JPH05785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案は冷蔵庫に係り、とくに上部が開口にな
つているキヤビネツトを有し、しかもこのキヤビ
ネツトの下側に駆動ユニツトを配するようにした
冷蔵庫に関する。

〓考案の概要〓 本考案は、駆動ユニツトの上側に配され、しか
も上部が開口になつているキヤビネツトの外表面
に沿つて縦溝を形成するとともに、上記キヤビネ
ツト内のエバポレータと駆動ユニツトのコンデン
サとの間で冷媒を循環させる配管を上記縦溝内に
配し、しかもこの配管を覆うように上記縦溝にカ
バーを取付けるようにしたものである。

〓従来の技術〓 一般にバス等に備えられる車載用冷蔵庫は、そ
の上部が開口になつており、この開口に取付けら
れている扉を開いて内部の物品を取出すようにし
ている。このような車載用冷蔵庫は、その下側に
駆動ユニツトを設け、駆動ユニツトのコンデンサ
とキヤビネツト内のエバポレータとの間で冷媒を
循環させることによつて冷蔵を行なうようにして
いる。

〓考案が解決しようとする問題点〓 このような車載用冷蔵庫において、キヤビネツ
ト内のエバポレータと駆動ユニツトのコンデンサ
あるいはコンプレツサを接続する冷媒用配管は、
例えばキヤビネツトに形成されている貫通孔を通
して引出されるようになつていた。このような構
造によれば、配管作業が面倒になるばかりでな
く、クーリングユニツトを交換する際には冷媒用
配管の接続を取外さなければならないという欠点
があつた。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、冷媒用配管の接続が容易になるとと
もに、クーリングユニツトの交換の際における冷
媒用配管の取外しが容易に行なわれ得るようにし
た冷蔵庫を提供することを目的とするものであ
る。

〓問題点を解決するための手段〓 本考案は、上部が開口になつているキヤビネツ
トを有し、しかも該キヤビネツトの下側に駆動ユ
ニツトを配するようにした冷蔵庫において、 前記キヤビネツトの外表面に沿つてその幅方向
の中央部に縦溝を形成するとともに、前記キヤビ
ネツト内のエバポレータと前記駆動ユニツトのコ
ンデンサとの間で冷媒を循環させる配管を前記縦
溝内の配し、しかも該配管を覆うように前記縦溝
にカバーを取付けるようにし、 前記縦溝が形成されている前記キヤビネツトの
側面の横幅がその下側の駆動ユニツトのフレーム
の横幅よりもＬだけ大きくなされ、 前記縦溝の幅をＷとしかつ前記配管の外径をｄ
とすると、 Ｗ＞Ｌ＋ｄ となるようにしたことを特徴とする冷蔵庫に関す
るものである。

〓作用〓 コンデンサを駆動することによつて、冷媒が上
記キヤビネツトの外表面に設けられている縦溝内
に配されている配管を通つてエバポレータとコン
デンサとの間で循環するようになり、エバポレー
タで熱を覆うとともに、コンデンサで熱を放出す
ることによつて、キヤビネツトの内部が冷却され
る。

キヤビネツトに対して駆動ユニツトが縦溝が形
成されている側面の横方向に移動された場合にお
ける配管の移動を許容する幅を有しているため
に、キヤビネツトと駆動ユニツトのフレームとの
間の相対位置のずれが許容されることになる。

〓実施例〓 第２図および第３図は本考案の一実施例に係る
車載用冷蔵庫を示すものであつて、この車載用冷
蔵庫は例えばバス内で用いられるようになつてい
る。そして冷蔵庫は直方体状のキヤビネツト１０
を備えている。キヤビネツト１０は第１図に示す
ように、アウタケース１１とインナケース１２と
を備えており、その間の空間に発泡体１３を成形
によつて充填するようにしている。そしてその上
部が開口１４に構成されており、開口縁部にはフ
レーム１５が装着されるようになつている。そし
てフレーム１５上に配された左右一対のヒンジ部
１６によつて、第２図に示すようにヒンジピン１
７を介してドア１８が回動可能に取付けられるよ
うになつている。

上記キヤビネツト１０内には第１図に示すエバ
ポレータ２２が配されるようになつている。そし
てこのエバポレータ２２に接続されている冷媒用
配管２３は駆動ユニツト２４のコンプレツサ２５
およびコンデンサ２６と接続されるようになつて
いる。そしてコンプレツサ２５およびコンデンサ
２６はハンガ２７に支持されるとともに、このハ
ンガ２７を介してフレーム２８に保持されるよう
になつている。また上記キヤビネツト１０の背面
側には縦溝３１が形成されるとともに、その上部
が切込み３２になつている。縦溝３１内には上記
冷媒用配管２３が収納されるようになつており、
しかもその上からカバー３３が装着されるように
なつている。

