JPH057925U - 強制循環式水冷エンジンの水冷装置 - Google Patents

強制循環式水冷エンジンの水冷装置

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JPH057925U
JPH057925U JP6255591U JP6255591U JPH057925U JP H057925 U JPH057925 U JP H057925U JP 6255591 U JP6255591 U JP 6255591U JP 6255591 U JP6255591 U JP 6255591U JP H057925 U JPH057925 U JP H057925U
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thermostat
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Abstract

(57)【要約】 【構成】シリンダジャケット1内の冷却水をウォーター
ポンプ2の圧送力で、ヘッドジャケット3、ラジエータ
4、サーモスタット5、ウォーターポンプ2の順に循環
させるように構成し、ヘッドジャケット3をバイパス通
路6を介してサーモスタット5の出口側室7に連通させ
て構成した。そして、バイパス通路6の通路入口8をヘ
ッドジャケット3内の上部9で開口させ、ウォーターポ
ンプ2のポンプ出口10をシリンダジャケット1内に臨
ませた。 【効果】エンジン始動直後の暖気運転時には、ヘッドジ
ャケット3内の上部9に溜まろうとする温度の高い冷却
水が、バイパス通路6等を経てシリンダジャケット1に
循環し、シリンダジャケット1内の冷却水の昇温速度が
高まり、燃焼室34が速やかに昇温して燃焼が良好とな
り、排気マフラから青白煙が出ることがない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、強制循環式水冷エンジンの水冷装置に関する。
【0002】
【従来技術】
強制循環式水冷エンジンの水冷装置の従来技術として、図3に示すものがある 。これは、シリンダジャケット101内の冷却水をウォーターポンプ102の圧 送力で、ヘッドジャケット103、ラジエータ104、サーモスタット105、 ウォーターポンプ102の順に循環させるように構成し、ヘッドジャケット10 3をバイパス通路106を介してサーモスタット105の出口側室107に連通 させて構成したものである。
【0003】 このような構成によれば、ヘッドジャケット103からバイパス通路106を 介してサーモスタット105の出口側室107に流入した冷却水と、ラジエータ 104からサーモスタット105を介してサーモスタット105の出口側室10 7に流入した冷却水とが、サーモスタット105の出口側室107で合流し、こ の合流した冷却水の水温をサーモスタット105が検出するので、ヘッドジャケ ット103から流入してきた冷却水のみの水温を検出してサーモスタット105 の開閉を行う、出口制御型のものに比べ、水温ハンチング等の不備が生じないと いう利点がある。
【0004】 ところで、この従来技術では、バイパス通路106の通路入口108をヘッド ジャケット103内の下部109で開口させている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来技術では、次の問題がある。 バイパス通路106の通路入口108をヘッドジャケット103内の下部1 09で開口させているので、エンジン始動直後の暖気運転時には、ヘッドジャケ ット103内の下部109に溜まろうとする温度の低い冷却水が、矢印で示すよ うに、バイパス通路106、サーモスタット105の出口側室107、ウォータ ーポンプ102、ポンプ出口110、シリンダジャケット101の順に循環する 。このため、シリンダジャケット101内の冷却水の昇温速度が遅く、燃焼室1 11の昇温が遅延して燃焼が不良となり、排気マフラから青白煙が出る。
【0006】 バイパス通路106の通路入口108をヘッドジャケット103内の下部1 09で開口させているので、空気及び水蒸気がヘッドジャケット103内の上部 112に溜まり易く、シリンダヘッドの冷却効率を低下させる。
【0007】 本発明では、暖気運転時に、シリンダジャケット内の冷却水の昇温速度を高め ること、ヘッドジャケット内の上部に溜まろうとする空気等を速やかに除去でき るようにすることを、その課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(第1考案) 第1考案は、図1に例示するように、シリンダジャケット1内の冷却水をウォ ーターポンプ2の圧送力で、ヘッドジャケット3、ラジエータ4、サーモスタッ ト5、ウォーターポンプ2の順に循環させるように構成し、上記ヘッドジャケッ ト3をバイパス通路6を介して上記サーモスタット5の出口側室7に連通させて 構成した、強制循環式水冷エンジンの水冷装置において、次のようにしたことを 特徴とする。
