JPH0581545B2 - - Google Patents

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JPH0581545B2
JPH0581545B2 JP3506685A JP3506685A JPH0581545B2 JP H0581545 B2 JPH0581545 B2 JP H0581545B2 JP 3506685 A JP3506685 A JP 3506685A JP 3506685 A JP3506685 A JP 3506685A JP H0581545 B2 JPH0581545 B2 JP H0581545B2
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foam particles
inorganic foam
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heat treatment
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Koji Usui
Kenichiro Matsuda
Satoshi Ootaka
Katsuzo Satsuka
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

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  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、新規な無機質発泡体粒子に関するも
のである。 [発明の背景] 無機質発泡体粒子は、軽量であることおよび発
泡体粒子であることなどの特性を利用して、構造
体などの軽量骨材、肥料、洗剤あるいは塗料など
の増量材(剤)、吸着剤、土壌改良材などとして
広く使用されている。このような公知の無機質発
泡体粒子は、人工原料から作られるガラスバルー
ンと天然原料から作られるシラスバルーン、パー
ライト、フライアツシユバルーンおよび膨張頁岩
とに大別することができる。 [公知技術およびその問題点] ガラスバルーンは、液滴法あるいは乾燥ゲル法
などの方法で得られたケイ酸ソーダを主成分とす
る粒子、あるいはホウケイ酸ガラスの粒子を発泡
膨張させた発泡体粒子であるが、その製造工程が
複雑であり、製造コストが高いとの問題がある。 シラスバルーンは、火山性ガラスを主成分とす
るシラスを加熱発泡させて製造されるが、原料の
調製に経費がかかるとの問題がある。 パーライトは、真珠岩、黒曜岩、松脂岩、粗面
岩などを同様に加熱発泡させて製造される二酸化
ケイ素を主成分とする発泡粒子であるが、鉱物を
山岳地帯から採掘して破砕して原料とするので、
原料の調製に経費がかかり、さらに近時、採掘に
より環境が破壊されるとの問題もあり、年々原料
の入手が困難になる傾向がある。 フライアツシユバルーンは、微粉炭を燃焼させ
た石炭灰を水に投入して浮遊分離して得られて発
泡体粒子であるが、その大部分は粒径が50μm以
下の微粒子であり、その利用に制限がある。そし
て、粒径の大きい多孔質粒子とするためには、凝
結体を作る必要がある。なお更に、フライアツシ
ユが、例えば火力発電の際に発生する石炭灰の一
部に含有されるものであり、安定した供給が難し
いとの問題点を有している。 膨張頁岩は、頁岩などを同様に加熱発泡させて
製造される二酸化ケイ素を主成分とする発泡粒子
である。得られる発泡粒子は強度の点で充分でな
く、また他の鉱物原料と同様に年々原料の入手が
困難になる傾向がある。 なお、これらの無機質発泡体粒子の単位容積重
量は、0.02〜0.05Kg/(例、パーライト)また
は、0.15〜0.4Kg/(例、ガラスバルーン)の
ものが多く、その中間に位置する単位容積重量を
有するものは比較的少ない。 [発明の目的] 本発明は、新規な無機質発泡体粒子を提供する
ことを目的とする。 また、本発明は、従来有効な用途がなかつた石
炭ガス化反応の際に発生する残滓を有効に利用す
