JPH0582718U - エアバッグ装置用インフレータ - Google Patents

エアバッグ装置用インフレータ

Info

Publication number
JPH0582718U
JPH0582718U JP024310U JP2431092U JPH0582718U JP H0582718 U JPH0582718 U JP H0582718U JP 024310 U JP024310 U JP 024310U JP 2431092 U JP2431092 U JP 2431092U JP H0582718 U JPH0582718 U JP H0582718U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral wall
cylindrical body
diameter cylindrical
wall
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP024310U
Other languages
English (en)
Inventor
一郎 服部
宗治 松波
清 恒川
紅三 河野
喜英 坂口
明 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP024310U priority Critical patent/JPH0582718U/ja
Publication of JPH0582718U publication Critical patent/JPH0582718U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 強度の確保を図ると同時に、加工性、生産性
の向上、そして製造コストの低減を図る。 【構成】 大径筒体32、小径筒体38、第1閉成筒体
46、第2閉成筒体52、中間径筒体60が、同一軸線
周りに配置されて、ハウジングが構成され、両底壁3
6、42が重なって接合される。底壁50が開放端部を
閉成し、周壁48が周壁40と重なってその間でフレア
溶接W2が行われる。環状底壁58が大径筒体32と小
径筒体38との間の開放端部を閉成し、周壁54と周壁
40とが重なってその間でフレア溶接W3が行われると
ともに、周壁56と周壁34とが接合される。また、中
間径筒体60は、大径筒体32と小径筒体38との間に
配置され、底壁66が底壁36と重なって接合され、周
壁62が周壁40と重なってその間でフレア溶接W6が
行われるとともに、周壁64が底壁58と接合される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両急減速時にガスが発生して発生ガスによってエアバッグ袋体を 膨張させるエアバッグ装置用インフレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
インフレータでは、ハウジングが鍛造成形され、そのハウジング内に、起動装 置、エンハンサ(火薬)やガス発生物質等が収容されており、車両急減速時に起 動装置が作動するとエンハンサが着火され、火花がガス発生物質に伝火されてガ ス発生物質が燃焼しガスが発生する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、インフレータにあっては、最近、次に示すものが提案されている( 本出願人の先の出願、特願平3−84003号)。
【0004】 すなわち、プレス成形による絞り加工で径の異なる底付き円筒体が複数個用意 され、各円筒体の周壁が同一軸線周りに配されて、各円筒体の底壁が重なって接 合されている。これらの開放端部は、別途用意された一の円筒体で閉成され、小 径の円筒体にあっては、フランジ付きで形成されてそのフランジが閉成用円筒体 と重なってその間が接合されている。そして、小径の円筒体の周壁を介して、半 径方向内方に、起動装置、エンハンサが収容され、半径方向外方に、ガス発生物 質が収容されている。
【0005】 これによれば、各円筒体の壁厚を薄肉としても、各円筒体の底壁を重ねてその 間を接合することによってハウジング全体として強度が確保され、エンハンサが 着火されるのに伴い、また、ガス発生物質が燃焼してガスが発生するのに伴いハ ウジング内に大きな荷重が生じてもこの荷重に対抗することができると同時に、 各円筒体の壁厚を薄肉とすることにより、加工性、量産性の向上が可能となって いる。
