JPH0583509B2 - - Google Patents
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- JPH0583509B2 JPH0583509B2 JP61049227A JP4922786A JPH0583509B2 JP H0583509 B2 JPH0583509 B2 JP H0583509B2 JP 61049227 A JP61049227 A JP 61049227A JP 4922786 A JP4922786 A JP 4922786A JP H0583509 B2 JPH0583509 B2 JP H0583509B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
産業上の利用分野:
本発明は、すぐれた耐食性を有する酸化クロム
含有緻密質耐火煉瓦の製造方法に係るものであ
る。 発明の背景: 酸化クロムは、そのすぐれた対スラグ耐食性に
より、アルミナやマグネシア原料に酸化クロム粉
末若しくはクロム鉱石の形で添加され、アルミナ
−クロム煉瓦又はマグネシア−クロム煉瓦とし
て、焼成品、不焼成品を問わず取鍋、RH炉、電
気炉等広範囲に使用されている。一方、近年、鉄
鋼の高品質化に伴つて耐火物に求められる条件も
次第に過酷なものとなつている。それに耐える高
温域での大きな熱間強度、容積安定性、すぐれた
耐スラグ性をもつ耐火物として、不純物の少い精
製された原料を用い、かつ1700℃以上の高温で焼
成して耐火物粒子を直接結合させたダイレクトボ
ンド煉瓦が広く使用されている。 このような状況下にあつては、一般に行なわれ
ているように酸化クロム源としてクロム鉱石を使
用すると、天然クロム鉱石中に含まれる不純物、
すなわち、SiO2,Al2O3,Fe2O3により高温焼成
中の早期に液相を生成し、たとえばマグネシア−
クロム質ダイレクトボンド煉瓦では2次スピネル
生成が抑制されたり、煉瓦どうしが融着したり、
或いは煉瓦自体の軟化変形を生じたりするため、
その焼成温度はやむなく上限が限られることにな
り、高温焼成により充分な2次スピネルを生成さ
せるのが困難であつた。 従来技術: これらを改善する方策として、たとえば特公昭
58−13511号公報に開示されているように、SiO2
量を制限することにより1800℃以上の高温焼成を
なし得た実例もあるが、クロム鉱を使用する限り
はその改善にも限界が認められた。また、不純物
による早期の液相生成の抑制、煉瓦どうしの融着
防止、煉瓦自体の軟化変形の防止のために、クロ
ム鉱石以外に高純度の酸化クロム粉末を添加する
ことも行なわれたが、添加される酸化クロム粉末
は著しく難焼結性で通常の耐火物焼成温度では焼
結不足となり、緻密な組織並びに満足な強度が得
られなかつた。 発明の課題: 本発明はこのような問題点を解決するためにな
されたもので、従来、酸化クロム含有耐火物の欠
点とされていた酸化クロムの難焼結性を改善し、
酸化クロムの焼結性を良好とすることにより緻密
で高耐食性をもつ酸化クロム含有耐火物を得る方
法の提供を目的としている。 発明の構成: 以下、本発明方法につき説明する。本発明者ら
は、夾雑物の少い酸化クロムに焼結性を付与させ
る手段につき種種検討を加えた結果、酸化クロム
粉末に金属クロム粉末を添加併用することによ
り、酸化クロム粉末の焼結性を著しく改善向上さ
せ得ることを確認し、緻密な高耐食性の酸化クロ
ム含有耐火物の製造方法を完成した。 本発明に用いる耐火性骨材としては特に限定す
るものではないが、一般にマグネシア質、クロム
鉱石、アルミナ質、カルシア質、ムライト質、ロ
ー石質、ケイ石質、ジルコニア質、ドロマイト質
等の酸化物系の他、炭ケイ質、チタンカーバイド
質等の炭化物系、硼化物又は窒化物等の中から、
使用条件に応じて適宜選択することが可能であ
る。 これらの耐火性骨材に配合する、酸化クロム粉
末及び金属クロムの混合物の量は、後記実施例に
ても説明するごとく5〜50wt%とするのが好適
である。5wt%未満であると通常の使用条件にお
いて充分な耐スラグ性を得ることができず、逆に
50wt%を超えると耐スポール性が低下し、さら
に経済上からも不利である。 酸化クロム又は金属クロムの純度については、
特に限定しないが煉瓦組織の緻密化という観点か
ら、共に95%以上のものが好ましい。 酸化クロムに添加併用する金属クロムの割合
は、使用条件によつて適宜選択可能であるが、酸
化クロムと金属クロムとが共晶を形成することに
