JPH0581937A - 電力ケーブル - Google Patents

電力ケーブル

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JPH0581937A
JPH0581937A JP2725092A JP2725092A JPH0581937A JP H0581937 A JPH0581937 A JP H0581937A JP 2725092 A JP2725092 A JP 2725092A JP 2725092 A JP2725092 A JP 2725092A JP H0581937 A JPH0581937 A JP H0581937A
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cable
insulating oil
oil
insulating layer
plastic film
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Ryosuke Hata
良輔 畑
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐コロナ特性及び電気特性にすぐれた高品質
の電力ケーブルを提供する。 【構成】 ドデシルベンゼンを含浸処理後脱油された少
くとも一部にポリオレフィン系のプラスチックフィルム
を巻回し残りがクラフト紙からなる絶縁層2が、常温
(25℃)で30センチストークス以上、高温で10センチス
トークス以上の粘度を有する絶縁油で含浸されてなるケ
ーブルコア3を具えている電力ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポ
リオレフィン系のプラスチックフィルムを少くとも一部
に巻回して形成した絶縁層に高粘度絶縁油を含浸したパ
イプタイプOFケーブル、ソリッド型ケーブルの如き電
力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
ポリオレフィン系のプラスチックフィルムを少くとも一
部に巻回して形成した絶縁層に絶縁油を含浸した電力ケ
ーブルでは、プラスチックと絶縁油のSP値(溶解度指
数)が近い程絶縁油がプラスチックフィルムに浸透しプ
ラスチックフィルムを膨潤させることが知られている。
一方、プラスチックフィルム中に絶縁油がよく浸透する
程プラスチック中の非晶質部分及びミクロボイドが絶縁
油に含浸されるので、電気的に改良されAC破かい電圧
やインパルス破かい電圧が向上し、tanδが減少す
る。従って、前記プラスチックフィルムの絶縁油による
膨潤に対しては、プラスチックフィルムとクラフト紙を
交互巻するか、あるいはプラスチックフィルムとクラフ
ト紙を積層した複合テープを巻回して絶縁層とした場合
にはすでに知られているようにクラフト紙にあらかじめ
調濕を施したものを巻回手法を用いるか、或いは上記テ
ープのいずれか一方又は双方にエンボス加工を施す等の
対策をとることにし、プラスチックフィルムに絶縁油を
吸収させてケーブルの電気特性の向上をはかるのが望ま
しい。
【0003】ところで、絶縁油を含浸させた電力ケーブ
ルには、低粘度絶縁油を含浸して金属シースを施したO
Fケーブルと、あらかじめ布設された鋼管等の金属パイ
プ中に高粘度絶縁油を含浸した絶縁層を有するケーブル
コアを導入し、金属パイプ内に比較的高粘度の絶縁油を
充填したパイプタイプOFケーブル(図1参照)、さら
には高粘度絶縁油を含浸した絶縁層を有するケーブルコ
ア上に金属シースを施してなる給油タンクを有さない線
路に使用されるいわゆるソリッド型ケーブルがある。こ
のうち、高粘度絶縁油を用いるパイプタイプOFケーブ
ル及びソリッド型ケーブルは一般にポリブテン系の絶縁
油単独か、これにタール系絶縁油、重油系絶縁油、パラ
フィン、ワックス等が混入されて必要な粘度、例えば常
温(25℃)で30センチストークス以上、高温(80℃)で
10センチストークス以上にされる。具体的な例として
は、ソリッド型ケーブルに使用されるソリッド絶縁油は
常温で略々8000センチストークス、高温で略々 150セン
チストークス、又パイプタイプケーブル油では常温で略
々2000センチストークス、高温で略々70センチストーク
スのものが使用される。因みにOFケーブルに含浸され
るドデシルベンゼンや鉱油は常温で20センチストークス
以下、高温で4センチストークス以下で、これら両種の
ケーブル絶縁油の粘度には判然とした差がある。
【0004】ところが、ポリオレフィン系プラスチック
テープ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン、ポリメチルペンテンを溶融押出してフィルムと
し、これを単独に、あるいは一軸、二軸に延伸して、あ
るいはこれらのフィルムとクラフト紙を積層一体化した
複合テープ、さらには上記フィルムとクラフト紙を交互
巻きする等して導体上に巻回して絶縁層を形成し、これ
に前記高粘度油を含浸して低損失(低ε、低tan
δ)、高絶縁耐力(AC、インパルス、DC)のすぐれ
た特性を引き出そうとするには次のような問題点があっ
た。即ち、プラスチックフィルムに対してSP値の近い
絶縁油を選択しないと前述の通り絶縁油をプラスチック
テープ内部の非晶質部分やミクロボイド層に至るまで十
分に含浸できず十分な性能を発揮させることができな
い。
【0005】ところがポリオレフィン系のプラスチック
のSP値は表1の通り殆んどが8以上であり、一方絶縁
油のSP値は表2の通りであって、ポリオレフィンのS
P値に近い絶縁油はOFケーブルに汎用されるドデシル
ベンゼン(DDB)や鉱油系OF油であり、パイプタイ
プケーブルやソリッド型ケーブルに使用される前述の高
粘度絶縁油はSP値においてポリオレフィンから離れて
いる。
【0006】
【表1】
【0007】
【表2】
【0008】従ってポリオレフィン系のプラスチックフ
ィルムを有する絶縁層に絶縁油を十分含浸させるにはO
Fケーブルに用いられるドデシルベンゼン、鉱油系OF
油を用いるのがよく、特に不飽和ベンゼン環を有するド
デシルベンゼンはそれ自身が耐コロナ特性、油中ガス吸
収特性において他の絶縁油よりもすぐれているためにド
デシルベンゼンでポリオレフィン系のプラスチックフィ
ルムを膨潤させることは好ましいといえる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の技術的事
項を勘案してなされたもので、その特徴は、ドデシルベ
ンゼンを含浸処理後脱油された少くとも一部にポリオレ
