JPH0581654A - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JPH0581654A
JPH0581654A JP3243093A JP24309391A JPH0581654A JP H0581654 A JPH0581654 A JP H0581654A JP 3243093 A JP3243093 A JP 3243093A JP 24309391 A JP24309391 A JP 24309391A JP H0581654 A JPH0581654 A JP H0581654A
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JP3243093A
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Nobuyuki Aoki
延之 青木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオテープレコーダに使用される磁気テー
プにおいて、表面平滑性やカラー信号のS/Nが悪いと
いう課題を解決し、良好なテープ表面性および優れた電
磁変換特性を有する磁気テープを提供する。 【構成】 非磁性ベースフィルム1の上に膜厚が0.3
μm以下で、かつ保磁力が0.072A/m以下である
上部磁性層3と、保磁力が0.024A/m〜0.07
2A/mである下部磁性層2とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サブミクロン領域での
高記録密度化を達成可能にする高性能な磁気テープに関
するものであり、特に現行VHSテープとの互換を考慮
した磁気テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】VTR用磁気テ−プに記録される信号
は、輝度信号、色信号、リニアオーディオ信号、FMオ
ーディオ信号及びコントロール信号などがある。家庭用
VTRの場合、輝度信号と色信号及びFMオーディオ信
号は同一トラックに重畳される。
【0003】輝度信号は、記録波長が1μm程度と比較
的短く、FM直接記録されるため磁性層の極表層部に記
録される。色信号は、記録波長が長く、磁性層深部にま
で記録されることが従来より知られている。家庭用VT
Rの中でもVHS方式の場合、FMオーディオ信号は専
用の広ギャップヘッドで記録された後映像信号がオーバ
ーライトされるので、記録された一部が消去されるため
その残留成分のみが信号として残る。従来、テ−プ特性
向上に対しては高保磁力化、磁性粉粒子の高充填率化、
磁気テープ表面の超平滑化などによって達成されてき
た。しかし、磁気テ−プの高保磁力化による映像出力の
向上は色信号領域に対応する低周波数での出力低下を引
き起こし、磁気テ−プを総合的にみた場合アンバランス
なテープになってしまう。また、高保磁力化によって記
録電流の増加を招くことから互換性の点で問題が残る。
さらに現在の磁気記録は、一般に記録媒体の面内方向の
磁化を用いる方式によっている。しかし、この面内方向
の磁化を用いる記録方式では、高記録密度化を図ろうと
すると、記録媒体内の減磁界が増加するために一定以上
の高記録密度を得ることは困難である。このような、記
録密度の限界を越えるために、近年、記録媒体の表面と
垂直な方向の磁化を用いる垂直磁気記録方式が提案され
ている。この垂直磁気記録方式では、高密度記録におい
て、記録媒体中の減磁界が少なくなるという特性があ
り、本質的に高密度記録に適した記録方式と言える。垂
直磁気記録方式に用いる記録媒体には、Co−Cr蒸着
膜等の連続膜と、六角板状のバリウムフェライト微粒子
等を樹脂中に分散した塗布膜がある。 特に、最近では
塗布型のコストメリットと耐久性等の実用性の点から、
塗布膜タイプの垂直磁気記録媒体が注目されている。塗
布膜タイプの垂直磁気記録媒体の場合、板状粒子は板面
に垂直な方向に磁化容易軸があり、塗工に際して磁化容
易軸が基体面に垂直方向に向き易くなったものを用い
る。一方、高密度記録に適したバリウムフェライト磁性
粉体は、板状形状で、かつ超微粒子であり、板厚が10
0〜1000オングストロームであることから長手配向
媒体としての可能性も秘めている。さらに、短波長領域