よる融点降下によつて焼結性が改善されることか
ら、酸化クロム粉末に対する金属クロムの添加量
は10〜50wt%の範囲で著しく焼結性が改善され
る。 このような耐火性骨材に、酸化クロム粉末と金
属クロム粉末とを配合し、さらに適当なバインダ
ーを加えて混合・混練し、所要の形状に成形した
後焼成工程を経て緻密な酸化クロム含有耐火物が
得られる。なお、本発明による耐火物は1660℃に
おいて液相を生成するため、1660℃を超える温度
で焼成する方が、より緻密な組織となるので好ま
しい。 発明の作用: 酸化クロムはその融点が2440℃ときわめて高い
ため、これを含有する耐火物において焼成による
酸化クロムの焼結及び焼成収縮による組織の緻密
化は至難であることが一般に知られており、又金
属クロムもその融点が1900℃と金属の中では特に
高い。 しかし、酸化クロムと金属クロムとを組合せる
ことにより第1図に示すように、共晶形成に伴つ
て融点が1660℃と低くなり、液相生成によつて酸
化クロムの焼結が著しく促進される。又、他の耐
火物との反応性にも富み、焼成収縮による組織の
緻密化が達成されるのである。 実施例: 次に本発明方法を具体的な実施例を挙げて説明
する。 最大粒径4mmのアルミナ、マグネシア又はクロ
ム鉱石に、粒径0.044mm以下の酸化クロム粉末と
金属クロム粉末を混合し、結合剤として液状フエ
ノール樹脂を添加して、第1表に示すような配合
割合とした。これらの配合物を混合・混練し、オ
イルプレスにより1.0t/cm2の圧力で並形に成形
し、単窯にてそれぞれ所定の温度で焼成し、本発
明品に属するNo.1〜5、比較品に属するNo.6〜9
の各試料を得た。 さらに、これら各試料の物性値又は特性を第1
表に併せ示した。なお、耐食性は回転侵食法で測
定し、1700℃の合成スラグ(CaO:SiO2=3.0)
を用い3時間保定で行なつた。耐スポール性は片
面加熱スポールで測定し、上記並形試料を1400℃
の電気炉に入れ30分保定した後強制空冷した。こ
の操作を繰り返し煉瓦表層が剥落するまでの回数
を測定した。 第1表の結果から金属クロム粉末の挙動が以下
のごとく解明できる。 酸化クロム粉末と金属クロム粉末とを添加併用
した本発明品No.2,3,5に対し、酸化クロム又
は金属クロム単独使用の比較品No.7又は9は気孔
率も高く、耐スラグ性も本発明品より劣る。 酸化クロムと金属クロムの添加合量が70wt%
ある比較品No.8は、緻密化し耐スラグ性も高くな
つているが、耐スポーリング性が著しく低下して
いる。過剰な添加併用は耐火物の耐スポール性を
劣化させる要因となることが判る。逆に添加併用
量が過少な比較品No.6は緻密性に欠け、耐スラグ
性が著しく劣つている。 本発明品No.1と4は、酸化クロム粉末と金属ク
ロム粉末の混合比を逆転傾向したもので、No.4で
も実用に耐える緻密化と高耐食性化が達成される
が、酸化クロム量の多いNo.1の方がすぐれた緻密
化と高耐食性化が認められる。 本発明品のNo.2と3とは焼成温度が異なつてお
り、1600℃の焼成でも効果は認められるが、1700
℃の焼成の方が顕著な実効のあることを示してい
る。これは酸化クロム−金属クロムの融点が1660
℃であり、この温度以上で焼成した方が焼成収縮
が大きくなり、緻密化と高耐食性に有利である。 発明の効果: 耐火性骨材50〜95wt%と酸化クロム粉末及び
金属クロム粉末の混合物5〜50wt%とを配合す
る本発明方法で得られる耐火物は、低気孔率で緻
密化が充分で、在来の酸化クロム含有耐火物に比
較して格段にすぐれた耐食性を具備している。 高品質鋼の生産に寄与する点は大きく、産業上
の利用価値は高い。
含有緻密質耐火煉瓦の製造方法に係るものであ
る。 発明の背景: 酸化クロムは、そのすぐれた対スラグ耐食性に
より、アルミナやマグネシア原料に酸化クロム粉
末若しくはクロム鉱石の形で添加され、アルミナ
−クロム煉瓦又はマグネシア−クロム煉瓦とし
て、焼成品、不焼成品を問わず取鍋、RH炉、電
気炉等広範囲に使用されている。一方、近年、鉄
鋼の高品質化に伴つて耐火物に求められる条件も
次第に過酷なものとなつている。それに耐える高
温域での大きな熱間強度、容積安定性、すぐれた
耐スラグ性をもつ耐火物として、不純物の少い精
製された原料を用い、かつ1700℃以上の高温で焼
成して耐火物粒子を直接結合させたダイレクトボ
ンド煉瓦が広く使用されている。 このような状況下にあつては、一般に行なわれ
ているように酸化クロム源としてクロム鉱石を使
用すると、天然クロム鉱石中に含まれる不純物、
