JPH0581138B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0581138B2 JPH0581138B2 JP1219923A JP21992389A JPH0581138B2 JP H0581138 B2 JPH0581138 B2 JP H0581138B2 JP 1219923 A JP1219923 A JP 1219923A JP 21992389 A JP21992389 A JP 21992389A JP H0581138 B2 JPH0581138 B2 JP H0581138B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulse
- magnetic field
- gradient magnetic
- echo
- time
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims description 11
- 238000002592 echocardiography Methods 0.000 description 9
- 230000005415 magnetization Effects 0.000 description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 5
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 2
- 238000005481 NMR spectroscopy Methods 0.000 description 1
- 230000006735 deficit Effects 0.000 description 1
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 1
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 1
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
Description
この発明は、核磁気共鳴を利用してイメージン
グするMRI装置におけるイメージング法(撮像
法)に関し、とくにマルチエコー法の改良に関す
る。
グするMRI装置におけるイメージング法(撮像
法)に関し、とくにマルチエコー法の改良に関す
る。
MRI装置におけるMRイメージング法の一手法
であるマルチエコー法では、第4図に示すよう
に、90°パルスにより特定スライスを横磁化状態
にした後、複数の180°パルスを順次照射すること
により、それら180°パルスの各々の後にそれぞれ
エコーデイレイに応じてT2緩和を受けたエコー
を複数発生させる(マルチエコー)。そして、エ
コーが発生する時点を含むある一定期間をデータ
サンプリング期間としてエコー信号のデータをサ
ンプリングし、収集されたデジタルデータをコン
ピユータ等のデータ処理装置に送り、2次元フー
リエ変換を行つて画像化を行う。 第4図には従来からの代表的なマルチエコーシ
ーケンスの高周波信号と読み出し傾斜磁場のタイ
ムチヤートのみが示されており(他の位相エンコ
ード用傾斜磁場、スライス選択用傾斜磁場等は省
略してある)、この第4図に示すように、90°パル
スによりスピンの磁化を90°倒し、時間τの後に
180°パルスを加えてさらに180°反転させる。する
と、2τの時点でスピンの位相が揃つて第1のエコ
ー信号が発生する。90°パルスと180°パルスとの
間に読み出し用傾斜磁場パルス1を印加し、180°
パルスの後でも読み出し用傾斜磁場パルス2を加
え、2τの時点でパルス1による印加量とパルス2
による印加量とが等しくなるようにして2τの時点
で位相を揃え、エコー信号を発生させるようにす
る。第1のエコー信号が発生した後、時間Tで再
び180°パルスを加え、さらにスピンを180°反転さ
せると、2T−2τの時点で第2のエコー信号が発
生する。この時点で読み出し用傾斜磁場パルス3
の印加量がパルス2の第1エコー後の印加量と等
しくなるようにパルス3を与えて位相を揃える。 ところが、実際には、180°パルスが不完全であ
る(周波数特性が理想的な矩形でない、あるいは
励起面内で均一な高周波照射がなされない等)こ
とにより本来のエコー(Primary Echo、本エコ
ーと呼ぶこととする)とは位相の異なる疑似エコ
ー(Stimulated Echo)が発生し、得られた画像
にアーテイフアクトが生じることが知られてい
る。 そこで、従来より、180°パルスの不完全性を改
善する努力や、本エコーと疑似エコーとが干渉し
ないように本エコーと疑似エコーとのリフオーカ
ス時点を完全に一致させるように傾斜磁場を調整
することなどが行われている。