以上のように本実施例に係るバス用の冷蔵庫
は、キヤビネツト１０の下側に駆動ユニツト２４
が配されるようになつており、しかもキヤビネツ
ト１０の背面側の中央部に縦方向に延びる溝３１
が形成されている。そしてクーリングユニツトを
構成するエバポレータ２２をキヤビネツト１０内
に上方から挿入するとともに、駆動ユニツト２４
のコンデンサ２６とコンプレツサ２５とをハンガ
２７を介してアングル２８に固定し、このときに
配管２３を縦溝３１に導入するようにしている。
そしてフレーム１５をキヤビネツト１０の上方か
ら取付けるとともに、側方から縦溝３１にカバー
３３を取付けて冷媒用配管２３の目隠しを行なう
ようにしている。

従つてこのような冷蔵庫によれば、冷媒用配管
２３がキヤビネツト１０の壁面を貫通することな
く、縦溝３１内を通過することになる。従つてク
ーリングユニツト２２を交換する際における冷媒
用配管２３の取外しが非常に容易になる。またこ
の配管２３は縦溝３１に配されるが、カバー３３
によつて外部から見えることもなくなる。

しかもこの冷蔵庫においては、第４図に示すよ
うに、縦溝３１がキヤビネツト１０の背面側の中
央部に形成されるとともに、十分な巾を有してお
り、キヤビネツト１０の巾と駆動ユニツト２４の
巾の差Ｌと冷媒用配管２３の直径ｄとの和よりも
大きな値になつている。すなわち縦溝３１の巾を
Ｗとすると、 Ｗ＞Ｌ＋ｄ 従つてキヤビネツト１０と駆動ユニツト２４と
の関係を第４図のような配管にしても、あるいは
また第５図のような配管にしても、冷媒用配管２
３の傾斜の向きを変化させるだけで両者に対応で
きるようになる。すなわち冷媒用配管２３を導く
ための縦溝３１の寸法をやや広くしておくだけ
で、キヤビネツト１０に対して駆動ユニツト２４
の相対位置を左右のどちらの位置に配置しても、
１つのクーリングユニツト２４によつて２種類の
タイプの冷蔵庫に対応することが可能になる。

〓考案の効果〓 以上のように本考案は、キヤビネツトの外表面
に沿つて縦溝を形成するとともに、キヤビネツト
内のエバポレータと駆動ユニツトのコンデンサと
の間で冷媒を循環させる配管を上記縦溝内に配
し、しかも上記配管を覆うように縦溝にカバーを
取付けるようにしたものである。従つてこのよう
な構成によれば、エバポレータの交換の際におけ
る冷媒用配管の処置が容易になり、しかも外表面
に露出する縦溝内を通過する冷媒用配管がカバー
によつて外部から露出することがなくなる。

また縦溝はキヤビネツトの外表面の幅方向の中
央部に形成されており、しかもこのキヤビネツト
の縦溝が形成されている側面の横幅がその下側の
駆動ユニツトのフレームの横幅よりもＬだけ大き
くなされ、縦溝の幅をＷとしかつ配管の外径をｄ
とすると、 Ｗ＞Ｌ＋ｄ となるようにしているために、キヤビネツトと駆
動ユニツトとの間の縦溝が形成されている側面に
沿う横方向の相対位置が左右のいずれの位置に偏
倚しても、上記の縦溝によつて配管を収納するこ
とができ、型式の異なる冷蔵庫に対応することが
可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る車載用冷蔵庫
の分解図、第２図は同正面図、第３図は一部を破
断した斜視図、第４図同背面図、第５図は勝手違
いの冷蔵庫の背面図である。 なお図面に用いた符号において、１０……キヤ
ビネツト、１４……上部開口、１５……フレー
ム、２２……エバポレータ、２３……冷媒用配
管、２４……駆動ユニツト、２５……コンプレツ
サ、２６……コンデンサ、３１……縦溝、３２…
…切込み、３３……カバー、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上部が開口になつているキヤビネツトを有し、
   しかも該キヤビネツトの下側に駆動ユニツトを配
   するようにした冷蔵庫において、 前記キヤビネツトの外表面に沿つてその幅方向
   の中央部に縦溝を形成するとともに、前記キヤビ
   ネツト内のエバポレータと前記駆動ユニツトのコ
   ンデンサとの間で冷媒を循環させる配管を前記縦
   溝内に配し、しかも該配管を覆うように前記縦溝
   にカバーを取付けるようにし、 前記縦溝が形成されている前記キヤビネツトの
   側面の横幅がその下側の駆動ユニツトのフレーム
   の横幅よりもＬだけ大きくなされ、 前記縦溝の幅をＷとしかつ前記配管の外径をｄ
   とすると、 Ｗ＞Ｌ＋ｄ となるようにしたことを特徴とする冷蔵庫。