JPH0580062B2 - - Google Patents

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JPH0580062B2
JPH0580062B2 JP63124605A JP12460588A JPH0580062B2 JP H0580062 B2 JPH0580062 B2 JP H0580062B2 JP 63124605 A JP63124605 A JP 63124605A JP 12460588 A JP12460588 A JP 12460588A JP H0580062 B2 JPH0580062 B2 JP H0580062B2
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビデオテープレコーダなどのキヤプ
スタンサーボ回路に関する。
〔従来の技術〕
従来、ビデオテープレコーダ、回転ヘツド式の
デジタルオーデイオテープレコーダ(以下R−
DATと称する)などは、キヤプスタンサーボ回
路により、記録時及び再生時にキヤプスタンモー
タをサーボ駆動し、記録及び再生のテープ走行を
制御している。
ところで、キヤプスタンサーボ回路には、キヤ
プスタンモータの速度検出用のFG(周波数発生
器)の出力パルス信号(以下FG信号と称する)
が速度検出信号として入力され、かつ、キヤプス
タンモータの位相検出用のPG(パルス発生器)の
出力パルス信号(以下PG信号と称する)あるい
はFG信号の分周信号が記録時の位相検出信号と
して入力されるとともに、テープ再生によつて得
られる再生時のトラツキング制御信号が再生時の
位相検出信号として入力される。
そして、キヤプスタンサーボ回路の速度サーボ
部により、記録時及び再生時の速度検出信号の周
期からサーボ制御の目標速度からのずれ、すなわ
ち速度誤差が検出されるとともに、速度誤差に応
じたレベルの速度誤差信号が形成される。
また、キヤプスタンサーボ回路の位相サーボ部
により、記録時及び再生時の位相検出信号からさ
サーボ制御の目標位相からのずれ、すなわち位相
誤差が検出されるとともに、位相誤差に応じたレ
ベルの位相誤差信号が形成される。
なお、記録時の位相誤差は位相検出信号の間隔
(位相)から検出される。
また、再生時の位相誤差は、VHS,β方式の
ビデオテープレコーダの場合、トラツキング制御
信号を形成する再生コントロールパルス信号の間
隔から検出され、R−DAT、8ミリビデオテー
プレコーダの場合、トラツキング制御信号を形成
する再生ATF信号のレベル比較などから検出さ
れる。
そして、速度誤差信号と位相誤差信号とが加算
合成されてサーボ制御信号が形成されるととも
に、該制御信号がキヤプスタンモータの駆動回路
に供給され、このとき、サーボ制御信号のレベル
に応じてキヤプスタンモータの給電が制御され、
キヤプスタンモータがサーボ駆動される。
すなわち、記録時には、モータ特性のばらつき
などにもとづくキヤプスタンモータの定常速度偏
差(=位相誤差)などを補正するように、位相誤
差信号でキヤプスタンモータの回転位相が制御さ
れ、再生時には、前述の定常速度偏差を補正する
とともに、テープ走行位相がテープ記録に応じた
適性位相になるように、位相誤差信号でキヤプス
タンモータの回転位相が制御される。
なお、サーボ制御の引込み範囲外の状態になる
起動初期には、位相誤差信号による誤動作を防止
して急峻にキヤプスタンモータの回転が立上るた
め、速度誤差信号のみを用いた速度制御によつて
キヤプスタンモータが駆動され、回転速度がほぼ
目標速度(サーボ範囲の中心速度)に近づき、サ
ーボ制御の引込み範囲内の安定した回転状態に達
した後に、位相誤差信号が速度誤差信号に加算合
成されて駆動回路に供給され、速度制御と位相制
御が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述のモータ特性のばらつきなどに
もとづき、キヤプスタンモータによつては定常速
