JPH0584292B2 - - Google Patents

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JPH0584292B2
JPH0584292B2 JP61300713A JP30071386A JPH0584292B2 JP H0584292 B2 JPH0584292 B2 JP H0584292B2 JP 61300713 A JP61300713 A JP 61300713A JP 30071386 A JP30071386 A JP 30071386A JP H0584292 B2 JPH0584292 B2 JP H0584292B2
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JP
Japan
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group
reaction
protected
alcohol compound
formula
Prior art date
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JP61300713A
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English (en)
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JPS63154628A (ja
Inventor
Jiro Tsuji
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP30071386A priority Critical patent/JPS63154628A/ja
Publication of JPS63154628A publication Critical patent/JPS63154628A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はアルケニルオキシカルボニル基で保護
されたアルコール化合物を効率よく脱保護する方
法に関する。 (従来の技術) 従来、種々の有機合成反応を行なう場合、原料
化合物中の水酸基を不活性な形に保護することが
しばしば行なわれている。 近時、比較的穏やかな条件下で脱保護が可能な
方法として、水酸基をアリルオキシカルボニル化
し、これをトリブチルスズヒドリドの存在下にパ
ラジウム触媒で脱保護する方法 (Tetrahedron Lett.、1981、3591)が知られて
いる。この方法では、トリブチルスズヒドリドを
存在させないと脱炭酸反応のみが進行し、アリル
エーテル類が得られる。そこで、目的のアルコー
ル化合物を得るためにはトリブチルスズヒドリド
を存在させることが必須であつた。 しかし、例えば、ハロゲンや活性オレフインを
有する原料の場合はトリブチルスズヒドリドと副
反応を起こすため、これらの原料には該方法は適
用できないといつた問題点があつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者は前記問題点を解決すべく鋭意研究の
結果、アルケニルオキシカルボニル基の構造によ
つてはトリブチルスズヒドリドを添加しないでも
効率よく脱保護ができ、また目的物の分離精製が
著しく簡便であることを見い出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに到つた。 (問題点を解決するための手段) かくして本発明によれば下記一般式で表わされ
るアルケニルオキシカルボニル基で保護された水
酸基を有する保護化アルコール化合物を白金族金
属化合物と接触させて脱保護せしめることを特徴
とする保護化アルコール化合物の脱保護方法が提
供される。
【式】 (式中、R1〜R5は水素原子又は炭化水素残基を
表し、さらにR1〜R4のうち少なくとも1つは1
位の炭素原子が1つ以上の水素原子と結合した炭
化水素残基を表わす。) 本発明で用いられる保護化アルコール化合物
は、分子中の水酸基が下記一般式で表わされるよ
うな2−アルケニルオキシカルボニル基で保護さ
れた物質である。
【式】 式中、R1〜R5はそれぞれ水素原子又は炭化水
素残基を表わし、さらにR1〜R4のうち少なくと
も1つは1位の炭素原子が1つ以上の水素原子と
結合した下記の式のような構造の炭化水素残基を
表わす。
【式】 式中、R6及びR7はそれぞれ水素原子又は炭化
水素残基を表わす。 かかる2−アルケニル基の具体例として、例え
ばクロチル基、1−メチル−2−プロペニル基、
プレニル基、2−ペンテニル基、2−エチル−2
−ブテニル基、1−イソプロピル−2−プロペニ
ル基、ゲラニル基、ネリル基などが例示される。 2−アルケニル基の炭素数は反応後に生ずるア
ルカジエンの分離や原料入手の容易性などを考慮
して適宜選択すればよいが、通常は炭素数10以下
のものが用いられる。とくに炭素数5以下の場合
には副生するアルカジエンをガス状で系外に除去
