JPH0583437B2 - - Google Patents

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JPH0583437B2
JPH0583437B2 JP63262730A JP26273088A JPH0583437B2 JP H0583437 B2 JPH0583437 B2 JP H0583437B2 JP 63262730 A JP63262730 A JP 63262730A JP 26273088 A JP26273088 A JP 26273088A JP H0583437 B2 JPH0583437 B2 JP H0583437B2
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Japan
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rudder
hull
ship
longitudinal
bow
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、大型の外洋航行船等の船の動揺を
避けるために自力では復原性能を持たない程、水
線面積が小で、且つ、予備浮力の少い双胴船の復
原安定性に係る船舶の構造及び運航の技術分野に
属する。
〈発明の背景〉 而して、船舶が外洋等の波浪の激しい海面を航
行する時は当然のことながら、縦横、上下の動揺
が不可避的に発生するが、例えば、軍用艦艇に於
いて、30数ノツト等の全速航行時には各種器具機
材等の搭載物を船体の構造物に固縛する等して高
速時に発生する動揺によるこれらの機器類の破損
防止を図るのが通例であるが、かかる全速航行時
には固縛によりこれらの器具機材等の機能を常時
発揮出来ない不具合があり、又、乗組員等の人体
は生理的に1/2G以上の加速度に長時間耐えるこ
とが困難であることが分つており、これらの点か
ら軍用艦艇においても、全速航行は通常時間的に
極めて短時間に限られている。
一方、近時、外洋を航行する商業船舶は輸送能
力の点かた航空機に対抗して該外洋を長距離に亘
つて横断して大重量、大容量の貨物等を可及的に
短時間に大量に運搬するために、40ノツト以上、
例えば、在来航行速度に比し50ノツト程度の超高
速での航行が要求されるようになつてきている。
この際、例えば、40ノツトの高速で、例えば、
我が国から米国へ太平洋の約4800浬を航行横断搬
送するためには設計的に5日間に亘る間断なき超
高速航行が必要となり、その間、荒天波浪による
激しい動揺が予測され、長時間の波浪海面に於け
る航行に際して少くとも1/2Gの加速度を超える
動揺運動に耐えることは現実には人的にも物的に
も不可能である。
ここに、波浪海面を超高速にて航行しても、動
揺を起さない船舶構造の現出の要求が早くから生
じていた。
〈従来の技術〉 上述背景から大型で超高速、長距離輸送タイプ
の外洋航行船舶はその実用性の点に鑑みて航行中
に激しい風浪に遭遇しても、可能な限り動揺を起
さない船体構造でなければならない。
これに対処するに、従来軍用の高速艦艇におい
ては、動揺を避けるために船体にビルヂキールを
装備したり、又、外洋航行の客船等の商業船舶に
あつては所謂スタピライザーと称する可動水平翼
が装備されてきたが、船体が自ら復原する性能を
もつ限り、いかなる従来技術をもつてしても、縦
横の動揺を完全に抑止することは出来なかつた。
但し、自らの予備浮力によつて復原する性能を
もつ船舶にあつては、船体が傾いても、自ら自然
に復原するので、船体の動揺運動上の安定性能に
関しては何ら危険はなかつた。
つまり、船の安定に係る復原力の大なることは
動揺力の大なることでもあり、したがつて、かか
る復原力を自ら有する船にとつてその動揺を抑止
することは極めて困難であつた。
即ち、復原力につながる予備浮力は一方におい
て船体を傾斜させる力となつて強く働く二律背反
の原則があるからである。
そこで、逆に予備浮力を有さない、即ち、復原
力の小なること、動揺力の小なることの逆発想が
技術対象に浮上してくる。
而して、予備浮力のない船としては、これまで
の技術で、例えば、ハイドロホイル船等がある。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、該種予備浮力のないハイドロホ