【0006】 しかしながら、強度の確保と、同時に加工性、量産性の向上とを図るにあって は、上記提案のものに限らず、更なる提案が期待されるところである。
【0007】 本考案は、上記事情に鑑み、強度の確保を図ると同時に、加工性、生産性の向 上、そして製造コストの低減を図るエアバッグ装置用インフレータを提供するこ とが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するために、車両急減速時に起動装置が作動してエ ンハンサが着火され火花がガス発生物質に伝火されてガス発生物質が燃焼してガ スが発生し発生ガスによってエアバッグ袋体を膨張させるエアバッグ装置用イン フレータにおいて、 一軸線周りに周壁を有する底付き大径筒体と、この大径筒体の内部に配置され 一軸線周りに周壁を有して底壁と大径筒体の底壁とが重なって接合されるととも に周壁を介して半径方向内方に起動装置とエンハンサとが収容されかつ半径方向 外方にガス発生物質が収容される底付き小径筒体と、前記一軸線周りに周壁を有 して周壁と小径筒体の周壁とが重なってその間でフレア部が形成されフレア部で 溶接が行われて底壁が小径筒体の開放端部を閉成する底付き第1閉成筒体と、前 記一軸線周りに内側周壁と外側周壁とを有して内側周壁と環状底壁とが重なって その間でフレア部が形成されフレア部で溶接が行われるとともに外側周壁と大径 筒体の周壁とが接合されて環状底壁が大径筒体と小径筒体との間の開放端部を閉 成する環状底付き第2閉成筒体と、前記大径筒体と小径筒体との間に配置され前 記一軸線周りに内側周壁と外側周壁とを有し環状底壁が大径筒体の底壁と重なっ て接合され内側周壁が小径筒体の周壁と重なってその間でフレア部が形成されフ レア部で溶接が行われるとともに外側周壁が第2閉成筒体の環状底壁と接合され る環状底付き中間径筒体と、を備えたことを特徴とするエアバッグ装置用インフ レータを提案するものである。
【0009】
【作用】
本考案に係るエアバッグ装置用インフレータによれば、エンハンサが着火され るのに伴い、また、ガス発生物質が燃焼してガスが発生するのに伴い荷重がハウ ジング内に生ずる。
【0010】 大径筒体と小径筒体との底壁は、重なって接合されており、また、大径筒体の 底壁と中間径筒体の環状底壁とは、重なって接合されており、これら接合された 各底壁、環状底壁は一体となって、荷重を受け、これは、半径方向に作用する荷 重に対抗する上で特に有効である。
【0011】 一方、第1閉成筒体の周壁及び第2閉成筒体の内側周壁とは、重ねられてその 間がフレア部で溶接によって接合されており、また、中間径筒体の外側周壁が大 径筒体の底壁と第2閉成筒体の環状底壁との間に渡るとともに、内側周壁にあっ ては、小径筒体の周壁と、重ねられてその間がフレア部で溶接によって接合され ており、これら接合された各周壁、内側周壁、外側周壁は一体となって、荷重を 受け、これは、フレア部での溶接による一軸線方向の耐剪断力が強化されること と合俟って、一軸線方向に作用する荷重に対抗する上で極めて有効である。
【0012】 これにより、各筒体の壁厚を薄肉としても、ハウジング全体として強度が確保 される。
【0013】 同時に、各筒体の壁厚を薄くすることに加え、小径筒体と第1閉成筒体及び第 2閉成筒体との接合にあっては、それら筒体に接合用のフランジを設けなくても 、すなわち筒体をフランジ付きの筒体としなくても別段よく、また、フレア部を 周壁と底壁との間の屈曲によって形成することができ、各筒体の壁厚を薄くする ことと合俟って、加工性、量産性の向上、そして製造コストの低減が図られる。
【0014】 これらのことは、特に、プレス成形による絞り加工にあって、効果的である。
【0015】
【実施例】
本考案の第1実施例に係るエアバッグ装置用インフレータを図1乃至図4に基 づき説明する。
【0016】 図2(矢印FRは、車両前方を示す)には、エアバッグ装置10が示されてい る。エアバッグ装置10は、インフレータ12、カバー14、エアバッグ袋体( 以下、単に袋体16とする)で構成され、ステアリングホイール18のハブ20 に支持されたベースプレート22に取付けられている。
【0017】 インフレータ12は、ステアリングホイール18の回転軸線回りに外周面が形 成される円筒形状とされ、その回転軸線方向略半分がベースプレート22を乗員 側に向けて貫通して突出した状態で、ベースプレート22に取付フランジ24に よって固定されている。