することができる。 分子中の保護基の数は、通常1個であるが、こ
れに限定されるものではなく、2個以上の保護基
を導入したものであつてもよい。 一方、保護の対象となるアルコール化合物(す
なわち保護基を水素原子で置換した化合物)は、
水酸基を有するものであれば格別制限されるもの
ではなく、脂肪族アルコール、脂環族アルコー
ル、芳香族アルコール、フエノール類のいずれで
あつてもよい。また分子内に炭素−炭素二重結
合、炭素−炭素三重結合、カルボキシル基、水酸
基、チオール基、カルボニル基、エポキシ基、ニ
トリル基、スルホニル基、スルホン基、エステル
結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アセタ
ール結合、塩素原子などのごとき反応性の部位を
1またはそれ以上含有していてもよい。 また分子内にアミノ基を有するものであつても
よい。 かかるアルコール化合物の分子量は反応に大き
な影響を及ぼさないが、通常は分子量5000以下、
とくに炭素数100以下のものが用いられる。 本発明においては、反応に際して白金族金属化
合物触媒が用いられる。ここで白金族金属化合物
触媒とは、白金族金属化合物そのものまたは白金
族金属化合物と配位子とから成るものをいう。 用いられる白金族金属化合物はパラジウム、ル
テニウム、白金、ロジウムなどの塩または錯体で
あり、その具体例として、例えばトリス(ジベン
ジリデンアストン)二パラジウム(0)、トリス
(トリベンジリデンアセチルアセトン)三パラジ
ウム(0)、酢酸パラジウム、プロピオン酸パラ
ジウム、酪酸パラジウム、安息香酸パラジウム、
パラジウムアセチルアセトナート、硝酸パラジウ
ム、硫酸パラジウム、塩化パラジウム、ジヒドロ
テトラキス(トリフエニルホスフイン)ルテニウ
ム、ルテニウムアセチルアセトナート、酢酸第一
白金、白金アセチルアセトナートなどが挙げられ
る。 また白金族金属のなかではパラジウムが反応性
の面で好ましく、なかでも0価のオレフイン錯体
または二価の有機化合物を用いるのが好適であ
る。 また用いられる配位子は配位原子として周期律
表第族元素、すなわち窒素、リン、ヒ素または
アンチモンを有する単座または多座の電子供与性
化合物であり、その具体例として、例えばピリジ
ン、キノリン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、α,α′−ジピリジル、
1.10−フエナントロリン、N,N,N′,N′−テ
トラメチルエチレンジアミンなどの含窒素化合
物;トリエチルホスフイン、トリ−n−ブチルホ
スフイン、トリ−n−ドデシルホスフイン、トリ
フエニルホスフイン、トリ−o−トリルホスフイ
ン、トリ−p−ビフエニルホスフイン、トリ−o
−メトキシフエニルホスフイン、フエニルジフエ
ノキシホスフイン、トリエチルホスフアイト、ト
リ−n−ブチルホスフアイト、トリ−n−ヘキシ
ルホスフアイト、トリフエニルホスフアイト、ト
リ−o−トリルホスフアイト、トリフエニルチオ
ホスフアイト、α,β−エチレンジ(ジフエニ
ル)ホスフイン、α,β−エチレンジ(ジブチ
ル)ホスフイン、α,γ−プロピレンジ(ジフエ
ニル)ホスフインなどのごとき含リン化合物;ト
リエチルヒ素、トリブチルヒ素、トリフエニルヒ
素などのごとき含ヒ素化合物;トリプロピルアン
チモン、トリフエニルアンチモンなどのごとき含
アンチモン化合物などが挙げられる。なかでも含
リン化合物が反応の活性、選択性、経済性などの
面で賞用される。 かかる配位子は触媒成分として必ずしも必須で
はないが、適量使用することによつて触媒の安定
性を大巾に向上させることができる。配位子の使
用量はその種類によつて必ずしも一定ではない
が、通常白金族金属化合物1モル当り50モル以
下、好ましくは2〜20モルである。 本発明における触媒の使用量は適宜選択される
が、通常は保護化アルコール化合物100モル当り
白金族金属化合物が0.01〜10モル、好ましくは
0.1〜5モルとなるような割合で使用される。な
お、この使用量は保護基数が1個の場合について
のものであり、複数の保護基を有する保護化アル
コール化合物の場合には、その個数に応じて増量
して用いられる。また白金族金属化合物と配位子
は予め反応させておいてもよいが、通常は反応系
中で各成分を接触せしめることにより触媒が調製
される。 本発明の反応は保護化アルコール化合物を触媒
と接触せしめることにより行なわれる。この反応
によつて保護されていた水酸基は脱保護され、そ
れと同時に2−アルケニル基に対応するアルカジ
エンと炭酸ガスが副生する。 また反応に際して希釈剤を存在させることがで
き、その具体例として、例えばアセトニトリル、
プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニト
リルなどのごときニトリル類;ジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルプロピオアミド、N−メチルピロ
