JPH0578995U - 排水場のゲートへのポンプの取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小河川から大河川への放流部等に設けるゲー
トに排水ポンプを水平状に取付け、このポンプの脱着お
よびメンテナンスを容易にできるようにする。 【構成】 排水場に設けたゲートに排水ポンプを水平状
に取付け、そのポンプの吸込口を小河川側に、羽根を吐
出側の大河川側に設けた。ゲートにポンプを取付けるに
当って、ゲートにはポンプを通す通孔とポンプの前後端
を支える部材のみで足り、着脱が簡単であり、また、メ
ンテナンス（点検等）をするにも、羽根等のポンプの要
部に直接触れて点検することができる。また、羽根が吐
出側に設けてあるので、羽根の駆動軸の軸封部が低圧と
なり、シール性が良好である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、排水場に設けた排水ゲートへのポンプの取付装置の改良に関し、 ゲートへの着脱およびメンテナンスが容易な装置を提案するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、排水場のゲートにポンプを取付けて内水を外部に排出することはよく知 られている。実開昭６２−４４９２８号、特開平３−２３３０１３号はその例で ある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上述のような従来装置では、その羽根車軸をゲートに平行、すな わち、垂直状に取付けており、取付けに手数を要する上、昇降操作するゲートの バランスを悪くしている。特に、その吸込口がゲートの下部（水底近傍）に開口 しているので、点検等のメンテナンスもしづらい。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上述のような課題を解決したものであって、その要旨とするとこ ろは、排水場において、排水路に設けたゲートに、排水ポンプをその羽根軸を水 平状にして取付け、その吸込口を内水側にしてその吸込口側に駆動モーターを位 置させ、その吐出口を外水側にして該部に羽根を位置させたものである。

【０００５】

【作用】

この考案に係る装置は、上述のように構成してあり、従って、ポンプをゲート に取付けるに当っては、予めゲートに設けた挿入孔等の取付部にポンプを挿入固 定するだけで足り、バランスよくゲートに取付けることができるとともに、この ように取付けたポンプは、吸込口および吐出口が側方に開口しているので、要部 である羽根や駆動部を簡単に点検等することができる。また、このように取付け たポンプは、排水作業をする場合、羽根前方側が高圧となり、その背後が低圧と なるので、ポンプ駆動部のシール性も良好となる利点がある。以下、図面に基づ いてこの考案を具体的に説明する。

【０００６】

【実施例】

図１は、この考案に係る装置の概要を示す斜面図で、図中、符号１は水門、２ はゲート、３はポンプ、４はスクリーン、５はゲート昇降用のハンドル、６は雨 水等の流入水路、７は排水路である。次に、図２に基づいてポンプ３のゲート２ への取付構造を説明する。図において、符号３ａはポンプ３の吸込ケーシング、 ３ｂは中間ケーシング、３ｃは吐出ケーシング、８は、中間ケーシング３ｂに内 装したモーター、９は吐出ケーシング３ｃに内装した羽根、１０は、モーター８ のキャブタイヤーである。すなわち、中間ケーシング３ｂにモーター８を内装し た水中ポンプをゲート２に設けた支持体２ａに挿入固定したものであり、その羽 根９を吐出ケーシング３ｃ内に位置させ、その駆動用のモーター８を吸込ケーシ ング３ａ内に位置させてゲート２に水平状に取付けている。符号１１は、吐出ケ ーシング３ｃの吐出口に設けた逆流防止弁である。

【０００７】 次に、図３は、上述の態様の装置のポンプ３の上方に予備排水口１２を設けた もので、スクリーン４が目詰りしたときに内水位を溢流させるものであり、予想 最高内水位よりも高い位置に設けている。そして、外水位が急激に上昇しても逆 流しないように逆流防止弁１２ａを設けている。尚、前述のスクリーン４の目詰 りに対しては、図示を省略しているが、スクリーン４に篩渣の掻上げ機を設け、 目詰りを防止し得るは勿論である。

【０００８】 この考案に係る装置は、上述のように構成してあるので、外水位が高くなり、 内水位を自然に排出できなくなったときには、ゲート２を閉止してポンプ３を駆 動することによって内水を外部に排出することができる。このとき、この考案で は、ポンプ３が水平状に設けてあるので、ゲート２を降下させて、その吸込口を 水没させれば、直ちに排水を開始することができ、そして、その水流は吸込口か ら吐出口に向かって水平状に流れるので、ゲート２に対して無理な力を及ぼすこ となく円滑に排水することができる。

【０００９】 また、この考案では、ポンプの主体を支持しているのは、強大なゲートであり 、安定した支持が可能であるとともに、従来のポンプを上下にゲートに取付けた ものに比較して支持機構が簡単であり、また、排水中、吐出側に羽根９が位置し ているので、羽根９の背後は低圧となり、モーター８から突出する羽根９の駆動 軸のシールも簡単である。さらに、この考案では、ポンプ３が水平状に設置され ているので、ゲート２を引き揚げたときには、吸込口および吐出口が側方に開口 しており、点検等のメンテナンスが容易にできる。

【００１０】

【考案の効果】

このように、この考案によれば、ポンプをゲートに簡単強固に着脱できる上、 使用時にゲートに無理な力をかけることがなく、さらに、点検等のメンテナンス も容易である等、実用上得られる利益は著大なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るポンプの取付装置の概略の斜面
図である。

【図２】ゲートへのポンプの取付部分の縦断側面図であ
る。

【図３】ゲートへのポンプの取付状態を示す他の実施例
の概略の側面図である。

【符号の説明】

２ ゲート ３ ポンプ ６ 流入水路 ８ モーター ９ 羽根

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 排水路６に設けたゲート２に、排水ポン
   プ３をその羽根軸を水平状にして取付け、その吸込口を
   内水側にしてその吸込口側に駆動モーター８を位置さ
   せ、その吐出口を外水側にして該部に羽根９を位置させ
   たことを特長とする排水場のゲートへのポンプの取付装
   置。