る方法を提供することをも目的とする。 [発明の要旨] 本発明は、SiO2、Al2O3、およびCaOを含み、
内部に気泡を有する無機質発泡体粒子であつて、
該無機質発泡体形成成分中のSiO2の含有率が60
重量%以下、Al2O3の含有率が20重量%以上、そ
してCaOの含有率が5重量%以上であり、該無機
質発泡体の粒子の単位容積重量が、0.01〜0.6
Kg/の範囲にあり、且つ、該無機質発泡体粒子
の粒子径が0.5〜50mmの範囲にあることを特徴と
する無機質発泡体粒子にある。 本発明の無機質発泡体粒子は、公知の各種の無
機質発泡体粒子、たとえば、ガラスバルーン、シ
ラスバルーン、パーライト、フライアツシユバル
ーンおよび膨張頁岩などとは明らかに区別される
成分組成あるいは粒径を有する新規な無機質発泡
体粒子である。 本発明の無機質発泡体粒子は、石炭の部分酸化
により得られた非晶性残滓粒子を600℃以上の温
度で加熱処理して発泡・膨張させることからなる
製造法により容易に製造することができる。 [発明の効果] 本発明の無機質発泡体粒子は、従来有効な用途
がなかつた石炭ガス化の際に発生する残滓粒子を
用いて製造することができ、さらにこの残滓粒子
は、従来の天然原料と比較して低温で発泡し、膨
張するので、従来有効な利用法が開発されていな
かつた資源を有効に利用すると同時に無機質発泡
体粒子の製造コストを低減することができる。 また、本発明の無機質発泡体粒子は、軽量であ
り、かつ強度が高い、さらに熱伝導率が低く良好
な断熱性をも有している。また、製造条件を変え
ることにより吸水率の高いものから低いものまで
製造可能であり、用途が非常に広い。 [発明の詳細な記述] 本発明の無機質発泡体粒子は、SiO2、CaOお
よびAl2O3を含む無機質発泡体粒子であり、この
三成分を主成分とするものである。そして、本発
明の無機質発泡体粒子は、上記三成分以外にも、
例えば酸化鉄、Na2OおよびK2Oを含むことが多
い。 本発明の無機質発泡体粒子は、その成分中の
SiO2の含有率が60重量%以下(好ましくは30〜
55重量%)、Al2O3の含有率が20重量%以上(好
ましくは、20〜40重量%)であり、CaOの含有率
が5重量%以上(好ましくは5〜30重量%)であ
る。この三成分は、無機質発泡体粒子形成成分に
対しての合計量として、通常60重量%以上、好ま
しくは70〜95重量%、特に好ましくは75〜90重量
%含有されている。 本発明の無機質発泡体粒子は、通常上記の三成
分以外に酸化鉄、MgO、Na2OおよびK2Oなどの
成分を含有している。一般にこれら他の成分は、
無機質発泡体粒子形成成分に対して40重量%以
下、好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10
〜25重量%含有されている。これら他の成分のそ
れぞれの含有率は、通常は無機質発泡体粒子形成
成分に対して酸化鉄はFe2O3基準で2〜15重量
%、MgOは1〜7重量%、Na2Oは1〜6重量
%、K2Oは0〜2重量%の範囲にある。更に、上
記の成分以外にも極微量のTiO2、SO3、他の硫
化物あるいは硫黄化合物および炭素成分などを含
むこともある。 本発明の無機質発泡体粒子は、軽量であり、そ
の単位容積重量が0.01〜0.6Kg/の範囲にある。
絶乾比重で表記すると0.1〜1.2の範囲にある。本
発明の無機質発泡体粒子はこのように軽量である
ので、たとえば軽量骨材などとして有効に使用す
ることができる。 本発明の無機質発泡体粒子は、その粒子中に気
泡を有している。気泡は、独立気泡であつても連
続気泡であつてもよい。後述する本発明の無機質
発泡体粒子の製造工程において加熱温度および加
熱時間などを調整することにより独立気泡を多数
含むものとすることも、また連続気泡を多数含む
ものとすることも可能である。主として独立気泡
からなる無機質発泡体粒子は吸水率が極めて低い
ので、たとえば軽量骨材としてセメントと混練す
る際に使用する混練水の量を少なくすることが可
能であり、軽量骨材として本発明の無機質発泡体
粒子を使用したセメント混練物の硬化体は高い強
度を示すと共に凍結融解などに対する耐久性にも
