JPH0580553B2 - - Google Patents

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JPH0580553B2
JPH0580553B2 JP61134028A JP13402886A JPH0580553B2 JP H0580553 B2 JPH0580553 B2 JP H0580553B2 JP 61134028 A JP61134028 A JP 61134028A JP 13402886 A JP13402886 A JP 13402886A JP H0580553 B2 JPH0580553 B2 JP H0580553B2
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JP
Japan
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boat
melt
deposition
droplets
evaporation
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JP61134028A
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JPS62290862A (ja
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Masahiro Sasaki
Masahiro Sone
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は真空蒸着法に関し、詳しくは蒸着用物
質の溶融物の沸騰、突沸による飛沫を防止した真
空蒸着法に関する。
従来の技術 従来、半導体ICやハイブリツドIC等の電極形
成、或いは複写機、プリンター等に使用される感
光体の作製に、真空蒸着法が利用されている。真
空蒸着法としては、エレクトロンビームを用いる
方式、ボート、コイル及びるつぼ等を用いる抵抗
加熱方式、及びスパツタリング蒸着法等がある。
これらの中で抵抗加熱方式による蒸着膜の形成
は、加熱機構が簡単であるために広く用いられて
いる。特に薄膜サーマルヘツドや電子写真感光体
等の広面積基板上への蒸着膜形成には抵抗加熱方
式が有効である。
ところで、サーマルヘツド及び電子写真感光体
の膜形成には、広い基板面積上に均一でしかも蒸
発源からの飛沫物が無い良質な膜が要求される。
即ち、サーマルヘツドの場合、フオトエツチング
によるパターン形成時に、この飛沫物が短絡或い
は断線の原因になる。原子写真感光体の場合に
は、この飛沫物が帯電工程時の均一な帯電を妨
げ、現像、転写時の画像ムラ、及びクリーニング
時のクリーニング不良を引き起す原因となる。
第3Aおよび3B図に、従来一般に使用されて
いる真空蒸着用蒸発源としてのボート10を示
す。ボート10は、W、Mo、Ta、ステンレス鋼
(SUS)等から成る平板11の中央部に溶融溜め
12を形成して蒸着用物質が溶融時にボートから
流出しないように構成されており、平板11の両
端13,13′に通電してボートを加熱すること
により、蒸発を行う。この様なボートでは溶融物
(例えばCr、Pd、Au、Ni、Cr、Al、Se、Te等)
の沸騰、突沸による飛沫の発生が起り易く欠点が
ある。
上述した沸騰及び突沸は、溶融した材料の対流
が悪く、ボート表面付近に存在する溶融材料が過
熱状態となる事が原因で起る現象である。従つて
ボート表面のぬれ性を良くすること(特公昭57−
22990号)、ボート表面を粗面化すること(特開昭
57−137468号、特開昭56−156868号)、或はボー
ト表面を研磨すること(特開昭57−1947253号)
により、かかる現象を防ごうとする試みがなされ
た。また、ボートの形状を工夫すること(実開昭
5−192957号、特開昭57−123973号)によつてボ
ートからの飛沫物を回避する試みもなされてい
る。
発明が解決しようとする問題点 上述しうたようなボート表面を加工する方法、
或いはボートの形状を工夫する方法によつても、
十分に飛沫を回避し得なかつた。即ち、ボート表
面を加工しても、連続的なボートの使用によりボ
ート表面が変化する。一方従来のボートの形状で
は飛沫物が蒸着基板へ到達するのを防止し得な
い。これらの従来のボートを使用して比較的短時
間で蒸着膜を形成しようとしても、ボート表面付
