JPH058454U - 車両の加振力測定装置 - Google Patents

車両の加振力測定装置

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JPH058454U
JPH058454U JP5603991U JP5603991U JPH058454U JP H058454 U JPH058454 U JP H058454U JP 5603991 U JP5603991 U JP 5603991U JP 5603991 U JP5603991 U JP 5603991U JP H058454 U JPH058454 U JP H058454U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確に加振力を測定でき、測定装置設置上の
制約が少なく、しかも容易に測定できるようにした車両
の加振力測定装置を提供すること。 【構成】 ホイールハブ30を取付機構部21と、リン
ク機構と、弾支装置23とを具備する車両拘束装置14
で支持するものにおいて、前記取付機構部21における
ホイールハブ30に固定したハブボルト継手32の前後
方向に加わる荷重を接続具39を介してロードセル15
で検出するようにした加振力測定装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、シャシーダイナモメータ上に載置した被試験車両の加振力を測定 する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、シャシーダイナモメータは、車両における実際の路上での走行に相当 する実験を室内で再現性よく容易に実施できるため、種々の走行試験に広く用い られている。今日では、図10及び図11に示す如く走行試験の再現性を高める ため、4輪駆動車に限らず、前輪駆動車あるいは後輪駆動車についても、4輪と もローラ装置上に乗せて転動させる形式のシャシーダイナモメータが開発されて いる。すなわち、このシャシーダイナモメータでは、床面下に前後2組のローラ 1,2を配置する。この2組のローラ1,2には、図示しない増速機,フライホ イールを介して動力吸収装置を接続し、負荷装置を構成する。そして、床面上に 露出するローラ1,2の上側面にそれぞれ車両5の前後の車輪6を載置し、この 車輪6を回転駆動することにより、ローラ1,2を回動して走行試験を行うもの である。
【0003】 また、このようなシャシーダイナモメータでは、車両を図10及び図11に示 すようにチェーン拘束具3を用いて試験状態にセットしていた。すなわち、車両 5の前後の各両角分に設けられているトランスポートフック4に、それぞれチェ ーン拘束具3の一端部を係着する。さらに床7上の所定位置にそれぞれ立設した 4本の支柱8に、各チェーン拘束具3の他端部を係着する。そして、各チェーン 拘束具3の中間部に設けたレバーブロック9によって、距離を縮めて張り渡すこ とにより、車両5を所定位置に位置決めし、固定していた。
【0004】 従来、上述の如くチェーン拘束具3を用いて車両5をシャシーダイナモメータ 上にセットし、試験を行うものにおいて、被試験車両の加振力を測定する場合に は、図10に例示する如き加振力測定装置を用いていた。これは、4つのチェー ン拘束具3のうちの1つに装着するもので、チェーン10の一部にロードセル1 1を挿入し、これより引き出したケーブル12をデジタル表示器付トランスミッ タ13に接続して構成したものである。そして、これにより、車両5の定常走行 シミュレーション時のロードセル11に加わる負荷を検出し、その加振力を測定 するようにしていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述の如き従来の車両の加振力測定装置では、ロードセル11は引張・圧縮形 を使用しているが、車両5との連結部にシャックル,チェーン10やレバーブロ ック9等を用いているので、これらにガタがあり、かつ車両5の振動による引張 方向の変動があり、加振力の測定に誤差を生じタイナミック特性、及び再現性が 悪いという問題があった。さらに、車両5の加減速時にチェーン拘束具3の連結 部におけるガタが衝撃力としてでてくるため、試験方法に制約が課せられるとい う問題があった。
【0006】 また、加振力測定装置を車両固定装置として兼用しているため、ロードセル1 1に初期張力が常に加わるので、ロードセル11の検出値から初期張力を引いて 補正せねばならない。これとともに、チェーン拘束具3は車両5に対し角度を付 けて引張るものであるため、加振力が力のベクトルトル和として検出されること になるので、ロードセル11の検出値から引張の角度補正をせねばならない。ま た、車両5を固定する4本のチェーン拘束具3を同一の張力にプリセットするこ とが困難である。さらに、車両5の前と後にあるトランスポートフック4の位置 (高さ,幅方向位置)が異なるため、引張角度が異なってしまい、その角度補正 が困難である。加えて、スプリングロッドの目盛で張力調整しているため、大ま かなセットしかできない。上述したように車両5のセッティング誤差の影響によ り、正確な加振力の測定ができないという問題があった。
【0007】 また、試験車両5によっては、トランスポートフック4が3個しか付いていな いものや、これらが車両5の中心に対し非対称位置に付いている物があるため、 加振力測定に不向きな車種があるという問題があった。
