JPH0584380U - ゲームおもちゃ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 揺動自在な載置台上の被取付板に対してバラ
ンスを保持させながら取付片を係止できるかを競い合う
ゲームおもちゃを提供する。 【構成】 基台１に対して回転自在に取り付けられて回
転方向にバネにより付勢された回転筒２と回転蓋３によ
る回転体と、このバネを緊張させた状態で回転体を基台
１に対してロックするロック機構と、回転体に対して揺
動自在に取り付けられて連動回転される載置台４と、こ
の載置台４が過大に揺動した際にロック機構のロック状
態を解除するロック解除機構と、載置台４に着脱自在に
取り付けられて当該載置台４の急激な回転によって載置
台４から脱落する被取付板５と、この被取付板５の任意
に適所へゲーム者によって着脱自在に嵌合係止される複
数の取付片６とを備え、ゲーム者は被取付板５が過大に
揺動しないように当該被取付板５に対して取付片６を順
次嵌合係止させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はゲームおもちゃに関し、特に揺動自在な載置台上の被取付板に対して バランスを保持させながら取付片を係止することができるかを競い合うゲームお もちゃに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のゲームは見当たらないが、強いてあげれば例えば各種の形状を したブロックのバランスを取りながら崩れないように順次積み上げて行く積み木 がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この積み木の場合には、バランス感覚を養うのにきわめて好適なゲームではあ るが、刺激性に乏しいのでいまひとつ面白みに欠けるものであった。

【０００４】 そこで本考案では、積み木より刺激性があってスリルを楽しむことができると 共に、従来の積み木以上にバランス感覚を養うことができるゲームおもちゃの提 供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案によるゲームおもちゃでは、基台に対して回 転自在に取り付けられて回転方向へバネにより付勢された回転体と、このバネを 緊張させた状態で回転体を基台に対してロックするロック機構と、上記回転体に 対して揺動自在に取り付けられて当該回転体に連動回転される載置台と、この載 置台が過大に揺動した際に上記ロック機構のロック状態を解除するロック解除機 構と、上記載置台に着脱自在に取り付けられて当該載置台の急激な回転によりこ の載置台から脱落する被取付板と、この被取付板の任意な適所へゲーム者によっ て着脱自在に嵌合係止される複数の取付片とを備え、ゲーム者は上記被取付板が バランスを失って上記載置台が過大に揺動しないように当該被取付板に対して上 記取付片を順次嵌合係止させるようにした。

【０００６】

【作用】

上述した構成によれば、回転体を基台に対してバネを緊張させてロック機構で ロックした状態にし、この回転体へ揺動自在な載置台を介して取り付けられた被 取付板の適所に対して取付片を順次係止していった際に、取付片の取付け位置の アンバランスを生じて被取付板が傾いて載置台が過大に揺動する。これによりロ ック解除機構が作動してロック機構が解除され、バネの復元力で回転体は急激に 原位置まで回転されてその際に載置台も急激に連動回転されるので、被取付板と 係止されている取付片とが載置台から脱落して転倒する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案によるゲームおもちゃの具体的な実施例を図面に基づき詳細に説 明する。 図１の斜視図はこのゲームおもちゃの使用状態を示し、図２はおもちゃ本体の 正面図を示す。これらの図で、基台１上にはバネにより連繋された回転筒２が取 り付けられ、この回転筒２には連動回転する回転蓋３が取り付けられている。こ の回転蓋３には載置台４が揺動自在に装着され、この載置台４には被取付板５が 着脱自在に嵌合される。回転筒２は基台１に対してばねを緊張した状態でロック できるようになっており、この状態でゲーム者は被取付板５に対して平衡状態を 保持させながら順次取付片６を係止していく。このゲーム進行中に、被取付板５ のバランスが崩れると載置台４が揺動してロック状態が外れ、回転筒２と回転蓋 ３とはばね力によって急激に原位置まで回転し、その際に被取付板５および係止 されている取付片６が載置台４上から脱落して転倒する。

【０００８】 円板状の基台１には、全周に亙って外縁１ａが突設されており、この基台１の 中心部には図３で示すように筒状の支柱７が立設されている。回転筒２の中心部 には、図４で示すように支柱７を覆う筒状の固定柱８が立設されている。回転蓋 ３の下面に突設された中心軸９は固定柱８の軸孔１０に回転自在に嵌め込まれ、 基台１側の支柱７の内側からカラー１１を介してビス１２が回転蓋３側の中心軸 ９に締め付けられることで、回転筒２が基台１に対して回転自在であり、回転蓋 ３が回転筒２に対して回転自在となるように取り付けられる。この回転筒２と回 転蓋３とが回転体を構成する。