度偏差が大きくなり、起動の際に速度誤差信号に
よつて回転速度を目標速度に引込むことが困難に
なる。
そして、再生時の位相制御の引込み範囲が記録
時より狭いため、とくに再生時には、定常速度偏
差により、位相制御が開始されるときに、キヤプ
スタンモータが位相制御のサーボ範囲に引込まれ
なくなり、トラツキング制御信号が行えなくなる
問題点がある。
また、記録及び再生のテープ走行は、キヤプス
タンモータがサーボ駆動され始めた後、記録及び
再生の開始にもとづき、ピンチローラがキヤプス
タンモータのキヤプスタン軸に圧接されてから始
まり、このとき、キヤプスタンモータの負荷が変
動して大きくなる。
そして、負荷変動にもとづき、キヤプスタンモ
ータの回転速度が低下変動してテープ走行が不安
定になり、とくに、キヤプスタンモータの回転力
をベルトなどを介してリール台に伝達し、キヤプ
スタンモータをリールモータに兼用する構成の場
合、回転速度の低下変動が大きくなつてキヤプス
タンモータが再びサーボ制御の引込み範囲外の状
態に戻り、このとき、速度、位相の両誤差信号に
よつてモータが駆動されていると、キヤプスタン
モータの再引込みが困難になるとともに、場合に
よつては引込みが行えなくなつてサーボ制御の不
能状態になる問題点がある。
本発明は、速度誤差信号を定常速度偏差に応じ
た信号でバイアス補正し、起動の際のキヤプスタ
ンモータの回転速度を目標速度に十分に近づける
ようにするとともに、ピンチローラの圧接にもと
づく回転速度の変動を位相制御の開始前に吸収補
正して確実にサーボ制御が行えるようにしたキヤ
プスタンサーボ回路を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するための手段を以下に説明す
る。
本発明は、記録時及び再生時に、キヤプスタン
モータの回転速度、位相の誤差検出にもとづき速
度誤差信号、位相誤差信号を形成するとともに、
該両誤差信号を前記モータの駆動回路に供給し、
前記モータをサーボ駆動するキヤプスタンサーボ
回路において、 前記モータの回転速度に比例して周波数変化す
る速度検出信号の周期をくり返し計測する周期計
測手段と、 前記計測手段の計測周期と設定された目標周期
との差値を加算積分する加算演算手段と、 前記検出信号の周期で前記演算手段の積分値を
くり返し取込むとともに取込んだ積分値の信号を
前記速度誤差信号に加算合成される定常速度偏差
の補正信号として出力するラツチ手段と、 前記差値が所定値以下になつたときに前記ラツ
チ手段の取込み禁止用の補正更新停止信号を出力
する取込み制御手段と、 記録又は再生の開始にもとづきピンチローラの
前記モータのキヤプスタン軸への圧接が完了する
まで前記停止信号の前記ラツチ手段への供給を禁
止するゲート手段と、 前記停止信号によつて前記ラツチ手段の取込み
が禁止されるまで前記位相誤差信号の前記駆動回
路への供給を禁止する起動制御スイツチ手段と を備えるという技術的手段を講じている。
〔作用〕
したがつて、キヤプスタンモータが起動される
ときには、起動制御スイツチ手段によつて位相誤
差信号の供給が禁止され、速度誤差信号と定常速
度偏差の補正信号とにより、キヤプスタンモータ
が速度制御のみによつて駆動される。
このとき、加算演算手段の加算積分とラツチ手
段の積分値の取込みのくり返しにもとづき、補正
信号を形成するラツチ手段の積分信号は、キヤプ
スタンモータの回転速度がサーボ制御の目標速度
に近づくにしたがつて、定常速度偏差を吸収する
一定値に収束し、速度誤差信号に加算合成された
補正信号の補正バイアスにもとづき、モータ特性
のばらつきなどによらず、キヤプスタンモータの
回転速度が迅速かつ確実に目標速度に引込まれ、
ほぼ目標速度で安定に回転し始める。
さらに、記録又は再生の開始にもとづき、ピン
チローラがキヤプスタン軸に圧接されて負荷変動
が生じ、キヤプスタンモータの回転速度が低下変
動しても、位相誤差信号の供給が禁止されている