であるマルチエコー法では、第4図に示すよう
に、90°パルスにより特定スライスを横磁化状態
にした後、複数の180°パルスを順次照射すること
により、それら180°パルスの各々の後にそれぞれ
エコーデイレイに応じてT2緩和を受けたエコー
を複数発生させる(マルチエコー)。そして、エ
コーが発生する時点を含むある一定期間をデータ
サンプリング期間としてエコー信号のデータをサ
ンプリングし、収集されたデジタルデータをコン
ピユータ等のデータ処理装置に送り、2次元フー
リエ変換を行つて画像化を行う。 第4図には従来からの代表的なマルチエコーシ
ーケンスの高周波信号と読み出し傾斜磁場のタイ
ムチヤートのみが示されており(他の位相エンコ
ード用傾斜磁場、スライス選択用傾斜磁場等は省
略してある)、この第4図に示すように、90°パル
スによりスピンの磁化を90°倒し、時間τの後に
180°パルスを加えてさらに180°反転させる。する
と、2τの時点でスピンの位相が揃つて第1のエコ
ー信号が発生する。90°パルスと180°パルスとの
間に読み出し用傾斜磁場パルス1を印加し、180°
パルスの後でも読み出し用傾斜磁場パルス2を加
え、2τの時点でパルス1による印加量とパルス2
による印加量とが等しくなるようにして2τの時点
で位相を揃え、エコー信号を発生させるようにす
る。第1のエコー信号が発生した後、時間Tで再
び180°パルスを加え、さらにスピンを180°反転さ
せると、2T−2τの時点で第2のエコー信号が発
生する。この時点で読み出し用傾斜磁場パルス3
の印加量がパルス2の第1エコー後の印加量と等
しくなるようにパルス3を与えて位相を揃える。 ところが、実際には、180°パルスが不完全であ
る(周波数特性が理想的な矩形でない、あるいは
励起面内で均一な高周波照射がなされない等)こ
とにより本来のエコー(Primary Echo、本エコ
ーと呼ぶこととする)とは位相の異なる疑似エコ
ー(Stimulated Echo)が発生し、得られた画像
にアーテイフアクトが生じることが知られてい
る。 そこで、従来より、180°パルスの不完全性を改
善する努力や、本エコーと疑似エコーとが干渉し
ないように本エコーと疑似エコーとのリフオーカ
ス時点を完全に一致させるように傾斜磁場を調整
することなどが行われている。
しかしながら、180°パルスの不完全性を改善す
ることは容易でない。すなわち、RF波形の最適
化等によりある程度矩形に近い周波数特性を得ら
れるので、それによつて180°パルスの不完全性を
ある程度改善することができるが、理想的な180°
パルスからはほど遠い。また、本エコーと疑似エ
コーとのリフオーカス時点を一致させることも不
可能ではないが実際には難しい。すなわち、さま
ざまな傾斜磁場の動作条件(視野、スライス枚
数、TR、TE、画像帯域等)について、傾斜磁
場の応答性、エデイカレント等の補正を行うこと
は実際上困難であり、そのため、撮影条件によつ
て本エコーと疑似エコーとのリフオーカス時点が
若干ずれることが避けられない。 この発明は、高精度のRF特性や複雑なエデイ
カレント補正等を必要とせずに、疑似エコーの影
響を避け、アーテイフアクトがない画像を得るよ
う改善した、MRイメージング法(マルチエコー
法)を提供することを目的とする。
ることは容易でない。すなわち、RF波形の最適
化等によりある程度矩形に近い周波数特性を得ら
れるので、それによつて180°パルスの不完全性を
ある程度改善することができるが、理想的な180°
パルスからはほど遠い。また、本エコーと疑似エ
コーとのリフオーカス時点を一致させることも不
可能ではないが実際には難しい。すなわち、さま
ざまな傾斜磁場の動作条件(視野、スライス枚
数、TR、TE、画像帯域等)について、傾斜磁
場の応答性、エデイカレント等の補正を行うこと
は実際上困難であり、そのため、撮影条件によつ
て本エコーと疑似エコーとのリフオーカス時点が
若干ずれることが避けられない。 この発明は、高精度のRF特性や複雑なエデイ
カレント補正等を必要とせずに、疑似エコーの影
響を避け、アーテイフアクトがない画像を得るよ
う改善した、MRイメージング法(マルチエコー
法)を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明によれば、
MRI装置を用い、90°パルス照射の後、複数の
180°パルスを順次照射するとともに、それらのパ
ルスの間の期間に読み出し用傾斜磁場パルスを印
加し、上記複数の180°パルスの各々の後にそれぞ
れエコー信号を発生させるMRイメージング法に
おいて、第1の180°パルスと第2の180°パルスと
の間の期間の読み出し用傾斜磁場パルスの後で且
つ第2の180°パルスの前に、上記90°パルスと180°
パルスとの間の読み出し用傾斜磁場パルスの印加
量より多い印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを
追加するとともに、第2の180°パルスの後の期間
の読み出し用傾斜磁場パルスの前で且つ第2の
180°パルスの後に、上記の追加傾斜磁場パルスと
同じ印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを追加す
ることが特徴となつている。
MRI装置を用い、90°パルス照射の後、複数の
180°パルスを順次照射するとともに、それらのパ
ルスの間の期間に読み出し用傾斜磁場パルスを印
加し、上記複数の180°パルスの各々の後にそれぞ
れエコー信号を発生させるMRイメージング法に
おいて、第1の180°パルスと第2の180°パルスと
の間の期間の読み出し用傾斜磁場パルスの後で且
つ第2の180°パルスの前に、上記90°パルスと180°
パルスとの間の読み出し用傾斜磁場パルスの印加
量より多い印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを
追加するとともに、第2の180°パルスの後の期間
の読み出し用傾斜磁場パルスの前で且つ第2の
180°パルスの後に、上記の追加傾斜磁場パルスと
同じ印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを追加す
ることが特徴となつている。
疑似エコーを生じるスピンは第1の180°パルス
と第2の180°パルスとの間の期間は縦磁化状態と
なつていて、第1の180°パルスの時点での位相が
ばらばらになつた状態を保持している。そのた
め、第2の180°パルスの後において、読み出し用
傾斜磁場パルスの前に、90°パルスと180°パルス
との間の読み出し用傾斜磁場パルスの印加量より
多い印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを追加す
ると、その追加の印加量が上記の印加量と等しく
なつた時点で位相を揃えさせ、疑似エコー信号を
生じさせることができる。 他方、本来のエコーを生じるスピンについて
は、この第2の180°パルスの後の追加磁場パルス
と同量の磁場パルスを、第1と第2の180°パルス
の間の期間において元の読み出し用傾斜磁場パル
スの後に追加し、これら2つの追加磁場パルス間
で相互に相殺し合うようにし、第2の180°パルス
の後の追加磁場パルスの影響を除いている。 そのため、本来のエコーについてはリフオーカ
ス時点をそのままとし、疑似エコーについてだけ
リフオーカス時点をずらすことができ、データサ
ンプリング期間からはずすことができる。 その結果、疑似エコーの影響を実質的に抑制
し、アーテイフアクトのないマルチエコー撮像を
行うことができる。
と第2の180°パルスとの間の期間は縦磁化状態と
なつていて、第1の180°パルスの時点での位相が
ばらばらになつた状態を保持している。そのた
め、第2の180°パルスの後において、読み出し用
傾斜磁場パルスの前に、90°パルスと180°パルス
との間の読み出し用傾斜磁場パルスの印加量より
多い印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを追加す
ると、その追加の印加量が上記の印加量と等しく
なつた時点で位相を揃えさせ、疑似エコー信号を
生じさせることができる。 他方、本来のエコーを生じるスピンについて
は、この第2の180°パルスの後の追加磁場パルス
と同量の磁場パルスを、第1と第2の180°パルス
の間の期間において元の読み出し用傾斜磁場パル
スの後に追加し、これら2つの追加磁場パルス間
で相互に相殺し合うようにし、第2の180°パルス
の後の追加磁場パルスの影響を除いている。 そのため、本来のエコーについてはリフオーカ
ス時点をそのままとし、疑似エコーについてだけ
リフオーカス時点をずらすことができ、データサ
ンプリング期間からはずすことができる。 その結果、疑似エコーの影響を実質的に抑制
し、アーテイフアクトのないマルチエコー撮像を
行うことができる。
つぎにこの発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。第1図にはこの発明の一実施
例にかかるマルチエコーシーケンスの高周波信号
と読み出し傾斜磁場のタイムチヤートのみが示さ
れており、他の位相エンコード用傾斜磁場、スラ
イス選択用傾斜磁場等は省略されている。この第
1図に示すように、従来のマルチエコーシーケン
ス(第4図)に対して、第1の180°パルスと第2
の180°パルスとの間の期間において、読み出し用
傾斜磁場パルス2の後に読み出し用傾斜磁場パル
ス4を追加するとともに、第2の180°パルスの後
の期間で、読み出し用傾斜磁場パルス3の前に読
み出し用傾斜磁場パルス5を追加している。 ここで、最初の90°パルスにより横磁化状態と
なつた後のスピンの位相を考えてみると、その位