イル船等の船舶は主として小型船として利用され
ているが、ホイルの船体浮上力には限度があり、
輸送能力の大きな外洋航行タイプの大型船への適
用は一般に困難である難点があつた。
尚、小型のハイドロホイル船の動揺抑止手段と
しては比較的小規模の水平可動翼で充分である。
ところで、大輸送能力を具備した不動揺性大型
船として半潜水式双胴船が挙げられる。
この双胴船は水線面積が小で、且つ、予備浮力
が小であるために波浪に出会つても動揺が少いメ
リツトがあるが、上述の如く船体が自ら復原する
性能をもつ限りいかなる技術をもつとしても動揺
を完全に抑制することは出来ない。
そこで、この出願の発明の自ら復原する性能を
もたない双胴船の発想が生れるのである。
〈発明の目的〉 この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく
船舶の復原力と動揺力との関係に基づく大型の外
洋航行船舶の問題点を解決すべき技術的課題と
し、自ら復原する性能をもたないものの、大輸送
能力を有する双胴船の利点を充分に生かし、船体
に生ずる縦横の動揺を可及的にゼロにすることが
出来るようにして海運産業における航行技術利用
分野に益する優れた双胴船を提供せんとするもの
である。
〈発明の原理〉 普通、船体はその航行進路方向を転換するため
に縦舵を用いているが、該縦舵は一般に船尾部の
水中部に装備されるのが通例の構造である。
而して、例えば、船の進路を右に転ずるため
に、船尾部の縦舵を右舵にとつて船体が右に旋回
を始めると、遠心力によつて船体は左に傾斜する
が、舵が機能して旋回を始める迄の間、一時的に
船体は右に傾斜する。
これは右舵をとつた舵面に船を右に傾ける力が
発生するからである。
而して、双胴船にあつても船尾部の縦舵を右舵
にとり船が右旋回を始めるまでの間一時船体は前
述同様右に傾斜する。
かように、横傾斜方向への後部縦舵の転舵操作
は充分な自己復原性を有する一般船においては通
常行われる操舵法で何の危険性はないが、水線面
積が小で予備浮力の小なる双胴船の場合転舵後の
旋回運動による遠心力により転舵方向と逆方向の
横傾斜が発生するまでの一時的の傾斜方向への傾
斜力増大の現象は極めて危険なものであつてこれ
はいずれかの機能をもつて避けられねばならな
い。
この出願の発明による双胴船に付設する船首縦
舵はまさにかかる機能に適合するものであつて、
この機能の原理は船体の横傾斜に際し船首縦舵の
横傾斜方向への転舵操作に即応して横傾斜方向と
逆方向に船体回転作用を発生して船体が横傾斜方
向に傾くのを防ぎ、且つ、横傾斜方向への船首回
頭作用を発生して船体浮心を横傾斜方向に移し船
体重心と垂直状態になるように傾斜を匡正して船
体初期傾斜を速かに、かつ、完全に抑制するとい
う画期的発想に基づくものである。
船首縦舵は既に公知されたる技術として知られ
るものであるが船首縦舵をもつて船の横傾斜横動
揺を抑制する発想は未だかつて行われたことがな
く、又、充分な自己復原性を有する船体に発生す
る強大な傾斜動揺力を船首縦舵による小さな力を
もつて抑制することは不可能である。
かように従来公知の船首縦舵はあくまで船の進
行方向転換のためのものである。
この出願の発明による双胴船は水線を上下によ
ぎるストラツト構造の有する水線面積と予備浮力
が船体の自ら復原する性能をもたない程極めて小
であるが故に、船体が波浪を受けても、ローワハ
ルを含む没水部から発生する船体浮上力が著しく
小である。
したがつて、船体の縦横の動揺も極めて小であ
り、そのため、設計よろしきを得れば、これらの
縦横動揺を殆どゼロに近くすることが可能となる
ことになる。
しかしながら、この双胴船は自ら復原する能力
に欠けるが故に、前述した如く一度傾き出すと
益々傾斜の傾向が大きくなるのである。
したがつて、余り傾斜の度合がそれ程大きくな
い初期傾斜の時期に少い力によつて可及的速やか
に傾斜を復原する必要がある。
このため、双胴船の場合はローワハルの船首
部、及び、船尾部の水中部に水平可動翼を装備し
て該水平可動翼による昇降力を利用する手段が考
えられるが、該水平可動翼の昇降力は船体の縦動
揺抑止のためには大なる復原モーメントとして働
くことが出来、したがつて、この出願の発明の予
備浮力をもたない双胴船には極めて有効に働き得
るものの、時間的に対応が遅く傾斜初期の復原力
として即応出来難いという難点がある。
そこで、船の初期横傾斜に即応して復原の効果