ため、速度誤差信号と補正信号とにもとづく速度
制御により、再び回転速度が目標速度に迅速に引
込まれ、ピンチローラの圧接による速度変動が位
相制御の開始前に吸収されて補正される。
そして、ピンチローラの圧接が完了した後、速
度検出信号の計測周期と目標周期との差値が所定
値以下になり、補正信号が再び一定値に収束して
回転速度が目標速度に引込まれることにより、ゲ
ート手段の禁止動作にもとづき、ラツチ手段の取
込みが禁止されて補正信号の更新が停止されると
ともに、起動制御スイツチ手段の禁止が解除さ
れ、位相誤差信号にもとづく位相制御が開始さ
れ、速度制御と位相制御とによつてキヤプスタン
モータがサーボ駆動される。
〔実施例〕
つぎに、本発明を、その1実施例を示した第1
図とともに詳細に説明する。
第1図はR−DATに適用した場合を示し、同
図において、1は速度検出入力端子であり、キヤ
プスタンモータ2の速度検出用のFG(図示せず)
の出力パルス信号、すなわちモータ2の回転速度
に比例して周波数変化するFG信号が速度検出信
号として入力される。
3は記録位相検出入力端子であり、記録時に、
モータ2の位相検出用のPG(図示せず)の出力パ
ルス信号、すなわちモータ2の回転位相に比例し
て位相変化するPG信号が位相検出信号として入
力される。
4は再生位相検出入力端子であり、再生時に、
テープ再生によつて得られた再生ATF信号が位
相検出信号として入力される。
5は入力端子1のFG信号が入力されるFG周期
測定回路であり、FG信号のパルスエツジでリセ
ツトトリガされるカウンタなどを用いて形成さ
れ、FG信号の周期をくり返しデジタル計測して
各1周期の計測周期のデータを測定値データTと
して出力する。
6は測定回路5を介したFG信号が入力される
速度サーボ部であり、FG信号の周期検出によつ
てモータ2の速度誤差を検出し、速度誤差に比例
したレベルの速度誤差信号を出力する。
7は入力端子8の記録、再生のモード切換信号
によつて記録接点rec、再生接点plyに切換えられ
る位相検出の切換スイツチであり、記録時には接
点recに入力された入力端子3のPG信号を出力
し、再生時には接点plyに入力された入力端子4
の再生ATF信号を出力する。
9はスイツチ7の出力信号が入力される位相サ
ーボ部であり、入力された基準信号とPG信号と
の位相比較、再生ATF信号のレベル比較によつ
てモータ2の位相誤差を検出し、位相誤差に比例
したレベルの位相誤差信号を出力する。
10は不揮発性メモリからなる目標値メモリで
あり、サーボ制御の引込み範囲の中心周期として
設定されたFG信号の目標周期のデータが、目標
値データT0として設定されている。11は測定
回路5の測定値データTとメモリ10の目標値デ
ータT0との差を演算する減算器であり、差値の
データΔTを出力する。12はモメリ10、減算
器11とともに加算演算手段を形成する加算器で
あり、後述のラツチ回路の出力データに減算器1
1の差値のデータΔTを加算して差値のデータ
ΔTを加算積分し、ΣΔTの積分値のデータを出力
する。
13はクロツク端子cKの立上り又は立下りの
パルスエツジ毎に加算器12の積分値のデータを
取込むラツチ回路であり、取込んだ積分値のデー
タを出力する。14はハイレベルの停止モード信
号が入力される入力端子であり、R−DATの停
止モードの間に、ラツチ回路13のリセツト端子
rstに停止モード信号を供給してラツチ回路13
の出力データを初期値(中心値)0にリセツトク
リアする。
15はラツチ回路13とともにラツチ手段を形
成するA/D変換器であり、ラツチ回路13の出
力データをアナログ変換し、積分値のデータに比
例したレベルの信号を、サーボ部6の速度誤差信
号に加算合成されるモータ2の定常速度偏差の補
正信号として出力する。
16は入力端子1のFG信号を加算器13の加
算積分に要する所定時間だけ遅延する遅延回路で
あり、遅延されたFG信号をアンドゲート17を
介してラツチ回路13のクロツク端子ckに出力