での記録再生特性を向上するためには媒体の表面粗さを
実用特性が許す範囲において小さくする試みがなされて
おり、また同時に媒体の残留磁束密度を上げる試みが行
われてきた。VTRテープにおいては低周波数から中短
波長領域にわたって高出力であって、輝度信号、カラー
信号、オーディオ信号等の電磁変換特性に富む重層磁性
層からなるVTRテープが開発され、既に市場に展開さ
れている。
【0004】一方、バリウムフェライト磁性粉を用いた
磁気テープは、垂直磁化を付与せずとも従来の長手磁化
モードに対しても充分に高記録密度を達成できることが
報告されており、従来のような製造設備をそのまま使用
することにより高性能化を図ることが可能となりつつあ
る(例えば、日本応用磁気学会誌,Vol.15 No.2 p101(19
91)等)。最近では、上記のような高密度記録を積極的に
利用する動きとして2層構造のテープへの展開が活発に
行なわれつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
塗布型のヘキサゴナルフェライト磁性粉を用いた磁気記
録媒体の開発において、先行技術で開示したようにより
一層の記録媒体の特性向上に対して行われてきた高保磁
力化、磁性粉の高密度充填率化、磁気テ−プ表面の超平
滑化、さらに複数の磁性層にそれぞれ機能を分担させる
多層テ−プ化などでは、以下に述べるような課題があっ
た。まず、バリウムフェライト磁性粉を用いた塗布型媒
体の場合、その形状が板状であること、板面に磁化容易
軸を有すること等から磁性粉粒子の分散が非常に困難で
あり、従来のSVHSテープなどの塗布型媒体で達成さ
れているような媒体表面性には遥かに及ばないため、期
待されたほどの高記録密度における高出力化に課題があ
った。そのため、バリウムフェライト磁性粉のように磁
化容易軸が板面に垂直方向にある磁性粉粒子をテープ状
媒体、特に長手磁化モードに対応するように粒子を配列
させる場合、磁性粒子の板がテープ面に対して起きあが
るような形となるために平滑なテープ表面を作製するの
が困難であった。そして、バリウムフェライト磁性粉を
用いた多層テ−プ化では、従来の長手磁化媒体とはその
磁気的挙動の違いからテ−プ厚み方向に対しても有効な
残留磁化成分が存在することから消去特性、及びVHS
型のVTRにおけるカラー信号のS/Nが悪いという課
題、最適記録電流が従来の長手磁化媒体よりも大きいと
いう課題等があった。すなわち上層の膜厚が0.3μm
より厚くなると周波数特性的にはいわゆる、High上
がりの高域特性に富むテープとなる。従来の2層による
機能分担の原理からすれば下層に記録されるべきカラー
信号のS/Nは良くなるはずが上層が0.3μmよりも
厚い場合には結果的には悪いという状況であり、ヘキサ
ゴナルフェライト単層の場合と何等変わらないことにな
る。これは、下層の役割が果されていないわけであり、
消去特性が悪いこととも対応している。バリウムフェラ
イト磁性粉を含むテ−プにおいては、前述したように従
来の針状形状の長手磁化媒体に比べて入出力特性がブロ
ードであり、最適値も高い側にずれるためにSVHSテ
−プなどの既存テ−プに互換していくうえでは同一の記
録電流では十分にバリウムフェライトのポテンシャルを
生かしきれない等の課題があった。
【0006】本発明は上記課題を解決するものであり、
高密度記録に最適な優れた磁気テープを提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために非磁性ベースフィルムのいずれか一方の面
に上部磁性層として六方晶系フェライト板状磁性粉、下
部磁性層として針状形状の酸化鉄系磁性粉を含有する重
層型の磁気記録層を有する磁気テープであって、上部磁
性層の膜厚が0.3μm以下で、かつ上部磁性層の保磁
力が0.072A/m以下であり、下部磁性層の保磁力
が0.024A/m〜0.072A/mである構成を有
するものである。本発明においては、上塗りされる上部
磁性層は好ましくは面内長手方向に異方性を付与するこ
とが望ましいがこれに限定されるものではなく、より好
ましくはテ−プ厚み方向から斜め方向にに磁化容易軸を
持つように構成することが望ましい。さらに本発明の磁
気テ−プは上下部磁性層が湿潤状態で同時重層塗工によ