【０００９】 基台１にはロック爪１３を突設した支持柱１４が突設されており、この支持柱 １４とロック爪１３は、回転筒２の外周底部に切り欠かかれた弧状の切欠き孔１ ５から回転筒２内に収容されている。回転筒２の底部には、ロック爪方向とは反 対側に掛止め片１６が設けられており、この掛止め片１６と支持柱１４の間に駆 動バネ１７が架設状態で張設されている。このバネ１７が緊張されたときに回転 筒２は基台１に対して反時計方向に回転力が与えられる。 また、基台１上の支持柱近傍には板バネ１８が固定柱８側に突出して設けられ ており、この板バネ１８の先端部が固定柱８の下部に形成された歯形１９に当接 している。これにより回転筒２を基台１に対して時計方向に回転させて駆動バネ １７を緊張させる際、またはこのバネ力によって回転筒２が原位置に復帰する際 に板バネ１８の先端部が歯形１９に当たりながら動くため、ゲーム進行時の効果 音を発することができる。

【００１０】 また、ロック爪１３の周方向手前側には、回転筒２の底部に設けられたボック ス２０内にフックアーム２１が揺動自在に取り付けられており、回転筒２を基台 １に対して時計方向に回転させたときにロック爪１３の先端部がこのアーム２１ の下部に係止し、バネ１７を緊張した状態で回転筒２を基台１にロックすること ができる。このロック爪１３とフックアーム２１はロック機構を構成する。 このロック状態は、回転蓋３の揺動時に、回転蓋３が反時計方向へ回転して回 転蓋３側のロック解除ピン２２がアーム２１の上部を図中矢印Ｐ１方向に回動さ せたときに解除される。このピン２２と後述するレバー２９，３１はロック解除 機構を構成する。

【００１１】 上記回転蓋３の下面中心部には、載置台４の下面側に突出した支軸２３下部の 駒部２４が遊嵌する筒状の嵌込み凹部２５が形成されており、この嵌込み凹部２ ５の中心孔２６に駒部２４の下部に突設されたピン２７が遊嵌するようになって いる。このピン２７が中心孔２６に嵌め込まれることで、載置台４は嵌込み凹部 ２５の中心を支点に揺動できるようになっている。また、駒部２４の溝部２４ａ は図５で示すように凹部２５内に突出した位置決め片２８に嵌め込まれており、 載置台４が嵌込み凹部２５内で回転して位置ずれを防止するようになっている。 また、回転蓋３の下面部には一端側が外周部に回動自在に支持されたレバー２ ９が取り付けられており、駒部２５よりも小径なレバー２９の爪部３０が載置台 ４下部の支軸２３に遊嵌している。このレバー２９は載置台４が嵌込み凹部２５ から脱落するのを防止する働きも兼ねている。 また、回転蓋３の下面部にはレバー２９との対向位置に小レバー３１が回動自 在に取り付けられており、レバー２９の先端部３２がこの小レバー３１のくさび 部３３の傾斜面に載置されている。小レバー３１の側方にはストッパ３４が突設 されており、このストッパ３４によって小レバー３１のくさび部３３がレバー２ ９の先端下部から脱落するのを防止できるようになっている。

【００１２】 嵌込み凹部２５の下面部に突出する中心軸９には、一端側がフック３５に掛止 されたバネ３６が嵌め込まれており、このバネ３６の他端が回転筒２内の固定柱 ８の側方に設けられた立柱３７に掛止されている。このバネ３６により回転蓋３ は常時反時計方向への回転付勢力を与えられており、図６で示すように蓋３の回 転範囲を規制する切欠き溝３８の一端３８ａが回転筒２側のストッパ３９に当接 した位置で回転蓋３が待機状態に置かれている。 また、回転蓋３の下面部にはフックアーム２１の上部に押し当たり、フックア ーム２１に係合しているロック爪１３をこのフックアーム２１から外すためのロ ック解除ピン２２がレバー２９の側方に突設されている。 回転蓋３に組み付けられた載置台４上部の嵌合軸４０には、図１〜３で示すよ うに被取付板５ａ，５ｂを組み付けた被取付板５が着脱自在に嵌め込めるように なっている。被取付板５と取付片６には、多数の突起４１が突設されており、載 置台４に装着された被取付板５には、互いに突起４１が係合するかたちで取付片 ６を嵌め込めるようになっている。取付片６には、被取付板５に差し込めるよう にするためのスリット６ａが形成されている。

【００１３】 次に、このように構成されるゲームおもちゃの動作を説明する。 まず被取付板５を載置台４に装着し、基台１を片方の手で押さえた状態で回転 蓋３をバネ３６に抗して時計方向に回転すると、回転蓋３の切欠き溝３８の他端 ３８ｂがストッパ３９に当接した位置で回転蓋３が回転筒２に掛止され、回転筒 ２が内部の駆動バネ１７を緊張させながら共に回転させられる。さらに回転蓋３ を回転させて回転筒２を巻き込んでいくと、図７および図８に示すようにロック 爪１３がフックアーム２１に係合して、バネ１７をいっぱいに緊張させた状態で 回転筒２が基台１に対してロックされる。 このとき回転蓋２の時計方向への回転により、小レバー３１の外周側の押圧片 ４２が回転筒２の内壁に上下方向に形成された当接片４３の上部に当たり、小レ バー３１が図４中矢印Ｐ２方向に回動する。これにより小レバー３１のくさび部 ３３がレバー２９の先端部３２の下側に深く入り込んでレバー２９を押し下げる ため、このレバー２９の爪部３０が駒部２４を押さえ付け、載置台４を水平状態 に保持する。また、回転筒２の底部から延びる立柱３７の先端部が図９に示すよ うにレバー先端部３２の傾斜した下面部を突き上げて保持するため、バネ３６の 付勢力に抗して回転蓋３が停止状態に保持されるとともに、載置台４上の被取付 板５が平衡状態に保たれる。