【0009】 すなわち、上記バイパス通路6の通路入口8を上記ヘッドジャケット3内の上 部9で開口させ、上記ウォーターポンプ2のポンプ出口10を上記シリンダジャ ケット1内に臨ませた、ことを特徴とする。
【0010】 (第2考案) 第2考案は、図1に例示するように、第1考案の強制循環式水冷エンジンの水 冷装置において、前記バイパス通路6の通路出口側部11をシリンダブロック1 2の肉壁内に形成するとともに、このバイパス通路6の通路入口側部13を前記 ヘッドジャケット3の底壁14にあけた開口部15に縦向きに打ち込んだパイプ 16で形成した、ことを特徴とする。
【0011】
【作用及び効果】
(第1考案) バイパス通路6の通路入口8をヘッドジャケット3内の上部9で開口させ、 ウォーターポンプ2のポンプ出口10をシリンダジャケット1内に臨ませたので 、エンジン始動直後の暖気運転時には、ヘッドジャケット3内の上部9に溜まろ うとする温度の高い冷却水が、バイパス通路6、サーモスタット5の出口側室7 、ウォーターポンプ2、ポンプ出口10、シリンダジャケット1の順に循環する 。このため、シリンダジャケット1内の冷却水の昇温速度が高まり、燃焼室34 が速やかに昇温して燃焼が良好となり、排気マフラから青白煙が出ることがない 。
【0012】 バイパス通路6の通路入口8をヘッドジャケット3内の上部9で開口させた ので、ヘッドジャケット3内の上部9に溜まろうとする空気及び水蒸気が、バイ パス通路6、サーモスタット5の出口側室7を経て、ウォーターポンプ2に巻き 込まれて微細化され、冷却水とともにラジエータ4側に速やかに送られる。この ため、ヘッドジャケット3内の上部9に留まろうとする空気及び水蒸気が速やか に除去され、シリンダヘッド3の冷却性能が高まる。
【0013】 (第2考案) 第2考案は、上記第1考案の作用効果・に加え、次の作用効果を奏する 。 バイパス通路6の通路出口側部11をシリンダブロック12の肉壁内に形成 するとともに、このバイパス通路6の通路入口側部13をヘッドジャケット3の 底壁14にあけた開口部15に縦向きに打ち込んだパイプ16で形成したので、 構造が簡単であるうえ、バイパス通路6からの水漏れのおそれがない。
【0014】
【実施例】
本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本考案の実施例に係るエン ジンの前部縦断面図である。図2は本考案の実施例に係るエンジンのバイパス通 路の斜視図である。
【0015】 図1に示すエンジンは、シリンダブロック12の上側にシリンダヘッド17、 ヘッドカバー18を順に組み付けて構成している。
【0016】 このエンジンは強制循環式の水冷装置を備えており、これは次のようになって いる。シリンダブロック12内にシリンダジャケット1を設け、シリンダヘッド 17内にヘッドジャケット3を設け、ヘッドジャケット3の底壁14にあけた連 通孔19でシリンダジャケット1とヘッドジャケット3とを連通させている。
【0017】 シリンダブロック12の前壁20にケーシング21を取り付け、このケーシン グ21内の上部にポンプ室22を設けるとともに下部にサーモスタット室23を 設け、ポンプ室22にウォーターポンプ2を内設するとともにサーモスタット室 23にサーモスタット5を内設している。サーモスタット室23は、サーモスタ ット5でシリンダブロック12側の出口側室7とその反対側の入口側室24とに 区画してある。サーモスタット室23の出口側室7はポンプ室22に連通させて いる。
【0018】 また、ヘッドジャケット3の前壁25から導出した温水パイプ26にラジエー タ4のアッパータンク27を接続し、ラジエータ4のロアタンク28から導出し た冷水パイプ29にサーモスタット室23の入口側室24を接続している。
【0019】 この水冷装置では、サーモスタット5が開いている場合には、シリンダジャケ ット1内の冷却水をウォーターポンプ2の圧送力で、ヘッドジャケット3、温水 パイプ26、ラジエータ4、冷水パイプ29、サーモスタット5、ウォーターポ ンプ2の順に循環させることになる。
【0020】 この水冷装置では、暖気運転時に、シリンダジャケット1内の冷却水の昇温速 度を高めるため、次のような工夫がなされている。ヘッドジャケット3をバイパ ス通路6を介してサーモスタット室5の出口側室7に連通させ、このバイパス通 路6の通路入口8をヘッドジャケット3内の上部で開口させている。また、ウォ ーターポンプ2のポンプ出口10をシリンダジャケット1内の上部に臨ませてい る。
