JPH0579528U - 眼鏡用パットアーム - Google Patents

眼鏡用パットアーム

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JPH0579528U
JPH0579528U JP2444292U JP2444292U JPH0579528U JP H0579528 U JPH0579528 U JP H0579528U JP 2444292 U JP2444292 U JP 2444292U JP 2444292 U JP2444292 U JP 2444292U JP H0579528 U JPH0579528 U JP H0579528U
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JP
Japan
Prior art keywords
temperature
arm
superelastic alloy
recovery rate
pad
Prior art date
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Pending
Application number
JP2444292U
Other languages
English (en)
Inventor
雅之 中村
幹夫 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 眼鏡を使用する人の顔に適合しやすい超弾性
合金製の眼鏡用パットアームに関し、優れた弾性と容易
な適合性という相反する特性を合わせ持つパットアーム
を提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも0℃乃至30℃の生活環境温度範
囲で超弾性効果による歪み回復率が1.5%以上有し、か
つ少なくとも40℃以上の温度で前記歪み回復率が1%
以下に減少するニッケル−チタン系超弾性合金から構成
される。また、600℃以上800℃以下の温度で記憶
処理が施されたニッケル−チタン系超弾性合金からな
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、眼鏡を使用する人の顔に適合しやすい超弾性合金製の眼鏡用パット アームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から超弾性合金の優れた特性を眼鏡に応用するための研究が活発に行われ ており、中でも鼻パットを支持するパットアームに超弾性合金を応用する技術が 特開昭56−99317号公報等によって開示されている。
【0003】 超弾性合金は降伏点を超えるような大きな変形が加えられても、降伏に伴う応 力誘起マルテンサイト変態によって数%もの歪みが弾性的に回復し、変形前の形 状に自動的に復帰するという特性を有している。このため、変形しやすい眼鏡の パットアームに超弾性合金を使用すれば、種々の要因により弾性的に大きく変形 しても力が除去されれば元の正常な状態に復帰することができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、眼鏡のパットアームは眼鏡を使用する人の顔の大きさや形に合わせ て程よく適合するように形状を調整する必要がある。しかし、超弾性合金製の従 来のパットアームでは、優れた弾性は持ちつつも適合性には欠けるという不都合 がある。 本考案は、優れた弾性と容易な適合性という相反する特性を合わせ持つ超弾性 合金製の眼鏡用パットアームを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案による眼鏡用パットアームは、少なくとも0℃乃至30℃の生活環境温 度範囲で超弾性効果による歪み回復率が1.5%以上有し、かつ少なくとも40℃ 以上の温度で前記歪み回復率が1%以下に減少するニッケル−チタン系超弾性合 金から構成される。 また、本考案による眼鏡用パットアームは、600℃以上800℃以下の温度 で記憶処理が施されたニッケル−チタン系超弾性合金からなる。
【0006】
【作用】
本考案による眼鏡用パットアームは、少なくとも0℃〜30℃の生活環境温度 では1.5%以上の優れた歪み回復率を有し、さらに少なくとも40℃以上では歪 み回復率が1%以下に減少する。したがって、温風機等で40℃以上に加熱する ことによって容易に眼鏡装着者の顔形に適合した形に曲げ加工することができ、 加工後は従来の超弾性合金製のパットアームと同様に弾性的に大きく変形しても 力が除去されれば元の正常な状態に復帰する。
【0007】
【実施例】
図1は、眼鏡フレームを示し、一対のリム(レンズ枠)1がブリッジ2を介し て接続されており、各リム1には一端に鼻パット3の取り付けられたパットアー ム4がそれぞれ溶着またはカシメ、ビス止め等によって接合されている。
【0008】 パットアーム4はニッケル(Ni)量が50〜52at%残チタン(Ti)の超 弾性合金で、またはこれにNiとTiのどちらか一方を10%を超えない範囲で 鉄(Fe),クロム(Cr),バナジウム(V),コバルト(Co),アルミニ ウム(Al),銅(Cu),ニオブ(Nb),パラジウム(Pd),モリブデン (Mo),ほう素(B)のうちから1種または2種以上で置換してなる超弾性合 金である。そして、このような超弾性合金からなる線材を所定の形状にフォーミ ング加工した後、600℃以上、かつ800℃以下の温度で記憶処理を施して得 られるものである。