フィン系のプラスチックフィルムを巻回し、残りがクラ
フト紙からなる絶縁層が常温(25℃)で30センチストー
クス以上、高温(80℃)で10センチストークス以上の粘
度を有する絶縁油で含浸されてなるケーブルコアを具え
ている電力ケーブルにある。
【0010】
【実施例】図1及び図2は本発明の対象とするパイプタ
イプOFケーブル(図1)及びソリッド型ケーブル(図
2)の一例の横断面図を示す。図面において、(1)は
導体、(2)はポリオレフィン系のプラスチックフィル
ムを単独に巻回するか、上記プラスチックフィルムとク
ラフト紙を積層した複合テープを巻回するか、あるいは
プラスチックフィルムとクラフト紙を交互に巻回して形
成した絶縁層で、通常該絶縁層(2)にはポリブテン系
の絶縁油、あるいはこれにタール系絶縁油、重油系絶縁
油、パラフィン、ワックス等が混入された絶縁油が含浸
されている。
【0011】図1のパイプタイプOFケーブルは上述の
ケーブルコア(3)の3条をあらかじめ布設されている
鋼管等の金属パイプ(4)中に導入され、金属パイプ
(4)中に前記同様の高粘度の絶縁油(5)を充填して
構成されている。図2のソリッド型ケーブルは、3芯一
括型ケーブルの場合を示しているが、前記ケーブルコア
(3)の3条を紙紐、ジュート等の介在物(6)と共に
撚合せ、その上に鉛被等の金属シース(7)を施して構
成されている。尚図示しないが一芯づつに金属シースを
施してそのまま布設される単芯ソリッドケーブル、ある
いは一芯づつに金属シースを施した後に3芯撚合される
ソリッドケーブルもある。
【0012】
【作用】しかして、本発明の電力ケーブルにおいては、
絶縁層(2)に前記高粘度絶縁油を含浸する工程の前
に、あらかじめ絶縁層(2)にドデシルベンゼンを含浸
し、その状態で、例えば60℃〜120 ℃、3〜48時間、好
ましくは70℃〜80℃、12〜24時間、さらに好ましくは0
〜5kg/cm2 Gで加圧しながら保持して十分に絶縁層
(2)のプラスチックフィルムにドデシルベンゼンを含
浸させる。この結果ポリオレフィンフィルムには5〜20
重量%のドデシルベンゼンを吸収する。一般的に吸収量
が5重量%未満であると絶縁油の吸収が不充分であり、
20重量%を超えるとプラスチックフィルムが分解溶融を
生じ始めて好ましくない。なお、この場合ドデシルベン
ゼンは低粘度油であるので、テープ巻、乾燥後に含浸す
ることはきわめて容易であり、又加圧、加熱保持も通常
の乾燥含浸タンクを用いれば容易に実施できる。
【0013】上記ドデシルベンゼンの吸収工程が終了す
れば、ドデシルベンゼンをタンクから抜き去っていわゆ
る脱油を行なう。脱油は常温でタンクを真空引きしなが
ら油をタンクから吸い出せば自然に絶縁層から抜けてい
くが、一度プラスチックフィルム層内に吸収されたドデ
シルベンゼンは容易に抜けることがないので、この脱油
工程でプラスチックフィルムより抜け去ることはない。
【0014】この脱油工程の後は従来通りの方法で、パ
イプタイプOFケーブルではポリブテン系絶縁油を、ソ
リッドケーブルの場合は前述の混合絶縁油を絶縁層に含
浸してケーブルコアを形成する。以上の通りの処理を経
て得られたパイプタイプOFケーブル又はソリッド型ケ
ーブルは、耐コロナ特性、電気特性(AC、インパル
ス、DC、tanδ)にすぐれた高品質の電力ケーブル
となる。一方このようなケーブルの製造においては従来
の製造設備を殆んどそのまま利用できるので経済性にも
すぐれている。因みに、ポリプロピレンフィルムとクラ
フト紙を積層した厚さ 125μmの複合テープについて電
気特性を測定した結果は表3の通りで、その効果を十分
確認できた。
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】上述した本発明の高粘度絶縁油を含浸し
たポリオレフィン系のプラスチック絶縁層を有する電力
ケーブルによれば、高粘度絶縁油を含浸する前に、あら
かじめプラスチックフィルムにドデシルベンゼンを吸収
させてあるために、耐コロナ特性及び電気特性にすぐれ
た高品質の電力ケーブルとなる。又このようなケーブル
の製造においては、従来の製造設備が殆んどそのまま利
用できるので経済性にもすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とするパイプタイプOFケーブル
の横断面図である。
【図2】本発明の対象とするソリッド型ケーブルの横断
面図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁層 3 ケーブルコア 4 金属パイプ 5 絶縁油 7 金属シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドデシルベンゼンを含浸処理後脱油され
    た少くとも一部にポリオレフィン系のプラスチックフィ
    ルムを巻回し残りがクラフト紙からなる絶縁層が、常温
    (25℃)で30センチストークス以上、高温(80℃)で10
    センチストークス以上の粘度を有する絶縁油で含浸され
    てなるケーブルコアを具えていることを特徴とする電力
    ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0933786A1 (en) * 1998-02-03 1999-08-04 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Solid cable, manufacturing method thereof, and transmission line therewith

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0933786A1 (en) * 1998-02-03 1999-08-04 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Solid cable, manufacturing method thereof, and transmission line therewith
US6399878B2 (en) 1998-02-03 2002-06-04 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Solid cable, manufacturing method thereof, and transmission line therewith

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