JPH0580086U - スピーカーネットの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカーネットの係止爪をなくし、組立作
業を簡易化するとともに、機器を構成する材料のリサイ
クルを目的とするスピーカーネットの分離を容易とする
構造を提供することを目的とする。 【構成】 フロントキャビネット１に内広がりのテーパ
ー部２をもつ開口部３を設け、スピーカーネット４の周
縁には上記テーパー部２に対応する外広がりのテーパー
部５を設け、同開口部３の内側からスピーカーネット４
を装着し、この後部からスピーカーユニット７を取付け
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスピーカーネットの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、テレビジョン受像機等に取付けられるスピーカーネットは図３の様に、 本体のフロントキャビネット１１の前面に段凹部１２を形成し、その周縁に複数 の取付け穴１３を形成する一方、鉄等のパンチング板を用いてプレス加工により 所定の大きさのスピーカーネット１４が形成され、このスピーカーネット１４の 端縁に形成された係止爪１５を上記取付け穴１３に差し込み、図４の様にフロン トキャビネット１１の裏側に突出する係止爪１５の端部を折り曲げるか、もしく は熱溶着または接着材等によって固定し、この後部にスピーカーユニット１６を ビス止めにより取付けてなるものであった。

【０００３】 しかしながら、上記従来型のスピーカーネットの取付構造によると、スピーカ ーネット１４の取付けの際に、フロントキャビネット１１の裏側から一々係止爪 １５を折り曲げて固定するか、もしくは熱溶着または接着材等によって固定する 必要があり、極めて作業性が悪く、組立作業に手間が掛かり、コストアップの要 因となる欠点を有していた。

【０００４】 また、機器を構成する材料のリサイクルを目的として、合成樹脂を素材とする フロントキャビネット１１と鉄等の金属を素材とするスピーカーネット１４を分 離する場合に、上記係止爪１５の折り曲げを戻すか、もしくは熱溶着や接着材に よる固定部を取外すのに極めて手間が掛かる等の欠点を有していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の問題点に鑑みなされたものであって、スピーカーネットの係止 爪をなくし、組立作業を簡易化するとともに、機器を構成する材料のリサイクル を目的とするスピーカーネットの分離を容易とする構造を提供することを目的と するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案のスピーカーネットの取付構造は下記の 構造を具えてなるものである。即ち、本体のフロントキャビネットに内広がりの テーパ部をもつ開口部を設け、これに装着されるスピーカーネットの周縁には上 記開口部のテーパ部に対応する外広がりのテーパ部を設け、同開口部の内側から スピーカーネットを装着し、この後部からスピーカーユニットを取付けてなるも のである。

【０００７】

【作用】

上記の構成によれば、本体のフロントキャビネットに内広がりのテーパ部をも つ開口部が形成され、これに取付けられるスピーカーネットの周縁もこれに対応 する外広がりのテーパ部が形成されている。しかして組立の際に、フロントキャ ビネットの開口部に内側からスピーカーネットを押込む様にして装着すると、そ の開口部の内広がりのテーパ部とスピーカーネットの周縁の外広がりのテーパ部 が接触して、同スピーカーネットは素材の弾性により周縁部が開口部に食い込ん で仮止めされる。この状態で、その後部からスピーカーユニットが取付けると、 スピーカーネットの周縁はフロントキャビネットの開口部のテーパ部とスピーカ ーユニットによって挟み込まれ、同スピーカーネットは一体的に保持され、外側 に脱出するのが抑えられる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面を参照して説明すると、図１において、１はテレビ ジョン受像機の本体を構成するフロントキャビネットであって、同フロントキャ ビネット１の前面側には角型の開口部３が形成され、その開口縁には内広がりの テーパ部２が形成されている。一方、鉄等の金属製のパンチング板を用い、プレ ス加工によって所定の大きさのスピーカーネット４が形成される。このスピーカ ーネット４は上記開口部３よりも若干大きく、その周縁部には外広がりのテーパ 部５が形成されている。また、上記フロントキャビネット１の開口縁の裏側には 複数のボス６が突設され、同ボス６に対応する取付け穴を具えたスピーカーユニ ット７が形成されている。

【０００９】 上記の構成において、本体の組立の際に、フロントキャビネット１の開口部３ の内側からスピーカーネット４を押込む様にして装着すると、その開口部３の内 広がりのテーパ部２とスピーカーネット４の周縁の外広がりのテーパ部５が接触 して、同スピーカーネット４は素材の弾性により周縁部が開口部３に食い込む形 で仮止めされる。このあと、その後部からスピーカーユニット７がボス６にビス 止めされて取付けられ組立を完了する。この状態で、図２の様に、スピーカーネ ット４の周縁はフロントキャビネット１の開口部３のテーパ部２とスピーカーユ ニット７の前面によって挟み込まれ、同スピーカーネット４は一体的に保持され 、前方の力が加わっても外側に脱出するのが抑えられる。

【００１０】 また、機器を構成する材料のリサイクルを目的として、合成樹脂を素材とする フロントキャビネット１と鉄等の金属を素材とするスピーカーネット４を分離す る場合に、上記スピーカーユニット７を取り外すと、スピーカーネット４の後部 が開放され、同スピーカーネット４を前方より軽く衝撃を加えるだけで簡単に取 り外すことができる。

【００１１】

【考案の効果】

以上の様に、本考案のスピーカーネットの取付構造によると、組立の際に、フ ロントキャビネットの開口部の内側からスピーカーネットを押込むだけで、同ス ピーカーネットは素材の弾性により周縁部が開口部に食い込んで仮止めされ、そ の後部からスピーカーユニットが取付けられることによりスピーカーネットの周 縁はフロントキャビネットの開口部のテーパ部とスピーカーユニットによって挟 み込まれ、同スピーカーネットは一体的に保持され、外側に脱出するのが抑えら れる。これによって、従来型の様に、スピーカーネットに係止爪を形成すること なく、係止爪を折り曲げたり熱溶着や接着材等によって固定する必要がなく、簡 単に取り付けることができ、組立作業を大幅に簡易化することができる。 また、機器を構成する材料のリサイクルを目的として、スピーカーネットを分 離する場合に、上記スピーカーユニットを取り外し、同スピーカーネットを前方 より軽く衝撃を加えるだけで簡単に取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例実施例示すスピーカーネットの取
付構造によるフロントキャビネットの要部分解斜視図で
ある。

【図２】本考案の一例実施例示すスピーカーネットの取
付構造によるフロントキャビネットの要部切欠平面図で
ある。

【図３】従来型のスピーカーネットの取付構造によるフ
ロントキャビネットの要部分解斜視図である。

【図４】従来型のスピーカーネットの取付構造によるフ
ロントキャビネットの要部切欠平面図である。

【符号の説明】

１ フロントキャビネット ２ テーパ部 ３ 開口部 ４ スピーカーネット ５ テーパ部 ６ ボス ７ スピーカーユニット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体のフロントキャビネットに内広がり
   のテーパ部をもつ開口部を設け、これに装着されるスピ
   ーカーネットの周縁には上記開口部のテーパに対応する
   外広がりのテーパ部を設け、同開口部の内側からスピー
   カーネットを装着し、この後部からスピーカーユニット
   を取付けてなることを特徴とするスピーカーネットの取
   付構造。