【0009】 このパットアーム4は少なくとも0℃〜30℃の生活環境温度では1.5%以上 の優れた歪み回復率を有し、さらに少なくとも40℃以上では歪み回復率が1% 以下に減少する。したがって、温風機等で加熱することによって容易に曲げ加工 をすることができる。
【0010】 記憶処理温度を600℃以上、かつ800℃以下としたのは、600℃未満で は材料中に加工歪みが残留してしまうため40℃以上に加熱しても弾性範囲が充 分に減少しないからであり、また800℃を超えてしまうと結晶粒の粗大化等に より材料強度が低下してしまうからである。
【0011】 また、記憶処理の保持時間は特に問題とせず、材料の実体温度が当該温度に達 すればよいが、温度の均一性を考慮して数時間保持してもよい。すなわち、比較 的熱容量の大きな熱処理治具にパットアーム4を拘束し、真空熱処理で記憶処理 を施すときには、治具の到達温度の遅れ、または炉内温度の安定性を考慮して1 時間以上保持することが望ましい。また、パットアーム4に直接電気を流して加 熱する通電加熱方式や高周波加熱方式では、パットアーム4を急速に加熱できる ので数秒間保持するだけでよい。また、このときに加熱しながら曲げ加工を同時 に行うことも有効である。
【0012】 図2は、本考案により製造したサンプルAと、従来技術により製造したサンプ ルBとを、温度10℃(図a)と温度40℃(図b)で引張試験機によって伸び で2%の歪みまで引っ張り、これを戻したときの応力−歪曲線図である。
【0013】 本考案によるサンプルAは30%の冷間加工を施したNi51at%−残Tiか らなる線径φ1.2mm、長さ150mmの超弾性合金線を730℃の温度で10分間 の直線記憶処理を施したもので、従来技術によるサンプルBは同一の超弾性合金 線を500℃の温度で10分間の直線記憶処理を施したものである。
【0014】 図から明らかなように、従来技術によるところのサンプルBは40℃の温度で も歪み回復率の減少は認められないのに対し(図b)、本考案であるサンプルA は10℃では2%の歪みが完全に回復するにも関わらず(図a)、40℃の温度 では歪みが1.4%も残留し、歪み回復率が0.6%まで減少することが分かる(図 b)。
【0015】 この構成によるパットアーム4を、図1に示すように、一方の端部がレンズ面 に対して80°の角度になるようにリム1に接合してから他方の端部に鼻パット 3を係着し、25℃の室温下でパットアーム4の先端部(鼻パット3)を指で押 してレンズ面に対して水平になる角度0°まで倒してから指を放したところ、自 動的に瞬時に元の80°の角度まで戻った。また、パットアーム4を温風機で加 熱しながら同様に先端部を指で押してレンズ面に対して水平になる角度0°まで 倒してから指を放したところ、レンズ面に対して10°の角度までしか戻らなか った。このときの温度は45℃であった。
【0016】 本考案によるパットアームの他の実施例構成としては、研磨処理を施したNi 50.5at%−Cr0.3at%−残Tiからなる線径φ0.8mmの超弾性合金線を、U 字形のパットアーム形状に成形加工し、これを治具に拘束した状態で650℃の 温度で20分間の記憶処理を施して作成したものがある。
【0017】
【考案の効果】
本考案によれば、使用時には優れた歪み回復率を有し、加工時には容易に眼鏡 装着者の顔形に適合した形に曲げ加工することのできる超弾性合金製の眼鏡用パ ットアームを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による眼鏡用パットアームを使用した眼
鏡フレームを示す図である。
【図2】本考案により製造したパットアームと従来技術
により製造したパットアームの応力−歪曲線図である。
【符号の説明】
1 リム 2 ブリッジ 3 鼻パット 4 パットアーム

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも0℃乃至30℃の生活環境温
    度範囲で超弾性効果による歪み回復率が1.5%以上有
    し、かつ少なくとも40℃以上の温度で前記歪み回復率
    が1%以下に減少するニッケル−チタン系超弾性合金か
    らなることを特徴とする眼鏡用パットアーム。
  2. 【請求項2】 前記パットアームは、600℃以上80
    0℃以下の温度で記憶処理が施されたニッケル−チタン
    系超弾性合金からなることを特徴とする請求項1記載の
    眼鏡用パットアーム。
JP2444292U 1992-03-24 1992-03-24 眼鏡用パットアーム Pending JPH0579528U (ja)

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JP2444292U JPH0579528U (ja) 1992-03-24 1992-03-24 眼鏡用パットアーム

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JPH0579528U true JPH0579528U (ja) 1993-10-29

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