JPH058320A - 動力伝動用ベルト - Google Patents

動力伝動用ベルト

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JPH058320A
JPH058320A JP18542091A JP18542091A JPH058320A JP H058320 A JPH058320 A JP H058320A JP 18542091 A JP18542091 A JP 18542091A JP 18542091 A JP18542091 A JP 18542091A JP H058320 A JPH058320 A JP H058320A
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JP
Japan
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belt
rubber
power transmission
rubber composite
rubber layer
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Pending
Application number
JP18542091A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Nakajima
正仁 中嶋
Kazutoshi Ishida
和利 石田
Hiroshi Jonen
博志 常念
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温雰囲気下でも寿命の長い、耐熱性にすぐ
れる動力伝動用ベルトを提供することにある。 【構成】 塩素含有量20〜40重量%、ムーニー粘度
[ML1+4 (121℃)]10〜190である塩素化エ
チレン/α−オレフィン共重合ゴムに受酸剤として酸化
マグネシウム−酸化アルミニウム固溶体を1〜50重量
部添加したゴム組成物を、動力伝動用ベルトのゴム層に
用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動力伝動用ベルトに係
り、詳しくは高温雰囲気下でのベルト走行寿命が著しく
向上する動力伝動用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー化、コンパクト化の
社会的要請を背景に、自動車のエンジンルーム周辺の雰
囲気温度は従来に比べて上昇して来ている。これにとも
ない動力伝動用ベルトの使用環境温度も高くなってき
た。従来、動力伝動用ベルトは主として天然ゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムが使用されて
きたが、高温雰囲気下では、硬化した圧縮ゴム層で早期
にクラックを生じるという問題が発生した。
【0003】このようなベルトの早期破損現象に対し、
従来よりクロロプレンゴムの耐熱性の改善が検討され、
ある程度の改良が行なわれてきたもののクロロプレンゴ
ムを使用している限り限界が有り、現在のところ充分な
効果を得るには至っていない。このため、耐熱性に優れ
るクロロスルフォン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリ
ルゴム、フッ素ゴム等のように主鎖が高度に飽和され、
又は完全に飽和されているゴムの使用が検討されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロロ
スルフォン化ポリエチレンでは耐熱性が十分ではなく、
また水素添加NBRでは、ポリマーの価格が非常に高く
また加工性が悪いという問題があった。その他、耐熱性
のすぐれたポリマーとしてフッ素ゴム、シリコンゴム、
アクリルゴム、ブチルゴム等であるが、いずれも通常の
配合処方では、動的疲労性、接着性、耐油性等が悪く歯
付ベルトとしての基本的機能を満足させることは困難で
あった。本発明の目的は、前記問題点を解決し、高温雰
囲気下でも寿命の長い、耐熱性にすぐれた動力伝動用ベ
ルトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、ゴム組成物中にベルト長手方向に沿って埋
設した心線を有する動力伝動用ベルトにおいて、前記ゴ
ム組成物として塩素含有量20〜40重量%、ムーニー
粘度[ML1+4 (121℃)]10〜190である塩素
化エチレン/α−オレフィン共重合ゴムに受酸剤として
酸化マグネシウム−酸化アルミニウム固溶体を1〜50
重量部添加したゴム組成物を用いることにある。
【0006】上記本発明に係る動力伝動用ベルトとし
て、例えば歯付ベルト、Vリブドベルト、Vベルト等が
ある。図1に示す歯付ベルト1は、ベルト長手方向に沿
って複数の歯ゴム層2とアラミド繊維コード、ガラス繊
維コード等の心線3を埋設した背ゴム層4とからなり、
上記歯ゴム層2の表面にはカバー帆布5が貼着されてい
る。
【0007】また、図2に示すVリブドベルト6は、ポ
リエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維を素材とす
る高強度で低伸度のコードよりなる心線3を接着ゴム層