【００１４】 続いて、図１に示したゲーム進行具４４のつまみ４５を回転して指針４６が停 止した位置の表示板４７の色から、先行してゲームを行なうゲーム者を決める。 表示板４７には、ゲーム者が保持する取付片６がたとえば赤、黄および青に色分 けされているのに合わせて、赤、黄および青の３色に色分けされており、このゲ ーム進行具４４の指針４６が示す表示板４７の色によってゲーム者の先行を決め ることができる。 複数のゲーム者は、順番に自身の持つ大小の取付片６の一つを被取付板５が傾 かないと思われる位置に係止していき、できるだけ多くの取付片６を被取付板５ に係止できるかによりゲームを競い合うことができる。

【００１５】 ゲーム進行中に取付片６の係止位置を誤り、被取付板５に掛かる取付片６の重 みのアンバランスによって被取付板５が過大に傾くと、載置台４が揺動してしま う。この載置台４の揺動により、載置台５下部に設けられた駒部２４の上面外周 部が爪部３０に当たって図１０の状態から図１１の状態に示すようにレバー２９ を押し上げるため、レバー先端部３２がくさび部３３を押し退け、小レバー３１ を図４および図１１中矢印Ｐ３方向に回動させる。 これにより小レバー３１の押圧片４２が回転筒２側の当接片４３に当たって回 転蓋３を反時計方向に回転させるため、回転蓋３側のフック解除ピン２２がフッ クアーム２１を図４中矢印Ｐ１方向に回動させて、ロック爪１３とフックアーム ２１との係合状態を解除する。これにより基台１と回転筒２とのロック状態が外 れ、回転筒２と回転蓋３は駆動バネ１７の復元力で急激に反時計方向に回転され るとともに、回転蓋３はさらにバネ３６の復元力により回転される。この急激な 回転によって、被取付板５は載置台４０から脱落して転倒して係止された取付片 ６と共にばらばらに分解され、このように被取付板５を転倒させたゲーム者が負 けとなる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のゲームおもちゃでは揺動自在な載置台に取り付 けられた被取付板に対し、平衡バランスが崩れないように順次取付片を係止して いき、この取り付けの際にアンバランスを生じて被取付板が過大に傾くと、回転 体が急激に回転して被取付板が転倒して脱落するものである。従って、各ゲーム 者はいかにバランスを保持した状態で取付片を係止するかスリルを味わいながら 細心の注意を払ってゲームが進行されるので、従来の積み木に比べて刺激性があ ると共に、積み木以上にバランス感覚を養うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるゲームおもちゃの使用状態を示す
斜視図である。

【図２】図１のおもちゃ本体の正面図である。

【図３】上記おもちゃ本体の縦断面図である。

【図４】上記おもちゃ本体の分解斜視図である。

【図５】上記おもちゃ本体の平面図である。

【図６】上記おもちゃ本体の斜視図である。

【図７】基台と回転筒のロック状態を示す平面図であ
る。

【図８】基台と回転筒のロック状態を示す斜視図であ
る。

【図９】上記おもちゃ本体の動作状態を示す縦断面図で
ある。

【図１０】レバー間の係合状態を示す回転蓋の斜視図で
ある。

【図１１】レバー間の係合が解除された状態を示す回転
蓋の斜視図である。

【符号の説明】

１ 基台 ２ 回転筒 ３ 回転蓋 ４ 載置台 ５ 被取付板 ６ 取付片 ８ 固定柱 １３ ロック爪 １７ 駆動バネ ２１ フックアーム ２２ ロック解除ピン ２４ 駒部 ２５ 嵌込み凹部 ２９ レバー ３１ 小レバー ３６ バネ ３７ 立柱 ３８ 切欠き溝 ３９ ストッパ ４０ 嵌合軸 ４１ 突起 ４２ 押圧片 ４３ 当接片 ４７ ゲーム進行具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台に対して回転自在に取り付けられて
   回転方向へバネにより付勢された回転体と、このバネを
   緊張させた状態で回転体を基台に対してロックするロッ
   ク機構と、上記回転体に対して揺動自在に取り付けられ
   て当該回転体に連動回転される載置台と、この載置台が
   過大に揺動した際に上記ロック機構のロック状態を解除
   するロック解除機構と、上記載置台に着脱自在に取り付
   けられて当該載置台の急激な回転によりこの載置台から
   脱落する被取付板と、この被取付板の任意な適所へゲー
   ム者によって着脱自在に嵌合係止される複数の取付片と
   を備え、ゲーム者は上記被取付板がバランスを失って上
   記載置台が過大に揺動しないように当該被取付板に対し
   て上記取付片を順次嵌合係止させることを特徴としたゲ
   ームおもちゃ。