優れている。一方、主として連続気泡からなる無
機質発泡体粒子は、保水性が良好であり、たとえ
ば土壌改良材などとして有効に使用することがで
きる。 また、気泡を多数含有するので熱伝導率が低
く、通常0.05kcal/m・h・℃程度であり良好な
断熱性を有しており、断熱材料として使用するこ
とができる。 本発明の無機質発泡体粒子は、公知の無機質発
泡体粒子と比較して強度が高く、通常2.5〜10.0
Kgの平均圧潰強度(本発明の粒径2〜10mm無機質
発泡体粒子を20個無作為に選んで測定した圧潰強
度の平均値)を示す。従つて、本発明の無機質発
泡体粒子は、貯蔵中あるいは輸送中などにその粒
子が崩壊することが殆どなく、さらに本発明の無
機質発泡体粒子を例えば軽量骨材として構造物の
製造に使用することにより、強度が高く強靭な構
造物とすることができる。 本発明の無機質発泡体粒子の粒子径は、0.5〜
50mmの範囲(好ましくは0.5〜20mm)の範囲にあ
る。そして、この範囲内で、用途にあわせて種々
の大きさの発泡粒子を製造することができる。 次に本発明の無機質発泡体粒子を製造する方法
について説明する。 本発明の無機質発泡体粒子は、石炭の部分酸化
により得られた非晶性残滓粒子を特定の条件で加
熱することにより製造することができる。 原料として使用される非晶性残滓粒子は、好ま
しくは、石炭の部分酸化により得られるものであ
る。例えば微粉炭などを完全燃焼させる雰囲気で
燃焼して生成した灰分は非常に微粒子であり、ま
た充分に発泡しにくいため、本発明の無機質発泡
体粒子の製造には利用することができない。 本発明の無機質発泡体粒子の製造には利用され
る非晶性残滓粒子は、たとえば石炭の部分酸化に
より合成ガスを製造する際に発生する残滓として
供給される。このような石炭を用いた合成ガスの
製法の例としては、ルルギ法、ウインクラー法、
コツパーズ・トチエツク法およびオツト・ルーメ
ルイ法並びにKDV法、ルルギスラツジング法、
シンザン法、WH法、Uガス法、HYGAS法、石
炭技研法、加圧流動水添ガス化法、ハイブリツド
法、HTW法、BIGAS法、シエル(シエル・コ
ツパーズ)法、サアルバーク・オツトー法、住友
法およびテキサコ法などによる石炭ガス化法を挙
げることができる。本発明の製造法においては特
にコツパーズ・トチエツク法、オツト・ルーメン
法、ルルギスラツジング法、シエル(シエル・コ
ツパーズ)法およびテキサコ法などのような石炭
の部分酸化をガス化炉で石炭の灰分の軟化点以上
の温度で行なう石炭ガス化装置から排出される残
滓を使用することが好ましい。 たとえばテキサコ法においては、石炭は水スラ
リーとして石炭ガス化炉に投入され加圧下に灰分
の軟化点以上の温度、一般には1300〜1500℃程度
に加熱され、部分酸化される。この際、溶融状態
もしくは半溶融状態の残滓が生成し、通常この残
滓は水等で冷却された後、必要に応じて粉砕され
て石炭ガス化炉から排出される。 なお、テキサコ法などの石炭ガス化方法の詳細
は、「化学経済」1981年八月号および九月号に詳
細に記載されている。 石炭の部分酸化により発生する残滓の組成は石
炭ガス化などの原料として使用する石炭の種類に
より多少異るが、本発明の無機質発泡体粒子の製
造法は、石炭の種類にかかわりなく石炭ガス化な
どの石炭の部分酸化の際に生成する残滓粒子(粒
子状残滓あるいは残滓を粒子状にしたもの)を使
用することができる。 一般に上記のような残滓は、55〜30重量%の範
囲のSiO2、20〜40重量%の範囲のAl2O3及び5〜
30重量%の範囲のCaO並びに少量の硫化物あるい
は硫黄化合物および未燃焼炭素などを含有してい
る。 本発明の製造法で使用する残滓の粒子径は、加
熱条件などを調整することにより種々のものが使
用可能であるが、通常は、20mm以下のものが使用
される。ただし、粒子径が0.3mm以下の残滓、特
に0.15mm以下の残滓は、加熱処理条件によつては
有効に膨張しなかつたり、また比較的低温で融着
する傾向があり、これらを除去した後加熱処理す
る。加熱処理に際しては、石炭ガス化炉から排出
された残滓を破砕して篩などで粒子径を揃えて用