ある手段として縦舵の力を利用しようとするのが
この出願の発明のポイントである。
そこで、この出願の発明においては船体動揺を
起さない船型としてストラツトの有する予備浮力
のみでは自ら復原の性能をもたない双胴船を用
い、而して、該船体動揺を起こさない船におい
て、不側にして船が傾いた時には横傾斜時の初期
の傾斜抑止のため、双胴船の水中部での少くとも
船首部に設けた縦舵の力の利用という従来技術と
全く異なる発想をしたものである。
そして、従来船体の横動揺抑止の目的のために
はビルヂキールやスタビライザーと称する可動水
中翼の利用が考えられてきたが、この目的のため
に縦舵を利用する考へはこれまでの技術には存在
しなかつた。
而して、大きく傾いた傾斜の終局段階でのアツ
パーハル着水に対し危険回避の最終手段があるも
のの、船舶の安定は傾斜の度合の小さい初期の段
階に手際良く迅速に処理されねばならず、この出
願の発明においては従来技術として利用されてい
た水平翼に加えて、迅速に傾斜抑止の作用を行う
ためにローワハルの船首部に装備される縦舵を利
用するという従来技術には見出し得ない画期的な
技術手法を用いたものである。
〈課題を解決するための手段・作用〉 前述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの出願の発明の構成は、前述課題を解決する
ために上述原理に沿い本来的に予備浮力は有さ
ず、水線面積の小さな双胴船が激しい波浪海面を
従来航速に比し40ノツト以上の高速で航行するに
際し、その少くともローワハルの水中部の船首
部、及び、船尾部の水面下に水平舵を有して該水
平舵の水平可動翼の操作による昇降力により船体
の縦動揺を迅速に吸収するようにし、船体の波浪
による横動揺については上記水平舵の効力発揮に
先立つて双胴船の船首部の水面下に装備された船
首縦舵を介しての操船によりこれを阻止し、可及
的に動揺の少いゼロの状態で高速航行が出来るよ
うにし、大量輸送能力を有する大型双胴船の機能
をフルに発揮することが出来るようにした技術的
手段を講じたものである。
〈実施例〉 次に、この出願の発明の実施例を図面に基いて
説明すれば以下の通りである。
第1,3図に示すこの出願の発明による基本的
実施例の双胴船7の態様において、1はローワハ
ルで水中に在り、2はアツパーハル、3は該ロー
ワハル1とアツパーハル2とを上下に一体的に連
結するストラツトで、4は該ローワハル1に設け
た水平舵、5はこの出願の発明の要旨の中心を成
す船首縦舵であり、当該態様ではローワハル1の
船首部に設けられている。
そして、6は該ローワハル1の後尾に設けられ
た推進器、そして、WLは双胴船7が半潜水で航
行する状態、即ち、ストラツト3が水線を貫通し
て浮上状態における水線レベルである。
そして、第2図に示す態様はストラツト3が充
分なる水線面積をもち、且つ、該ストラツト3の
有する予備浮力のみで縦横の船体傾斜に対して自
ら復原の性能をもつ一般態様の双胴船7が波によ
り横傾斜し、且つ、復原する機能の原理を示した
もので、かかる一般態様の双胴船7においては、
縦舵は船の船尾部寄りに装備されるのが通例であ
る。
しかしながら、第1図に示すこの出願の発明の
双胴船7に於いては、ストラツト3だけでは自ら
復原の性能をもたないために、例えば、船が航行
中右に傾斜すれば傾く程益々右に傾斜する傾向が
強くなる。
そこで、この場合、傾斜を元に戻すには先ず水
平舵4の昇降力を利用する。
右に傾く時は同時に縦舵を右舵をとつて右方向
に旋回して右方向旋回時に生ずる左方向への遠心
力を利用するのが通例の操船態様ではある。
しかしながら、縦舵により右舵をとることによ
つて船体が右へ旋回を始め、左方向へ船体を傾け
る遠心力が生ずる前に縦舵に発生する水平力は該
縦舵が船尾部に装備されている態様では、更に、
船体を右傾斜させるモーメントとなつて働き、操
舵の初期においては極めて危険な状態を引き起す
原因となる。
第3図に示す態様の船首部寄りに縦舵5を装備
した双胴船7に於いては、縦舵5を右舵にとる操
作は船体を右に旋回して船体の浮心を右側に移す
作用をなすと同時に該縦舵5の水平力をして船を
左に傾けるモーメントとなつて働かしめ、更に、
旋回による遠心力と相俟つて船を左に復原する大
きな作用をなす。
第4図に示す態様は船首部寄りに縦舵5を装備
する設計変更的別の実施例である。
