JPH0582238U - きのこ生育用仕切板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 きのこ栽培における従来の手作業を排除し、
収穫時の省力化、更には収穫の全自動化を目的とする。 【構成】 方形コンテナに多数本縦横方向へ収容された
培養瓶10の瓶口10aより高い位置で相隣り合う瓶口間を
隔離する縦仕切板１と横仕切板２とを格子状に外側板３
で支持したことを特徴とするきのこ生育用仕切板であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はきのこ、特に本しめじ、しめじ、えのきたけ、まいたけ等の人工培養 時に使用するきのこ生育用仕切板であって、きのこの自動収穫に対応可能にする ことを目的に開発したものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、本しめじなど生育後の収穫に際しては、培養瓶口から生長したしめじが 隣同志で絡み合ってくるため、人手により互いにほぐしながら抜取り作業を行っ ていた。そこで、これが自動収穫の隘路となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ここでもし、生長したしめじ等きのこの瓶相互間の絡みがなければ、自動収穫 装置にかけることができるが、殆どの場合、この絡みが生じるのである。また絡 みによるきのこの傷みがあって、商品価値の低下も起きていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、従来の手作業を排除し、収穫の手作業の省力化、更には全自動化のた めに、本考案の仕切板を開発した。 すなわち方形コンテナに多数本縦横方向へ収容された培養瓶の瓶口より高い位 置で相隣り合う瓶口間を隔離する縦仕切板１と横仕切板２とを格子状に外側板３ で支持するものである。

【０００５】 具体的には、外側板３はコンテナ外周に沿いコンテナ外周に固定する支持柱４ により支持され、かつ外側板上縁に培養瓶径のピッチで仕切板固定用切欠3aを設 けてなり、縦仕切板１は両端上部に前記仕切板固定用切欠3aに嵌まる突起1aと上 縁に培養瓶径のピッチで横仕切板挿入用切欠1bを設け、横仕切板２は両端部に前 記仕切板固定用切欠3aに嵌まる突起2aと下縁に前記横仕切板挿入用切欠1bに嵌ま る縦仕切板挿入用切欠2bを設けた構造が好ましい。

【０００６】

【作用】

方形コンテナに多数本縦横方向へ収容された培養瓶の瓶口より高い位置へ縦仕 切板１と横仕切板２とによって瓶口間を隔離する格子状の仕切板が配置されるこ とにより、培養瓶口から生長したきのこが隣同志で絡み合うのを妨げられ、きの こが分離した状態で収穫可能となる。そこで、自動収穫装置で収穫が可能となる し、絡みを解く際に生じる傷みもなくなる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の全体正面図、図２は平面図である。これらの図にみられるよう に、きのこ培養瓶10が多数本縦横方向へ収容されている方形コンテナ11の上部に 本発明のきのこ生育用仕切板が設けられている。きのこ生育用仕切板は培養瓶10 の瓶口10aより高い位置で相隣り合う瓶口間を隔離する縦仕切板１と横仕切板２ とを格子状に組立可能に外側板３で支持した構造である。縦仕切板１と横仕切板 ２とで形成された格子は図では16個であるが、12個、25個、36個等必要に応じて 任意に作成できる。

【０００８】 外側板３は、図３(a)に正面図、(b)に側面図を示したが、コンテナ11の外周に 沿う枠体であって、コンテナ外周に固定する支持柱４により支持され、かつ外側 板３の上縁に培養瓶径のピッチで仕切板固定用切欠3aを設けている。更に、下方 には支持穴3bが２個づつ間隔をあけて設けられている。外側板３の端部には、支 持柱４を取り全体を取り外すときに外側板３がばらばらになるのを防ぐために、 一方の部材へ２個一対の嵌合リブ3c,3dと、他方の部材へ嵌合突起3eとを設けて いる。

【０００９】 縦仕切板１は図４(a)に正面図、(b)に側面図を示したが、両端上部に前記外側 板３の仕切板固定用切欠3aに嵌まる突起1aと、上縁に培養瓶径のピッチで横仕切 板挿入用切欠1bを設けている。突起1aが外側板３から余分に出ているのは取手の 役目も兼ねているからである。縦仕切板は下方にいくほど細くなっている。