【0018】 袋体16は、ベースプレート22の乗員側に折り畳まれた状態で配置され、ガ ス供給口26を備えており、インフレータ12の乗員側突出部位がガス供給口2 6内に入り込むように、ガス供給口26の周縁部が、取付けリング28によって ベースプレート22に固定されている。
【0019】 カバー14は、碗状に形成され、ベースプレート22との間に袋体16を格納 するように、ベースプレート22に乗員側から伏せて固定されている。カバー1 4の乗員と対向する底壁には、薄肉部29が形成されており、袋体16が膨張す ると、薄肉部29が破断されてカバー14が観音開きの態様で展開可能となって いる。
【0020】 ここで、インフレータ12について詳述する。 図1に示すように、インフレータ12では、大径筒体32が設けられている。 大径筒体32は、フランジ付きの底付き円筒状とされ、ステアリングホイール1 8の回転軸線を一軸線Aとしてその周りにそれを円周中心線とする周壁34を備 え、一端部(乗員側の端部)が底壁36で閉成され、他端部(反乗員側の端部) が開放されて開放端部では上記取付けフランジ24が半径方向外方に屈曲形成さ れている。
【0021】 大径筒体32の内部には、小径筒体38が設けられている。小径筒体38は、 底付き円筒状とされ、一軸線Aを円周中心線とする周壁40を備え、一端部(乗 員側の端部)が底壁42で閉成され、他端部(反乗員側の端部)が開放されてい る。小径筒体38の底壁42と、大径筒体32の底壁36とは、重なって接合さ れ、接合にあたっては、底壁42、36間に形成されて係合する凹凸部において 、外部からレーザビーム溶接が行われる(溶接を矢印W1で示す)。
【0022】 なお、大径筒体32と小径筒体38との両底壁36、42間には、一軸線A回 りの相対回転位置決め用の凹凸部44が、周方向に所定角度間隔をおいて形成さ れている。
【0023】 小径筒体38の開放端部には、第1閉成筒体46が設けられている。第1閉成 筒体46は、底付き円筒状とされ、一軸線Aを円周中心線とする周壁48を備え 、一端部(反乗員側の端部)が底壁50で閉成され、他端部(乗員側の端部)が 開放されている。第1閉成筒体46の周壁48は、小径筒体38の周壁40と重 なって、小径筒体38の開放端部内に嵌入されており、第1閉成筒体46の周壁 48とその底壁50との臨界部外面が円弧状に屈曲されて小径筒体38の周壁4 0内面との間にフレア部F1が形成され、フレア部F1でレーザビームによる溶 接が行われて(溶接を矢印W2で示す)、小径筒体38の開放端部が第1閉成筒 体46の底壁50によって閉成される。
【0024】 また、小径筒体38と大径筒体32との間の開放端部には、第2閉成筒体52 が設けられている。第2閉成筒体52は、環状底付き円筒状とされ、一軸線Aを 円周中心線とする内側周壁54と外側周壁56とを備え、一端部(反乗員側の端 部)が環状底壁58で閉成され、他端部(乗員側の端部)が開放されている。第 2閉成筒体52の内側周壁54は小径筒体38の周壁40と重なって、第2閉成 筒体52の外側周壁56は大径筒体32の周壁34と重なって、それぞれ小径筒 体38と大径筒体32との間の開放端部内に嵌入されており、第2閉成筒体52 の内側周壁54とその底壁58との臨界部外面が円弧状に屈曲されて第2閉成筒 体52の内側周壁54外面と小径筒体38の周壁40外面との間にフレア部F2 が形成され、フレア部F2でレーザビームによる溶接が行われて(溶接を矢印W 3で示す)、また、大径筒体32の周壁34とそのフランジ24との臨界部内面 が円弧状に屈曲されて第2閉成筒体52の外側周壁56外面と大径筒体32の周 壁34内面との間にフレア部F3が形成され、フレア部F3でレーザビームによ る溶接が行われて(溶接を矢印W4で示す)、小径筒体38と大径筒体32との 間の開放端部が第2閉成筒体52の環状底壁58によって閉成される。