相がばらばらになる量は第2図に示されるように
なることが分かる。すなわち、この第2図では、
位相がばらばらになる量φを縦軸、時間tを横軸
にとつており、φがt軸から離れるほどスピンの
位相がばらばらになることを表現している。 本来のエコーに関しては、実線で示すように
90°パルスにより横磁化状態となり、時間経過と
ともに徐々に位相がばらばらになつてくる。180°
パルスを加えると反転するため、90°パルスから
180°パルスまでと同じ時間が経過したとき(2τの
時点)で位相が揃い、第1のエコー信号が発生す
る。一旦位相が揃つた後、徐々にばらばらとなる
が、再び180°パルスを加えて反転させると、位相
が揃つた時点2τから180°パルスを与えた時点Tま
でに経過した時間と同じ時間が時点Tの後経過し
たときに位相が揃い、第2のエコー信号が発生す
る。すなわち、2T−2τの時点で第2の本エコー
が発生する。 これに対して疑似エコーに関する位相の状態は
点線で示すようになる。90°パルスにより横磁化
状態となり、時間経過とともに徐々に位相がばら
ばらになつてくることは同じであるが、時点τで
加えられる180°パルスが実効的に90°以下のパル
スとしてしか作用しない。これは、180°パルスの
RF不均一により励起空間の周辺において、実効
的に90°パルス以下のRF照射しか与えられない領
域が生じ、この領域におけるスピンの振舞いと考
えることにより容易に理解できる。そこで、180°
パルスが実効的に90°以下にしか作用しないため、
スピンの反転が起こらずに縦磁化状態に戻されて
しまう。そしてこの縦磁化状態のために位相がば
らばらになるようには進行せず、時点τまでの間
に蓄積した位相のばらばらな状態が保持される。
時点Tで再度180°パルスが与えられると、このパ
ルスもやはり90°以下にしか作用しないので、2
つの180°パルスによつてようやくスピンの反転が
生じ、時点Tからτだけ経過して時点T+τで位
相が揃うようになり、疑似エコーが生じる。 そこで、第1図において第2の180°パルスを与
えた時点Tより後に読み出し用傾斜磁場パルス5
を追加したことは、この疑似エコーを生じさせる
スピンの位相を、さらに早い時点で揃えさせる意
味を持つことが分かる。すなわち、第3図に示す
ように傾斜磁場パルス5を与えてからその積分値
が、傾斜磁場パルス1の総量に等しくなつた時点
Tsで疑似エコーが生じる。これは、上記のよう
にτからTまでの期間は疑似エコーを生じさせる
スピンは縦磁化状態となつており、磁場不均一に
より位相がばらばらになるということがなく、い
かなる傾斜磁場を加えても時点τまでに蓄積した
デイフエイズ情報φを時点Tまで保持しているか
らである。 本来のエコーを生じさせるスピンについては、
この追加傾斜磁場パルス5によりエコー信号の発
生時点が早くならないように、傾斜磁場パルス5
と同量の傾斜磁場パルス4を傾斜磁場パルス2の
後に加えて、これらの間で相殺が生じるようにし
ている。このような磁場パルス4を追加できるの
は、上記のようにτからTまでの期間は疑似エコ
ーを生じさせるスピンは縦磁化状態となつてお
り、この期間にいかなる傾斜磁場を加えても、時
点τまでに蓄積した位相がばらばらになつている
情報φを時点Tまで保持しているからである。 このように第2の本エコーについてのリフオー
カス時点は本来の2T−2τの時点とし、疑似エコ
ーについてのリフオーカス時点はTsの時点とし
て、両者を離すことができるので、データサンプ
リング期間6から疑似エコー発生時点Tsをはず
すことができる。その結果、疑似エコーの影響の
ないデータを得ることができ、アーテイフアクト
をなくすことが可能となる。 なお、上記の実施例では2つのエコー信号を発
生させる場合について述べたが、この発明の方法
を3つあるいはそれ以上のエコー信号を発生させ
る場合に拡張できることはもちろんである。
しながら説明する。第1図にはこの発明の一実施
例にかかるマルチエコーシーケンスの高周波信号
と読み出し傾斜磁場のタイムチヤートのみが示さ
れており、他の位相エンコード用傾斜磁場、スラ
イス選択用傾斜磁場等は省略されている。この第
1図に示すように、従来のマルチエコーシーケン
ス(第4図)に対して、第1の180°パルスと第2
の180°パルスとの間の期間において、読み出し用
傾斜磁場パルス2の後に読み出し用傾斜磁場パル
ス4を追加するとともに、第2の180°パルスの後
の期間で、読み出し用傾斜磁場パルス3の前に読
み出し用傾斜磁場パルス5を追加している。 ここで、最初の90°パルスにより横磁化状態と
なつた後のスピンの位相を考えてみると、その位
相がばらばらになる量は第2図に示されるように
なることが分かる。すなわち、この第2図では、
位相がばらばらになる量φを縦軸、時間tを横軸
にとつており、φがt軸から離れるほどスピンの
位相がばらばらになることを表現している。 本来のエコーに関しては、実線で示すように