そして、第3図に示す実施例が船首部寄りのみ
に縦舵5が装備された態様であるのに対し、第
5,6図の実施例では船首部寄りと船尾部寄りに
も各縦舵5,5′を、しかも、併設したローワハ
ル1,1の双方に装備した態様であつて、これら
の当該実施例にあつては船の進路を右に転ずる際
の舵の操作の一例を図示したものである。
しかして、第5図に示す実施例において、右に
傾斜した船体の進路方向を右に転ずることによつ
て船体姿勢を右に引き起すために船首部寄りの縦
舵5、及び、船尾部寄りの縦舵5′を共に、右舵
にとつた操船態様が示されており、縦舵5、及
び、5′は各々船を旋回する能力を有している。
しかしながら、船尾部寄りの縦舵5′に発生す
る水平力R′Lは船体を左に押す力でこの力は水線
下に在るため船体重心に関連して該船体を、更
に、右に傾斜するモーメントとして働き、この出
願の発明の双胴船7の自力復原性能をもたない船
体においては船体復原の性能について先述した如
く基本的には極めて危険をもたらすことになる
が、これに対しこの出願の発明においては船首部
寄りの縦舵5に発生する水平力RRは船が右に傾
斜する時に右舵をとつた場合、左に復原するモー
メントとして働き、ストラツト3の有する予備浮
力のみでは自力復原の性能をもたない双胴船7の
復原安定性能確保のためには極めて重要な機能に
与る要素となる。
以上の如く、この出願の発明では双胴船7の横
動揺抑止のためには船首部寄りの縦舵5が重要な
プラスの作用効果をもち、これに対して船尾部寄
りの縦舵5′はマイナスに作用する。
而して、第6図に示す実施例は上述第5図に示
した船の横動揺抑止のための船首部寄り、及び、
船尾部寄りの各縦舵5,5′の実施例とは別の操
舵の態様を示したものであり、第5図の実施例の
態様においては、右に傾斜した船体姿勢を復原す
るために船首部寄り、及び、船尾部寄りの各縦舵
5,5′を共に、右舵にとるようにしたのに対し
て、当該第6図の実施例においては船首部寄りの
縦舵5を右舵に、船尾部寄りの縦舵5′を左舵と
相互に逆に操舵することによつて両者相俟つて上
述実施例同様の作用効果を奏することが可能であ
ることが示されている。
尚、当該第6図の実施例において、左舵にとら
れた船尾部寄りの縦舵5′に発生する右方向の水
平力R′Rは水線下にて船体を右に押す力であつて、
この力は上述同様に船体姿勢を左に復原するモー
メントとなつて働くが、この場合、船首部寄りの
縦舵5の水平力RRに比し船尾部寄りの縦舵5′の
水平力R′Rが強すぎる、船体は右旋回せずに左旋
回することになる。
したがつて、船体が右に傾斜して時は右に旋回
することが必要であるので右旋回の初期において
のみ船尾部寄りの縦舵5′を左に操舵する注意が
必要である。
而して、第7図に示す実施例は双胴船が右に傾
斜した時、水平舵4による復原作用の態様を示し
たものであり、図に於いて、双胴船がWLの水線
位置より右に傾いてWL−Rになる水線位置とな
つた時、重心Gと浮心Bを通る力の作用線にづれ
が生じ、これにより船体を右に傾けるモーメント
となつて働き、船体が傾くにつれて該づれは更に
大となつて傾斜の度合を更に増してゆく。
そこで、船体にMRモーメントが働いて該船体
が右に傾いた時、右舷側に装備された水平舵4を
上げ舵にとつて上昇力FUを生ぜしめ、他方、左
舷側に装備された水平舵4を下げ舵にとつて下降
力FDを生ぜしめると、船体を左に回転して元に
復原するモーメントMLを発生する操船態様が示
されている。
そして、第8図に示す実施例はローワハル1の
少くとも船首部、及び、船尾部の水面下に装備さ
れる水平舵4が該左右のローワハル1,1間を全
通して構成される設計態様を示したものである。
又、第9図に示す実施例は双胴船が右に傾斜し
た時の船首部寄り縦舵5の復原作用を示した態様
であり、図に於いて船体がMRモーメントの作用
によりWLの水線位置よりWL−Rなる水線位置
へと右に傾斜した時、船首部寄りに於ける縦舵5
を右舵にとると、舵面にRRなる水平力を生じ、
これによりMLなる船体を元に復原する左方向の
モーメントMLとなつて働く操船態様が示されて
いる。
そして、第10図に示す実施例は双胴船が右に
傾斜した時の船尾部寄りの縦舵5′を右舵にとつ
た時の作用の操船態様を示したものである。
当該実施例において、船体がMRなるモーメン
トの右傾斜の作用により右に傾斜した時、船尾部
寄りの縦舵5′を右舵にとると、舵面に船体を更