する。18は取込み制御手段を形成する補正完了
の判定回路であり、加算器11から出力された差
値のデータΔTと、設定された判定基準用の所定
値のデータΔT0とを比較し、ΔT≦ΔT0になると
きに、ハイレベルの判定信号を取込み禁止用の補
正更新停止信号として出力する。
19はリセツト優先型のフリツプフロツプであ
り、リセツト端子rがハイレベルになるリセツト
期間に反転出力端子からアンドゲート17にハ
イレベルのオン信号を出力し、リセツト端子rが
ローレベルになるリセツト解除期間に判定回路1
8の出力信号によつてセツトされ、出力端子か
らアンドゲート17にローレベルに反転した補正
更新停止信号を出力する。
20は圧接検出入力端子であり、記録、再生の
開始にもとづきピンチローラ(図示せず)のモー
タ2のキヤプスタン軸への圧接が完了したときに
ローレベルに反転する圧接検出信号が入力され
る。
21はアンドゲート17、フリツプフロツプ1
9とともにゲート手段を形成するオアゲートであ
り、入力端子14の停止モード信号と入力端子2
0の圧接検出信号とが入力され、出力信号をフリ
ツプフロツプ19のリセツト端子rに出力する。
23はサーボ部9の出力制御スイツチであり、
起動制御スイツチ手段を形成し、フリツプフロツ
プ19の反転出力端子の出力信号のハイレベ
ル、ローレベルによつてオン、オフし、アンドゲ
ート17がオフするまで位相誤差信号の出力を禁
止する。
24はモータ2の駆動回路であり、サーボ部6
の速度誤差信号、スイツチ23を介したサーボ部
9の位相誤差信号及び変換器15の出力信号が加
算合成されて入力されるとともに、入力信号のレ
ベルに比例してモータ2の駆動電流を制御する。
そして、測定回路5、メモリ10、減算器1
1、加算器12、ラツチ回路13、変換器15、
遅延回路16、判定回路18及びフリツプフロツ
プ19、ゲート17,21により、モータ2の定
常速度偏差補正用の速度積分サーボ部が形成さ
れ、従来からのサーボ部6,9に速度積分サーボ
部を付加してキヤプスタンサーボ回路が形成され
ている。
なお、入力端子8,14,20の各信号は、R
−DATの動作制御用のシステムコントローラ部
(図示せず)から出力される。
そして、釦操作などにもとづき記録又は再生が
指令されると、駆動回路24の給電が開始されて
モータ2が起動され始める。
このとき、停止モードから記録又は再生へのモ
ード切換えにもとづき、停止モード信号が遮断さ
れて入力端子14がローレベルになるとともに、
スイツチ8が接点rec,plyのいずれかに切換わ
る。
ところで、入力端子14がローレベルになつて
も、ピンチローラが圧接されるまでは入力端子2
0にハイレベルの信号が入力され続けるため、オ
アゲート21のハイレベルの出力信号によつてフ
リツプフロツプ19がリセツト保持されるととも
に、出力端子のハイレベルの出力信号によつて
スイツチ23がオフに保持される。
そして、モータ2の回転検出にもとづき、FG
信号が入力端子1から測定回路5に入力され、測
定回路5から減算器11にFG信号の各1周期の
データTが出力されるとともに、測定回路5を介
したFG信号にもとづき、サーボ部6からモータ
2の速度誤差信号が出力される。
ところで起動初期にはサーボ制御の引込み範囲
から大きくずれているため、サーボ部6の速度誤
差信号は最大レベルの信号となる。
そして、最大レベルの速度誤差信号にもとづ
き、モータ2の回転が急峻に立上り始める。
また、減算器11の減算にもとづき、加算器1
2及び判定回路18に正、負の符号を含むデータ
T,T0の差値のデータが出力される。
そして、加算器12により、入力されたデータ
ΔTとラツチ回路13の出力データとが加算さ
れ、加算器12からラツチ回路13に、各1周期
のΔTの加算積分値のデータが出力される。
また、判定回路18により、入力されたデータ
ΔTと設定されたデータΔT0とが比較され、起動
初期にはデータΔTがデータΔT0より大きいた
め、判定回路18の出力信号がローレベルに保持
される。
