JPH0583645U - 強制排気機構付空気清浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内の空気汚染度が低い場合には、空気清浄
機能を果たし、室内の空気汚染度が高い場合には、換気
機能を果たして空調能力を低減することなく、空気汚染
度が高い場合には、空気汚染度を短時間に低減する。 【構成】 フィルタ２に対向してファン３が設置されて
いる空気清浄機構本体４を、天井裏に設置されている器
筐１内に装着し、器筐１の側壁に、排気ダンパ５により
開閉自在な排気口部６を設けると共に、排気ダンパ５の
動作に連動して天井９に設けた空気送出口１０を切換え
開閉する切換ダンパ７，８を、ファン３の空気吹出口１
１の前面に設置し、検知センサ１２を空気清浄機構４に
接続する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、部屋内の汚染空気を清浄化するか、又は外部に排出する機能を有す る強制排気機構付空気清浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来に於ける空気清浄装置には、図４に示すような空気清浄機能専用タイプ、 図５に示すような換気機能専用タイプのものが知られている。前者は、部屋内の 汚染空気をフィルタｂを介してファンａにより吸い込むもので、フィルタｂで集 塵された空気を再び室内に戻す作用を行い、又後者は、部屋内の汚染空気をファ ンｃで吸い込んで天井裏又は室外に排出する作用を行うものである。なお、ｄは 天井であるが、空気清浄装置ｅは天井裏に設置されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記した従来装置に於いて、前者のタイプのものは、部屋内の空気 をフィルタｂを介して清浄するのであるが、このフィルタｂの集塵効率をαとす ると、空気清浄装置を一回通過して部屋内に還流する空気の汚染度は（１−α） となる。例えば、α＝０．３とした場合には空気の汚染度は０．７となる。

【０００４】 これは空気の初期汚染度を１００％とすると、空気清浄装置を一回通過して室 内に還流する空気の汚染度は７０％に低下したことを意味している。換言すると 、空気清浄装置を一度通過しても、還流して来る空気は、充分に清浄化されるこ とがなく、未だ汚染された状態のままで部屋内に吹き出されることになる。 又後者のタイプのものは、ファンｃで吸い込まれた汚染された室内の空気は天 井裏又は室外に排出されるが、その排出された空気と同量の空気が、例えばドア 等の隙間を介して室外から補給されることになり、この補給された空気は新たな 空調負荷となるという問題点がある。

【０００５】 本考案に係る強制排気機能付空気清浄装置はこのような問題点に鑑み、室内の 空気汚染度が低い場合には、従来に於ける前者のタイプのように、空気清浄機能 を果たし、又室内の空気汚染度が高い場合には、従来に於ける後者のタイプのよ うに、換気機能を果たすものであり、空調能力を低減することなく、空気汚染度 が高い場合には、その空気汚染度を短時間に低減することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するために、本考案に係る強制排気機能付空気清浄装置は、 部屋内に面を向けたフィルタを具備し、そのフィルタに対向してファンが設置さ れている空気清浄機構本体を、天井裏に設置されている器筐内に装着し、その器 筐の側壁に、排気ダンパにより開閉自在な排気口部を設けると共に、その排気ダ ンパの動作に連動して天井に設けた空気送出口を切換え開閉する切換ダンパを、 前記ファンの空気吹出口の前面に設置し、且つ部屋内の空気汚染を検知する検知 センサを前記空気清浄機構本体に接続して成るものである。

【０００７】

【作用】

本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置の作用について述べる。検知セン サにより部屋内の空気汚染度を検知して、室内の空気汚染度が低い場合には、空 気清浄機能を果たすものであり、又室内の空気汚染度が高い場合には、換気機能 を果たすものである。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置の略図的断面図であって、（ Ａ）は室内の空気をフィルタ２を介してファン３で吸い込み、このフィルタ２で 集塵された空気を再び室内に戻す状態を示したものの略図的断面図であり、又（ Ｂ）は室内の空気をファン３で吸い込んで天井裏又は室外に排出する状態を示し たものの略図的断面図である。