り作製されることが望ましい。
【0008】
【作用】したがって本発明は、上記した構成により、従
来の六方晶系フェライト磁性粉を用いた単層型の塗布型
媒体では得ることができなかった媒体表面性を得ること
ができ、また従来の面内長手記録媒体よりも優れた記録
密度特性を得ることができ、単層磁気記録層テープまた
は従来の重層磁気記録層テープを上回る高記録密度化が
達成できる。さらに従来のバリウムフェライト単層テー
プでは得ることができなかった消去特性の向上と高域特
性の向上が得られるのはもちろんのこと、2層の構成を
規制することにより前記特性に合わせてカラー信号のS
/Nも向上することが可能となる。
【0009】これは、本発明のような六方晶系フェライ
ト磁性粉を用いた重層構造の磁気テープにおいて六方晶
系フェライト磁性粉体の板状形状粒子を媒体長尺方向に
配列し、かつその直下に針状形状の磁性粉粒子を含む下
部磁性層を設けることにより六方晶系フェライト磁性粉
体を含む層が表面平滑化処理する際に直下の下部磁性層
をバッファー層として押しつぶし、これにより下部磁性
層がショックアブソーバーとして作用し、上部磁性層の
六方晶系フェライト磁性粉層が平滑化されることにな
る。本発明のように、記録電流の低減、消去特性の向
上、カラー信号のS/Nの向上を同時に満足させること
はテ−プ構成、物性の最適化により達成される。すなわ
ち上部磁性層にバリウムフェライト磁性粉を配し、かつ
その保磁力を0.072A/m以下に設定することで記
録電流を下げて、かつ従来の酸化鉄系テ−プよりも優れ
た短波長出力をかせぐことができる。消去特性の向上に
は磁性粉の長手方向配向率を上げることと保磁力を下げ
ることで対応できるが、バリウムフェライトテ−プでは
前者の効果はほとんど期待できないので上述のように上
部磁性層の保磁力の低減により解決されることになる。
またカラー信号の向上は、上部磁性層の膜厚を0.3μ
m以下にすることと上部磁性層の保磁力の最適化により
達成される、すなわち従来の2層による機能分担の原理
からすれば保磁力的にも、記録深さ的にも十分に下部磁
性層まで記録され、カラー信号のS/Nは良くなるわけ
である。消去特性についても下部磁性層の保磁力を本発
明の範囲に設定することでさらに改善することができ
る。この際、上部磁性層、下部磁性層にそれぞれ用いら
れる樹脂バインダーは、低Tgのものが好ましいが、テ
−プ強度を考慮して設計することが望ましい。2つの塗
布層のコントロールにより、下部磁性層は主に磁気記録
層の表面性向上、磁気テープの機械的強度の向上および
遮光率向上を司り、下部磁性層の膜厚以上に記録される
際に充分に飽和記録されるのに寄与することになる。こ
れにより、高性能化が達成されることとなり、使用する
記録周波数領域において出力向上はもちろんのこと、消
去特性の改善、カラー信号S/Nの向上を達成すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の磁気テープの一実施例につい
て図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例における磁気テー
プの断面を示すものであり図において1は非磁性ベース
フィルムでその上面に下部磁性層2および上部磁性層3
が形成されている。また非磁性ベースフィルム1の他の
面にはバックコート層4が塗布されている。次に本実施
例の磁気テープの組成や製造工程について説明する。
【0012】(実施例1)まず、下部磁性層2を形成す
るための塗料として針状形状の酸化鉄系磁性粉を主成分
とする以下の材料を用いて塗料化を行った。 ガンマ酸化鉄−−−−− 100重量部 塩化ビニル系樹脂−−−−−− 12重量部 ポリウレタン樹脂−−−−−− 8重量部 α−アルミナ−−−−−−−− 7重量部 ステアリン酸−−−−−−−− 3重量部 カーボンブラック−−−−−− 1重量部 MIBK−−−−−−−−−− 96重量部 トルエン−−−−−−−−−− 96重量部 シクロヘキサノン−−−−−− 48重量部 上記材料を混合した後、ニーダー、ミキサー、サンドミ
ルにて一定時間分散した。 なお、下部磁性層2に用い
たガンマ酸化鉄の粒径は0.12μm、針状比6、保磁
力0.060A/mのものを用いた。上部磁性層3は磁
性材料の構成元素中のFe元素の一部をSn−Mg等よ