【0025】 更に、小径筒体38と大径筒体32との間には、中間径筒体60が設けられて いる。中間径筒体60は、フランジ付きの環状底付き円筒状とされ、一軸線Aを 円周中心線とする内側周壁62と外側周壁64とを備え、一端部(乗員側の端部 )が環状底壁66で閉成され、他端部(反乗員側の端部)が開放され開放端部で 外側周壁64にフランジ片68が形成されている。中間径筒体60の環状底壁6 6と大径筒体32の底壁36とは、重なって接合され、接合にあたっては、底壁 66、36間が、外部からレーザビーム溶接される(溶接をW5で示す)。中間 径筒体60の内側周壁62とその環状底壁66との臨界部外面が円弧状に屈曲さ れるとともに、小径筒体38の周壁40とその底壁42との臨界部外面が円弧状 に屈曲されることにより、中間径筒体60の内側周壁62外面と小径筒体38の 周壁40外面との間にフレア部F4が形成され、フレア部F4でレーザビームに よるフレア溶接が行われる(溶接を矢印W6で示す)。中間径筒体60の外側周 壁64は、大径筒体32の底壁36から第2閉成筒体52の底壁58に渡り、中 間径筒体60の開放端部にあるフランジ片68が、第2閉成筒体52の底壁58 と重なって接合され、接合にあたっては、中間径筒体60のフランジ片68と第 2閉成筒体52の底壁58との間が外部からレーザビーム溶接される(溶接を矢 印W7で示す)。
【0026】 なお、小径筒体38の周壁40には、乗員側の端部で伝火通孔70が形成され 、中間径筒体60の外側周壁64には、反乗員側の部位に連通孔72が形成され 、大径筒体32の周壁34には、乗員側の部位にガス孔74が形成されており、 それら伝火通孔70、連通孔72、ガス孔74は、周方向に沿ってそれぞれ所定 のピッチで、複数個形成され、更に、第1閉成筒体46の底壁50には、円孔7 6が形成されている。
【0027】 このようにして、インフレータ12のハウジングが構成され、小径筒体38の 周壁40を介して小径筒体38の半径方向内方には、第1収容室78が形成され 、また、半径方向外方には、中間径筒体60の外側周壁64との間に第2収容室 80が形成され、更に、中間径筒体60の外側周壁64の外方には、第3収容室 82が形成されることになる。
【0028】 第1収容室78には、乗員側に位置するエンハンサ(火薬)92と、反乗員側 に位置する起動装置86とがそれぞれ収容されている。
【0029】 図4に示すように、エンハンサ92は、エンハンサ充填缶88の内部に充填さ れている。エンハンサ充填缶88は、アルミニウム製で円板形状とされており、 エンハンサケース90の内部に収容されている。エンハンサケース90は、アル ミニウム製で底付き円筒状とされ、一軸線Aを円周中心とする周壁96を備え、 一端部(反乗員側の端部)が底壁98で閉成され、他端部(乗員側の端部)が開 放されている。また、エンハンサケース90内には、一対のつば付き雷管100 が、エンハンサケース90の底壁98に形成された雷管貫通孔102を貫通して 突入されている。雷管貫通孔102は、底壁98の中心(一軸線A)を介して直 径線上に対称配置されており、段付きとされて、雷管100のつばと相俟って、 雷管100の先端部がエンハンサ充填缶88の反乗員側の端面に到達できる所定 の長さに、雷管100の突入長さが規制される。
【0030】 また、エンハンサケース90の底壁98外面には、一対の位置決め用凹部10 4が形成されている。位置決め用凹部104は、一対の雷管貫通孔102を通る 直径線と直交する直径線上に底壁98の中心を介して対称配置されており、凹部 104に、起動装置86の一対の位置決め用突起106を嵌入させれば、起動装 置86の着火ピン108が雷管100に衝突できる位置が確保されることになる 。なお、着火ピン108が雷管100に衝突すると、エンハンサ92が着火され るとともにエンハンサ充填缶88が破断される。
【0031】 また、エンハンサケース90の周壁96には、伝火孔110が形成されている 。伝火孔110は、円周方向に上記伝火通孔70と同一のピッチで、複数個形成 されて、伝火通孔70と連通可能に対応位置される。
【0032】 これにより、エンハンサ92が着火されると、火花が、伝火孔110及び伝火 通孔70を通って第2収容室80に到る。
【0033】 なお、エンハンサ充填缶88の乗員側の端面は、周縁が面取りされて、そこに 接着剤93が充填されて、エンハンサ充填缶88がエンハンサケース90に固定 される。一方、エンハンサ充填缶88の反乗員側の端面は、周縁部がエンハンサ ケース90の底壁98内面に当接され、中央部が底上げされており、その底上げ 部において、上記位置決め用凹部104が回避され、雷管100の先端部が当接 されている。
【0034】 起動装置86では、円筒状のカバー112の内部に、ボール114、ドライブ シャフト116、上記着火ピン108がそれぞれ一対づつ設けられている。車両 急減速時に、ボール114が、慣性移動すると、ボール114の移動によってド ライブシャフト116の一端部が押され、ドライブシャフト116は回動して、 ドライブシャフト116の中間部のトリガ部118と着火ピン108の係止つば 120との係合が外れ、着火ピン108が雷管100に向けて移動可能となる。