【０００９】 図に於いて、部屋内に面を向けたフィルタ２を具備し、そのフィルタ２に対向 してファン３が設置されている空気清浄機構本体４を、天井裏に設置されている 器筐１内に装着し、その器筐１の側壁に、排気ダンパ５により開閉自在な排気口 部６を設けると共に、その排気ダンパ５の動作に連動して天井９に設けた空気送 出口１０を切換え開閉する切換ダンパ７，８を、前記ファン３の空気吹出口１１ の前面に設置し、且つ室内の空気汚染を検知する検知センサ１２を前記空気清浄 機構本体４に接続するのである。

【００１０】 図２は本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置が天井裏に設置されている状 態を示す部屋の外観斜視図であり、図中の１３は部屋、１４はその部屋１３に設 置されているドア、１５はそのドア１４に設けれているガラリのような隙間であ る。 本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置の動作状態について述べる。検知セ ンサ１２は、部屋１３内の空気の汚染度を常時検知している状態にある。ここで 部屋１３内の空気の汚染度が低い場合には、図１（Ａ）に示すように、排気ダン パ５は排気口部６を閉鎖していると共に、切換ダンパ７，８は下降した状態にあ る。従って部屋１３内の空気は、フィルタ２を介してファン３で吸い込まれるこ とになり、このフィルタ２で集塵された空気は、天井９の空気送出口１０を介し て再び部屋１３内に送り出されて空気清浄機能を果たすのである。

【００１１】 次に部屋１３内の空気の汚染度が高くなり、その値が所定値に達すると、図１ （Ｂ）に示すように、排気ダンパ５は排気口部６を開放すると共に、切換ダンパ ７，８は図中矢印方向に上昇した状態となる。従って部屋１３内の汚染空気は、 ファン３で吸い込まれてフィルタ２で集塵されるが、ファン３の空気吹出口１１ の前面から切換ダンパ７，８間に誘導されてプレナム排気状態となり、その汚染 空気は排気口部６を介して天井裏又は室外に排出されることになり、同時に部屋 １３内にはドア１４の隙間１５から新しい空気が導入されるので（図２参照）、 部屋１３内の換気機能を果たすことになる。

【００１２】 図３は以上のような動作状態をグラフで表したもので、空気清浄機能及び換気 機能と空気汚染度との関係を示している。

【００１３】

【考案の効果】

本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置は前記のように構成して成るもので 検知センサにより部屋内の空気汚染を検知することにより、その汚染度を判別し て空気清浄機能と換気機能とを切り換えることができ、空気汚染度が高い場合に は、換気機能により短時間で汚染空気を部屋外に排出し、又空気汚染度が低い場 合には、空調負荷を増大することなく、部屋内の空気を空気清浄機能により一定 時間で清浄化することができる特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置の略
図的断面図で、（Ａ）は室内の空気をフィルタを介して
ファンで吸い込み、フィルタで集塵された空気を再び室
内に戻す状態を示したものの略図的断面図、（Ｂ）は室
内の空気をファンで吸い込んで天井裏又は室外に排出す
る状態を示したものの略図的断面図。

【図２】本考案に係る強制排気機構付空気清浄装置が天
井裏に設置されている状態を示す部屋の外観斜視図。

【図３】空気清浄機能及び換気機能と空気汚染度との関
係を示したグラフ図。

【図４】空気清浄機能専用タイプの従来に於ける空気清
浄装置の略図的断面図。

【図５】換気機能専用タイプの従来に於ける空気清浄装
置の略図的断面図。

【符号の説明】

１ 器筐 ２ フイルタ ３ ファン ４ 空気清浄機構本体 ５ 排気ダンパ ６ 排気口部 ７ 切換ダンパ ８ 切換ダンパ ９ 天井 １０ 空気送出口 １１ 空気吹出口 １２ 検知センサ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部屋内に面を向けたフィルタを具備し、
   そのフィルタに対向してファンが設置されている空気清
   浄機構本体を、天井裏に設置されている器筐内に装着
   し、その器筐の側壁に、排気ダンパにより開閉自在な排
   気口部を設けると共に、その排気ダンパの動作に連動し
   て天井に設けた空気送出口を切換え開閉する切換ダンパ
   を、前記ファンの空気吹出口の前面に設置し、且つ部屋
   内の空気汚染を検知する検知センサを前記空気清浄機構
   本体に接続して成る強制排気機構付空気清浄装置。