りなる置換元素によって置換し、共沈焼成法により得ら
れたマグネトプランバイト型構造を有する六方晶系フェ
ライト板状磁性粉よりなるバリウムフェライト磁性粉末
を用いて、以下に示した塗料化組成によりニーダー、ミ
キサー、サンドミルを用いて一定時間分散して磁性塗料
を作製した。 バリウムフェライト・Mg-Sn置換体粉末(平均板径:0.05
μm、板状比(板径/板厚):3.5、保磁力 0.051A/
m) −−−−100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 −−− 8重量部 ポリウレタン −−−−−−−−− 8重量部 α−アルミナ −−−−−−−−−−−− 5重量部 MIBK −−−−−−−−−−−−−− 91重量部 トルエン −−−−−−−−−−−−−− 91重量部 シクロヘキサノン −−−−−−−−−− 91重量部 図2は製造工程の要部を説明するものであり、図に示す
ように間隔を置いて設置した下層塗工用ノズルコーター
5および上層塗工用ノズルコーター6により厚さ10μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム等よりなる非
磁性ベースフィルム1上にまず下層用の磁性塗料7を膜
厚2.0μmとなるように塗布し下部磁性層2を形成し
た。次にその下層用の磁性塗料7が湿潤状態のままで続
いてその下部磁性層2の上に上層用の磁性塗料8を塗布
し、上部磁性層3を形成した。
【0013】なお図において9はパスロールを示してい
る。その際、上層用の磁性塗料8は所定量の潤滑剤と硬
化剤を撹はん添加した後、下部磁性層2を形成直後、そ
の上に上層用の磁性塗料8を上層塗工用ノズルコーター
6を用い、塗工速度約100m/min にて塗布し、走行
方向と同方向に磁束を持つ配向磁石(図示せず)の間隙
を通過させ、乾燥硬化して、表面加工処理し、次に非磁
性ベースフィルム1の他の面にバックコート層4を付与
することにより図1に示すような重層構成の磁気テープ
を得た。なお、実施例1において磁性層の厚さは下部磁
性層2は2.0μm、上部磁性層3は0.3μmとし
た。ここで上層用の磁性塗料8の粘度は下層用の磁性塗
料7と同じか、またはやや低いことが必要であるが、非
磁性ベースフィルム1等の張力調整に合わせて調節され
るものである。
【0014】(実施例2)実施例1において、下層用の
磁性塗料7に用いた磁性粉を針状マグネタイトにした以
外は同様にして塗料化し、上層用の磁性塗料8について
も実施例1と同様の構成に従って、重層型の磁気テ−プ
を作製した。その際、下部磁性層2の膜厚は2.1μ
m、上部磁性層3の膜厚は0.25μmとし、実施例2
の磁気テープを得た。ここで実施例2に用いた針状マグ
ネタイトは、平均粒子径0.10μm、BET比表面積
48m2/g、飽和磁化値86emu/g、保磁力(Hc)
0.036A/mの物性を有するものを用いた。
【0015】(比較例1)実施例1に用いた磁性材料を
バリウムフェライト磁性粉粒子に代えた以外は実施例1
と同様にし、また塗料化は実施例1に従い、ニーダー及
びグラインドミルを用いて混合分散を行って、磁性塗料
を作製した後、所定量の潤滑剤と硬化剤を撹はん添加し
た後、非磁性ベースフィルム面上に、その前記磁性塗料
をダイノズルコーターを用いて、塗工速度約100m/
min にて磁性層を2.5μm塗布し、走行方向と同方向
に磁束を持つ配向磁石の間隙を通過させ、乾燥硬化して
比較例1の磁気テープを得た。
【0016】(比較例2)下部磁性層に実施例1で用い
た針状のガンマ酸化鉄を用い、上部磁性層には実施例1
と同じバリウムフェライト・Mg−Sn置換体粉末を用
いて、塗料化は実施例1に従い、ニーダー及びグライン
ドミルを用いて混合分散を行って、磁性塗料を作製した
後、所定量の潤滑剤と硬化剤を撹はん添加した後、非磁
性ベースフィルム面上に磁性塗料を2つのダイノズルコ
ーターを用いて湿潤状態で同時重層塗工し、走行方向と
同方向に磁束を持つ配向磁石の間隙を通過させ、乾燥硬
化して、下部磁性層の厚さを2.1μm、上部磁性層の
厚さを0.4μmとして比較例2の磁気テープを得た。
なお、実施例、比較例ともに磁性層が十分に乾燥硬化し
た後にグラファイト化カーボンを主体とする非磁性バッ