【0035】 また、起動装置86は、反乗員側に突出形成される小径突出部122が第1閉 成筒体46の底壁50の円孔76から外部に出た状態で第2室78に位置され、 起動装置86のカバー112の底面が、第1閉成筒体46の底壁50の円孔76 周縁部で、クッション材124を介して係止されている。
【0036】 なお、エンハンサケース90と、第1閉成筒体46の周壁48先端面との間に は、小径筒体38の周壁40内面に沿って円筒状の補強筒体126が配置されて いる。この補強筒体126によれば、エンハンサ92の着火によるエンハンサケ ース90内でのバックファイヤ圧に伴いエンハンサケース90が第1閉成筒体4 6との間で及ぼす一軸線Aに沿う圧縮方向の荷重に対抗するようになっている。 補強筒体126は、固定状態であっても、フリーの状態であっても構わないもの である。
【0037】 第2収容室80には、これに対応して環状形状とされたガス発生物質充填缶1 28が収容されている。ガス発生物質充填缶128は、アルミニウム製で、一軸 線A方向に直列して一対、配置され(図1)、内部には、ガス発生物質131が 充填されている。図3に示すように、各ガス発生物質充填缶128は、乗員側の 端部に環状凸部130が形成され、反乗員側の端部に環状凹部132が形成され ている。乗員側に位置するガス発生物質充填缶128では、環状凸部130が中 間径筒体60の環状底壁66に当接して、中間径筒体60の内側周壁62が回避 され、反乗員側に位置するガス発生物質充填缶128では、環状凹部132内に 、第2閉成筒体52の環状底壁58との間に環状の一次冷却材充填缶134が介 在されている。両ガス発生物質充填缶128の間では、環状凸部130が環状凹 部132内に嵌入されている。
【0038】 一次冷却材充填缶134内には、一次冷却材138が充填されている。 第2収容室80に到った火花は、まず、乗員側にある一方のガス発生物質充填 缶128において、そのガス発生物質131に伝火される。これによって、ガス 発生物質131が燃焼するとともにガス発生物質充填缶128が破断され、ガス 発生物質131の燃焼によってガスが発生する。これに伴い、反乗員側にある他 方のガス発生物質充填缶128のガス発生物質131も伝火されて、ガス発生物 質が燃焼するとともにガス発生物質充填缶128が破断され、ガスが発生する。 この発生ガスは、一次冷却材充填缶134を破断させて一次冷却材138と接触 し、一次冷却され、連通孔72を通って第3収容室82に入る。
【0039】 第3収容室82には、反乗員側に位置する二次冷却材充填缶140と、乗員側 に位置するフィルタ142とが設けられている。2次冷却材充填缶140は、ア ルミニウム製で環状に形成され、周方向から見た断面が、第2閉成筒体52の環 状底壁58からその周壁56に延びるL字型とされ、内部には、二次冷却材14 8が充填されている。フィルタ142は、環状に形成され、ガス孔74に対向し て大径筒体32の周壁34に沿って配置されている。発生ガスは、二次冷却材充 填缶140及びフィルタ142と、中間径筒体60の外側周壁64との間に形成 される間隙通路を進むのに従い、二次冷却材充填缶140を破断させて二次冷却 材148と接触して、発生ガスの2次冷却が行われ、続いて、フィルタ142を 通過する間に、浄化され、ガス孔74から袋体16の内部に供給される(図2) 。
【0040】 なお、図中150は、フィルタ142のフィルタ枠であり、152は、フィル タ142、二次冷却剤充填缶140を所定位置に保持する保持材であり、154 は、クッション材であり、156は、気密用シーリング材である。
【0041】 また、エンハンサ92等は、充填缶88等内に充填されているが、これは、エ ンハンサ92等を通常は露出させず保護するためである。ただ、各充填缶88、 128、134、140は、エンハンサ92が着火することにより、ガス発生物 質131が燃焼してガスが発生することにより破断可能な脆弱とする必要がある 。なお、エンハンサ充填缶88、冷却材充填缶134、140についても、ガス 発生物質充填缶128と同様に、プレス成形による絞り加工で得られる。