近での溶融材料の過熱状態は避けられず、従つて
沸騰、突沸による飛沫の発生を防止し得ず、また
発生した飛沫が蒸着基板に到達するのを防止でき
なかつた。
従つて本発明の目的は、蒸着用物質の溶融物の
沸騰や突沸による飛沫が生じない真空蒸着法およ
びその装置を提供することにある。
問題点を解決するための手段 溶融物の蒸発中に発生する飛沫は、溶融液相の
過熱状態を回避するか又は緩和することにより解
消し得る。しかし液相の過熱状態を回避するため
の緩やかな液相の昇温、液相と容器とのヌレ性の
改善、液相の粘度の低減等の対策は技術的に困難
であつたり、別の不都合を伴つたりする。本発明
者等は、液相の過熱状態が生じたとしても、蒸気
泡等の蒸気ドームを形成するほどの溶融蒸着用材
料が蒸発源に存在しなければ飛沫が生じないこ
と、従つて蒸着用材料を薄層状態から蒸発させる
ことにより、飛沫を回避し得ることを見出し、本
発明に至つた。
即ち、本発明の真空蒸着法は、搬送手段の少な
くとも表面を有機物と比較して高融点の蒸着用無
機質の溶融物内を浸漬通過させて該表面上に該蒸
着用物質の薄層を得、次に該薄層を加熱して蒸発
させることを特徴とする。
上記の方法は、(イ)蒸着用物質の溶融物を貯溜す
るための溶融液溜2と、(ロ)少なくとも表面が該溶
融液溜内を通過する、該溶融物の搬送手段4と、
(ハ)該搬送手段の表面上に形成される該蒸着用物質
の薄層を蒸発させるための加熱手段5とを備えた
ことを特徴とする装置を用いて実施することがで
きる。
本発明の方法および装置を添付図面により更に
具体的に説明する。第1図および第2図は本発明
の装置の二つの具体例を示すものである。なお、
第1A図及び第2図は装置の正面断面図でありそ
して第1B図は第1A図の平面部分図である。減
圧下に置かれた真空蒸着用装置1の溶融液溜2
は、使用する蒸着用物質と化学的に反応しない物
質で構成されており、そして図示しない埋設され
た発熱体又は該液溜2の構成材料自体の通電抵抗
発熱により、液溜2内の蒸着用物質3の融点温度
に、図示しない熱電対等の検知手段にて制御され
ている。円筒体状又はパイプ状の搬送ローラー
(搬送手段)4は、液溜2と同様、使用する蒸着
用物質と化学的に反応しない物質で構成されてお
り例えば矢印方向に回転してその表面が液溜2内
の溶融蒸着用物質3と接触して通過する。この接
触により搬送ローラー4の表面に該蒸着用物質の
溶融体が塗布され、回転により該溶融体は薄層化
される。ローラー4上の薄層状物質は、搬送手段
4の近傍に設けられた加熱源(加熱手段)5付近
まで搬送されそして蒸発する。
溶融液溜2は、第1および2図に示す箱型のほ
か、溶融体を収容し得る限り任意の形状であり得
る。
搬送手段4は、無端ベルト等であつてもよい。
該手段4は駆動手段に接続されてその表面が回転
又は移動する。搬送手段4上に形成される蒸着用
物質薄層の層厚は、該手段4の表面の粗さ、溶融
体の粘度、該手段表面の材料と該溶融体の表面エ
ネルギー、および該手段4の表面速度等によつて
変化する。必要に応じて該層厚を第2図中のスク
レーパー6等のスクレープ手段により、或いは溶
融液溜2の搬送手段出口端部7等のスクレープ手
段を利用して、強制的に調整することができる。
搬送手段4の表面の材料(即ち、ローラー又はベ
ルト等の材料)は、使用する蒸着用物質によつて
異なるが、一般的には高融点物質、例えばステン
レス鋼、Ni、Fe、Crおよびその他の高融点金属、
並びにこれらの合金から選択される。搬送手段4
の表面粗さも広範囲の値をとることができ、例え
ば0.01μ〜100μのものから表面を強制的にローレ
ツト加工、サンドブラスト加工等を施したものを
使用できる。しかしながら搬送手段4の表面上の
蒸着用物質薄層膜厚が増すとその後の蒸発過程に
おいて蒸着用物質の蒸気ドームが形成され、従つ
て飛沫を発生することになる。従つて加熱手段5
による蒸発直前の該薄層膜の平均膜厚は0.1μ〜
1000μ、特に10μ〜1000μの程度であるのが好まし
い。なお、これらの平均層厚値は搬送手段表面の
加工(例えばローレツト加工、サンドブラスト加
工)状態によつて変化し得る薄層膜の特殊性を含
めた値である。搬送手段4の表面速度は他の条件
に合せて調整するが、通常約300〜1000mm/分で
ある。
過熱手段5は、ハロゲンランプ等の加熱源のほ
か、電子ビーム等、蒸着用物質を蒸発させるに充
分なエネルギーを付与し得るものである限り、特