そして、判定回路18のローレベルの出力信号
にもとづき、フリツプフロツプ19がリセツト保
持されてアンドゲート17がオンに保持される。
一方、入力端子1のFG信号が遅延回路16に
入力され、各1周期の加算積分値のデータが加算
器12から出力されるタイミングで、遅延回路1
6からアンドゲート17に遅延されたFG信号が
出力される。
そして、アンドゲート17のオンにもとづき、
アンドゲート17を介したFG信号がラツチ回路
13のクロツク端子ckに入力され、FG信号の周
期で加算器12の加算積分値のデータがラツチ回
路13に取込まれて加算器12、変換器15に出
力される。
さらに、変換器15のアナログ変換により、変
換器15からは、ラツチ回路13の出力データに
比例したレベルの信号が出力される。
そして、スイツチ23がオンされるまでは、サ
ーボ部6の速度誤差信号と変換器15の出力信号
とを加算合成した信号が駆動回路24に入力さ
れ、速度誤差信号を変換器15の出力信号で補正
バイアスした信号にもとづく速度制御のみによ
り、モータ入力がサーボ制御の引込み範囲内の回
転速度に引込まれる。
このとき、モータ2の回転速度が前記目標周期
に相当する目標速度に近づくにしたがつてデータ
T,ΔTが小さくなるとともに、加算器12の加
算積分値のデータがモータ特性のばらつきなどに
もとづくモータ2の定常速度偏差を吸収する一定
の補正値に収束し始める。
そして、モータ2の回転速度が目標速度に十分
近くなり、ΔT≦ΔT0に達すると、判定回路18
からフリツプフロツプ19に補正更新停止信号が
出力される。
このとき、モータ入力の特性のばらつきなどに
もとづき、モータ2の動作点が規定より大きくず
れて定常速度偏差が大きくても、ラツチ回路13
の出力データにもとづく変換器15の出力信号の
補正バイアスにより、定常速度偏差が吸収補正さ
れて除去され、モータ2の回転速度が目標速度に
十分に近づく。
そのため、位相制御の引込み範囲が狭くなる再
生時にも、位相誤差信号による位相制御が開始さ
れる前に、モータ2が確実に位相制御が行えるサ
ーボ制御の引込み範囲内に引込まれる。
ところで、判定回路18から補正更新停止信号
が出力されたときにオアゲート21の出力信号が
ローレベルになつてフリツプフロツプ19のリセ
ツトが解除されていれば、判定回路18の補正更
新停止信号によつてフリツプフロツプ19が直ち
にセツトされ、アンドゲート17がオフしてラツ
チ回路13の取込みが停止される。
そして、記録又は再生の開始によつてピンチロ
ーラがキヤプスタン軸に圧接されると、負荷変動
によつてモータ2の回転速度が低下変動する。
このとき、モータ2をリールモータに兼用する
構成であれば、負荷変動による速度低下が大き
く、再びサーボ制御の引込み範囲外の状態に戻
る。
一方、フリツプフロツプ19がセツトされる
と、スイツチ23がオンしてサーボ部9の位相誤
差信号も加算合成されて駆動回路24に供給さ
れ、速度、位相の両誤差信号にもとづいてモータ
2がサーボ駆動される。
そのため、判定回路18の補正更新停止信号に
よつてフリツプフロツプ19が直ちにセツトされ
ると、ピンチローラの圧接によつてモータ2の回
転速度が低下変動したときに、速度、位相の両誤
差信号が大きく変動し、サーボ制御の引込みに長
時間を要し、テープ走行が非常に不安定になると
ともに、とくに、前述の兼用する構成の場合は、
引込みが困難になつてサーボ制御の不能状態にな
る恐れがある。
そこで、ピンチローラの圧接が完了するまで
は、入力端子20のハイレベルによつてフリツプ
フロツプ19がリセツト保持され、判定回路18
の補正更新停止信号によるフリツプフロツプ19
のセツトが禁止され、ラツチ回路13が加算器1
2の加算積分値のデータの取込みをくり返すとと
もに、フリツプフロツプ19のリセツト保持によ
つてスイツチ23がオフに保持され、サーボ部9
の位相誤差信号の供給も禁止され続ける。
そして、記録又は再生の開始にもとづきピンチ
ローラがキヤプスタン軸に圧接され、負荷変動に