【0008】 本考案は、上述の点に鑑み、正確に加振力を測定でき、測定装置設置上の制約 が少なく、しかも容易に測定できるようにした車両の加振力測定装置を新たに提 供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案の車両の加振力測定装置は、車両の車輪をシャシーダイナモメータのロ ーラ上に載置した状態で、その車輪のホイールハブに、回動自在かつ傾動自在に 支受する取付機構部を装着し、この取付機構部を左右方向及び上下方向に移動自 在に支持するリンク機構と、このリンク機構を前後方向に弾性的に支持して微動 可能とする弾支装置とを有する車両拘束装置に対し、その取付機構部をホイール ハブに締結するハブボルト継手と、ハブボルト継手をベアリング及び球面対偶の 摺り合わせ面分を介して支受するベアリングサポートと、このベアリングサポー トをガイド部材で支持して車両の前後方向に移動可能に支受するハウジングと、 そのベアリングサポートに締結した接続具によって荷重を受け得るように、ハウ ジングに設置したロードセルとで構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
上述のように構成することにより、車輪のオフセット角を摺り合わせ面部で吸 収し、車輪の中心と拘束装置の中心との芯ずれを弾性支持装置で吸収し、車両中 心とシャシーダイナモメータのローラ中心とのずれを車両拘束装置のリンク機構 部分で吸収し、これらのオフセット荷重、及び強制加振力がロードセルに負荷さ れないようにするものである。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の車両の加振力測定装置の一実施例を図1ないし図9によって説 明する。なお、この図1ないし図9において、前述した図10及び図11に示す 従来例に対応する部分には同一符号を付すこととし、その詳細な説明を省略する 。本考案の概略構成を説明するための図1、及び図2で、5は車両、6は車輪、 14は車両拘束装置である。本例装置では、この車両拘束装置14にロードセル 15を装着して加振力を測定するように構成する。
【0012】 本例装置は、図3に示す如くシャシーダイナモメータ上に車両拘束装置14で 固定した車両5の加振力を測定するためのものである。シャシーダイナモメータ は、ピットカバ16の下部に前後左右のローラ17を配置して構成したものであ る。これら前後左右の各ローラ17上には、それぞれ対応する車両5の前後左右 の車輪6を転動するよう載置する。そして、車両5の後輪6を、それぞれ車両拘 束装置14で固定して、試験状態にセットするものである。
【0013】 車両拘束装置14は、図4乃至図6にも示す如く、基台18,左右リンク19 ,上下リンク20から成るリンク機構、及び取付機構部21等から構成する。基 台18は、ピットカバ16を支えるフレーム22に固定されており、左右リンク 19を前後方向に水平な軸を中心として回動自在に枢支するとともに、弾支装置 23を内蔵する。左右リンク19は、図6に示す如く、縦枠19c,下部枠19 d,および上部枠19eから成る方形に枠組したものであり、その下部枠19d を中心として回転できるよう基台18に軸受を介して連結している。左右リンク 19の対角間には、前後方向の剛性を高めるための補強材19a,19bを取り 付ける。
【0014】 弾支装置23は、図7にも示す如く、下部枠19dの両端突出部にそれぞれ装 着する。すなわち、フレームに固定したシリンダ24内に、下部枠19dの各端 部に固着した滑り部材25を摺動自在に挿入する。なお滑り部材25の外周面部 は、滑りを良くするため球面加工する。そして、滑り部材25と、シリンダ24 の底部との間に細コイルばね26と、その外側を取り巻くように太コイルばね2 7を配置する。なお、細コイルばね26は、太コイルばね27より所要長さ長く 構成し、下部枠19dに対する附勢力を調整するようにする。なお、細コイルば ね26と太コイルばね27との間には、ばね支え用鋼管28を配置する。また、 シリンダ24の底部中央には螺子棒で構成したストッパ29を螺挿し、その先端 を滑り部材25に臨ませ下部枠19dの移動範囲を適当に規制するようにし、左 右リンク19,上下リンク20及び取付機構部21を車両5のホイールベースに 応じ前後に移動させることができるようにする。
【0015】 上下リンク20は図4にも示すように、二等辺三角形に枠組みしたもので、そ の底辺両側に設けた軸受部20a,20bにより、左右リンク19の上部枠19 eに連結され、前後方向に水平な軸まわりに回動できるようになっている。
【0016】 このように左右リンク19及び上下リンク20が前後方向に水平な軸まわりに 回動自在に連結されている結果、上下リンク20の頂部に支持された取付機構部 21を前後方向に移動不能かつ上下方向及び左右方向に移動自在とするものであ る。
【0017】 取付機構部21は、図8、及び図9にも示す如く構成する。この図で、30は ホイールハブであり、そのハブボルト31には、取付機構部21のハブボルト継 手32を取り付ける。ハブボルト継手32は、その周囲にベアリング33を介し てベアリングサポート34に回動自在に支受される。ベアリングサポート34に は、球面対偶摺り合わせ面部35を形成し、ハブボルト継手32が所要角傾動可 能なように構成する。また、ベアリングサポート34の外形は8角形状となるよ うに形成する。そして、ベアリングサポート34をハウジング36の8角形の開 口部に入れ、図9のハウジング36における左右両側部に設置したガイド部材3 7で支受し、ベアリングサポート34を図9の上下方向に微動可能に装着する。 ハウジング36の図9で上部には、引張,圧縮形のロードセル15を固定設置し 、このロードセル15と、ベアリングサポート34との間を、図示する如き太径 と細径の螺子部を有するボルトである接続具39によって接続し、ハブボルト継 手32に加わった矢印A方向の荷重が全てロードセル15に伝達されるようにす る。なお、ロードセル15は図示しないトランスミッタに接続する。