【００１０】 横仕切板２は図５(a)に正面図、(b)に側面図を示したが、両端部に前記仕切板 固定用切欠3aに嵌まる突起2aと下縁に前記横仕切板挿入用切欠1bに嵌まる縦仕切 板挿入用切欠2bを設けている。横仕切板２も下方にいくほど徐々に薄くなってい る。

【００１１】 上記外側板３と縦仕切板１及び横仕切板２で構成された格子状のものをコンテ ナ外周に固定する支持柱４は、図６(a)に正面図、(b)に側面図を示した。上部に 外側板３の支持穴3bに嵌まる突起4aがあり、その下方へ外側板３の下縁部を支え る突条4bと、下端部にはコンテナの外周壁へ嵌まる嵌合溝4c、その上部にはコン テナ上縁と中間によって支えられる突条4d,4eがある。 この支持柱４はコンテナの四隅にそれぞれ２枚づつ計８枚と、それに加えてコ ンテナが大きい場合は中間部にも適当に用いられる。なお、中間のみに用いても 支えることができる。

【００１２】 このような本考案のきのこ生育用仕切板は、本しめじなどの栽培時に、菌の植 付けを終えた栽培瓶が収容されているコンテナに、矩形に組立てられた外側板３ 中へ縦仕切板１、次に横仕切板２を格子状に組付けて、そして、周囲にコンテナ 上に起立させた支持柱４を嵌めて支持させる。きのこの栽培を終えて取り外す場 合は、その逆を行なえばよい。なお、実施例では外側板３、縦仕切板１、横仕切 板２、支持柱４が取扱いの便利さや、洗浄等における作業能率等の理由から個々 に独立した構造であったが、これらは一体成形によって作られた一体ものでもよ い。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のきのこ生育用仕切板は、培養瓶口から生長したきのこが隣同志で絡み 合うのを妨げるので、きのこが分離した状態で収穫可能となる。そこで、作業能 率の向上と、自動収穫装置で収穫が可能となるし、傷みのない良好な製品を提供 できることとなったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体側面図である。

【図２】全体平面図である。

【図３】(a)は外側板の正面図、(b)は同側面図である。

【図４】(a)は縦仕切板の正面図、(b)は同側面図であ
る。

【図５】(a)は横仕切板の正面図、(b)は同側面図であ
る。

【図６】(a)は支持柱の正面図、(b)は同側面図である。

【符号の説明】

１ 縦仕切板 1a 突起 1b 横仕切板挿入用切欠 ２ 横仕切板 2a 突起 2b 縦仕切板挿入用切欠 ３ 外側板 3a 仕切板固定用切欠 3b 支持穴 3c 嵌合リブ 3d 嵌合リブ 3e 嵌合突起 ４ 支持柱 4a 突起 4b 突条 4c 嵌合溝 4d 突条 4e 突条 10 きのこ培養瓶 11 コンテナ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形コンテナに多数本縦横方向へ収容さ
   れた培養瓶10の瓶口10aより高い位置で相隣り合う瓶口
   間を隔離する縦仕切板１と横仕切板２とを格子状に外側
   板３で支持したことを特徴とするきのこ生育用仕切板。
2. 【請求項２】 外側板３は、コンテナ外周に沿い、コン
   テナ外周に固定する支持柱４により支持され、かつ外側
   板上縁に培養瓶径のピッチで仕切板固定用切欠3aを設け
   てなり、縦仕切板１は両端上部に前記仕切板固定用切欠
   3aに嵌まる突起1aと上縁に培養瓶径のピッチで横仕切板
   挿入用切欠1bを設け、横仕切板２は両端部に前記仕切板
   固定用切欠3aに嵌まる突起2aと下縁に前記横仕切板挿入
   用切欠1bに嵌まる縦仕切板挿入用切欠2bを設けてなるこ
   とを特徴とするきのこ生育用仕切板。