90°パルスにより横磁化状態となり、時間経過と
ともに徐々に位相がばらばらになつてくる。180°
パルスを加えると反転するため、90°パルスから
180°パルスまでと同じ時間が経過したとき(2τの
時点)で位相が揃い、第1のエコー信号が発生す
る。一旦位相が揃つた後、徐々にばらばらとなる
が、再び180°パルスを加えて反転させると、位相
が揃つた時点2τから180°パルスを与えた時点Tま
でに経過した時間と同じ時間が時点Tの後経過し
たときに位相が揃い、第2のエコー信号が発生す
る。すなわち、2T−2τの時点で第2の本エコー
が発生する。 これに対して疑似エコーに関する位相の状態は
点線で示すようになる。90°パルスにより横磁化
状態となり、時間経過とともに徐々に位相がばら
ばらになつてくることは同じであるが、時点τで
加えられる180°パルスが実効的に90°以下のパル
スとしてしか作用しない。これは、180°パルスの
RF不均一により励起空間の周辺において、実効
的に90°パルス以下のRF照射しか与えられない領
域が生じ、この領域におけるスピンの振舞いと考
えることにより容易に理解できる。そこで、180°
パルスが実効的に90°以下にしか作用しないため、
スピンの反転が起こらずに縦磁化状態に戻されて
しまう。そしてこの縦磁化状態のために位相がば
らばらになるようには進行せず、時点τまでの間
に蓄積した位相のばらばらな状態が保持される。
時点Tで再度180°パルスが与えられると、このパ
ルスもやはり90°以下にしか作用しないので、2
つの180°パルスによつてようやくスピンの反転が
生じ、時点Tからτだけ経過して時点T+τで位
相が揃うようになり、疑似エコーが生じる。 そこで、第1図において第2の180°パルスを与
えた時点Tより後に読み出し用傾斜磁場パルス5
を追加したことは、この疑似エコーを生じさせる
スピンの位相を、さらに早い時点で揃えさせる意
味を持つことが分かる。すなわち、第3図に示す
ように傾斜磁場パルス5を与えてからその積分値
が、傾斜磁場パルス1の総量に等しくなつた時点
Tsで疑似エコーが生じる。これは、上記のよう
にτからTまでの期間は疑似エコーを生じさせる
スピンは縦磁化状態となつており、磁場不均一に
より位相がばらばらになるということがなく、い
かなる傾斜磁場を加えても時点τまでに蓄積した
デイフエイズ情報φを時点Tまで保持しているか
らである。 本来のエコーを生じさせるスピンについては、
この追加傾斜磁場パルス5によりエコー信号の発
生時点が早くならないように、傾斜磁場パルス5
と同量の傾斜磁場パルス4を傾斜磁場パルス2の
後に加えて、これらの間で相殺が生じるようにし
ている。このような磁場パルス4を追加できるの
は、上記のようにτからTまでの期間は疑似エコ
ーを生じさせるスピンは縦磁化状態となつてお
り、この期間にいかなる傾斜磁場を加えても、時
点τまでに蓄積した位相がばらばらになつている
情報φを時点Tまで保持しているからである。 このように第2の本エコーについてのリフオー
カス時点は本来の2T−2τの時点とし、疑似エコ
ーについてのリフオーカス時点はTsの時点とし
て、両者を離すことができるので、データサンプ
リング期間6から疑似エコー発生時点Tsをはず
すことができる。その結果、疑似エコーの影響の
ないデータを得ることができ、アーテイフアクト
をなくすことが可能となる。 なお、上記の実施例では2つのエコー信号を発
生させる場合について述べたが、この発明の方法
を3つあるいはそれ以上のエコー信号を発生させ
る場合に拡張できることはもちろんである。
この発明のMRイメージング法によれば、高精
度の180°パルス特性や各種動作条件におけるエデ
イカレント補正等のきびしいハードウエア性能を
必要とせずに、T2緩和時系列情報を有する複数
のエコー信号からのデータを安定且つ容易に収集
でき、疑似エコーによるアーテイフアクトのない
マルチエコー撮像が可能となる。
度の180°パルス特性や各種動作条件におけるエデ
イカレント補正等のきびしいハードウエア性能を
必要とせずに、T2緩和時系列情報を有する複数
のエコー信号からのデータを安定且つ容易に収集
でき、疑似エコーによるアーテイフアクトのない
マルチエコー撮像が可能となる。
第1図はこの発明の一実施例にかかるアルチエ
コーシーケンスを示すタイムチヤート、第2図は
スピンの位相のばらばらになる量φの時間的変化
を示すタイムチヤート、第3図は第2エコーと疑
似エコーとの発生時点がずれることを示すタイム
チヤート、第4図は従来例にかかるマルチエコー
シーケンスを示すタイムチヤートである。 1,2,3……読み出し用傾斜磁場パルス、
4,5……疑似エコーの発生時点をずらすために
追加された読み出し用傾斜磁場パルス、6……デ
ータサンプリング期間。
コーシーケンスを示すタイムチヤート、第2図は