【0018】 次に、上述の如く構成した本例装置の作動を説明する。まず、本例の加振力測 定装置を車両5にセットするには、図1,図3及び図8に示す如く、後輪6に車 両拘束装置14をセットすることにより行うもので、ハブボルト31にハブボル ト継手32を接続すれば良い。このとき、後輪6の回転軸がローラ17の回転軸 と角度θをなすオフセットされた状態にあった場合でも、ベアリングサポートの 摺り合わせ面部35で角度調整して吸収するので、ロードセル15にはオフセッ ト角θ分による影響は無視できるものである。さらに、車両拘束装置14には弾 支装置23があるので、セッティング作業時間を短縮でき、しかも図2の説明図 からも分かるように、車輪6の中心と、拘束装置14の中心軸との芯ずれ(0. 5〜1.5mm程度)による強制加振力が発生しても、ばね26,27で吸収し てしまうため、ロードセル15には芯ずれオフセット分δによる影響がでないよ うにできるものである。また、車両5の中心と、ローラ17との中心がずれてセ ットされていた場合でも、拘束装置14の左右リンク19及び上下リンク20側 の角度調整機能で吸収できるため、悪影響をおよぼさないようにできるものであ る。
【0019】 尚、本考案は上述の実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱し ない範囲内においてその他種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0020】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案の車両の加振力測定装置によれば、車両の車輪をシ ャシーダイナモメータのローラ上に載置した状態で、その車輪のホイールハブに 、回動自在かつ傾動自在に支受する取付機構部を装着し、この取付機構部を左右 方向及び上下方向に移動自在に支持するリンク機構と、このリンク機構を前後方 向に弾性的に支持して微動可能とする弾支装置とを有する車両拘束装置に対し、 その取付機構部をホイールハブに締結するハブボルト継手と、ハブボルト継手を ベアリング及び球面対偶の摺り合わせ面部を介して支受するベアリングサポート と、このベアリングサポートをガイド部材で支持して車両の前後方向に移動可能 に支受するハウジングと、そのベアリングサポートに締結した接続具によって荷 重を受け得るように、ハウジングに設置したロードセルとで構成したので、車輪 のオフセット角を摺り合わせ面部で吸収し、車輪の中心と拘束装置の中心との芯 ずれを弾性支持装置で吸収し、車両中心とシャシダーイナモメータのローラ中心 とのずれを車両拘束装置のリンク機構部分で吸収し、これらのオフセット荷重、 及び強制加振力がロードセルに負荷されないようにするので、加振力の測定を直 接検出でき、測定精度を高め、しかも再現性良好な、信頼性の高い試験を可能と するという効果がある。さらに過渡応答(タイヤ1回転あたりの加振力の変動値 )の測定を可能とする。また、リンク機構の車両拘束装置を利用するので、全て の車種の車両の試験を実行可能とするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の車両の加振力測定装置の一実施例を示
す概略説明線図。
【図2】上記実施例要部の概略説明図。
【図3】上記実施例における試験状態の部分断面側面
図。
【図4】上記実施例における加振力測定装置を装着した
車両拘束装置部分の平面図。
【図5】上記実施例の車両拘束装着の設置状態を示す側
面図。
【図6】上記実施例の車両拘束装置部分の背面図。
【図7】上記実施例の弾支装置部分を示す部分断面図。
【図8】上記実施例の取付機構部を示す部分断面図。
【図9】上記実施例の取付機構部の正面図。
【図10】従来の車両拘束装置に装着した加振力測定装
置を例示する概略底面図。
【図11】上記従来例の概略側面図。
【符号の説明】
5…車両 6…車輪 14…車両拘束装置 15…ロードセル 17…ローラ 18…基台 19…左右リンク 20…上下リンク 21…取付機構部 23…弾支装置 30…ホイールハブ 32…ハブボルト継手 33…ベアリング 34…ベアリングサポート 35…摺り合わせ面部 36…ハウジング 37…ガイド部材 39…接続具

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 シャシーダイナモメータ上に載置すべき
    車両のホイールハブに取付る取付機構部と、当該取付機
    構部を上下左右に移動自在に支持するリンク機構と、当
    該リンク機構を前後方向に弾性的に支持して微動可能と
    する弾支装置とを有する車両拘束装置に対し、 前記取付機構部を、前記ホイールハブに締結するハブボ
    ルト継手と、当該ハブボルト継手をベアリング、及び球
    面対偶の摺り合せ面部を介して支受するベアリングサポ
    ートと、当該ベアリングサポートをガイド部材で支持し
    て車両の前後方向に微動可能に支受するハウジングと、
    当該ベアリングサポートに締結した接続具を介して荷重
    を受けるようにしたロードセルとを具備することを特徴
    とする車両の加振力測定装置。
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US11119007B2 (en) 2018-03-30 2021-09-14 Meidensha Corporation Vehicle under test securing apparatus with increased alignment freedom and force sensing

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