よつてモータ2の回転速度が低下し始めると、
FG信号の周期変動にもとづき、サーボ部6の速
度誤差信号と変換器15の出力信号とにより、速
度制御のみによつてモータ2が再び目標速度に引
込まれる。
このとき、モータ2の速度低下が大きく、引込
み範囲の状態に戻つても、起動時と同様にして迅
速かつ確実にモータ2の回転速度が目標速度に引
込まれ、テープ走行の変動が著しく抑制される。
そして、ピンチローラの圧接が完了すると、入
力端子20にローレベルの圧接検出信号が入力さ
れ、オアゲート21の出力信号がローレベルにな
つてフリツプフロツプ19のリセツト保持が確除
される。
さらに、モータ2の回転速度が目標速度に十分
に近づくと、判定回路18から再び補正更新停止
信号が出力される。
したがつて、フリツプフロツプ19は、ピンチ
ローラの圧接完了後の補正更新停止信号によつて
セツトされる。
そして、フリツプフロツプ19の出力端子か
らアンドゲート17にローレベルに反転された補
正更新停止信号が供給され、アンドゲート17が
オフし、ラツチ回路13の取込みが停止され、ラ
ツチ回路13の出力データが固定されて変換器1
5の出力信号のレベルが一定になる。
また、フリツプフロツプ19の出力端子のロ
ーレベルの出力信号によつてスイツチ23がオン
し、サーボ部9の位相誤差信号がサーボ部6の速
度誤差信号、変換器15の出力信号に加算合成さ
れて駆動回路24に供給される。
そのため、ピンチローラの圧接が完了した後、
すなわち圧接による速度変動が吸収補正された後
に、速度、位相の両誤差信号によつてモータ2が
サーボ駆動され、このとき、変換器15の出力信
号にもとづく定常速度偏差の補正バイアスによ
り、再生時であつても確実に位相制御が行え、良
好なトラツキング制御でテープ再生が行われる。
なお、記録時にはスイツチ8を介したPG信号
の各1周期の間隔と設定されたサーボ制御の目標
位相の間隔との差にもとづき、サーボ部9によつ
て位相誤差が検出され、位相誤差に比例した位相
誤差信号が形成される。
また、再生時にはスイツチ8を介した再生
ATF信号のレベル差演算にもとづき、サーボ部
9によつて位相誤差が検出され、位相誤差、すな
わちトラツキングずれに比例した位相誤差信号が
形成される。
ところで、サーボ部6,9は構成の簡素化及び
制御精度の向上を図るため、多くの場合、デジタ
ルサーボ用集積回路を用いたハード回路あるいは
マイクロプロセツサを用いたソフト回路により、
いわゆるデジタルサーボを行なうように形成され
る。
そして、速度積分サーボ部のデジタル回路で構
成されるため、全回路のデジタル化が図れ、しか
も、サーボ部6,7がマイクロプロセツサを用い
たソフト回路で形成されるときには、該マイクロ
プロセツサを用いて速度積分サーボ部もソフト回
路で形成することにより、サーボ部6,7を備え
た従来の回路とほぼ同一の部品数で形成すること
ができる。
なお、前記実施例ではR−DATに適用して説
明したが、VHS,β方式のビデオ テープレコ
ーダ、8ミリビデオテープレコーダなどの回転ヘ
ツド式の種々のテープレコーダに適用できるのは
勿論である。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明のキヤプスタンサーボ回
路によると、記録又は再生を行うためにキヤプス
タンモータを起動する際に位相誤差信号の供給が
禁止され、速度誤差信号と定常速度偏差の補正信
号とにより、キヤプスタンモータが速度制御のみ
によつて駆動され、このとき、加算演算手段の加
算積分とラツチ手段の積分値の取込みのくり返し
にもとづき、補正信号を形成するラツチ手段の積
分信号が、キヤプスタンモータの回転速度がサー
ボ制御の目標速度に近づくにしたがつて、定常速
度偏差を吸収する一定値に収束し、速度誤差信号
に加算合成された補正信号の補正バイアスにもと
づき、モータ特性のばらつきなどによらず、キヤ
プスタンモータの回転速度が迅速かつ確実に目標