いることが有利である。なお、0.15mm以下の粒子
径の残滓を篩などで除去した場合でも、これらの
微細粒子が大きな粒子に付着しているので完全な
除去は困難であることが多いが、通常これらの微
細粒子が若干量(20重量%以下)混入しても粒子
径の大きな粒子の膨張性に殆ど影響を及ぼすこと
はない。 このようにして粒子径などが調整された残滓粒
子を次に加熱処理する。 加熱処理は600℃以上の温度で行なうが、600〜
1300℃の範囲の温度で行なうことが特に好まし
く、700〜1200の範囲の温度で行なうことが特に
好ましい。600℃より明らかに低い温度では残滓
粒子は有効に膨張・発泡しない。また、加熱処理
温度が1300℃を越えると発泡・膨張(膨張・発
泡)した残滓が溶融することがあり、生成した気
泡が消滅することがある。 加熱処理は、残滓粒子を例えばロータリーキル
ンなどを用いて徐々に昇温して行なう方法、加熱
処理温度に調整された炉などに直後残滓粒子を導
入する方法などを利用することができる。 徐々に昇温して加熱処理を行なう方法は、特に
工業規模での生産に好適である。 この方法に従い例えば、ロータリーキルンなど
を用いた工業規模での生産の際には昇温速度を、
20℃/分以下に設定することが好ましい。昇温が
この値より急速に行なわれると発泡・膨張の際
に、有効に独立気泡が生じないことがあり、発泡
体粒子の吸水率が増加する傾向がある。 予め加熱処理温度に調整した炉などに直接残滓
粒子を導入する場合には、残滓粒子の発泡・膨張
は、加熱処置温度と加熱時間などとは密接に関連
しており、温度が低い場合には加熱時間を長く、
温度が高い場合には加熱時間を短くして発泡・膨
張の状態を制御することができる。 特に、600℃以上の温度において、処理時間を
15秒〜15分の範囲に設定すると有効に発泡・膨張
することが判明した。例えば、原料としてグレー
ドグレタ炭を用いた石炭ガス化の残滓粒子(以
下、「GG残滓粒子」と記載する)(平均粒子径3
〜5mmを使用した場合、900℃で5分間加熱処理
して単位容積重量0.121Kg/の発泡体粒子を製
造することができ、1100℃では15秒間の加熱処理
により、単位容積重量0.102Kg/の発泡体粒子
を製造することができた。また、コールバレー炭
を用いた石炭ガス化の残滓粒子(平均粒子径3〜
5mm)を使用した場合、900℃で5分間加熱処理
して単位容積重量0.156Kg/の発泡体粒子を製
造することができ、1100℃では30秒間の加熱処理
により容積重量0.123Kg/の発泡体粒子を製造
することができた。 本発明の無機質発泡体粒子の加熱処理温度およ
び処理時間は、シランバルーン、パーライトなど
の公知の無機質発泡体粒子の製造の際の加熱温度
よりも低い温度で、かつ短時間である。 すなわち、たとえば、加熱処理温度に加熱され
た炉に発泡体粒子原料を導入する方法において、
粒子径が3〜5mmの粗面岩を発泡・膨張させる場
合、たとえば加熱処理温度が1200℃の場合には、
12.5秒間加熱処理をすることにより単位容積重量
が0.135Kg/程度の発泡体粒子を得ることがで
き、加熱処理温度が1100℃の場合には、30秒間の
加熱をして単位容積重量0.143Kg/の発泡体粒
子を得ることができた。また、黒曜石は、1100℃
で一分間加熱処理すると、単位容積重量が0.228
Kg/となるなど、公知の鉱物よりの無機質発泡
体粒子の製造条件は、本発明の製造条件より加熱
処理温度を高くするか、もしくは処理時間を長く
する必要がある。 従つて、本発明の無機質発泡体粒子の製造に際
しては、従来の鉱物原料を用いる発泡体粒子の製
造の際に必要とする熱エネルギーよりも少ない熱
エネルギーで有効に膨張・発泡させることができ
るとの利点がある。 さらに本発明の無機質発泡体粒子を製造する際
に、公知の無機質発泡体粒子は、加熱処理温度の
際に比較的徐々に膨張するのに対して本発明の無
機質発泡体粒子の加熱処理の際に急速に発泡・膨
張する傾向があり、残滓粒子を発泡温度に長時間
保持する必要がなく、製造が容易になる。 本発明の無機質発泡体粒子は、上記のような加
熱処理によつて発泡し、一般に残滓粒子の直径に