7中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層8
を有している。この圧縮ゴム層8にはベルト長手方向に
伸びる断面略三角形の複数のリブ9とベルト背面に付着
したゴム付き帆布10が設けられている。
【0008】また、図3に示すVベルト11は、心線3
を埋設した接着ゴム層7と圧縮ゴム層8とから構成さ
れ、更に上記接着ゴム層7、そして圧縮ゴム層8の各表
面積にゴム付き帆布10を積層している。
【0009】しかして、前記動力伝動用ベルトの各ゴム
層に使用されるゴム組成物のゴムは、塩素化エチレン/
α−オレフィン共重合体ゴム体であり、このゴムは主鎖
に二重結合がないため耐熱性にすぐれ、また塩素化して
あるため耐油性も有している。しかしながら、塩素含有
量が20重量%未満では耐油性が十分ではなく、40重
量%を越えると耐油性は良いが耐寒性が悪くなる。また
ムーニー粘度[ML1+4 (121℃)]が10未満では
機械的強度が劣り、190を越えると粘度が高く加工性
が悪くなる。従って、本発明の目的を満足せしめるため
には、塩素化エチレン/α−オレフィン共重合ゴムは塩
素含量20〜40重量%、ムーニー粘度[ML1+4 (1
21℃)]10〜190である。
【0010】このゴムは、組成式CmHnCl(n<2
mもしくはn=2mであり、m=4〜10である)を有
し、ポリエチレンにメチル基、エチル基のアルキル基と
塩素の両方を均一に導入して非結晶化したものである。
該ゴムの加硫は求核置換反応に対して活性な一級炭素に
結合した塩素を利用する。
【0011】また、この塩素化エチレン/α−オレフィ
ン共重合ゴムは,ポリマー中に塩素を含有しているた
め、加硫中に発生する塩酸ガスを除去するために酸受容
体を添加する必要がある。一般に酸受容体として酸化マ
グネシウムが使用されるが、酸化マグネシウムでは加硫
時に発生する酸性物質との反応生成物が水溶性であるた
め、一般に加硫物の耐水性が悪くベルトの用途には不適
当である。
【0012】ここで、酸受容体として酸化マグネシウム
−酸化アルミニウム固溶体を用いることによりこの問題
は解決された。この酸化マグネシウム−酸化アルミニウ
ム固溶体は一般にMg0.7 Al0.3 1.15で示され、そ
の具体例として協和化学工業(株)のKW−2000、
KW−2100等がある。
【0013】また、上記受酸剤である酸化マグネシウム
−酸化アルミニウム固溶体を添加混入する場合,1重量
部未満では受酸効果が充分でなく、また50重量部を超
えるとゴム組成物の粘度が高くなってしまうという問題
があり、本発明の目的を満足させるためには1〜50重
量部、好ましくは5〜20重量部添加することがよい。
【0014】なお、本発明のゴム組成物には、通常用い
られるカーボンブラック、軟化剤、老化防止剤、加工助
剤、粘着剤、加硫促進剤等を配合することができる。ま
た、前記各成分を混合する方法としては特に制限はな
く、たとえば、バンバリーミキサー、ニーダー等を用い
適宜公知の手段、方法によって混練することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。 実施例1、比較例1〜3 表1に基づく配合をバンバリーミキサーで混練し、この
ゴム組成物を歯付ベルトに用いた。
【0016】
【表1】
【0017】歯付ベルトの製造法は従来の圧力法であ
り、まず歯付モールドに緯糸に6.6ナイロンウーリー
加工糸、経糸に工業用6.6ナイロンを用いたカバー帆
布を巻き付け、次いで心線としてECG150−3/1
3の径約1.2mmの接着処理されたガラスコードをスピ
ニングした後、前記ゴム組成物からなるゴムシートを巻
き付け、これにジャケットに嵌挿することで加硫を行
い、得られた加硫スリーブを所定巾に切断して歯付ベル
トを得た。この歯付ベルトは歯ピッチが8mmのSTP
D歯型であり、歯数99、ベルト巾19.1mmであ
る。
【0018】上記歯付ベルトを駆動プーリ(歯数18)
と1つの従動プーリ(歯数36)、そして両プーリ間に
テンションプーリ(直径62mm)を有する走行試験機
に設置し、雰囲気温度120℃、駆動プーリの回転数
7,200rpm、負荷5馬力、初張力15kgfで走
行させた。得られた歯付ベルトの走行時間を表2に示
し、また使用したゴム組成物の加硫物性である耐熱性、
耐水性を評価した結果を同表2に併記する。これらの物
性評価はJISK6301に準じて行ったものである。
【0019】
【表2】
【0020】上記表2に明らかなように、本発明の歯付
ベルトでは従来のクロロプレンゴム組成物あるいはCS
M組成物を用いたそれと同等の耐水性を有し、またより
優れた耐熱性を有している。
【0021】実施例2、比較例4 本実施例で製造したVリブドベルトでは、ポリエステル
繊維のロープからなる心線が接着ゴム層内に埋設され、
その上側にゴム付綿帆布を2プライ積層され、他方接着
ゴム層の下側には圧縮ゴム層があって3個のリブがベル
ト長手方向に有している。得られたVリブドベルトはR
MA規格による長さ975mmのK型3リブドベルトで
あり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.9mm、
ベルト厚さ5.3mm、リブ角度40°である。
【0022】ここで圧縮ゴム層及び接着ゴム層は、表3