速度に引込まれ、ほぼ目標速度で安定に回転し始
める。
さらに、記録又は再生の開始にもとづき、ピン
チローラがキヤプスタン軸に圧接されて負荷変動
が生じ、キヤプスタンモータの回転速度が低下変
動しても、位相誤差信号の供給が禁止されている
ため、速度誤差信号と補正信号とにもとづく速度
制御により、再び回転速度が目標速度に迅速に引
込まれ、ピンチローラの圧接による速度変動が位
相制御の開始前に吸収されて補正される。
そして、ピンチローラの圧接が完了した後、速
度検出信号の計測周期と目標周期との差値が所定
値以下になり、補正信号が再び一定値に収束して
回転速度が目標速度に引込まれることにより、ゲ
ート手段の禁止動作にもとづき、ラツチ手段の取
込みが禁止されて補正信号の更新が停止されると
ともに、起動制御スイツチ手段の禁止が解除さ
れ、位相誤差信号にもとづく位相制御が開始さ
れ、速度制御と位相制御とによつてキヤプスタン
モータがサーボ駆動される。
したがつて、モータ特性のばらつきなどにもと
づくキヤプスタンモータの定常速度偏差が補正信
号によつて補正され、キヤプスタンモータの回転
速度が位相制御の開始前にサーボ制御の目標速度
に確実に引込まれ、サーボ制御の引込み範囲が狭
い再生時にも、確実にサーボ制御が行える。
しかも、ピンチローラの圧接にもとづく速度変
動が吸収補正されて再び目標速度に引込まれた後
に、位相誤差信号にもとづく位相制御が開始さ
れ、ピンチローラの圧接によつてサーボ制御の引
込み範囲外にずれた状態になつても、迅速かつ確
実に再び引込み範囲に引込まれてキヤプスタンモ
ータがサーボ駆動され、良好なサーボ制御で記
録、再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のキヤプスタンサーボ回路の1
実施例のブロツク図である。 2……キヤプスタンモータ、5……FG周期測
定回路、6……速度サーボ部、9……位相サーボ
部、10……目標値メモリ、11……減算器、1
2……加算器、13……ラツチ回路、15……
A/D変換器、16……遅延回路、17……アン
ドゲート、18……判定回路、19……フリツプ
フロツプ、21……オアゲート、23……出力制
御スイツチ、24……駆動回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 記録時及び再生時に、キヤプスタンモータの
    回転速度、位相の誤差検出にもとづき速度誤差信
    号、位相誤差信号を形成するとともに、該両誤差
    信号を前記モータの駆動回路の供給し、前記モー
    タをサーボ駆動するキヤプスタンサーボ回路にお
    いて、 前記モータの回転速度に比例して周波数変化す
    る速度検出信号の周期をくり返し計測する周期計
    測手段と、 前記計測手段の計測周期と設定された目標周期
    との差値を加算積分する加算演算手段と、 前記検出信号の周期で前記演算手段の積分値を
    くり返し取込むとともに取込んだ積分値の信号を
    前記速度誤差信号に加算合成される定常速度偏差
    の補正信号として出力するラツチ手段と、 前記差値が所定値以下になつたときに前記ラツ
    チ手段の取込み禁止用の補正更新停止信号を出力
    する取込み制御手段と、 記録又は再生の開始にもとづきピンチローラの
    前記モータのキヤプスタン軸への圧接が完了する
    まで前記停止信号の前記ラツチ手段への供給を禁
    止するゲート手段と、 前記停止信号によつて前記ラツチ手段の取込み
    が禁止されるまで前記位相誤差信号の前記駆動回
    路への供給を禁止する起動制御スイツチ手段と を備えたことを特徴とするキヤプスタンサーボ回
    路。
JP63124605A 1988-05-20 1988-05-20 キャプスタンサーボ回路 Granted JPH01294260A (ja)

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