対して1.3〜2.5倍程度に膨張する。 例えば、直径10mmのGG残滓粒子を400℃から
5℃/分の昇温速度で1300℃まで加熱した際の膨
張の状態を残滓粒子の直径の変化として測定した
結果と温度との関係を第1図に示す。変形率(す
なわち一次元方向の膨張率)は、加熱処理前の粒
子の直径をH、加熱処理により発泡した際の粒子
の直径をhとした時にh/Hの値で表わされる。 第1図から明らかなように、この残滓粒子は、
約730℃から急速に発泡・膨張して約790℃で発
泡・膨張が終了し、その後は更に温度をあげても
それ以上に発泡・膨張しないことが確認された。 また、本発明の無機質発泡体粒子の製造方法に
おいて、加熱処理温度および処理時間などを制御
することにより、一旦形成された独立気泡を連続
気泡に変換することができる。すなわち、本発明
の無機質発泡体粒子は、発泡・膨張直後は、大部
分の気泡が独立気泡であり、その吸水率の極めて
小さいものであるが、発泡・膨張後に更に加熱処
理を行なうなどの方法により、それらの独立気泡
が相互に連続し、また発泡体粒子外部に対しては
開放状態となる。なお、昇温速度を20℃/分以上
に設定すると、比較的容易に有効な連続気泡の発
泡体粒子を製造することが可能となる。 このような連続気泡を有する発泡体粒子は、良
好な吸水性を示し、土壌改良材などとして使用す
ることができる。 本発明の無機質発泡体粒子製造のための加熱処
理に用いる装置は、シラスバルーン、パーライト
などの製造に通常使用されているものから選ぶこ
とができる。製造装置の例としてはロータリーキ
ルン、気流焼成方法による炉などを挙げることが
できる。 本発明の残滓の発泡・膨張機構に関しては必ず
しの明確ではないが、次のような機構により発
泡・膨張が発生するものと推察される。 すなわち、石炭の部分酸化により得られた残滓
粒子中には、加熱処理によりガス化しやすい未燃
焼炭素および硫化物などの膨張成分が未燃焼のま
ま残存しており、この膨張成分が加熱によつて、
気体として膨張・排出されることにより発泡・膨
張する。さらに残滓粒子は、黒曜石などの天然原
料と比較すると活性が高いことが推測され、従つ
て上記の気化成分が低温でも有効に作用するもの
と推測される。 本発明の無機質発泡体粒子は、前述の用途の他
にも、肥料、洗剤、塗料などの増量材(剤)、吸
着剤、鉄の精練助剤、および濾過助剤などとして
有効に使用することができる。 次に本発明の実施例および比較例を示す。 実施例 1 テキサコ法を利用した石炭ガス化炉から排出さ
れた残滓粒子(真比重:2.81、単位容積重量:
1.54Kg/、融点:1360℃)100gを磁製蒸発皿
に取り、珪化モリブデン発熱体を用いた自動温度
制御装置付電気炉に導入した。導入時の炉内の温
度は400℃であつた。 使用した残滓粒子の化学組成を第1表、粒径分
布を第2表に示す。なおこの残滓粒子はX線回折
の結果非晶性であることが確認された。 残滓粒子導入後、昇温速度5℃/分にて炉の温
度を900℃まで上昇させて発泡・膨張を発生させ、
ただちに炉外に取り出し発泡体粒子を得た。 得られた発泡体粒子の絶乾比重は0.7、単位容
積重量は0.46Kg/、24時間吸水率は2.6%、平
均圧潰強度は6.4Kgであつた。この無機質発泡体
粒子の化学組成を第1表に、そして粒子の分布を
第2表に示す。 なお、上記の測定は下記の方法および装置を用
いて行なつた。また、本発明で示す実施例および
比較例の測定も全て下記の装置および方法によつ
て行なつた。 [測定方法] 絶乾比重および24時間吸水率 JIS−A−1134およびJIS−A−1135の規定に準
じ測定した。 真比重 JIS−R−2205の規定に準じ測定した。 単位容積重量 100mlのメスシリンダを用意して測定対象の粒
子(残滓粒子および発泡体粒子)をこのメスシリ
ンダに取り所定回数振動させて100mlとし、この
粒子の重量を測定した。 成分分析 JIS−M−8852に規定されている方法に従つて
分析を行なつた。 圧潰強度 木屋式硬度計を用いて20個の供試体について測
定した。 融点の測定 JIS−M−8801に規定されている方法に準じて