すなわち、SiO2,Al2O3,Fe2O3により高温焼成
中の早期に液相を生成し、たとえばマグネシア−
クロム質ダイレクトボンド煉瓦では2次スピネル
生成が抑制されたり、煉瓦どうしが融着したり、
或いは煉瓦自体の軟化変形を生じたりするため、
その焼成温度はやむなく上限が限られることにな
り、高温焼成により充分な2次スピネルを生成さ
せるのが困難であつた。 従来技術: これらを改善する方策として、たとえば特公昭
58−13511号公報に開示されているように、SiO2
量を制限することにより1800℃以上の高温焼成を
なし得た実例もあるが、クロム鉱を使用する限り
はその改善にも限界が認められた。また、不純物
による早期の液相生成の抑制、煉瓦どうしの融着
防止、煉瓦自体の軟化変形の防止のために、クロ
ム鉱石以外に高純度の酸化クロム粉末を添加する
ことも行なわれたが、添加される酸化クロム粉末
は著しく難焼結性で通常の耐火物焼成温度では焼
結不足となり、緻密な組織並びに満足な強度が得
られなかつた。 発明の課題: 本発明はこのような問題点を解決するためにな
されたもので、従来、酸化クロム含有耐火物の欠
点とされていた酸化クロムの難焼結性を改善し、
酸化クロムの焼結性を良好とすることにより緻密
で高耐食性をもつ酸化クロム含有耐火物を得る方
法の提供を目的としている。 発明の構成: 以下、本発明方法につき説明する。本発明者ら
は、夾雑物の少い酸化クロムに焼結性を付与させ
る手段につき種種検討を加えた結果、酸化クロム
粉末に金属クロム粉末を添加併用することによ
り、酸化クロム粉末の焼結性を著しく改善向上さ
せ得ることを確認し、緻密な高耐食性の酸化クロ
ム含有耐火物の製造方法を完成した。 本発明に用いる耐火性骨材としては特に限定す
るものではないが、一般にマグネシア質、クロム
鉱石、アルミナ質、カルシア質、ムライト質、ロ
ー石質、ケイ石質、ジルコニア質、ドロマイト質
等の酸化物系の他、炭ケイ質、チタンカーバイド
質等の炭化物系、硼化物又は窒化物等の中から、
使用条件に応じて適宜選択することが可能であ
る。 これらの耐火性骨材に配合する、酸化クロム粉
末及び金属クロムの混合物の量は、後記実施例に
ても説明するごとく5〜50wt%とするのが好適
である。5wt%未満であると通常の使用条件にお
いて充分な耐スラグ性を得ることができず、逆に
50wt%を超えると耐スポール性が低下し、さら
に経済上からも不利である。 酸化クロム又は金属クロムの純度については、
特に限定しないが煉瓦組織の緻密化という観点か
ら、共に95%以上のものが好ましい。 酸化クロムに添加併用する金属クロムの割合
は、使用条件によつて適宜選択可能であるが、酸
化クロムと金属クロムとが共晶を形成することに
よる融点降下によつて焼結性が改善されることか
ら、酸化クロム粉末に対する金属クロムの添加量
は10〜50wt%の範囲で著しく焼結性が改善され
る。 このような耐火性骨材に、酸化クロム粉末と金
属クロム粉末とを配合し、さらに適当なバインダ
ーを加えて混合・混練し、所要の形状に成形した
後焼成工程を経て緻密な酸化クロム含有耐火物が
得られる。なお、本発明による耐火物は1660℃に
おいて液相を生成するため、1660℃を超える温度
で焼成する方が、より緻密な組織となるので好ま
しい。 発明の作用: 酸化クロムはその融点が2440℃ときわめて高い
ため、これを含有する耐火物において焼成による
酸化クロムの焼結及び焼成収縮による組織の緻密
化は至難であることが一般に知られており、又金
属クロムもその融点が1900℃と金属の中では特に
高い。 しかし、酸化クロムと金属クロムとを組合せる
ことにより第1図に示すように、共晶形成に伴つ
て融点が1660℃と低くなり、液相生成によつて酸
化クロムの焼結が著しく促進される。又、他の耐
火物との反応性にも富み、焼成収縮による組織の
緻密化が達成されるのである。 実施例: 次に本発明方法を具体的な実施例を挙げて説明
する。 最大粒径4mmのアルミナ、マグネシア又はクロ
ム鉱石に、粒径0.044mm以下の酸化クロム粉末と
金属クロム粉末を混合し、結合剤として液状フエ
ノール樹脂を添加して、第1表に示すような配合
割合とした。これらの配合物を混合・混練し、オ
イルプレスにより1.0t/cm2の圧力で並形に成形
し、単窯にてそれぞれ所定の温度で焼成し、本発
明品に属するNo.1〜5、比較品に属するNo.6〜9
の各試料を得た。 さらに、これら各試料の物性値又は特性を第1
表に併せ示した。なお、耐食性は回転侵食法で測