に示すゴム組成物から調整し、バンバリーミキサーで混
練後、カレンダーロールで圧延したものを用いた。圧縮
ゴム層には短繊維が含まれベルト巾方向に配向してい
る。
【0023】
【表3】
【0024】ベルトの製造方法は従来より知られている
通常の方法であり、まずフラットな円筒モールドに2プ
ライのゴム付綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付け
て、心線をスピニングし、圧縮ゴム層を設置した後、圧
縮ゴム層の上に加硫用ジャケットを挿入する。次いで、
成型モールドを加硫缶内に入れ、150℃×30分で加
硫した後、筒状の加硫スリーブをモールドから取り出
し、該スリーブの圧縮ゴム層をグラインダーによってリ
ブに成形し、成形体から個々のベルトに切断する工程か
らなっている。
【0025】このようにして得られたVリブドベルトの
耐熱走行試験の結果を表4に示す。また、同時に加硫ゴ
ムの物性値を表4に併記する。尚、本実施例で行った耐
熱走行試験では、Vリブドベルトを直径125mmの駆
動プーリ、同径の従動プーリ及び直径70mmのテンシ
ョンプーリに掛け渡してベルトの初期張力を85kgf
とし、駆動側を回転数3,600rpmで回転させ、従
動側に負荷10psを与え、雰囲気温度85℃で走行さ
せ、ベルトのリブにクラックが発生するまでの時間を測
定した。
【0026】
【表4】
【0027】この結果によると、本発明のVリブドベル
トは従来のクロロプレンゴム組成物を用いたそれよりす
ぐれた耐熱性を有していることが判る。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明では、酸化マグネシ
ウム−酸化アルミニウム固溶体を添加混入した塩素化エ
チレン/α−オレフィン共重合ゴム組成物を用いること
により動力伝動用ベルトの高温雰囲気下でのベルトライ
フを大きく向上せしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯付ベルトの側面図である。
【図2】本発明に係るVリブドベルトの縦断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例であるVベルトの縦断面図
である。
【符号の説明】
1 歯付ベルト 2 歯ゴム層 3 心線 4 背ゴム層 5 カバー帆布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 103:04 105:24

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 動力伝動用ベルトにおいて、塩素含有量
    20〜40重量%、ムーニー粘度[ML1+4 (121
    ℃)]10〜190である塩素化エチレン/α−オレフ
    ィン共重合ゴムに受酸剤として酸化マグネシウム−酸化
    アルミニウム固溶体を1〜50重量部添加したゴム組成
    物を用いることを特徴とする動力伝動用ベルト。
JP18542091A 1991-06-28 1991-06-28 動力伝動用ベルト Pending JPH058320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18542091A JPH058320A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 動力伝動用ベルト

Applications Claiming Priority (1)

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JP18542091A JPH058320A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 動力伝動用ベルト

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Publication Number Publication Date
JPH058320A true JPH058320A (ja) 1993-01-19

Family

ID=16170481

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JP18542091A Pending JPH058320A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 動力伝動用ベルト

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JP (1) JPH058320A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6220983B1 (en) * 1998-04-20 2001-04-24 Mitsuboshi Belting Ltd. Toothed power transmission belt

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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