JPH0580658A - マグネツトロール用スリーブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フランジの軽量化を図り、モータの負荷を小
さくするとともに、フランジを一体成形により安価に製
造し、かつフランジに導電性をもたせる。 【構成】 フランジ（５）をプラスチック材料から一体
成形するとともに導電性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複写機やレーザビー
ムプリンタ、普通紙ファクシミリ等の現像部に使用され
るマグネットロール用スリーブに関し、特にスリーブの
フランジの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のマグネットロール用スリーブは、
図１０に示すように、磁性体であるマグネット本体１の
両端から突出する金属製の軸２を軸受３で支持し、軸受
３はアルミニュームやステンレス等の金属製のフランジ
１００に設けられている。フランジ１００は、マグネッ
ト本体１を覆うように収容したアルミニュームやステン
レス等の非磁性円筒形状のスリーブ本体４の両端に取付
けられる。スリーブ本体４の電位をコントロールするた
めに金属製のフランジ１００を介して導電性を持たせて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のフランジ１００
は、金属製であるため、重量が大きくなり、スリーブを
回転させるモータの負荷が増大していた。また、金属製
のフランジ１００は鍛造又は切削加工により製造するの
でコストアップにつながっていた。そこで、この発明
は、フランジの軽量化を図りモータの負荷を減少し、フ
ランジを容易かつ安価に製造できるマグネットロール用
スリーブを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、フランジをプラスチック材料から一体
成形するとともに導電性を付与したものであり、導電性
付与の仕方として、導電性部材をフランジ成形時にイン
サート成形し、あるいはプラスチック材料に導電性物質
を混入してフランジを成形し、さらにはフランジに導電
性材料をコーティングする。

【０００５】

【作用】この発明のフランジは金属製のフランジよりも
軽くなり、スリーブを回転させるモータの負荷が減少す
る。また、スリーブの電位をコントロールするためにフ
ランジを介して導電性を持たせるために、フランジには
導電性が付与されているので、マグネットロール用スリ
ーブとしての機能を損なわない。

【０００６】

【実施例】以下に、この発明の好適な実施例を図面を参
照にして説明する。図１に示す実施例は、フランジ５を
プラスチック材料から一体成形するに際し、軸受３と導
電性部材６をインサート成形したものである。ここで使
用する軸受３としては金属材料に油を含ませた焼結構造
のもの又は、金属製のベアリングを使用したころがり軸
受が好ましい。導電性部材６は、図２に示すような形状
のアルミニュームやステンレス材料が好適に使用でき
る。

【０００７】図３に示す実施例は、軸受３を設けずに、
フランジ５を構成する樹脂そのものを摺動性の高い材料
で成形したものを示し、導電性部材６は図２に示すもの
と同様のものを使用した。ここでフランジ５を成形する
プラスチック材料としてはポリアミド，ＰＯＭ，フッ素
系樹脂等が好適に使用できる。

【０００８】図４に示す実施例は、非導電性の樹脂で一
体成形したフランジ５に導電性材料６′をコーティング
したものを示す。コーティングの仕方としては、真空蒸
着やイオンスパッタリング等の方法によりアルミニュー
ム等の金属粉をコーティングすることができる。

【０００９】図５に示す実施例は、フランジ５をプラス
チック材料で成形するに際し、プラスチック材料に導電
性物質を混入し、フランジ５自体が導電性を有するよう
にしたものである。導電性物質としては、カーボンや金
属の粉が好適である。また導電性物質をプラスチック材
料に混入して成形されるフランジ５に軸受３をインサー
ト成形しない場合には、プラスチック材料として摺動性
の高い樹脂を用いる。

【００１０】図６及び図７に示す実施例ではインサート
成形される図１に示す軸受３の形状を変えたものを示
し、導電性部材６を不要としたものである。また、フラ
ンジ５は図５に示すものと同様に導電性を有するように
することもできる。図７及び図８に示す実施例も軸受３
の形状を変えたものであり、図５に示す実施例と同様に
導電性のフランジ５とすることもできる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、フランジをプラスチック材料から一体成形するとと
もに導電性を付与したので、マグネットロール用スリー
ブとしてフランジに導電性を持たせることができるとと
もに、フランジの軽量化を図り、モータの負荷を小さく
することができる。また、フランジは一体成形できるの
で安価に製造することができる。導電性を付与する手段
として導電性部材をフランジに取付ける場合には、フラ
ンジの成形時に導電性部材をインサート成形すれば、容
易に製造できる。また、フランジ自体に導電性を持たせ
るには、プラスチック材料に導電性物質を混入して一体
成形すれば製造も容易となり、安価に製造できる。さら
に、非導電性樹脂で成形されたフランジに導電性材料を
コーティングすることでも、容易にフランジに導電性を
付与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の好適な実施例を示すフランジの断面
図。

【図２】図１で使用される導電性部材の１例を示す斜視
図。

【図３】他の実施例を示すフランジの断面図。

【図４】さらに別の実施例を示すフランジの断面図。

【図５】別の実施例のフランジを示す断面図。

【図６】他の実施例を示すフランジの正面図。

【図７】図６の中央縦断面図。

【図８】さらに別の実施例を示す正面図。

【図９】図８の中央縦断面図。

【図１０】従来例を示す断面図。

【符号の説明】

１ マグネット本体 ２ 軸 ３ 軸受 ４ スリーブ本体 ５ フランジ ６ 導電性部材 ６′ 導電性材料

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マグネットロールのマグネット本体を覆
   うように収容したスリーブ本体両端にマグネット本体両
   端から突出する軸を支持するフランジを取付けたマグネ
   ットロール用スリーブにおいて、 このフランジをプラスチック材料から一体成形するとと
   もに導電性を付与したことを特徴とするマグネットロー
   ル用スリーブ。
2. 【請求項２】 フランジに導電性部材をインサート成形
   したことを特徴とする請求項１に記載のマグネットロー
   ル用スリーブ。
3. 【請求項３】 フランジがプラスチック材料に導電性物
   質を混入して成形されたものであることを特徴とする請
   求項１に記載のマグネットロール用スリーブ。
4. 【請求項４】 フランジを導電性材料でコーティングし
   たことを特徴とする請求項１に記載のマグネットロール
   用スリーブ。