に右に傾けるR′L水平力を生じる操船態様が示さ
れている。
尚、この出願の発明の実施態様は上述各実施例
に限るものでないことは勿論であり、縦舵5,
5′はローワハル1のみに装備されるに限らず、
例えば、アツパーハル2の船体中心部、或いは、
両側部から懸重された構造物の水中部に装備され
る等種々の態様が採用可能である。
〈発明の効果〉 以上、この出願の発明によれば、基本的にこの
出願の発明の双胴船に於いては、少くともその船
首部、及び、船尾部の水面下に水平可動翼を有し
ていることにより、予備浮力が本来的に少く水線
面積の小さな双胴船の風浪による初期傾斜状態に
おいて、確実にその傾斜状態を元に戻すことが出
来る効果があり、したがつて、縦揺動に対処する
ことが出来、これに加えて少くとも船首部寄りに
縦舵を設けることにより、横動揺が確実に阻止さ
れ外洋等の高速航行においても可及的に動揺をゼ
ロにし、大型で大量輸送能力に優れた双胴船をし
てスムースに40ノツト以上等の高速力で長距離航
行を可能にすることが出来るという優れた効果が
奏される。
したがつて、高速航行を40ノツト以上の高速で
間断なく長時間持続して行うことにより、特に、
反復する1/2G以上の加速度が頻繁に加えられる
ことがなく、したがつて乗組員や乗客等の生理
的、精神的な苦痛を付与することがなく、又、荷
物等の搭載物に損害を与えることがなく、安定姿
勢で、且つ、快適で安全な状態で航海することが
出来るという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
図面はこの出願の発明の実施例の説明図であ
り、第1図、及び、第2図は双胴船の安定性に関
する前面図、第3図は基本的実施例の側面図、第
4図は同ローワハル船首部に装備された縦舵の取
合斜図、第5図は別の実施例の平面図、第6図は
他の実施例の平面図、第7図は第1図の実施例の
後視断面模式図、第8,9図は別の実施例の後視
断面模式図、第10図は更に他の実施例の後視断
面模式図である。 1……ローワハル、2……アツパーハル、3…
…ストラツト、4……水平舵、5,5′……縦舵、
6……推進装置、WL……船の水線、WL−R…
…船が右に傾斜した時の水線、WL−L……船が
左に傾斜した時の水線、FU……水平舵を上げ舵
とした時に生ずる上昇力、FD……水平舵を下げ
舵とした時に生ずる下降力、G……船体重心点、
B……船体浮力の中心、BU……波による上向き
浮力、BD……波による下向き浮力、MR……船体
を右に傾斜させるヒーリングモーメント、RR
…船首部縦舵を右舵にとつた時に生ずる右方向の
水平力、R′L……船尾部縦舵を右舵にとつた時に
生ずる左方向の水平力、R′R……船尾部縦舵を左
舵にとつた時に生ずる右方向の水平力。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水面下のローワハルが水面を貫通するストラ
    ツトを介して水面上のアツパーハルに連結され、
    水平舵と縦舵と推進装置と注排水部を有する双胴
    船において、船体が上記ストラツトと縦舵の形成
    について該ストラツトの有する水線面積と予備浮
    力のみでは縦横の少なくとも横方向の船体傾斜に
    対して自ら復原する性能をもたないようにし上記
    縦舵を少なくとも船体の船首部の水面下に船首縦
    舵として装備されていることを特徴とする双胴
    船。 2 水面下のローワハルが水面を貫通するストラ
    ツトを介して水面上のアツパーハルに連結され水
    平舵と縦舵と推進装置と注排水部を有する双胴船
    において、船体が上記ストラツトと縦舵の形成に
    ついて該ストラツトの有する水線面積と予備浮力
    のみでは縦横の少なくとも横方向の船体傾斜に対
    して自ら復原する性能をもたないようにし上記縦
    舵を少なくとも船体の船首部の水面下に船首縦舵
    として装備され、船体の船体横傾斜に際し該船首
    縦舵の該横傾斜方向への転舵操作に即応して該横
    傾斜と逆方向の船体回転作用と該横傾斜方向への
    船首回頭作用を発生し速やかに船体初期横傾斜を
    復原して動揺運動を起こさずに運航されることを
    特徴とする双胴船。
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