【0021】 このため、この水冷装置では、サーモスタット5が閉じている暖気運転時には 、ヘッドジャケット3内の上部9に溜まろうとする温度の高い冷却水が、バイパ ス通路6、サーモスタット室23の出口側室7、ウォーターポンプ2、ポンプ出 口10、シリンダジャケット1の順に循環する。また、ヘッドジャケット3内の 上部9に溜まろうとする空気及び水蒸気が、バイパス通路6、サーモスタット室 23の出口側室7を経て、ウォーターポンプ2に巻き込まれて微細化され、冷却 水とともにラジエータ4側に速やかに送られる。
【0022】 このバイパス通路6は次のようになっている。図2に示すように、バイパス通 路6は、通路出口側部11と通路入口側部13とからなる。通路出口側部11は 、開口部15と上下方向の縦孔30と左右方向の横孔31と前後方向の横孔32 とを順に連通させて構成している。開口部15はヘッドジャケットの底壁に下側 から上向きにキリ加工で形成し、上下方向の縦孔30はシリンダブック12の前 壁20の上面から下向きにキリ加工で形成し、左右方向の横孔31はシリンダブ ロック12の前壁20の横面から横向きにキリ加工で形成し、前後方向の横孔3 2はシリンダブロック12の前壁20の前面から後向きにキリ加工で形成してい る。左右方向の横孔31の外端開口部33はプラグ35で封止している。通路出 口側部11は、ヘッドジャケット3の底壁14にあけた開口部15に縦向きに打 ち込んだパイプ16で形成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の実施例に係るエンジンの前部の
縦断面図である。
【図2】図2は本考案の実施例に係るエンジンのバイパ
ス通路の斜視図である。
【図3】従来技術に係るエンジンの前部の模式図であ
る。
【符号の説明】
1…シリンダジャケット、2…ウォーターポンプ、3…
ヘッドジャケット、4…ラジエータ、5…サーモスタッ
ト、6…バイパス通路、7…5の出口側通路、8…6の
通路入口、9…3内の上部、10…2のポンプ出口、1
1…6の通路出口側部、12…シリンダブロック、13
…6の通路入口側部、14…3の底壁、15…開口部、
16…パイプ。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダジャケット(1)内の冷却水をウ
    ォーターポンプ(2)の圧送力で、ヘッドジャケット
    (3)、ラジエータ(4)、サーモスタット(5)、ウォータ
    ーポンプ(2)の順に循環させるように構成し、上記ヘッ
    ドジャケット(3)をバイパス通路(6)を介して上記サー
    モスタット(5)の出口側室(7)に連通させて構成した、
    強制循環式水冷エンジンの水冷装置において、 上記バイパス通路(6)の通路入口(8)を上記ヘッドジャ
    ケット(3)内の上部(9)で開口させ、上記ウォーターポ
    ンプ(2)のポンプ出口(10)を上記シリンダジャケット
    (1)内に臨ませた、ことを特徴とする強制循環式水冷エ
    ンジンの水冷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の強制循環式水冷エンジ
    ンの水冷装置において、前記バイパス通路(6)の通路出
    口側部(11)をシリンダブロック(12)の肉壁内に形成
    するとともに、このバイパス通路(6)の通路入口側部
    (13)を前記ヘッドジャケット(3)の底壁(14)にあけ
    た開口部(15)に縦向きに打ち込んだパイプ(16)で形
    成した、ことを特徴とする強制循環式水冷エンジンの水
    冷装置。
JP1991062555U 1991-07-12 1991-07-12 強制循環式水冷エンジンの水冷装置 Expired - Lifetime JP2552003Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5619263A (en) * 1979-07-26 1981-02-23 Meidensha Electric Mfg Co Ltd Waveform shaping circuit

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5619263A (en) * 1979-07-26 1981-02-23 Meidensha Electric Mfg Co Ltd Waveform shaping circuit

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