行なつた。
【表】
【表】
【表】 得られた無機質発泡体粒子は、第1表に示す組
成を有しており、第2表に示すように残滓粒子に
対して約1.5倍に膨張していた。 比較例 1 実施例1において、残滓粒子に代え、第3表に
示す組成の粒子状の頁岩(真比重2.56、単位容積
重量1.10Kg/、融点1210℃)を使用し、最高加
熱処理温度を1180℃とした以外は同様に操作して
発泡体粒子を製造した。頁岩の粒子の分布を第4
表に示す。 得られた発泡体粒子の絶乾比重は0.90、単位容
積重量は0.64Kg/、24時間吸水率は14.9%、平
均圧潰強度は1.8Kgであつた。得られた無機質発
泡体粒子の化学組成を第3表、粒子の分布を第4
表に示す。
【表】
【表】
【表】 得られた頁岩の発泡体粒子の粒子径は、第4表
に示す値であり、原料の頁岩に対して約1.2倍に
膨張していた。 実施例1と比較例1で得られた無機質発泡体粒
子とを比較すると、実施例1で得られた無機質発
泡体粒子は、その平均圧潰強度が高く、吸水率が
低いことがわかる。 実施例 2 以下に記載する温度に加熱した電気炉に第5表
(残滓)、第6表(残滓)に示す成分組成の残
滓粒子(粒子径:5〜1.2mm)を下記に併記した
時間導入して発泡・膨張させた。 なお残滓の単位容積重量は1.54Kg/、残滓
は1.40Kg/でありX線回折の結果、両者とも
非晶質であることが確認された。 得られた無機発泡体粒子の加熱温度と単位容積
重量との関係を第2図に示す。また、加熱処理温
度1000℃における残滓を発泡・膨張させた無機
発泡体粒子の成分組成を第5表に、同様の条件に
て発泡・膨張されせた残滓の無機発泡体粒子の
成分組成を第6表に併せて記載する。なお、加熱
処理温度1000℃における残滓の発泡体粒子の吸
水率は11.0%、圧潰強度は4.02Kgであり、残滓
の発泡体粒子の吸水率は9.3%、圧潰強度は4.32
Kgであつた。 比較例 2 実施例2において、残滓粒子に代え、黒曜石を
用いて下記に示すように加熱処理を行なつた以外
は同様にして発泡体粒子を製造した。この黒曜石
の成分組成を第7表に示す。黒曜石の単位容積重
量は1.23Kg/であつた。 得られた発泡体粒子の加熱温度と単位容積重量
との関係を第2図に示す。また、加熱処理温度が
1000℃における発泡体粒子の成分組成を第7表に
併せて記載した。さらに、加熱処理温度1000℃に
おける黒曜石の吸水率は18.2%、圧潰強度は4.86
Kgであつた。
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、直径10mmの残滓粒子を昇温速度5
℃/分の条件にて400℃〜1300℃まで加熱した際
の加熱粒子の直径の変化の一例を示す図である。
第2図は、実施例2および比較例2において残滓
、残滓および黒曜石を加熱処理した際の加熱
温度と単位容積重量との関係の一例を示す図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 SiO2、Al2O3、およびCaOを含み、内部に気
    泡を有する無機質発泡体粒子であつて、該無機質
    発泡体形成成分中のSiO2の含有率が60重量%以
    下、Al2O3の含有率が20重量%以上、そしてCaO
    の含有率が5重量%以上であり、該無機質発泡体
    の粒子の単位容積重量が、0.01〜0.6Kg/の範
    囲にあり、且つ、該無機質発泡体粒子の粒子径が
    0.5〜50mmの範囲にあることを特徴とする無機質
    発泡体粒子。 2 上記無機質発泡体粒子が、55〜30重量%の範
    囲のSiO2、20〜40重量%の範囲のAl2O3及び5〜
    30重量%の範囲のCaOを含有する請求項第1項記
    載の無機質発泡体粒子。 3 無機質発泡体粒子が、CaO、SiO2及びAl2O3
    以外に、酸化鉄、MgO、Na2OおよびK2Oを含む
    請求項第1項及び第2項のいずれかの項記載の無
    機質発泡体粒子。
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