クコート層用塗料を0.5μm塗布して磁気テ−プ状の
ロールを作製した。
【0017】得られた磁気テープは1/2インチ幅にス
リットし、非接触式表面粗さ計によりテープ表面粗さを
測定し、続いて改造型のSVHSデッキを用いてビデオ
信号におけるY信号、C信号のS/N、及び電磁変換特
性を測定した。電磁変換特性は、ギャップ長0.21μ
m、トラック幅10μmの積層タイプアモルファスヘッ
ドを用いてテ−プ・ヘッド間の相対速度5.8m/secで
記録周波数7MHzの領域で測定評価した。また消去特
性は、上述の改造デッキにより1kHzの信号を記録
し、これを消去したときの消去率を市販のSVHS用V
TRテ−プを0dBとして相対値によって評価した。テ
−プ表面粗さやその他の測定結果は、それぞれ(表1)
に示した。テ−プ表面粗さは自乗平均粗さを示し、周波
数特性は比較例1を0dBとし、すべて相対値によって
示した。
【0018】
【表1】
【0019】上記実施例および表から明らかなように磁
性層を重層型にしたことにより、明らかにテープ表面粗
さの向上が高いレベルで達成できることがわかる。その
結果、測定周波数においても高出力となり、本発明で開
示したような磁性層の重層化の効果は明らかである。一
方、比較例において、従来のような単層構成のバリウム
フェライトテープでは充分なテープ表面性や特性が達成
できず、比較例1および2に見られるように重層化によ
るような効果を充分に引き出すことができなかった。上
部磁性層3の膜厚が0.3μmを超えた場合、C信号の
S/Nは、従来の単層テープの場合との優位差は見られ
ずテ−プ全体としては磁性層の重層化の効果が発揮され
なかった。また上部磁性層3の保磁力が0.072A/
mを超えたり、下部磁性層2の保磁力が0.024A/
mに満たない場合、または0.072A/mを超えたり
すると電磁変換特性が低下してしまう。
【0020】以上の結果からわかるように、実施例によ
れば、良好なテープ表面性と短波長領域での出力向上を
高いレベルで達成することが可能となる。なお、本実施
例において配向モードに関しては何ら限定するものでは
なく、磁性層では面内長手方向、より好ましくはテープ
厚み方向に異方性を付与するのが望ましい。
【0021】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように、本発明
は、上部磁性層の膜厚を0.3μm以下、かつその保磁
力を0.072A/m以下とし、下部磁性層の保磁力を
0.024A/m〜0.072A/mとしたことにより
良好なテープ表面性を高いレベルで実現できるという効
果が得られる。したがって、特にVHS系の酸化鉄テ−
プとの互換性を満足しながら、より一層高密度記録に適
する磁気テ−プを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気テープの断面図
【図2】同磁気テープの製造工程を説明する概略断面図
【符号の説明】
1 非磁性ベースフィルム 2 下部磁性層 3 上部磁性層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性ベースフィルムのいずれか一方の面
    に上部磁性層として六方晶系フェライト板状磁性粉、下
    部磁性層として針状形状の酸化鉄系磁性粉を含有する重
    層型の磁気記録層を有する磁気テープであって、前記上
    部磁性層の膜厚が0.3μm以下で、かつ、上部磁性層
    の保磁力が0.072A/m以下であり、前記下部磁性
    層の保磁力が0.024A/m〜0.072A/mであ
    ることを特徴とする磁気テ−プ。
  2. 【請求項2】六方晶系フェライト板状磁性粉が、マグネ
    トプランバイト型構造に属し、かつ置換元素により保磁
    力が制御されている請求項1記載の磁気テ−プ。
  3. 【請求項3】酸化鉄系磁性粉が、ガンマ酸化鉄、マグネ
    タイト、コバルトガンマ酸化鉄、コバルト被着マグネタ
    イトから選ばれた請求項1記載の磁気テ−プ。
JP3243093A 1991-09-24 1991-09-24 磁気テープ Pending JPH0581654A (ja)

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