リドンなどのごときアミド類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジブチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテルなどのごときエーテル
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンシクロヘキサノンなどのごときケト
ン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
プロピオン酸エチルなどのごときエステル類;エ
タノール、プロパノール、ter−ブタノール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルなどのごときアルコール類;ジメチ
ルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのご
ときスルホキシド類;n−ヘキサン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどのごと
き炭化水素類などが例示され、なかでもニトリル
類、アミド類、エーテル類、エステル類、アルコ
ール類が賞用される。また水を適宜共存させるこ
ともできる。 これらの希釈剤は通常、保護化アルコール化合
物の濃度が1〜50重量%となるような割合で使用
され、その使用によつて反応の活性、選択性、触
媒の安定性を向上させることができる。 その他の反応条件は適宜選択しうるが、反応温
度は通常0℃以上、好ましくは30〜150℃であり、
反応時間は通常5分〜20時間である。 反応終了後、反応液から脱保護されたアルコー
ル化合物を分離することによつて高純度のアルコ
ール化合物が得られる。処理は常法に従つて実施
すればよく、例えば溶剤で抽出したのち乾燥する
方法、蒸留により分離する方法、再結晶させる方
法などが適宜使用される。 かくして得られるアルコールは、例えばテルペ
ンアルコール類、糖類、アミノ配糖体、マクロラ
イド類などである。 これらのアルコール化合物は医薬、農薬、工業
薬品それらの中間体などとして有用である。 (発明の効果) かくして本発明によれば、分離困難な副生物を
生ずることなく、簡単な操作で効率よく目的とす
るアルコール化合物を製造することができる。ま
た反応条件が穏やかであるため、光学活性のアミ
ノ酸に適用してもラセミ化を起こすことがない。 (実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1 第1表に示す保護化アルコール1ミリモル、ジ
オキサン20ml、トリス(ジベンジリデンアセト
ン)二パラジウム・クロロホルム錯体0.05ミリモ
ル、トリフエニルホスフイン0.2ミリモルを反応
容器中に仕込み、窒素雰囲下で100℃、1時間撹
拌した。撹拌終了後、減圧下にジオキサンを留去
し、内溶物をエーテルに溶解して反応生成物の収
率をガスクロマトグラフイーにて測定した。結果
を第1表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式で表わされるアルケニルオキシカ
    ルボニル基で保護された水酸基を有する保護化ア
    ルコール化合物を白金族金属化合物と接触させて
    脱保護せしめることを特徴とする保護化アルコー
    ル化合物の脱保護方法。 【式】 (式中、R1〜R5は水素原子又は炭化水素残基を
    表し、さらにR1〜R4のうち少なくとも1つは1
    位の炭素原子が1つ以上の水素原子と結合した炭
    化水素残基を表わす。)
JP30071386A 1986-12-17 1986-12-17 保護化アルコール化合物の脱保護方法 Granted JPS63154628A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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IL105392A (en) * 1992-04-15 1998-02-22 Rhone Poulenc Chimie Reagent and catalytic process useful for cleaving a protected functional group

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5646850A (en) * 1979-09-27 1981-04-28 Ajinomoto Co Inc Method for reductive elimination of protecting group
JPS61200926A (ja) * 1985-02-28 1986-09-05 Nippon Zeon Co Ltd アミノ化合物の製造法
JPS61286331A (ja) * 1985-06-07 1986-12-16 ブリストル―マイアーズ スクイブ コムパニー 第4級カルバペネム誘導体の製造方法

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