【0042】 ここで、インフレータ12の製造について説明する。 まず、大径筒体32、小径筒体38、中間径筒体60、第1閉成筒体46、第 2閉成筒体52は、いずれもプレス成形によって絞り加工される。素材としては 、アルミニウムやステンレスチールが好ましいものである。その後、伝火通孔7 0、ガス孔74、連通孔72、円孔76がそれぞれプレスで打抜きされる。
【0043】 次に、小径筒体38の周壁40と中間径筒体60の内側周壁62との間が、フ レア部で溶接によって接合され、そして、大径筒体32の底壁36と、小径筒体 38の底壁42及び中間径筒体60の環状底壁66との間が接合される。
【0044】 その後、各収容室78、80、82に、エンハンサ充填缶88、起動装置86 、ガス発生物質充填缶128等が収容される。
【0045】 続いて、小径筒体38の周壁40と、第1閉成筒体46の周壁48との間がフ レア部で溶接されて接合され、更に、大径筒体32の周壁34及び小径筒体38 の周壁40と、第2閉成筒体52の内側周壁54及び外側周壁56との間がそれ ぞれフレア部で溶接されて接合されるとともに、中間径筒体60のフランジ片6 8と第2閉成筒体52の環状底壁58との間が接合される。
【0046】 これにより、インフレータ12が得られる。 次に、本実施例の作用を説明する。
【0047】 まず、車両急減速時には、第1収容室78で、起動装置86が作動してエンハ ンサ92が着火され、火花が第2収容室80のガス発生物質131に伝火されて ガス発生物質131が燃焼してガスが発生し、この発生ガスが、第2収容室80 の一次冷却材138及び第3収容室82の二次冷却材148と順に接して冷却さ れ、フィルタ142で浄化された後、ガス孔74から袋体16内に供給され、袋 体16が膨張される。
【0048】 ここで、一対のガス発生物質充填缶128が一軸線A方向に直列とされて第2 収容室80に収容されるので、両充填缶128の一軸線A方向寸法は、第2収容 室80の一軸線A方向寸法より小さくて済み、第1収容室80にあって、その半 径方向幅寸法の一軸線A方向寸法に対する寸法比が小さくても、両充填缶128 は、その半径方向幅寸法の一軸線A方向寸法に対する寸法比の小さくなるのが抑 制され、充填缶128の製造が容易となる。なお、ガス発生物質充填缶128は 、一軸線A方向に直列に2個配置されているが、2個に限定されるものではなく 、2以上の複数であって構わないものである。更に、ガス発生物質充填缶128 は、一軸線A方向に直列に2以上配置し、かつ、一軸線A周りに、複数個並設す るようにしてもよいものである。
【0049】 また、エンハンサ92の着火により、また、ガス発生物質131が燃焼してガ スが発生することにより、ハウジング内に大きな荷重が生ずる。半径方向の荷重 にあっては、大径筒体32の底壁36、大径筒体32の底壁36と小径筒体38 の底壁42とが重なって接合されて、それら接合された底壁が一体となって受け る。
【0050】 これは、半径方向に作用する荷重に対抗する上で特に有効である。 一方、一軸線A方向の荷重にあっては、小径筒体38の周壁40と、第1閉成 筒体46の周壁48及び第2閉成筒体52の内側周壁54とが重なってその間に 形成されるフレア部F1、F2で溶接が行われて接合されて、それら接合された 周壁40、48内側周壁54が一体となって受ける。
【0051】 これは、フレア部での溶接による一軸線方向の耐剪断力が強化されることと合 俟って、一軸線方向に作用する荷重に対抗する上で特に有効である。
【0052】 また、中間径筒体60にあっては、まず、大径筒体32の底壁36と中間径筒 体60の環状底壁66とが重なって接合されており、これは、半径方向に作用す る荷重に対抗する上で一層有効である。更に、中間径筒体60の外側周壁64が 大径筒体32の底壁36と第2閉成筒体52の底壁58との間に渡るとともに、 内側周壁62にあっては、小径筒体38の周壁40と重ねられてその間に形成さ れるフレア部F4で溶接が行われて接合されており、これは、一軸線A方向に作 用する荷重に対抗する上で一層有効である。これに加えて、大径筒体32の周壁 34と、第2閉成筒体52の外側周壁56とが重なってその間に形成されるフレ ア部F5で溶接が行われて接合されて、これも、一軸線A方向に作用する荷重に 対抗する上で効果的である。
【0053】 これらにより、各筒体32、38、46、52、60の壁厚を薄く形成しても 、ハウジング全体として強度が確保され、エンハンサ92が着火されることによ り、また、ガス発生物質132が燃焼してガスが発生するのに伴いハウジング内 に生ずる荷重に十分に対抗することができる。
