４、反転ローラ１５
は静止しており、シート材Ｍの先端がそのニップ部に突
き当てられた後も分離部はある程度回転を続け分離セン
サ１２上方の空間でループを形成し、斜行どりを行う。
次に、反転ローラ１５に駆動が入り、シート材Ｍがプラ
テン１７上に送られる。プラテン１７上では全面ベルト
２０により搬送され、レジストセンサ１６の後端検知に
よりプラテン１７上に静止、画像形成が行われる。その
後、全面ベルト２０を逆転し、再び反転ローラ１５回り
を回って排出ローラ３２でトレイ１上に再積載される。
両面原稿Ｍの場合はフラッパ２８が図の破線の位置に移
動し、反転ローラ１５の回りを回って再びプラテン１７
上に送られる動きが何度か行われる。シート材Ｍが全面
ベルト２０の逆転によって戻されるとき、反転ローラ１
５は停止しており、反転ローラ１５と反転コロ２７のニ
ップによってシート材Ｍの先端が抑止されてループがで
きる。これによって斜行が修正され、反転ローラ１５の
回転によってシート材Ｍが送られて、再び反転ローラ１
５とレジストローラ１４とによってプラテン１７に送ら
れる。勿論、ローラ１５とコロ２７に代って、ローラ１
５とローラ１４のニップによってループをつくり、斜行
を修正するようにしてもよい。

【００１７】図２は前述実施例における搬送路構成を簡
略化したものであり、反転ローラ１５を中心としたシー
ト材Ｍの流れを図示している。

【００１８】図３は他の実施例における搬送路構成を簡
略化したものであり、Ｒ１より給紙され、排紙時には反
転路Ｒ２及び排紙路Ｒ４を使用し、反転時にはＲ２及び
合流路Ｒ３にて搬送される。

【００１９】図４は更に別の実施例における簡略図を図
示しており、シート材Ｍの流れについての説明は、図３
に図示するものと同様である。

【００２０】なお、各実施例において説明した本発明に
係るシート材搬送装置は、シート材Ｍとして原稿を給送
する循環式シート材搬送装置に限らず、分離合流するシ
ート材搬送路を有する他の任意のシート搬送装置として
用いてもよいことは言うまでもなく、また、このとき
は、上述各実施例と同等の効果が期待できるものであ
る。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、２つ以上の搬送路が合流し、その合流部における一
対のローラ対のうちの一方がその外周に搬送路の内の１
つを構成するようにしたことにより、ローラ本数を低減
でき、装置の小型化及びコストダウン、駆動系の簡略化
を実現することができる。

【００２２】また、各ローラ間のシート材の受け渡しの
回数も減るため、シート材搬送の信頼性の向上にもつな
がる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るシート材搬送装置を示す縦断側面
図。

【図２】本発明の搬送路の構成を示す模式図。

【図３】他の実施例の搬送路の構成を示す模式図。

【図４】更に別の実施例の搬送路の構成を示す模式図。

【図５】従来例のシート材搬送装置を示す縦断側面図。

【符号の説明】

１ 原稿台 １４，１５ 搬送手段（ローラ対） Ｍ シート材（原稿） Ｒ１ 主搬送路（第１の搬送路） Ｒ２，Ｒ３ 補助搬送路（第２の搬送路）

フロントページの続き (72)発明者 青木 和弘 茨城県水海道市坂手町5540−11 キヤノン アプテツクス株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート材を搬送するための主搬送路と、
   該主搬送路に対して分岐、合流する補助搬送路とを有
   し、多数のローラにてシート材を搬送してなるシート材
   搬送装置において、 前記補助搬送路における搬送手段が前記主搬送路内の分
   岐合流部における搬送手段を兼ねている、 ことを特徴とするシート材搬送装置。
2. 【請求項２】 原稿台に載置された原稿を画像読取位置
   まで搬送する第１の搬送路と、画像読取位置に載置され
   た原稿を反転させるための第２の搬送路を有し、該第２
   の搬送路が前記第１の搬送路に対し分岐、合流してなる
   シート材搬送装置において、 前記第１の搬送路と第２の搬送路との合流部に一対のロ
   ーラ対を配設し、該ローラ対によって原稿を挟持し、ま
   た第２の搬送路を該ローラ対の一方のローラの外周にて
   構成した、 ことを特徴とするシート材搬送装置。