スピンの位相のばらばらになる量φの時間的変化
を示すタイムチヤート、第3図は第2エコーと疑
似エコーとの発生時点がずれることを示すタイム
チヤート、第4図は従来例にかかるマルチエコー
シーケンスを示すタイムチヤートである。 1,2,3……読み出し用傾斜磁場パルス、
4,5……疑似エコーの発生時点をずらすために
追加された読み出し用傾斜磁場パルス、6……デ
ータサンプリング期間。
Claims (1)
- 1 MRI装置を用い、90°パルス照射の後、複数
の180°パルスを順次照射するとともに、それらの
パルスの間の期間に読み出し用傾斜磁場パルスを
印加し、上記複数の180°パルスの各々の後にそれ
ぞれエコー信号を発生させるMRイメージング法
において、第1の180°パルスと第2の180°パルス
との間の期間の読み出し用傾斜磁場パルスの後で
且つ第2の180°パルスの前に、上記90°パルスと
180°パルスとの間の読み出し用傾斜磁場パルスの
印加量より多い印加量の読み出し用傾斜磁場パル
スを追加するとともに、第2の180°パルスの後の
期間の読み出し用傾斜磁場パルスの前で且つ第2
の180°パルスの後に、上記の追加傾斜磁場パルス
と同じ印加量の読み出し用傾斜磁場パルスを追加
することを特徴とするMRイメージング法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1219923A JPH0382445A (ja) | 1989-08-25 | 1989-08-25 | Mrイメージング法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1219923A JPH0382445A (ja) | 1989-08-25 | 1989-08-25 | Mrイメージング法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0382445A JPH0382445A (ja) | 1991-04-08 |
JPH0581138B2 true JPH0581138B2 (ja) | 1993-11-11 |
Family
ID=16743138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1219923A Granted JPH0382445A (ja) | 1989-08-25 | 1989-08-25 | Mrイメージング法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0382445A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007313329A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Toshiba Medical Systems Corp | Cpmgのずれと共用可能な高速スピンエコーmri法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01155834A (ja) * | 1987-12-15 | 1989-06-19 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気共鳴イメージング方法 |
JPH0265842A (ja) * | 1988-08-31 | 1990-03-06 | Shimadzu Corp | Mriマルチエコー撮像法 |
-
1989
- 1989-08-25 JP JP1219923A patent/JPH0382445A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01155834A (ja) * | 1987-12-15 | 1989-06-19 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気共鳴イメージング方法 |
JPH0265842A (ja) * | 1988-08-31 | 1990-03-06 | Shimadzu Corp | Mriマルチエコー撮像法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007313329A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Toshiba Medical Systems Corp | Cpmgのずれと共用可能な高速スピンエコーmri法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0382445A (ja) | 1991-04-08 |
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