JPH0582115U - アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 壁面取付け形のワイヤレス機器のアンテナを
壁面に対して美観を損なうことなく、少くとも垂直方向
１個、もしくは平行方向との双方に２個配設する。 【構成】 このため、例えば電球等を有するこの種の壁
面取付け照明装置１を壁面に取付けるためのブラケット
形部材２の照明装置支持部３上部の化粧カバー４を誘電
体材料で構成し、その内部裏面に折返しダイポール形状
のアンテナ素子６をめっき法により形成した。さらにま
た、要すれば前記ブラケット部材２の壁面取付け部の化
粧カバー５も、前記上部化粧カバー４におけると同様の
構成として、壁面と平行方向にもアンテナを配設し得る
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はアンテナ装置、特に壁面取付け形ワイヤレス機器用のアンテナ装置 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のワイヤレス機器、例えば照明制御用の無線回路を内蔵する壁面 取付け形の照明装置等にアンテナを組込むような場合には、一般的に、外観上か らも壁面に対して厚さを薄く構成する必要があるため、偏波面に特性上の制約が あった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

すなわち、上記壁面と平行にアンテナを取付けると偏波面が固定化され、また 、これを補うために、アンテナを壁面に対して垂直に取付けると著しく美観を損 ねる場合が多かった。

【０００４】 この考案は、以上のような局面にかんがみてなされたもので、この種の装置の 取付け壁面に対して、美観を損なうことなく少くとも垂直方向に、あるいはこの 壁面に垂直及び平行方向の双方にアンテナを取付けることができる手段の提供を 目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このため、この考案においては、無線回路を内蔵する壁面取付け形機器におい て、この機器を前記壁面に取付けるためのブラケット形支持部材の前記機器上部 及び壁面取付け部の各カバーのうち、少くとも前者カバーまたは両者各カバーを それぞれ誘電体材料で構成すると共に、これら誘電体カバーの内面にそれぞれア ンテナを構成し、また、前記アンテナとして、折返しダイポール形状を用いるこ とにより、前記目的を達成しようとするものである。

【０００６】

【作用】

以上のような本考案に係るカバー構成により、これらを化粧カバーとして、そ れぞれ美観を損なうことなしに、機器の取付け壁面に対して少くとも垂直方向に 、あるいは垂直及び水平の両方向にアンテナを設置することができるため、それ ぞれの面内に広い指向性を確保することができる。また、これらカバーの内面一 杯にアンテナ形状を拡大することができるため、低周波数帯に対しても良好なイ ンピーダンス特性が得られ、さらにまた、これらアンテナに折返しダイポール形 状を採用することにより高い効率が得られる。

【０００７】

【実施例】

以下に、この考案を実施例に基づいて説明する。図１（ａ），（ｂ）にこの考 案に係るワイヤレス制御形照明装置の２実施例の各外観斜視図を、図２にその上 部化粧カバーの裏面図の一例を示す。

【０００８】 図１において、１，１ａは、それぞれ壁面取付け用機器としての電球等を有す る照明装置本体、２，２ａは、それぞれ照明装置１，１ａを壁面に取付けるため の中空管材等より成るブラケット形部材で、３，３ａは、その照明装置１，１ａ の装置支持部、４，４ａは、その上部の化粧カバー、５，５ａは壁面取付け部の 化粧カバーである。不図示のワイヤレス機器は、この壁面の内部または壁面取付 け部化粧カバー５，５ａ内に配設されている。

【０００９】 上記化粧カバー４または４ａは、それぞれ誘電体材料で構成され、その内部裏 面には、図２に示すように、折返しダイポール形状にめっきが施されてアンテナ 素子６が形成されている。７はその端子部の給電点を示す。前記ワイヤレス機器 からアンテナの給電点７までの給電線は、ブラケット形部材２，２ａの中空管内 を貫通している。

【００１０】 なお、アンテナ素子６の形成手段としては、上記のめっき法以外に、 １）カバー内面に導電性薄膜を形成し、エッチングを行う、 ２）導電塗料を塗布する、 ３）金属プレートを張り付けまたは嵌め込む、 ４）導電性シートを張り付ける、 ５）ワイヤを嵌め込む、 ６）導体をインサート成形する、 ７）導電性樹脂を二色成形する、 等の各手段であってもよい。

【００１１】 上記のような手段でアンテナを形成した後、適当な樹脂塗料等によって表面を コーティングし、アンテナの安定性・耐久性・生産性を向上させると良い。

【００１２】 また、アンテナ形状としては、その他にループアンテナ，逆Ｆ形アンテナであ っても差支えないことはもちろんである。 なお、本実施例においては、壁面取付け部化粧カバー５または５ａの構成材質 は、誘電体材料に限定されないことはもちろんである。

【００１３】 以上のように、本実施例によれば、壁面に対して美観を損なうことなく壁面に 垂直方向にアンテナ６を設けることができ、また誘電体カバー４または４ａが壁 面から離れているため、干渉を受けることが少く、特性が劣化することがない。 さらにまた、アンテナ素子６のサイズを化粧カバー４，４ａの内面一杯に大きく とることによりインピーダンス特性の向上を期待し得る。

【００１４】 （他の実施例） 前記実施例は、壁面に垂直な上部化粧カバー４または４ａのみの内部にアンテ ナ素子６を形成させた事例を示したが、要すれば、これに加えて、前記壁面取付 け部化粧カバー５または５ａをも誘電体材料で構成し、その内部裏面に前記同様 の第２のアンテナ素子６を形成することができる。その他に関しては前記第１実 施例におけると同様である。

【００１５】 以上の構成により、壁面にそれぞれ平行方向及び垂直方向の２個のアンテナを 美観を損ねることなく配設することができるため、偏波ダイバーシティを行うア ンテナを容易に構成することができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、無線回路を内蔵する壁面取付け形機 器のアンテナを、壁面に対する美観を損なうことなく、少くとも壁面に垂直方向 に１個あるいは平行方向との双方に２個をそれぞれ誘電体カバー内に配設するこ とができ、良好なアンテナ特性を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ２実施例の各外観斜視図

【図２】 その上部化粧カバーの裏面図

【符号の説明】

１ 照明装置 ２ ブラケット ３ 装置支持部 ４，４ａ 上部化粧カバー ５，５ａ 壁面取付け部化粧カバー ６ アンテナ素子

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 無線回路を内蔵する壁面取付け形機器に
   おいて、この機器を前記壁面に取付けるためのブラケッ
   ト形支持部材の前記機器上部及び壁面取付け部の各カバ
   ーのうち、少くとも前者カバーまたは両者各カバーをそ
   れぞれ誘電体材料で構成すると共に、これら誘電体カバ
   ーの内面にそれぞれアンテナを構成したことを特徴とす
   るアンテナ装置。
2. 【請求項２】 前記アンテナとして、折返しダイポール
   形状を用いたことを特徴とする請求項１記載のアンテナ
   装置。