【0054】 同時に、各筒体の壁厚を薄くすることに加え、小径筒体38と第1閉成筒体4 6及び第2閉成筒体52との接合にあっては、それら筒体46、52に接合用の フランジを設けなくても、すなわち筒体をフランジ付きの筒体としなくても別段 よく、また、第1閉成筒体46にあっては、周壁48と底壁50との間の屈曲に よってフレア部F1を形成することができ、第2閉成筒体52にあっては、内側 周壁54と環状底壁52との間の屈曲によってフレア部F2を形成することがで き、加工性、量産性の向上、そして製造コストの低減が図られる。
【0055】 また、第1閉成筒体46の周壁48、第2閉成筒体54の内側周壁54、中間 径筒体52の内側周壁62は、小径筒体38の周壁40との接合にあたって、一 軸線方向の長さが短くて済み、それらの壁厚を薄くすることと合俟って、加工性 、量産性の向上、そして製造コストの低減が図られる。ついては、インフレータ 12の小型化に際し、ハウジングの半径方向寸法を短縮する場合にも、各筒体の 成形が容易となり、この場合に、第2収容室80において、ガス発生物質充填缶 128を一対、一軸線A方向に直列に配することの効果が顕著に現れる。
【0056】 以上のことは、特に、プレス成形による絞り加工にあっては、効果的である。 本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、種々変更可能である。例え ば、上記実施例では、第2収容室80において、ガス発生物質充填缶128を一 対、一軸線A方向に直列に配するように収容しているが、一対ではなく、単一の ガス発生物質充填缶128を収容しても、本考案は適用可能である。
【0057】
【考案の効果】
本考案に係るエアバッグ装置用インフレータによれば、強度の確保が図られる と同時に、加工性、生産性の向上、そして製造コストの低減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るエアバッグ装置用インフレータ
を、ステアリングの回転軸線方向に沿って切断して示す
断面図である。
【図2】本実施例に係るインフレータを適用したエアバ
ッグ装置を、ステアリングの軸線方向に沿って切断して
示す概略断面図である。
【図3】本実施例に係るインフレータのガス発生物質充
填缶を示す斜視図である。
【図4】本実施例に係るインフレータの第1収容室に収
容されるエンハンサ、起動装置等を分解して示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
10 エアバッグ装置 12 インフレータ 16 エアバッグ袋体 32 大径筒体 34 大径筒体の周壁 36 大径筒体の底壁 38 小径筒体 40 小径筒体の周壁 42 小径筒体の底壁 46 第1閉成筒体 48 第1閉成筒体の周壁 50 第1閉成筒体の底壁 52 第2閉成筒体 54 第2閉成筒体の内側周壁 56 第2閉成筒体の外側周壁 58 第2閉成筒体の環状底壁 60 中間径筒体 62 中間径筒体の内側周壁 64 中間径筒体の外側周壁 66 中間径筒体の環状底壁 86 起動装置 92 エンハンサ 131 ガス発生物質 A 一軸線 F1 フレア部 F2 フレア部 F4 フレア部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 河野 紅三 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)考案者 坂口 喜英 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)考案者 川口 明 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両急減速時に起動装置が作動してエン
    ハンサが着火され火花がガス発生物質に伝火されてガス
    発生物質が燃焼してガスが発生し発生ガスによってエア
    バッグ袋体を膨張させるエアバッグ装置用インフレータ
    において、 一軸線周りに周壁を有する底付き大径筒体と、この大径
    筒体の内部に配置され一軸線周りに周壁を有して底壁と
    大径筒体の底壁とが重なって接合されるとともに周壁を
    介して半径方向内方に起動装置とエンハンサとが収容さ