に限定されない。輻射型の加熱手段であれば、第
1,2図に示したような反射鏡8、或いはレンズ
等を付与することができる。また加熱手段は、第
2図に示すように、回転するローラー内の個所に
偏心させて固定した不動の加熱源5から成るもの
であつてもよい。
作 用 本発明において蒸着用物質は、通常1000μ以下
の薄層の状態から蒸発するため、蒸気ドームを形
成する程の溶融体が搬送手段上に存在しない。従
つて、溶融体の一部の過熱状態から引き起こされ
る気泡の生成→蒸気ドームの形成→蒸気ドームの
破泡→飛沫の発生、からなる一連の飛沫発生過程
の中で、マクロ的な蒸気ドームの形成が押えられ
るため、飛沫の発生が抑制される。
実施例 本発明を下記の実施例および比較例によつて更
に詳しく説明する。
実施例 第1図に示す装置を用いて、本発明の方法を実
施した。即ち、ステンレス鋼製の溶融液溜2(長
さ120mm)にSe300gを装填し、図示しない熱電
対で検知して240℃に保持した。内部にハロゲン
ランプ5と反射鏡8を偏心して設置したステンレ
ス鋼製パイプ(表面をサンドプラスト処理したも
の、外径38mm、肉厚0.5mm)からなる搬送ローラ
ー4を5回転/分で回転させた。ローラー4上の
Se層厚を、ステンレス鋼製のスクレーパー6で
平均10μに調製した。ローラー4の最も高温とな
る位置(ハロゲンランプ5に最も接近した位置)
の温度を320℃に制御してSe薄層の蒸発を開発
し、20分後に図示しない蒸着用基板上に膜厚42μ
のSe蒸着膜を得た。なお、溶融液溜2と基板と
の距離は30cm、真空度は1×10-5Torr、そして
基板温度は70℃に設定した。
基板に付着した飛沫による蒸着面の突起の数は
大小併せて0.02個/cm2であつた。
比較例 第3図に示す従来の真空蒸着用ボートを用いて
上記実施例と同様の真空蒸着を行つた。即ち、ス
テンレス鋼製(厚さ0.5mm)の、中央凹部寸法50
mm(幅)×120mm(長さ)×10mm(深さ)のボート
10にSe70gを装填した。蒸発シーケンスを図
示していない熱電対で検知して320℃まで6分で
昇温し、その後その温度に15分間保持して、図示
しない基板上に膜厚40μのSe蒸着膜を得た。な
お、ボート10と基板との距離は30cm、真空度は
1×10-5Torr、そして基板温度は70℃に設定し
た。
基板に付着した飛沫による蒸着面の突起の数は
大小併せて0.5個/cm2であつた。
発明の効果 上記の実施例および比較例からも明らかなよう
に、本発明によると、従来の真空蒸着法および装
置と比して飛沫が大幅に(例えば従来法の数%程
度に)減少した平滑な蒸着膜を比較的短時間で得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本発明の装置の一具体例を示す第1
B図のA−A線にそつた正面断面略図、第1B図
は第1A図の装置の平面部分図、第2図は本発明
の装置の他の具体例の正面断面略図、第3A図は
従来の真空蒸着用ボートの平面図、そして第3B
図は第3A図のボートのB−B断面図である。 1……真空蒸着用装置、2……溶融液溜、4…
…搬送ローラー、5……加熱源、6……スクレー
パー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 搬送手段の少なくとも表面を蒸着用無機物質
    の溶融体中に浸漬通過させそしてスクレープ手段
    によつて調整することにより、該搬送手段の表面
    上に該蒸着用無機物質の平均0.1〜1000ミクロン
    の範囲内の薄層を形成させ、次いで該薄層を加熱
    して蒸発させることを特徴とする、飛沫の発生を
    実質的に防止した無機物質の真空蒸着法。 2 該搬送手段の表面速度が300〜1000mm/分の
    範囲である、特許請求の範囲第1項の蒸着法。
JP13402886A 1986-06-09 1986-06-09 真空蒸着法 Granted JPS62290862A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59177365A (ja) * 1983-03-24 1984-10-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蒸発方法とその装置

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