定し、1700℃の合成スラグ(CaO:SiO2=3.0)
を用い3時間保定で行なつた。耐スポール性は片
面加熱スポールで測定し、上記並形試料を1400℃
の電気炉に入れ30分保定した後強制空冷した。こ
の操作を繰り返し煉瓦表層が剥落するまでの回数
を測定した。 第1表の結果から金属クロム粉末の挙動が以下
のごとく解明できる。 酸化クロム粉末と金属クロム粉末とを添加併用
した本発明品No.2,3,5に対し、酸化クロム又
は金属クロム単独使用の比較品No.7又は9は気孔
率も高く、耐スラグ性も本発明品より劣る。 酸化クロムと金属クロムの添加合量が70wt%
ある比較品No.8は、緻密化し耐スラグ性も高くな
つているが、耐スポーリング性が著しく低下して
いる。過剰な添加併用は耐火物の耐スポール性を
劣化させる要因となることが判る。逆に添加併用
量が過少な比較品No.6は緻密性に欠け、耐スラグ
性が著しく劣つている。 本発明品No.1と4は、酸化クロム粉末と金属ク
ロム粉末の混合比を逆転傾向したもので、No.4で
も実用に耐える緻密化と高耐食性化が達成される
が、酸化クロム量の多いNo.1の方がすぐれた緻密
化と高耐食性化が認められる。 本発明品のNo.2と3とは焼成温度が異なつてお
り、1600℃の焼成でも効果は認められるが、1700
℃の焼成の方が顕著な実効のあることを示してい
る。これは酸化クロム−金属クロムの融点が1660
℃であり、この温度以上で焼成した方が焼成収縮
が大きくなり、緻密化と高耐食性に有利である。 発明の効果: 耐火性骨材50〜95wt%と酸化クロム粉末及び
金属クロム粉末の混合物5〜50wt%とを配合す
る本発明方法で得られる耐火物は、低気孔率で緻
密化が充分で、在来の酸化クロム含有耐火物に比
較して格段にすぐれた耐食性を具備している。 高品質鋼の生産に寄与する点は大きく、産業上
の利用価値は高い。
【表】
第1図は酸化クロム−金属クロム系の熱変成の
状態を示す図である。
状態を示す図である。
Claims (1)
- 1 耐火性骨材50〜95wt%と、酸化クロム粉末
及び金属クロム粉末の混合物5〜50wt%とを配
合し、これにバインダーを添加して混練・成形・
焼成することを特徴とする酸化クロム含有緻密質
耐火物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61049227A JPS62207757A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 酸化クロム含有緻密質耐火物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61049227A JPS62207757A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 酸化クロム含有緻密質耐火物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62207757A JPS62207757A (ja) | 1987-09-12 |
JPH0583509B2 true JPH0583509B2 (ja) | 1993-11-26 |
Family
ID=12825029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61049227A Granted JPS62207757A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 酸化クロム含有緻密質耐火物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62207757A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2642429B2 (ja) * | 1988-08-09 | 1997-08-20 | 日産自動車株式会社 | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 |
-
1986
- 1986-03-04 JP JP61049227A patent/JPS62207757A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62207757A (ja) | 1987-09-12 |
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