    れかつ半径方向外方にガス発生物質が収容される底付き
    小径筒体と、前記一軸線周りに周壁を有して周壁と小径
    筒体の周壁とが重なってその間でフレア部が形成されフ
    レア部で溶接が行われて底壁が小径筒体の開放端部を閉
    成する底付き第1閉成筒体と、前記一軸線周りに内側周
    壁と外側周壁とを有して内側周壁と環状底壁とが重なっ
    てその間でフレア部が形成されフレア部で溶接が行われ
    るとともに外側周壁と大径筒体の周壁とが接合されて環
    状底壁が大径筒体と小径筒体との間の開放端部を閉成す
    る環状底付き第2閉成筒体と、前記大径筒体と小径筒体
    との間に配置され前記一軸線周りに内側周壁と外側周壁
    とを有し環状底壁が大径筒体の底壁と重なって接合され
    内側周壁が小径筒体の周壁と重なってその間でフレア部
    が形成されフレア部で溶接が行われるとともに外側周壁
    が第2閉成筒体の環状底壁と接合される環状底付き中間
    径筒体と、を備えたことを特徴とするエアバッグ装置用
    インフレータ。
JP024310U 1992-04-16 1992-04-16 エアバッグ装置用インフレータ Pending JPH0582718U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP024310U JPH0582718U (ja) 1992-04-16 1992-04-16 エアバッグ装置用インフレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP024310U JPH0582718U (ja) 1992-04-16 1992-04-16 エアバッグ装置用インフレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0582718U true JPH0582718U (ja) 1993-11-09

Family

ID=12134606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP024310U Pending JPH0582718U (ja) 1992-04-16 1992-04-16 エアバッグ装置用インフレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0582718U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003112597A (ja) インフレータ
US5544916A (en) Two piece inflator housing
US5458371A (en) Crimp-formed joint housings for air bag inflators
JPH02152510A (ja) 非溶接拡張装置のフィルタ組立体
KR100272954B1 (ko) 에어백용가스발생기
JPH05286405A (ja) エアバッグ用ガス発生器
KR101722806B1 (ko) 가스 발생기 및 그의 조립 방법
JP2009067338A (ja) 人員拘束装置用ガス発生器
US7413217B2 (en) Gas generator
JP2620054B2 (ja) 車両乗員拘束装置
JPH04287744A (ja) 膨らませ可能な衝突クッションのためのガス発生器
JPH04266547A (ja) 車輌乗員拘束器の膨張装置
US20030030259A1 (en) Gas generator
JP2006306218A (ja) ガス発生器
US7806435B2 (en) Gas generator
JP4700844B2 (ja) ガス発生器
JPH0582718U (ja) エアバッグ装置用インフレータ
JPH10324219A (ja) ガス発生器
JPH0582717U (ja) エアバッグ装置用インフレータ
JP4989916B2 (ja) 人員拘束装置用ガス発生器
JPH09323614A (ja) エアバッグ用インフレータ
JPH0582716U (ja) エアバッグ装置用インフレータ
JPH074214U (ja) エアバッグ装置用インフレータ
JPH0582713U (ja) エアバッグ装置用インフレータ
JPH0582715U (ja) エアバッグ装置用インフレータ